マカとは南米の高地に自生しているアブラナ科の植物です。バラの様な花を咲かせ、根の部分はカブのような形をしています。近年日本でも、マカが健康食品として紹介されていますが、その効果は南米ではインカ帝国の時代から珍重されており、精力増強や受胎促進のための強壮剤として古くから利用されていました。今日、健康食品としてのマカは世界的に注目されています。
マカは古くインカ帝国の時代から強壮剤として利用されていたと言われています。マカの起源は詳しく知られていませんが、二千年以上前から既にセロ・デ・パスコと呼ばれる地域の中央高地、フニン高原で耕作されていたと言われています。インカ帝国の兵士たちが、戦いに赴く前にマカを食べていたという記録が残っています。強壮剤としてのマカはインカ帝国の時代からその恩恵をもたらしていたのです。
マカにまつわる有名なエピソードがあります。スペイン人がインカ帝国を征服する際スペイン人は多くの馬を連れてきました。戦車などの乗り物のない時代、馬は重要な移動手段だったためです。ところが、高地の過酷な自然環境に耐えられず、連れてきた馬たちは子供を作らずに死んでいってしまいました。困ったスペイン人が、土着民に教えられるままにマカを馬に与えると、やがて活性力が蘇り、そのおかげでインカを征服する事ができたというお話です。
マカを南米に広めたのはスペイン人ではないかとする説もあります。1532年にインカ帝国の征服を始めた際、スペイン人はマカの効力に気付き、その後の侵略に利用したと言うのです。アンデス山脈の民や家畜の健康の秘密が、常食していたマカにあると気付いたスペイン人は、アンデス山脈のマカを他の地域にも輸出していたと言われています。インカ帝国はマカによって滅ぼされたのかも知れません。
マカはそんな伝説に登場するほど、アンデスの人々の歴史に根ざした健康食品であるという事です。インカの時代、マカは貴重な食物として特権階級の人々の食べ物であったともいわれています。強壮剤としてのマカの効力は、古くからインカの人々に広く受け入れられ、崇拝されていたようです。標高4000メートル以上の高地に自生するマカは、神秘的な食べ物として珍重されていたのかも知れません。