化粧考:化粧史
ここでは世界の化粧の歴史についてみてみますがそのさいに、世界の化粧はどのようにして生み出されたものなのか、また、その化粧法がどのように日本に影響を与 えたのかに焦点をあててみたい。
西洋の化粧は3段階のプロセスを経て今日に至っていると整理できると思います。少なくとも紀元前3000年頃から、古代エジプトやローマなどで呪術的な意味合いと装飾的な意味合いをもって行われるようになりました。化粧の呪術的な機能は1世紀頃まで続きました。他方化粧の装飾な機能についてはその機能が明示的になった時期は13〜19世紀の間です。化粧は20世紀になると、化粧自体が日常化して化粧品産業が誕生しました。
他方日本においては化粧の歴史はどうなっているのでしょうか。これについても簡単にみてみます。日本においても古代の化粧は現代のような装飾的な意味あいよりも、宗教上の儀礼的、呪術的な意味合いをもっていたようです。平安時代から江戸時代後半まで身分を表すものとして機能するようになる。そして、明治時代になると西洋の影響を受け、装飾的なものへと変化して今日にいたっています。
以上化粧の歴史について世界の歴史と日本の歴史について簡単にみましたが、化粧が非常に社会運営上の意味をもっていたことがわかります。とりわけ身分の相違を表示するための重要な役割を持っていたことが非常に興味深く思えます。それが現代になると化粧すること自体が非常に脱社会化したというか、非常に個人的なもの・プライベートなものへと移行していったことがわかると思います。