Music Title<worksong>

ジャズの歴史

ジャズはアメリカで奴隷制が解かれた時に

黒人達の記憶に残るアフリカ的な音楽分化と、

白人達の西洋的音楽文化が融合してできました。

ブルーズとゴスペルがその母体だと言う人もいます。


 

 
さて、ジャズの歴史はアメリカ史の流れに従って、


 
@ 19世紀後期、奴隷制が解かれてまもない頃、

南部中心に流行したニューオリンズジャズ、


 
A 20世紀初頭、ミシシッピ川を遡るかたちで

ジャズが南部から北部へ伝わっていった頃のデキシーランドジャズ、


 
B 1920〜30年代、禁酒法が布かれた時代に

マンハッタンの43丁目中心に栄えたスウィングジャズ、


 
C 40〜50年代、世界大戦時代に誕生したビバップジャズ、


 
D 60〜70年代、さらに洗練されたモダンジャズ、


 
と、変化してきました。


 
そして現在はこれらの過去のスタイルの再盛に加え、

前衛音楽や電子音楽と呼べるものまでを含めた、
じつに広範囲なジャンルをさします。
 

 

 

 
使用される楽器はおもに、白人達の家に置いてあったピアノ、ギター、

軍隊で使用した管楽器、生活用品の洗濯板(ウォッシュボード)などでした。


 
デキシーランドからモダンジャズに移り行く過程で、

屋外のドンチャン騒ぎ風のものから、

だんだん洗練された音楽になっていきます。

その中でベース楽器が管楽器から弦楽器(ウッドベース)になり、

ギターは他の楽器に負けない音量の“電気ギター”が主流になりました。


 

 

  デキシーランドジャズは、マーチに近い2拍子が基本です。

ズンチャッズンチャッのリズムに乗って、管楽器団が、

ほとんどバトルロイヤル状態で即興演奏します。

軍隊色の濃い、かなりうるさい音楽です。


 
この時代の有名なトランペッターに、

ルイ・アームストロング(通称サッチモ)がいます。

彼の心暖かなトランペットと歌声は世界中を魅了しました。

 


スウィング時代には、ビッグバンド形式が流行りました。

ダンスホール(ボールルーム)などで、

ある程度アレンジされた伴奏楽曲に則って、

ソロイストが即興で演奏する形でした。


 
有名なビッグバンドには、

デューク・エリントン楽団、カウント・ベイシー楽団があります。


 
このころ、ビッグバンドの伴奏に乗って歌う、

すばらしい女性ヴォーカリストも多く出ました。

ビリー・ホリディ、エラフィッツ・ジェラルド、

サラ・ボーン、カーメン・マクレイなどです。


 

 
そんな中から、もっと即興性だけを追求するスタイルが生まれました。

これがチャーリー・パーカーに代表されるビーバップジャズです。

バンド編成も小人数になり、

その楽曲は、最初と最後にテーマメロディーを奏でるだけで、

あとの部分はテーマに則ってすべて即興で演奏されます。


 
たとえば日本語にも「書き言葉」と「話し言葉」があるように、

ビーバップもまるでお喋りしているような独特の節回しで奏でられます。

聴く音楽よりむしろ、する音楽、演奏者のための音楽です。

この時代のミュージシャンはチャーリー・パーカーのほかに、

ディジー・ガレスビー、バド・パウエル等がいます。


 

 
チャーリー・パーカー亡き後、ジャズは爆発的に大きく飛躍します。

アート・ブレイキー、マイルス・デイビス、ソニー・ロリンズ、

ジョン・コルトレーン、セロニアス・モンク。

そして、ビル・エバンスなど白人であることを捨てて

彼等の中に入っていく者も出てきます。

ビーバップを土台にして、ハーモニー、リズム、アンサンブル、セオリー、

すべてにおいて新しいスタイルが生み出され、

それぞれにいろんな方向で躍進したのです。

この時代のジャズを総称してモダンジャズといっています。


 
私達が単に“ジャズ”というと、

この時代のジャズをさすことが多いのではないでしょうか。

スイング時代の形式が一人づつ発表する“演説会”とするならば、

モダンジャズは、愛に満ちて理解し合う者同士だけが実現できる

知的に洗練された心と心の“お喋り”なのです。


 

 

 

  楽器編成で言えば、リズムの中心はドラムスです。

基本ビートを奏でると同時に、

全体の会話をまとめていくのもドラムスです。


 
それに女房役のウッドベース(コントラバス)がいます。

ビートを滑らかに力強く押し進め、

土台となる確かなリズムを提供します。


 
このふたつが作り出すリズムの基盤に乗って、

フロント楽器(サキソフォンやトランペットなど)が

メインとなる“アド‐リブ(即興)”フレーズを連ねて行くことで、

即興的に曲自体の意味合いをも作っていきます。


 
それに合槌ちを打ちながら、

バックとフロントの間を埋めるようにピアノがいます。

全体をフォローしながら、テーマやリズムを的確に演出します。


 
ドラムス、ベース、ピアノ、それにフロント楽器、

これが最も一般的なバンド構成です。


 

 

 

 
さて、その後ジャズは、現在に至るまで低迷しています。

もう発展の仕様が無いといわれています。


 
しかし実際はちゃんと時代を反映して、

4ビートから16ビートへ変化し、

エレクトリックが導入され、

ハードロックやラテンなどの他のリズムと混ざり合い、

さらにはクラシック音楽にも融合を求めたものと、

あらゆるグローバルな混合スタイルが出てきています。


 
もはや“ジャズ”という言葉だけでは、

それがどんな音楽なのかを限定できなくなりました。