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福島鉄次作品の紹介!!
福島鉄次さんの代表作「沙漠の魔王(砂漠の魔王)」の全扉絵の紹介と、「沙漠の魔王」以外の作品も紹介する予定です!
「砂漠の魔王」の基礎知識
扉絵や単行本を紹介できるは、まだ先のことになりそうなので、「砂漠の魔王」についていくつか解説してみたいとおもいます。
「砂漠の魔王」は、「少年少女冒険王」の昭和24年1月号(創刊号)〜昭和31年2月号まで連載され、全85話になります。
正確には、第2号から「ポップ少年の冒険2 沙漠の魔王」という作品名になります。創刊号の作品名は、「ポップ少年の冒険 ダイヤ魔神」という作品で、当然のことながら「魔王」はまだ登場しません。しかし、この「ダイヤ魔神」の舞台となっているダイヤの谷が後の「沙漠の魔王」にも何度も登場します。ダイヤの谷については、「ダイヤ魔神」の時に説明しているせいか、「沙漠の魔王」の時には説明がありません。この「ダイヤ魔神」の話があったほうが、物語はスムーズだとおもいますので、私は、「砂漠の魔王」は全部で85話と考えています。
当時、出版された単行本の「沙漠の魔王」第1巻には、残念ながら「ダイヤ魔神」は収録されていません。
「砂漠の魔王」の単行本について。
「砂漠の魔王」の単行本は、第1巻〜第9巻まで、全部で9冊発行されました。
9巻の最後に、綴じ込みで10巻の予告が載っているせいか、10巻目があるという話もありましたが、実際には出版されていません。9巻は、昭和29年2月号分まで収録されています。まだ残り22話分が単行本には収録されていません。連載最後の昭和32年2月号で物語は完結しています。
単行本と雑誌連載の違いについて。
当時の作品としては珍しく、雑誌に掲載されているものとまったく同じ印刷・内容で単行本化されています。違いとしては、単行本でも当初扉絵は収録されていますが、6巻の第一話目以降は、扉絵はカットされた状態で収録されるようになり、結局、最終巻の第9巻でも扉絵はカットされて収録されています。
「砂漠の魔王」の復刻について。過去に4回ほど復刻されたことがあります。
(1) 「少年漫画劇場 第2巻 冒険活劇」(筑摩書房)
収録されているのは、単行本の第4巻と第5巻の真ん中くらいままで、この本の解説にもあるように、絵的には一番いいところが収録されています。残念ながら、サイズもB6と小さく、4色カラーで印刷されているのは、最初の一話目だけですが、他の復刻本と違い、一話だけですが、一番原本に近い色合いで印刷されています。ちょうど「砂漠の魔王」が一番迫力のあった時期のもので、一色の印刷でも迫力が伝わってきます。
この4巻から物語の進みは遅くなりますが、福島鉄次の画の迫力が違います! この前の巻の3巻に、「天空の城ラピュタ」にヒントを与えたといわれる飛行石が登場してきます。
(2) 「沙漠の魔王」@巻の復刻。(非売品)
秋田書店の創立30周年を記念して、パーティー会場で配られたもの。一般には販売されていませんが、古書店で出回っています。印刷は、オールカラーで印刷されていますし、手塚治虫やさいとうたかお等のエッセイも収録されています。紙は、アート紙を使用し、当時の版から印刷されていて、一見豪華のようですが、紙がアート紙を使用しているため、白っぽい雰囲気となってしまったのと、印刷が非常に荒く、原本の印刷のような線がでてなく線がつぶれています。
しかし、第1巻目に、「砂漠の魔王」の基本的な物語の説明部分がありますので、興味のあるかたは購入されて読んでみたほうがいいとおもいます。原本に比べるとだいぶ安いのですが結構高価なので、普通の感覚では難しいかな?
特に1巻のラスト、2巻につながる部分の物語(A国とB国の戦争がいよいよはじまる導入部が登場します!)は圧巻ですが、この続きを読もうとすると・・・・。
(3) 「毎日グラフ」 「沙漠の魔王」の1話目(「少年少女冒険王」の第2号)の復刻。
秋田書店の創立30周年の頃に、「砂漠の魔王」の特集を組んだもの。表紙も「砂漠の魔王」で迫力があります。復刻の印刷は、非常に悪く話になりません。
(4) 「なつ漫王」(同人誌) 「砂漠の魔王」の最終話を復刻。
最終話を一色で印刷しています。
その他
おそらく、「砂漠の魔王」なんて知らないかたがほとんどでしょう。「砂漠の魔王」は非常に魅力的な作品なのですが、容易に読むことができない作品になっています。
「砂漠の魔王」は、いくつかの大きな物語の終わりのようなところはありますが、一話完結の物語ではなく、最後まで連続活劇ものです。
当時は絶大な人気があったわけではありません。今でこそ、絵物語の代表格のように評価されていますが、発表当時は、低俗な作品とみられていました。昭和20年代に連載された、読物・漫画・絵物語の中で最も長く雑誌に連載されていた作品なのですが、現存数も少なく、雑誌にしろ単行本にしろ幻の作品です。