予備自衛官とは?          


予備自衛官って、なんでしょう??

 「予備自衛官」とは、普段は一般の皆さんと同じように社会人(民間人)としてそれぞれの職業や社会活動に従事しながら、必要な技術や練度を維持するために年に決められた日数の訓練を行っています。
 そして、国の有事や大規模災害の発生時には召集されて部隊に出頭し、自衛官として常備自衛官とともに部隊で勤務することになる非常勤の特別職国家公務員のことを指します。

 皆さんもご承知のように、徴兵制など一般の民間人を防衛のための人材として使うことは日本の憲法や法律では認めていません。しかし、現状の日本の防衛力では急迫する有事や大規模災害のときに人的不足が起こることが予想されています。このために、予備防衛力は退官した自衛官から志願制によって任官した予備自衛官によって依存しており、その存在は常備部隊に次いで、もうひとつの重要な防衛力でもあります。




予備兵力の必要性

 現在、世界には160以上の国があり、それぞれの立場や思想の違いによる国家間の対立が絶えない情勢です。
この現実は武力による介入、そして武力衝突・国家間紛争と、同じ人間同士での流血が常にどこかで起こっていることからも明らかです・・・。
 このような世情のなか、日本といえども侵略・武力干渉の危険がないことも、近年の情勢より緊迫感が増しています。今や、侵略が絶対ないとは断言できないのが実情と言えるでしょう・・・。平和外交の推進や国民生活の安定が必要であることは言うまでもありませんが、それ以上に、適切な規模の防衛力を維持していくことをもって「静かなる抑止力」を利かせ、侵略を未然に防ぐ防衛政策が取られています。
 一方で、日本の自衛隊員数は近年のハイテク装備化による少数精鋭化と重なって、全体的には縮小の動きになっています。
日本には徴兵制がありませんから、いざと言うときに増員するための人材にも困難を極めることになります。
 そこで、日本では外国の予備役制度に並び、退職した自衛官から募り、急迫の有事に対応できるように定期的に訓練し、練度を維持する「予備自衛官制度」を設けています。 軍事という広い視点で見た場合、諸外国では予備兵力は特に重要視されており、平時の防衛や災害等の派遣には常備軍を充て、有事・あるいは有事が緊迫した状況にはただちに召集し常備軍の中に組み込まれる兵力として機能しています。
 

 (参考)主要国の常備軍と予備兵力の比率

日 本 アメリカ イギリス ドイツ フランス
常備兵力(a) 約23万 約140万 約21.4万 約32.7万 約30万
予備兵力(b) 約5.3万 約126万 約30万 約36万 約42万
比   率(b/a) 約0.23 約0.9 約1.4 約1.1 約1.4




日本の予備自衛官制度

 日本の予備自衛官制度は、「いざと言うときに必要となる防衛力を急速かつ計画的に確保すること」を目的に、陸上自衛隊において昭和29年度に発足しました。その後、海上・航空自衛隊にも設置され、陸上自衛隊では平成9年度以降の常備部隊のコンパクト化に伴って予備自衛官よりも即応性の高い「即応予備自衛官制度」を発足、また、平成13年度には大規模災害へのいち早い対応に向けて自衛隊法を改正、これまでは予備自衛官の任務に盛り込まれていなかった災害派遣への召集を盛り込むと同時に、幅広く国民に自衛隊と国土防衛への意識を高めると同時に、常備勢力の削減に伴う予備自衛官の不足を補完し、安定して確保する一環として「予備自衛官補」制度を導入、平成14年度から採用を開始しました。

ここまで、「予備自衛官」「即応予備自衛官」「予備自衛官補」という3つのキーワードが出ましたので、おさらいしながら詳しく解説しましょう。名前だけでは非常に分かりにくいので、以下にその違いが分かるように表にしてみました。

予備自衛官 の区分 即応予備自衛官 予備自衛官 予備自衛官補
役  割 第一線部隊の一員としてコア部隊(※注)に所属し、現職自衛官とともに任務に就く 第一線部隊が出動したときに、駐屯地や基地の警備を実施するなどの後方支援任務を主とする 予備自衛官補としての期間は教育訓練のみを行い、教育機関終了後に予備自衛官として任用される
応召する義務
(区分ごとの任務)
防衛召集
治安召集
災害等応集
訓練召集
防衛召集
災害召集
訓練招集
教育訓練招集
必要訓練期間
(教育訓練)
1年を通じて年間30日 1年を通じて20日
(現在は年5日間)
一般採用は3年以内に50日
技能採用は2年以内に20日
採用対象者 元自衛官
元陸上自衛隊の予備自衛官
元自衛官
元予備自衛官
一般国民
(自衛官未経験者)
制度がある隊 陸上のみ 陸・海・空 陸上のみ
現員数 0.5万人 4.6万人 約300人(14年度)
大きな違い 所属が実戦部隊にあり、有事においては常備兵力として位置付けられている。 主に後方支援が主任務となる 予備自衛官補としての訓練期間中は階級などの指定がなく、特に特定の技能を有する人に着目した募集を展開

 
※コア部隊・・・ 即応予備自衛官が所属し、招集時の出頭部隊となる「原隊」。
実戦部隊の一個中隊が即応予備自衛官中隊となり、平時は中隊本部と管理中隊のみが
常備自衛官によって編成されている。


 なお、即応予備自衛官と予備自衛官補は陸上自衛隊のみの制度なので、”M-Reserve Base”では敢えて突っ込んだ解説を避けたいと思います。さらに詳しい説明について書かれている陸上予備自衛官の方や、陸上自衛隊のホームページをご利用・閲覧いただくとよろしいかと思います。

・・・だって、よく分からないことは書けないんですもの(泣)。