動きにくい指について考えてみると...3つの部分、『弾きにくい』とき、うまく動かない、テンポを上げる練習
以前見たTV番組の中で、指が6本ある人の話題を取り上げていました。
思わず、私、うらやましい!!と思っちゃいましたが、しばらくしてからふと気づきました。
『1本多いから指使いがもっと自由になって、楽だと思ったけど、
つまり、トレーニングする指ももう1本増えるんだし...
4の指(薬指)級の使いにくい指なら、かえってたいへんだなあ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ やっぱり、5本で我慢しておくか... 』
5本全部使うのに、この不自由さは、なんとかなしいことでしょう!
それぞれの動きやすさ、長さが違うから、出てくる音も普通に押したらば 、粒がそろわない!
ピアノを弾くとき、5本の指を大きく3つの部分で考えてください
手の内側 1の指
手の中心位置 2の指、3の指
手の外側 4の指、5の指
なかでも一番通常の生活では補助的な役割をしている4の指と5の指が
ピアノを弾く場合にはトレーニングがとても必要になりますね。
その次に通常の使い方とは異なる意識で動かすのは1の指でしょうか。
1の指は太く、短く、本来は他の4指と相対する形で使うため
同一平面状での効果的な使用には、どうしても他の4指によるアーチの空間が必要です。
この空間は、1の指を自由に動かすためにはとても重要なものですので、
早くアーチが出来上がることが望ましいでしょう。
また、2の指、3の指は非常に頼りになる指ですが、
かえって他の指の妨げになることもあるので、気をつけましょう。
指の腹を全部つけてしまうと他の指が動きにくいはずです。
各指の独立はとても大切ですが、この3つの部分を意識すると、
指のトレーニングはかなり目的がはっきりすると思います。
また、音型によってメインで使う部分も異なりますので、
どういう音型の時苦手なのか気づくと、早く手の癖が取りやすいですね。
バッハのインベンション等では、多声部をそれぞれ表現するのに
かなりこの3つの部分を意識して練習したような気がします。
また、ロマン派でも通奏低音を響かせたり(左手)、外声部のメロディーを浮き立たせるなど
手の外側を酷使することが増えてきますので、やさしい段階からタッチのコントロールを
きちんと身に着けていくことが大切です。
続き
指使いのお話をするとき、ピアノでは各指をそれぞれ次のように呼びますので、気をつけて下さいね。
*ピアノでは とお断りしたのは、ヴァイオリンなどの弦楽器の場合は
親指は弦を押さえるのには使わないことが多く、
したがって人差し指=1の指というからです。
親指・・・1の指 人差し指・・・2の指 中指・・・・3の指 薬指・・・・4の指 小指・・・・5の指
指の形、手の形の不自然さは、具体的には『弾きにくい』という現象で現れます。
特に引き始めて間もない方の手を拝見すると、
何でこんなに弾きにくくなさっているのかと思う手の形のまま、
悪戦苦闘なさっている場合が多いのです。
ですから、比較的ゆっくりのテンポで、丁寧に練習なさることをお勧めしたいです。
ゆっくりですと、手に無用な力みがないので、指の角度、位置などの調節もたやすく出来ます。
合理的な指や手の使い方をしていれば、テンポを上げることは順調に行きますが、
不自然なままですと少しテンポを上げただけで、転んだり(テンポが均一でなくなること)
歯が抜けたような(聞き取れない)音が出てくるので、演奏が荒削りになります。
演奏される音は、意図を持って強さや音質が選ばれるべきで、
指のコントロールの未熟さによって意図せぬ音が出てしまうことは
避けるべきなのです。
演奏として聞こえる速さは数字上の値ではなく
あくまで心地よい、自然に表現されている音の動きによって耳に届く
ということを、念頭において練習するといいでしょう。
もつれたり、歯が欠けたり、引っかかってしまう速さは
まだ、充分にトレーニングがすんでいない段階だと思ってください。
弾いていると、腕が痛くなるときも、どこかに余分な力がたまっているときです。
無理な指の開きなどで疲れたら、無理をせず、少し筋肉を開放して休ませましょう。
毎日少しずつでも正しい練習方法を取り入れるほうが、近道です。
決して、テンポだけが上達の目標ではないことを思い出してくださいね。 3月20日
指がうまく動かないときには、いろいろな要素が考えられます。
まずはうまくいかない部分を取り出して、ゆっくり弾いてみましょう。
A:連続した動きにもたついてしまう場合
B:次々に入れ替わる動きについていけない場合
C:準備(気持ちも指も)ができていなくて、つっかえてしまう場合
それぞれの場合に応じた練習を考えましょう。
Aの場合ならば、メカニックのトレーニングが必要ですね。リズム換えなどで指を慣れさせましょう。
Bの場合は、少し長い音型を読み取ることが、必要ですね。手の傾きや跳躍の方向を変えるだけでも、
ずいぶん弾きやすくなるときがありますよ。
Cの場合は、部分的な練習が不足していませんか?
あるいは、片手の練習(特に左手)が少ないとよく起こるる現象ですね。
せっかく仕上げに入った曲で、ひっかかってしまう時は
ひっかかる部分までの手の脱力がなかった場合に、簡単なところでつまづくこともありますよ。
実例1:ブルグミューラー「アラベスク」
冒頭の4小節、一番弾き難いのは「
はじめの『ラシドシラ』(12321)でしょうか?・・・・・・・・@
残りの3小節は指を順番に12345と動かします。…・・・・・・A
@の部分、1回だけでなく3回ほど繰り返してみましょう。
つまりラシドシ、ラシドシ、ラシドシラ と弾いてください。
(机の上で軽く動かすだけでもいいですよ)
1の指は深く使わないこと。
ここが重たくなる人は、たいてい1の指の間接部分で打鍵しています。
Aの部分
5つの音の塊の出だしがラ→レ→ラ と上行しているだけですね。
この移動がひっかっかる時は、少しひじを開くつもりで高音部(右側)の方にどんどん手全体をもって行くようにすると、
少し楽ではないですか?
ひじから上の部分(二の腕)に力が入り、手の先の移動を妨げていることがあります。
テンポを上げるときの練習
@の部分は
ラ (シド) ラ 休符 と真ん中の2つの音は、一度に弾いて下さい。
1 2 3 1 切る ←指番号です。
♪ ♪ ♪
Aの順次進行のところは
ラ シドレ ミ 休符 と1と5以外の音を一度に押します。
1 234 5 切る ←指番号です。
♪ ♪ ♪
狙いは、一度に確実に打鍵することと、弾き終わった指を鍵盤からはすぐに離して
すばやく交代させることです。
16分音符のところはみなこの形にして、弾いてみてください。
テンポを早くしていく時、多少同時に押すべき音が、ぶれてもかまいません。
ゆっくりのときは、確実に捕らえることを要求されますが、テンポが速い時はそのテンポでのタイミングを覚えるためなので、
多少のぶれは気にしないでいいと思います。
★こういう音型では次にあげる『すべる指』になりやすいので、必ずメトロノームによるコントロールが 必要です。★
★指が動くまでの道のり★
うまく動かないとき
手の3つの部分
弾きにくいとき

他の指導者の方はどうかわかりませんが、私にはあまり生徒さんに覚えて欲しくない弾き方があります。
それは、勢いに乗せて滑らせてしまう弾き方です。かなり、強引にテンポに乗せていく弾き方です。
部分的には早く弾けているようにも思ってしまうのですが、実はコントロールが効いていないので、
こういう弾き方を覚えてしまうと、両手が合いにくく、音も不鮮明ですし、持続力のない手になってしまいます。
特に利き腕(ほとんどの場合右手でしょう)の、2・3・4の指がツルっとひとかたまりのような弾き方になり易いですね。
この癖の不思議は、遅めのテンポではガタガタになるという傾向があります。
ある速さにならないと、ひとかたまりの勢いがつかないのでしょう。
早く弾かないと気がすまないという方も、この癖がつくと取れにくい傾向があります。
もともと器用な方のほうがどうもこの癖は付きやすいようです。
あるいは器用ではないと自覚している人は、あきらめて(?!)遅いテンポから丁寧にさらうからなのかもしれませんね。
6.29 up
蹴飛ばす指
まじめな方はこのタイトルを見て、
「え〜っ!指なのになんで蹴飛ばすのかな?」と迷われてしまうと思いますが、
うちの教室で用いている言葉なのでそのまま使いますね。
私の体験から考え出したことなので、あるいは器用な方には当たり前のことかも知れませんが、お付き合い下さい。
これは主に跳躍する音を弾く時に考えてもらいたいことです。
普通、音を離すときに皆さんはどちらの方向に指を動かしますか?
たいていの場合、打鍵が上から下への運動の方向なので、
離す場合にはその逆の鍵盤から上へ向かって指を動かしますね。(もちろん鍵盤の上の空間ですが)
ところが、少し離れた音へ動く時にもごく自然に真上へあげてしまうようです。
たしかに音をきるだけならばこれでよいのですが、次の音への移行を考えると、少し無駄が出てきますね。
左手の伴奏音型でもバスとテノールへ跳躍しながらの音型は以外に早くから出てきます。
大体この辺で一度進度の停滞があるようです。
つまり今まで手の内に入って指を動かすだけでなんとか弾けていたのに、
急に腕を動かさないといけなくなるわけですが、腕やひじが固いままで練習してきていると
ひじを開閉することもとても難しく感じてしまうのです。
ピアノを弾く時には、案外合理的な運動曲線を意識した方が、実は楽なのです。
跳躍音型の時に、手を飛ばす(=ひじも伴うが、手首から先を横方向にすばやく動かすこと)わけですが、
この時に少し離鍵直後の手の方向性も考えてみてください。
意識して離鍵の瞬間から次の音への準備のモーションに入った方が、
運動にゆとりができることは、よく考えてみればごく自然なことですよね。
つまりオクターブ低い音域に次の音があるのならば、音を離した瞬間から左の方向へ離れるように意識するのです。
これが無意識のうちに手になじんで無駄のない動きを習得するために、
はじめのうちは意識的に行きたい方向に向かって、あたかも壁を蹴るように離れてみて下さい。
ちょうど、水泳のターンの時のように、接したと同時に次の方向を見極めていくつもりで。
7.7 UP
壁紙・カット


12.9 UP

その2へ 05.2.11
その2へ 05.2.11 UP