かぐやのデータをカシミールで見てみる
虹の入江:かぐや「月全球地形グリッドデータ」をカシミール3Dで表示
月探査衛星「かぐや」のデジタルデータはいつ公開されるのだろう、と首を長くして待っていたところ、いつのまにか以下のページでダウンロード可能になっていました。
https://www.soac.selene.isas.jaxa.jp/archive/
データのダウンロードにはユーザー登録が必要ですが、ここは納税者の権利として、堂々と登録してダウンロードしましょう。ちなみに私もただの素人なのですが、ユーザー登録してみました。
さて、公開されているデータのうち、レーザー高度計(LALT)による『月全球地形グリッドデータ』をまずダウンロードしました。操作をすると、以下のようなメールがJAXAから送られてきます。
この度はSELENEプロジェクトのデータ提供サイトをご利用頂き、
誠にありがとうございます。
お客様のご注文を下記の注文番号として承りました。
注文番号:S000000****
提供準備完了時には、お知らせをメールにてご案内させていただきます。
うーむ、「注文」とか「お客様」とか言われると不安になるなあ。まさか後で高額の請求書が送られてくることはないだろうな。
さて、数分後には「ダウンロードの準備ができました」というメールが来ましたので、指示されたftpサイトからデータをダウンロードしました。tarという形式でファイルが圧縮されていますので、解凍する必要があります。このとき、ファイルの拡張子sl2を手動でtarに変えておかねばなりません。
さて、解凍されたフォルダには3つのファイルがありますが、このうちLALT_GGT_NUM.TABというファイルに、デジタル標高データが入っています。データはASCIIで書かれているので、中身は通常のワープロソフトなどで見ることができます(ただし容量が大きいので注意)。
さて、問題はここからです。LALT_GGT_NUM.TABというファイルは、直接地図ソフトで表示することができませんので、ファイル形式を変換しなくてはいけません。フリーソフト「カシミール3D」で表示するには、最終的にはBILという形式に変換する必要があります。
私の場合、自作のソフトでデータをまずCSV形式に変換し、それをカシミールのサイト
http://www.kashmir3d.com/kash/kashget.html#text2bil
で提供されているCsv2BilというソフトでBIL形式に変換しました。元のデータはASCIIですので、何らかのプログラムが組める人であれば、CSV形式への変換ソフトは作れると思います。残念ながら私が作ったソフトは動作保証ができず、公開できません・・・悪しからず。
カシミールで表示する前に、Csv2Bilで作られるヘッダーファイル(***.hdr)をかぐやのデータに合わせて、以下のように書き換えました。
BYTEORDER M
NODATA -9999
NCOLS 5760
NROWS 2880
ULXMAP 0.03125
ULYMAP 89.96875
XDIM 0.0625
YDIM 0.0625
これで準備完了。あとはカシミール3Dで表示するだけです。
地球から見える部分を表示すると、こうなります。
データの空間分解能は1/16°で、大体2kmくらいです。口径8cm程度の望遠鏡で眺めたイメージと似ていますね。
カシバードで鳥瞰図を作ったのが、冒頭の画像です。鳥瞰図を作るにはちょっと分解能が粗い感じですが、結構楽しめます。