11月の釜山日記
山も霞んで見える雨の釜山:今回は天気悪し

|
【11月の釜山日記】 【何年ぶりの韓国か?】 韓国へは、ソウルオリンピックの開催後、まだビザが必要だった頃JAS便で一度だけ行ったことがある。 その時はツアー参加でソウル市内を観光し、自由時間に水原(スウォン)というところまで、 有名なカルビクッパを食しに行った。地下鉄で30分ぐらいだったと思うが、 その時印象的だったのは地下鉄車内に現れる、 明らかに「私設の物売り」(お菓子、新聞、何故か軍手を売る人、物乞いをする人等)が行き交う事や、 発着の際に大量のニンゲンがの乗降がほぼ同時に行われる事や、同じく過密な狭い国土から来た者にとっても、 その韓国・ソウルパワーは驚異であった。さらに、朝の池袋並なロッテデパートのエントランスの オソロシイ大混雑、 寒い寒い12月の気候も相まって、「ああ、こんなに近いのに、すごく遠い国に来てしまった...」と、 サムゲタンをすすりながら思ったものだった。ソウルの街中に踊るハングル文字はどれ一つとして読めず、 その不安感に夢でうなされ、居酒屋では心優しき韓国人の手を借りなければ、OBビールも飲めず、行き交う人は 明らかに人種の違うアジア人の顔であり、銀行で両替するも小一時間を要し、かと思えば、ホテルの フロントはこちらが英語で話しても、絶対日本語で返してくるし、買い物に行けば15センチ横を 店員が3人ぐらいびったり付いてくるし...ああ。気楽に焼肉を食べに行こう!などと旅立ったワタシタチ は迂闊だった..。しかし、当時日本ではダメダメだったが、本場のキムチは美味かった。というところで、 私の韓国のイメージは停止していたのであった。 1988ソウル・1992バルセロナ・1996アトランタ・2000シドニー・ 2004アテネ・2008北京五輪を経て(なんと軽く20年経過している!)、 その間、観光ビザの取得も不用となり、今もさめやらぬ韓流ブームで、 おそらく、格段に韓国のイメージはアップし、韓国野球の強さを知り、 認知度も上がり。しかし、一方では幾多の財政危機があり、 バブルがあり数々のショックがあり、ミサイルがありテロがあり核実験があり、 ビルや橋の崩落があり、あれやこれやを経て今日に至る東アジア地域&世界だけれども、機会が あれば韓国へまた行ってもいいかなあ、と思っていたところであった。何故か、今年2回も訪韓 しているえる氏と、釜山へ旅立つ事になった。 【11月28日〜NWはデルタになってどうなった?〜】 今やスカイチームの親分、デルタ航空の傘下にはいりすっかりその陰が薄くなったNWだが、 その分経営は順調に行っているのだろうか?少し前までエコノミー席はアルコールが有料であったが、 最近になって、無料が復活しやや改善したようであった。 まあ成田−釜山だったらせいぜい2時間ちょっとなので、一眠り しているうちに到着するのだが、食事も出るだけにちょっと気になるところである。 また、保安チェックも厳しいという イメージがあって、どうも米国系エアラインはたとえ安くても抵抗がある。今回は到着が夜8時過ぎのため 手荷物で行こうと思っているのだが、あれもこれも液体物のはいった小物は ジップロックにつっこまなければならない。小分けにするのもめんどくさいし、 あと少し使いきってしまおうなんて思っているものがいくつかはいっていたりするが、 そんなのを整理するのも今はめんどくさい。 ああすべてがめんどくさい!と、保安チェックで何か言われたら「じゃあ捨ててください」と、放棄すればいいやと、 何故か開き直りの「チャレンジ」で(?) 一部だけ詰めて準備完了する。しかしそれよりも問題は、インフルエンザの 予防接種を受けて以来どうも体調が悪い事であった。この日もだるく鼻水涙目爆発で、薬局に顔面をおさえて駆け込み、とりあえず なんとか症状を緩和して、大切なかんかんシッターをお願いして、ようやく旅立った。 今回の目的は、ずばり「ふぐ」であった。前回える氏が一人でフルコースを食そうと思ったら お断りされたということで、リベンジの意味もある。実は頭数合わせとも言える。いや、確かに韓国の 外食といえば、一品頼むと、テーブルいっぱいにおまけの小皿が並ぶ。最近のソウルあたりでは、 そのおまけの「使い回し」が問題となり、その数は減りつつあるということだが、なんとなく、大勢で 食べる料理というイメージが韓国料理にはある。屋台などもあるにはあるが、何人か連れだって 行くほうがいろいろ楽しめる場所かもしれない、なんて思ったりしたのであった。 旅立つ前に、会社で近くに座っている九州人から釜山についてリサーチをしてみた。釜山は九州からだと、 高速船ビートルで3時間弱で到着する、実にポピュラーな外国であり、観光地なのだそうだ。 会社の旅行で行ったり、プライベートにも行った事があるというので、どこがおすすめか? と聞いたところ「うーん。」とうなったきり、答えがない。「あ、射撃できますよ。実弾射撃」 と、絞り出すように情報をくれたが、奇しくもその後、九州からの観光客が、釜山の射撃場で 大勢命を落とす事故が起きた。おそらく、シューティングゲームの延長感覚で射撃場へ向かう 日本人が多いのだろう。おそらくこの事故の前は、安全性云々よりも、もっと軽い気持ちで参加できる、 旅行目的のひとつに過ぎなかったに違いない。 そういうちょっとした好奇心から命を落とすことになるとは、なんともやるせない気持ちで いっぱいになった事故であった。ほんとうに心からご冥福をお祈りしたい。 さて、九州人は「美食の地」といわれる釜山料理すらお気に召さなかったらしく、会話に微妙な空気が流れる中 「ならば私が良いところをレポってこようではないか」と、その場を納めた。責任重大である。 釜山の観光地としての未来がワタシタチにかかっているのである。ならばそのほかにもっと目的はないか...ああしかし ワタシもめちゃめちゃ忙しくて調べているひまがない!韓国牛のカルビはどうだっ!めちゃくちゃ おいしいと聞いているが..ということで、 今回の主な目的は2つ。ふぐとカルビに決定した。(なんと、おたべのみか...) 【18時頃の便(NRT-PUS)で20時過ぎに到着すると】 釜山国際空港からのアクセスは、タクシーか空港バスとなる(路線バスも各駅行きが 運行しているようだが)。今回は釜山駅方面ではなく、ビーチリゾート地「海雲台(へうんで)」に滞在 するので、リムジンだと6000W、所用1時間ほどで、終バスは21時40分とのこと。空港は西側に 位置しているため、釜山駅方面だと40分ほどで到着するらしい。フライトは順調で、8時過ぎに到着 したのだが、空港からの高速道路を何本か乗り継いで行くため、ゆるい渋滞などにはまりながら進む。 結局早く着いたけれど、意外と時間がかかってしまい、1時間すぎた頃海雲台に到着する。 エアポートリムジンは各主要ホテル近くに停車するので、滞在地にいちばん近い ノボテル前で下車。いちおう、日本語の車内案内もあり間違えはないのだが、運転手にひとこと 降りる場所を伝えておくと確実かと思う。そこから道をわたってすぐのところにある「サンセットビジネスホテル (旧ラマダホテル:3つ星)」へチェックイン。 ホテルはフロントが9階にあり、途中同じエレベーターで飲食店やタイマッサージ店などを経て 到着する。1階にはコンビニが2軒もあり、正面にも何軒か見えている。これは非常に便利。 しかも、海雲台の駅まで徒歩5分ほどの距離にある。2008年10月にオープンした とのことで、部屋はスタンダードであったが、とてもきれいで広く、最近流行の 新築マンションのモデルルームのような感じで非常に居心地が良い。暗い中目をこらして見ると、 ビーチが半分だけ見渡せる位置にあり、かなりお得感満載であった。正面は、 30階建てでレジデンツ併設のシークラウドホテル(5つ星)で、こちらも モダン・スタイリッシュ系で良さそうだが、 値段でどちらかに決めても全く遜色なさそうな感じであった。 5つ星に比べて、レストランやルームサービスの類は充実していないが、ワタシタチには 全く問題ないレベルの話である。海雲台はリゾート地なので、 休前日料金が高めに設定してあるが、この時期のおそらくオフ価格で2泊14千円ほどであった。 海雲台のお得でスタイリッシュなワタシ向きサンセットホテル
【そして早速第1目的地ふぐ通りへ向かう】 ホテルの前の道を渡ると、海雲台市場がまっすぐ伸びている。時間は10時を回っていたが、 外に立派な魚を大量に入れた生け簀や水槽を並べた海鮮料理の店が並んでいる。 お馴染みの魚あり、これはいったい...と絶句するような水槽もあり、 特に強烈だったのは「やつめうなぎ」の水槽。何かアニマルプラネットあたりの番組に出てきそうな、 謎の深海生物のようで、こんな形状のイキモノだったのか、はたまた別種類の生物か、 はたまた、釜山の人がややつめうなぎだと信じ切っているが、実は別の生物だったとか... などと、そのうごめく姿を見て、様々な妄想をワタシタチはしていたのだが、気を取り直して ふぐ通りを目指した。 海雲台市場の水族館のような水槽
こんなふうにずらりと海鮮の店がっ!
夜更けの淋しげな海雲台市場通り
情緒満載・ノスタルジックな海雲台市場を抜けて、その先右側へ2本目ぐらいの細い道を行くと、 ふぐ通りと言われる場所に出る...のだが、ハングルが読めないなりに判別したところ、 はっきり「ふぐ料理」とうたっている店は2軒...か?と思われるがどうだろう。 しじみ専門店と日本語で書いた店もあり、少々そちらも気になるところだが、 24時間営業のふぐ専門店に迷わずGO。 フルコースを食せるのは、2階のみということで、あんにょんはせよ〜と入っていくが、 なんと「2階は終了です」、との無情の言葉。なんと...この短い滞在時間で、ベストの 「おたべ計画」を立ててきたのに、第一回目でもろくも崩れ去るとは...。1階は 確かに24時間営業のようだが、一人用のふぐちりやチゲをさくっと食べるような仕様で、 今ここで食べるべきものではないっ!我々の目的はフルコースのみにある!ということで、 泣く泣く専門店を後にする。ああ、東京よりも寒い釜山の夜。時計をみると11時になろうと していた。 【しかし海雲台市場は暖かく迎えてくれた】 途方に暮れたワタシタチは呆然ともと来た道を戻り、さてどうしようかと思う。 この際、この海の幸豊かな(ときおり謎の生物も紛れ込んでいるが)この素敵な通りで、 名物のフエ(韓国式刺身)を食そうではないか...と、いうことになり、全く知識のないまま、 明朗会計そうな(得てして世界的にも海鮮料理店というのは「ぼったくり」が多いようなイメージが つきまとう)、そして、新鮮かつ美味な料理を出しそうなおかあさん・おやじさんの いる店をうろうろ物色する怪しいニホンジン。結局、市場の中程にある店で、おかあさん・ おやじさんが週末のテレビを見て大いにくつろいでいる、客の一人もいない店におじゃますることにした。 客の居ない店だったがまあいいか
メニューは日本語併記。でもおやじさん日本語平気ではなかった!
韓国式の刺身というのは、その形態ではなくて、食べ方に特徴がある。焼肉のように、 サンチュと紫蘇系の葉に刺身を載せ、お好みで青唐辛子、にんにく、コチュのような 辛いソースなどを載せて、くるりと巻いて食べる。いちおう、日本式も意識してか、 わさび醤油が出てきたりする。オーダーは、魚の種類で1尾を選んでお造りにしてもらっても 良いが、この店では3種類の盛り合わせ「刺身セット・中」をオーダー。ヒラメ他2種の 白身の刺身が3〜4人前ぐらいありそうな大皿で、エンガワとともに、どーんと現れる。 そしてもちろん、テーブルいっぱいの小皿が置かれ、ビールもやってきて準備完了。 始めは魚の鮮度を確認するが如く、わさび醤油で一通り頂く。うーん。うまい。醤油は九州風のやや甘い たまり醤油だった。やや薄めに作られた刺身はなかなか良い感じで、日本酒がほしく なるところだが、ハイテビールのお次はチャミスル。刺身の量が多いので、だんだんその味に飽きて 来たところで、葉っぱや辛い自家製ソース、かなり酸っぱくなるまでつかった白菜、 などをあれこれ自由に組み合わせぱくぱく。必ずしも絶妙とは言い難い、どちらかというと、 時間差でいろんな味がやってくる事になるが、おそらく、 韓国風刺身とはこういう料理なのかなあ..と定義してみる。 あとから男女の客がやってきて、遠目におそらくヒラメのお造りを食していたが、この真夜中に、 チャミスルのみつつ、刺身をつまむという状況というのは、結構値段的には高い部類なので、 彼らはいったい何者で、 彼らにとって刺身はどのような位置づけなのかなあ..などと考える。そして、ワタシタチよりも 先に店を後にしたわけなので、ちょっと気になる、真夜中のフエであった。 (単に同業者の遅い食事なのかもしれないが) おそおせよ〜でずらりと並ぶ小皿たち
生牡蠣もあるし、これでもかこれでもか
謎の物体ABC(Aは貝類BはホヤCは何?!)
韓国式刺身がどどーんと3種盛りでございます(これで中サイズ)
これらにまきまきしてですね、ぱくりといきます
お勘定も明朗会計で、ひとり2000円ぐらいだろうか?刺身を思い切り飽きるほど食べたい、 というのが、なかなか日本ではムズカシイので、非常にバリューな食事といえるかもしれない。 時計はすでに1時過ぎ。まだ営業している店もあり、ふたたびあちこちの水槽をヒヤカシ、 怖い物見たさに、やつめうなぎ を更にじっくり観察しつつ、海雲台市場を後にする。 今回の旅の衝撃写真1「やつめうなぎ!!」(らしい)
ホテルに帰る前に、周辺をうろうろ。駅から海岸へ続く道は街路樹がライトアップされ 非常にきれいで、遅い時間だけれども結構人通りがある。怪しげな宿泊施設や、怪しげな老婆が 客引きをしていたり、そんなディープな顔も垣間見せるが、もう一件立ち寄ったバーでは、 流暢な日本語を話すウェイトレスがいたり、飛行機の中でも空港でも若い人は日本語をしっかり 話せる人が多いようだ。たぶんこれも20年前のソウルとは違うし、ソウルと釜山では、 釜山のほうがひょっとしたら日本語浸透度は高いのかもしれない。なんて思いながら、1杯飲み干して ホテルに戻る。明日は雨の予報だが、きれいな月が出ている。ひょっとしてお天気なのかなあ.. と思いつつ、長い1日が終わった。 ライトアップされたプロムナードは素敵で、ここはどこかいな?
【11月29日(日)〜海雲台は今日は雨だった〜】 こんなふうにホテルから海が見えます(晴れてればなあ)
昨日のチャミソルが効いて10時頃起床するが、外は予報通りの雨だった。せっかく、青い空と 青い海をタノシミにしていたのにとても残念だ。計画では、朝からふぐリベンジできそうだったら 行く、となっていたが、とても深夜の刺身は消化しがたく、予定変更をして海雲台市場の中にある カルクックス(韓国風うどん)屋を探すことにした。える氏はかなりハングルが読めるのだが、 ワタシはまったく学習していないので、手がかりは、看板の色・市場の中程にある・電話番号・ おやじさんの顔...であった。大丈夫か..と思われたが、心配無用。その載っていた本の 大きなコピーが店の前に貼ってあるではないか。その写真と寸分違わないおやじさんもそこにいて、 中に招き入れられる。奥さんとおぼしき人が「ウドン?」と聞いてきたので、オーダーも終了。 お昼前の中途半端な時間だったが、店はほぼ満員だった。ワタシタチは奥の小あがりに通され、 しばしカルクックスの登場を待つ。して、やってきたのは、わりと平たい感じのどんぶりに、日本の うどんよりも細い、稲庭系よりも厚みがあって柔らかい麺に、かつお・煮干し系の透明な出汁 が、うどんから出るのか、ややとろみがついている。刻んだニラとミズナを載せて、最後に 海苔と白胡麻のふりかけのようなものがかかっている、非常に優しい味のうどんであった。おやじさん によれば、これに好みでコチュジャンを入れて食するとのことだった。うどんは手延べ手打ちで、 その太さがまちまちなのがまた良い感じ。特に特徴があるわけではないが、暴飲暴食の翌朝にさらさらと お茶漬けを食するような、そんな感じのするカルクックスであった。体もとても暖まる。床暖房だし、 すっかり目が覚めたといったところだろうか。なんとなく、雨ということもあり、 このまま海雲台に居ついてしまうような 感じであったが、よし、釜山港のほうまで行ってみよう、ということになった。 さて問題です。なんて書いてあるでしょうか?
正解は「カルクックスです」(一番右ね)
とろみのある手打ちうどんでございます(あたたまる)
【地下鉄で釜山港方面へ】 おそらく、釜山は大きく2つの地域に分かれるかもしれない。ワタシタチの居る海雲台ビーチ周辺と、 九州からのフェリーが到着する釜山港周辺の地域(こちらは空港も近い)。この2つの地域を 結ぶのが鉄道と地下鉄。地下鉄は釜山では3つの路線が走り、海雲台からだと緑の2号線から、 ロッテホテルのある繁華街、西面(そみょん)で赤の1号線に乗り換えて向かう。 そして釜山駅・チャガルチ市場(国際市場)などの観光中心地までは、1時間弱ほどかかる。 ということで、かなり距離があるわけだが、一日乗車券を利用すれば、西面あたりも見てこられる などと思いつつ、自動券売機で購入する。券売機は1万W札は使えないので両替が必要だが、 日本語の表示もあるのでこちらも非常に便利であった。そして、およそ20年近く前のソウルの 地下鉄の印象とはがらりと変わり、駅も車両も美麗で、アヤシゲな私設の物売りなどはどこにも見あたらず、 少し拍子抜けするくらい、敢えて言えば、福岡の空港線に乗っているような錯覚を起こしそうである。 乗客の顔ぶれもスタイルも「ん?」と思うところも特になく...ひたすら乗り続ける。 各駅に到着する時には、数カ国語のアナウンスがあり、これも大変わかりやすい。もともと、 各駅に番号が振ってあり、目的地の番号さえわかれば、ハングルが読めなくてもOKというのは以前から であったが、各国語も徹底しているのはすばらしい。但し、日本語アナウンスはすべてではなく、 主要な観光地や乗り換え駅のみとなっているようだ。ワタシタチは西面で乗り換え(乗り換え表示も まあわかりやすい)、チャガルチ駅で下車する。 滞在場所を選ぶ時に、海雲台にするかこの周辺にするか悩んだのだが、海雲台にして正解だったような 気がした。駅を出て東西に国際市場という商業地域があり、海に向かって歩いていくと、魚を売る 店舗が連なり、更に海沿いには屋台のような魚屋がひしめき、雨にさらされながら、大量の魚を 売っている店が続く。今が旬なのか太刀魚の姿を良く見かけた。あとは、ものすごく立派な鱈。 庶民的な魚がずらりと並ぶ。その人混みと太刀魚を踏みそうになりながら進むと、大きな 建物が出現する。これがチャガルチ市場ということで、生け簀を並べた魚屋が1階部分を占め、 そこで選んだ物を2階で調理して食べさせるといったシステムの観光施設であった。かなり広大 なので、いったい何件の店舗があるのかわからないが、相当な数である。そして、外の魚屋と 大きく違うのは、高級魚が多く、見慣れた魚が多いこと。誰もが日本語で話しかけてくる、 と言ったことだろうか。いわゆる、いかにも客慣れした観光地の「美味しいの?」という魚屋 ばかりだった。全然空腹でもなかったので、海雲台市場の情緒あふれる風情とは違うので、 全く興味が沸かず長居は無用とすぐに出てきてしまった。(安くて美味しいとは聞いていたけど、どうも ね) チャガルチ市場を出て国際市場のほうへ向かったが、どうも雨の中歩くのも楽しくなく、 国際市場のあたりも、アメ横のあたりをうろうろしているような気分だったので、ちょっと その辺を外れて歩いてみたりした。温泉銭湯や、巨大な仏教寺院があったり、釜山デパートに 続く道はちょっとおしゃれな洋服や小物を売る店が立ち並んでいたり、この辺のほうが雰囲気は いいかもなあ、などと思う。しかし時間が16時頃であったので、週末に1杯飲めそうな店が 開いていないのが残念だった。何か規制でもあるのだろうか?などと思いつつ、この先の 作戦をたてるために、釜山観光ホテル近くのカフェで一休み。会談の内容は、 @シジミ料理店へ行くか Aカルビはどうするか? B西面のロッテホテルカフェで虎を見ながらお茶をするか Cマッサージはどうするか Dふぐはあきらめるか であった。実に悩ましい..が、しじみなら、続いてカルビも可能かもしれない。 時間があれば、この辺にもマッサージはたくさんあるので西面で下車しなくても良いでは ないか...ということで、この近くのしじみ料理店を目指した。ところが、 定休日ではないのに無情にも休業の札が...となりの土産物屋に聞いてみると、 今日は早く閉めてしまったようだとのこと。がっかり。ああ、しじみしじみ...と、 作戦変更で、ここは思い切ってカルビにすることにした。中途半端な時間だけど、 さくっと行けば次も行けるかも...ということで、釜山観光ホテルのあたりを行きつ戻りつして、 「談」という焼肉店に到着。(この店もオヤジ客2人のみであった。大丈夫か?) 高級焼肉店(にみえる)「談」店内
【韓国牛とはいかなるものか】 時間は17時頃であった。かなり高級店のような店構えで、内装も素敵であった。しかし、オヤジが 2人しか居ないというところが気になったが、とにかく、この先も控えているワタシタチは、さくっと いくからね。と、何度も念を押しつつオーダー。こちらはすべて韓国牛使用とのこと。 生カルビと味付け肉をそれぞれオーダーする。するとやはり、テーブルいっぱいの 小皿が並び始める。昨日も出たが生牡蠣も季節なので、前菜に..いや、あまり 取らないように慎重に...。生カルビは、骨付きのあばら肉をくるくると 剥いて伸ばしたもの。これをハサミで店員さんが切って焼いてくれる。なんと、高級店のようだ。 焼き網は日本のものより立派で網目も大きい。焼けた物は塩で食す。日本のものよりも あっさりとしている。アメリカ牛に近いような細胞の感じと舌触りである。 もうひとつの味付け肉は、かなりいろんなもので漬け込んでいて、色がすっかり変化 している(カフェオレ色というのだろうか?)それも、目の前でハサミで切りながら 焼いていく。こちらは、肉の味の旨味が引き出されて、柔らかく美味しかった。 日本のつけだれをたっぷり、脂身たっぷりをじゅうじゅうと香ばしく焼き上げるもの とは少し違う味わいだが、他の食品をつまみながら楽しむといったところだろうか。 もちろん脂が少ないので胃にはもたれないような感じであった。あまり何人前も 食べるという雰囲気ではなく「肉を楽しむ」みたいな焼肉のスタイルのようであった。ワタシタチが持っていた 本に自分の店が載っているのを見て、店員のお姉さんが喜んでいた。お勘定も、恐れることなく、 これまた明朗会計で一人2000円ほどという破格の値段。なるほどねえ〜ちょっと肉を楽しむ のもこちらでは良いかもしれないなあ...なんて思った。ワタシタチが帰ろうとすると、 ニホンジンが1組、あとロシア人の家族が入ってきた。南浦洞のあたりにロシア人街が あるらしいが、米兵向けやロシア語の看板を、この地域では見かけるので、ニホンジンターゲット のみでないということが良くわかる光景である。 韓牛生カルビ&味付けカルビ各1人前
ちょっとだけのつもりなのにお皿がずらり
焼き網が頑丈そうです。骨の部分はしっかり焼きましょうね
お店のお姉さんが切って焼いてくれます。恐縮です
そんなこんなで、目的の一つを果たしたわけだが、わりと余裕のあるワタシタチは、再び 国際ホテルのあたりでマッサージを探す。やはり美への探求心の強い韓国で、フェイシャルをやらずに 帰れるものか...ということで、スポーツマッサージ店でフェイシャルとセットで 5万Wのプロモーションをしている店を発見。これがなかなか充実していて、全身・ヘッド・ 足のパラフィンパックなどもついて、更にフェイシャルまでやってくれる。時間も90分ぐらい かけてじっくりやってくれたので、かなりのお得感。足のパラフィンは、あまり効果を感じられ なかったが、ゆったりリラックス出来て、雨の中を歩き回った不快な疲労感がすっかり解消 された感じ。店のスタッフも感じよく、日本語もなかなか上手なワカモノで、 明るい気分で受けることが出来た。しかし、普通にワカモノは日本語が堪能ということは、 ニホンジンももっと韓国語でも出来たほうがいいんではないのかな..なんて思ってしまったなあ。 流暢に出来れば、日本で働くことも出来るし、こんなに近いんだから...と思って 勉強しているのかもしれない(仕事が韓国ではないのかもしれないが)。選択としては 良い事だと思うし、ニホンジンのワカモノも、もっといろんなところに目を向けて、 努力をおこたらないようにしないとなあ...なんて思ってしまった。常日頃、 会社に英語で電話をかけてくるガイジンに憤慨しているワタシだが、もちろん ワタシタチも含めて、フツーに多国語をしゃべれないとこれからはいけないなあ...などと 思うのであった。 【やはり目的を達成しないとなあ】 結局、地下鉄の一日券は、往復に使うだけとなってしまったが、まあいいか。西面に立ち寄っても 良かったが、20時を回っていたのでそのまま海雲台に帰ることにした。行きは時間がかかったように 思えたが、帰りは早く感じるもので、再び雨の海雲台に戻ってきた。マッサージでちょうど良く 消化がすすみつつあるのか、なんとなく、店の看板を見ながらいったんホテルに戻るも、 「なんとなく行けそうな気がする」 と、オソロシイ発言。そう。せっかくだから、ふぐちりで〆めようということになり、再び 雨の中をふぐ通りへ向かった。もう時間は24時近かったのだけれども、結構人が入っている。 でも、える氏に言われて見回してみると、何故かお酒を頼んでいるテーブルが少ない。 韓国でふぐちりは、酔いさましや、翌朝食べるようなものだ、と聞いていたがそのせいなのだろうか? ワタシタチは、もういい加減飽きて来たけど、ビールとチャミソルでシマフグのふぐちりを食す。 ここでは一人分ずつオーダーするのだが、チゲ風の辛いものか、それとも、あっさりのちり鍋かを 選ぶ。おすすめはちり鍋に好みですこし辛みをつけたりするのが良い、ということなので オーダー。それとおすすめのふぐ皮のサラダ。辛いソースで和えたキュウリとふぐ皮は、 豪快な盛りつけといい、なかなか日本では無い感じの一品。ちり鍋のほうは、少し味があっさり 気味だが、身の味はなかなか美味。残念なのは、ふぐ皮のぷるぷると美味しいところの、 ざらざらしたとげを除去していないので、そのへんを堪能できないのがマイナス。 なんだかんだ言って、すべて完食してしまうワタシタチも、なかなか今回の旅は すごいなあ...としみじみ思う夜。ようやく雨も上がり、昨日とは違って、 月曜日を迎える海雲台市場はひっそりと静まりかえっていた。最後に、ヤツメウナギを 観察して部屋に戻る。次回来るときは「にょろ系グルメ」にでもしようか...と思いつつ(ちょっと嫌だ) やはりきてしまった。ふぐ屋の小皿ずらりん「もう喰えん」
フグ皮のサラダ:きゅうりとねぎをコチュで和えてます。美味
一人前ふぐちりはこんな感じですごい薄味
しかし、シマフグの身はふわふわぷりぷりで滋味っす
まるで和食屋のような佇まいのフグ専門店
【12月1日〜とかくホテルリムジンは不便だな〜】 結局最終日の朝も雨が降っていた。月曜日の雨の朝ということは、東京だと何か思うように事が 運ばないのが常なのだが、釜山はどうだろうか?昨晩も遅かったため、毎度の事だけどすごい寝不足で、 まだ暗いうちにチェックアウトしなければならなかった。ひょっとしてちょっと早めに起きれば、シジミ 料理も制覇できるのでは...と思ったが、さすがにそれは無理で、10:55のフライトに乗るべく ホテルをチェックアウトする。フライトのチェックインは、昨晩のうちにホテルのロビーにある パソコンで済ませていた(いちおう部屋もWiFi対応のようだったが、今回は利用しなかった)ので、 1時間前に行けば良いのだが、やはり念のため早めの行動に出る。ところで空港バスはどこから出るんだろうか? 到着したノボテルのバス停の向かい側で待っていたが、しばらくしても全く来る気配がしないので、 そのへんで客待ちをしていたタクシーに声をかけられ、2万Wで行くけどとのこと。海雲台からだと バスはひとり6000Wなので、そんなに破格の交渉ではないな、と、思ったので乗っていく事にした。 だんだん明るくなってきた元来た道を行くのだが、郊外へ向かう形になるが、やはり所々渋滞を 避けられず、おまけに、いくつもの高速を経て行くので、料金所や合流が渋滞の原因になっている ようである。上空から見ていても、長い一本道が渋滞の光で満ちていたのを思い出す。結局所用は 行きと同様に1時間ほど乗っただろうか。その間、空港リムジンバスとすれ違った記憶がないので、 正しい選択だったかもしれない。車を降りると、これまた明朗会計で空港に到着する。いろいろ チップとか考えなくて良いというのもとても楽だなと思う。まあ、決して明朗会計ではないんだけどね。 デルタ・NWはこちらもチェックイン機で行うので、窓口に行列するのではなく、端末のそばで スタッフとともに発券処理を行う。搭乗券といっても、ぺらぺらのレシートなので、なんだか ほかの買い物レシートといっしょにくしゃくしゃっとしてしまいそうだが...。結局情報さえ わかれば、こんなもので十分なんだなあ...などと思いつつ手続き終了。時間を見ると まだ2時間ぐらいあるので、出発ロビーの2階にある食堂で朝食。ああ、でも世界中どこもかしこも 空港のめしは高くてまずいなあ〜と。その面影はあるけれど、別物みたいな...ぬるかったり、 コンディションも良くない..しかし、ビールはとうとうOBが出てきた。今回MAXとかハイテとか ばっかりだったのだが...。でも、やはりずっとこれらとチャミソルの組み合わせばかりだと、 ワインとか他の酒が飲みたくなってしまう。徹底的に他の酒が無いねえ..などと言いながら時間を つぶす。 ああ、街中でたべればどんだけ美味しいか..あわび粥@空港
ああ、もうちょっとアツアツで出して欲しかった...ソルロンタン@空港
ぶひひ |