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コンテスト中のスパーク発生
Henryの3Kプレミアは非常に良いリニアですが、コンテスト中にバンドスイッチのスパークというトラブルを二度経験しました。
1回目はある年のWWCW開始早々、28MHzで北米に結構なペースで呼ばれているときでした。スパーク音がしてパワーが出ず、あわてて運用停止しました。実は冷静に考えればベアフットで運用を継続すればよかったんですね。痛いロスです。
スパーク音からしてロードバリコンがスパークしたのかと思いましたが、開けてみたところ、バンドスイッチの金属シャフト(GNDに落ちている)と接点との間でスパークし、その結果接点を保持している絶縁体が焼け焦げたものと判りました。
スイッチにはロードバリコンの出力がつながっていましたから、道理でロードバリコンがスパークしたような音に聞こえるわけです。
スイッチを分解してみると、接点自体は無事だったので、スイッチを分解して焼けこげた絶縁体を削り取り、そこに自己融着テープを詰め込むことでスパークは治まり、どうにかそのコンテストを乗り切ることができました。まぁ、判断ミスによるロスは痛かったですが・・
2回目は翌年のやはりWWCWコンテスト開始早々。状況としては全く同じで、前回同様接点は一見無事そうだったのですが、数々の試行錯誤の甲斐なくスパークは治まりませんでした。このため、3時間以上経った後、やむなく直結することにしました。つまりバンドチェンジのたびにアンプを分解してハンダづけして組みなおすはめになったわけです。このアンプは28MHzと1.8MHzに使っていましたから、朝夕1回ずつこの作業をやるわけです。いくらメンテしやすい構造の3Kプレミアとはいえ、1時間近くはかかります。その分私の睡眠時間は減りました。(怒・・)
後日、スパークによってスイッチのシャフト穴が開いていることがわかりました。要するにいくらこねくり回しても、この穴を何とかしない限りどこかに電界集中することは避けられず、実はスイッチを交換するしかない状態だったのでした。

取り外したシャフト。白丸が放電で開いた穴。
(クリックで拡大)
バンドスイッチ交換&改造
さて、3万ン千円を払って某国内代理店から新しいバンドスイッチを取り寄せたものの、単に交換するだけでは再発する可能性があります。貧乏人にとっては痛い支出ですし、何よりコンテスト中にそんな対応をしなくてもすむようにしなければいけません。
ない知恵を絞って考えたのが、絶縁物製のシャフトを自作することです。材料の条件は、
1.丸棒材が比較的安く手に入ること
2.トルクを伝えられる程度の固さ、強度があること
3.それなりの絶縁抵抗、絶縁耐圧があること
4.吸水しにくいこと
ということで、PPS(ポリフェニレンサルファイド)を選定しました。丸棒材はミスミから安価に入手できました。あとは放電して穴が開いたオリジナルのシャフトから採寸して図面を起こし、知り合いの加工屋さんにお願いすれば出来上がりです。
出来上がったシャフトがちゃんとスイッチにはまるか、トルクを伝えるのに充分な強度はあるか、つまみの固定ネジでつぶれたりしないかなど、不安は色々ありました。しかし見事にピッタリはまり、きちんと動作しています。これでしばらく使うことにしました。

復元したバンドスイッチ。灰色っぽいのがPPSで製作したシャフト
(クリックで拡大)
こんな素人的対策でも2007年1月現在、丸3年以上ノートラブルです。当初期待した効果は得られた、めでたしめでたしといえるでしょう。
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