Cross Time

2005年6月23日 (木) 今日は午前中に更新。
 昨日(というか今日というか)は参った。創作物に夢中になっていたらつい徹夜してしまったよ。だけど今日もちゃんと遅刻せずに研究室に行ったよ。ちょっと自分がすごいと思った。

 あれこれ言ってもなんなので、早速始めてみよう。タイトルは『Cross Time』、今考えた。
2005年6月23日 (木) Cross Time 01
6月3日(水) 22:40 北海道札幌市某所
「もしもしユキ、俺だけど。」
「あ、マコトくんじゃない。どうしたの?」
「いや大したことじゃないんだけど、今度の土日って何か予定ある?」
「うーん…特に、無いけど。何か、あるの?」
「じゃ簡潔に言うわ。函館行かないか?」
「…えっ?どういうこと?ちょっと簡潔すぎるわ。もう少し説明して。」
「わかった。実はさ、高校時代の友達が函館にいるのさ。で、ソイツがちょうど今度の土日に札幌に来るらしいんだ、彼女と一緒に。それで、だ。ソイツ、ダイスケって言うんだけど、そのダイスケのヤツ、移動に金かけたくないようで、こんな作戦を提案したんだよ。」
「ちょっと待って。そのお友達、ダイスケくん?が札幌に来るかどうかはともかく、何でマコトくんは函館に行きたいの?お友達が来るんだったらここにいたほうがいいんじゃないの?」
「ユキは函館行ったこと無いだろ?今度の土日、せっかくの休日だからさ、二人きりでちょっと遠くまで旅でもしたいな、なんて思ったわけさ。美しい景色を眺めて、美味しい食べ物でも食べて、一緒に楽しもうじゃないか、と。」
「なるほど、ね。二人きりで、か…いいよね、そういうの。ま、函館だったらちょうどいいかもね。3時間位で行けるから。近すぎないけど、そんなに遠くでもないし。」
「うん、特急列車だったらね。だけど、今回の行程はちょっと違うんだ。」
「どうやって行くの?バス?レンタカー?それとも…まさかヒッチハイクじゃないよね?」
「一応鉄道で行くんだけど、ここでさっきの話になるわけさ、ダイスケの作戦に。
 どんな作戦かというと、『一日散歩きっぷ』を使うんだ。これは土日と祝日、要は休みの日にのみ使えるきっぷで、1枚2040円で指定範囲内の普通列車と快速列車が1日乗り放題、ってものなんだよね。それでこのきっぷ、札幌・函館・旭川の3つの地区で売られているんだけど、札幌地区と函館地区の指定範囲がちょうど長万部(おしゃまんべ)って所でかぶっているんだよ。だけど長万部ではこの切符、売ってないんだよね。
 そこで、長万部駅で互いの切符を交換するわけさ。つまり、俺たちは札幌地区の『一日散歩きっぷ』で札幌から長万部まで行く。ダイスケたちは函館地区の『一日散歩きっぷ』で同じように函館から長万部まで行く。そして長万部で出会った所で切符を交換する。すると俺たちは函館地区の『一日散歩きっぷ』で函館へ、ダイスケたちは札幌地区の『一日散歩きっぷ』で札幌へ、それぞれ行けるよね。そうするとさ、札幌−函館間をお互い2040円で行けることになるよね。…と、まぁ、こういう作戦な訳ですよ。」
「そういうこと…確かにそれは安いよね。だけど…これだと特急は使えないよね?どのくらい時間かかるの?」
「実はそこなんだけど、2・3回乗り継いで、大体9時間くらい。だから、これだと函館日帰りは無理なんだ。」
「9時間って…それじゃほとんど列車の中ってことだよね。」
「ま、安いからにはそれなりの理由があるってことさ。でも、それもまたいいさ。それだけ二人になれる時間が長くなるってことだから。」
「そういうことになるんだね…それなら、いいよね。で、いつ、どこで待ち合わせ?」
「朝結構早いんだけど…土曜の朝6時に、札幌駅のミスド前で。OK?」
「オッケー。じゃまた土曜日に逢いましょ。」
2005年6月25日 (土) Cross Time 02
6月3日(水) 20:30 北海道函館市某所
「もしもし、ダイスケくん?」
「おう、カナか。どうした?」
「今度の土日さ、札幌に行ってみない?」
「別に俺は構わないけど…ちょっと急だな。なんか、あったのか?」
「特に何かある、ってわけでもないんだけど…ほら、札幌駅の辺り、何か新しくなったじゃない?私、5年前まで札幌に住んでいたんだけど、それからしばらく行ってないから、せっかくの休みだし、ちょっと行ってみたいな、って思ったの。」
「そうか。札幌まで行くんだったら特急が便利だよな。1日11往復で、大体3時間くらいで行けるから。安さをとるなら高速バスだろうな。1日6往復で約5時間半。もっと安い方法もあるんだけど…これはアイツに協力してもらわないとな…」
「そうね…できるだけ安い方法で行きたいな。私これで案外貧乏旅行とか好きだし、それに…何たってダイスケくんがいるから。」
「どういうこと?」
「とても頼りになる、ってことよ。」
「そうかい。ありがとう。」
「それで、その『もっと安い方法』って、どうするの?」
「JRで出してる『一日散歩きっぷ』って知ってるか?」
「アレでしょ?2040円で鈍行列車1日乗り放題ってやつ。」
「まあそんなトコだな。急行・特急・寝台列車はダメだけど、それ以外の列車、つまり普通列車、いわゆる鈍行列車と快速列車なら1日乗り放題だね。快速も乗れる、ってトコがポイントだな。」
「あ、そうか。快速列車もOKなんだ。…ん、もしかして、それが『もっと安い方法』なの?」
「そうなんだけど…この切符、どこまででも使えるわけじゃないんだ。この切符を買ったとしても、このままだと長万部までしか行けないんだ。」
「そうよね。私もそう思った。…それじゃダメじゃない。札幌まで行けないでしょ。」
「そう。『このままだと』無理だ。だけどアイツに協力してもらえれば、札幌まで行けるんだ。」
「そんなすごい人がいるの?」
「人自体はそんな大それたヤツじゃないんだけど。高校時代の同級生だったマコト。カナも知ってるよな?」
「あ、なんだ、マコトくんか。確か今、札幌の専門学校にいるんでしょ?」
「そう。札幌にいるんだ。それで、マコトに切符を持ってきてもらう。そうすると2040円で札幌まで行けるんだ。」
「どうして?」
「『一日散歩きっぷ』には有効日と有効範囲しか書いてないよな?ということは途中で所有者が変わったとしても、有効日の有効範囲内だったら大丈夫、ってことになる。でだ、この切符は函館近辺以外にも札幌と旭川の近辺でも売っていて、売ってる場所によって有効範囲が異なるんだ。だから、もしマコトがこの切符を買うと、札幌周辺の範囲が有効、ってことになる。
 で、ここからが重要なんだけど、札幌近辺で買える『一日散歩きっぷ』は、こっち側だとちょうど長万部まで有効なんだ。だから、マコトに長万部までこの切符で来てもらって、そこで切符を交換すれば、マコトが持ってきた切符で札幌まで行ける、ということさ。もしマコトが函館に来るような用事があるとすれば、お互い2040円で函館と札幌の間を移動したことになるから、どっちが損した、ってこともない。」
「確かにそうね。これがうまくいくとすごく安いよね。だってバスの半分以下の値段だもんね。だけどマコトくんが了承してくれるかなぁ…。」
「そうだな、それ聞いとくわ。何せマコトに『一日散歩きっぷ』で『長万部まで』来てもらわないとどうしようもないからな。」
「お願いね。結果分かったら連絡して。」
「了解。」
2005年6月27日 (月) Cross Time 03
6月3日(水) 21:15 函館市某所→札幌市某所
「もしもし、マコト?」
「ダイスケか、久しぶりだね。」
「今、時間あるか?」
「大丈夫だよ。」
「今度の土日ってヒマ?」
「うん。特にこれといったことは無いけど。」
「どっか行ったりしない?」
「まだ分かんないけど、どっか、できればちょっと遠くに行ってみたいな、とは考えているよ。」
「そうか。マコトは『一日散歩きっぷ』って知ってるよな?」
「最近は毎週使ってるよ。結構便利だよな。2040円で意外と遠くまで行けるもんな。」
「そうだよな。それでさ、実は今度の土日に俺、カナと一緒に札幌に行こうと思うんだけど、それを使って札幌まで行こうと考えているんだ。」
「ちょっと待て、それは無理だろ。だってダイスケの所からだと長万部辺りまでしか行けないだろ。」
「そう。だけどマコトの所だと長万部まで行けるよな?」
「うん、行けるけど。だけどそっち方面だとそこが限界。そっから先は無理。」
「それなら大丈夫だ。2040円で、函館から札幌まで行ける。」
「何?そんなことできるのか?」
「できるんだな、これが。俺とマコトが『一日散歩きっぷ』を持って長万部まで行って、長万部で切符を交換すれば。すると、俺はマコトの切符で札幌方面へ行けるし、マコトは俺の切符で函館方面に来れる、ということさ。」
「…なるほど。確かにあの切符は範囲と日付さえ合っていれば誰が乗ってもいいんだよな。別に無賃乗車してるわけでもないしね。切符的には長万部で往復しているだけだし。しかし函館まで2040円か…なるほどね、これは面白い。そっちはカナと二人だろ?なら俺のほうも相方を連れてくるわ。」
「…おいマコト、お前…彼女、できたのか?」
「一応な。中学時代の同級生。」
「マジか…ってことはカナの同級生、ってことだよな?」
「そういうこと。ていうか相方、カナの事知ってるよ。今でもいい親友だ、って言ってる。」
「そうか…名前、何ていうんだ?」
「相方の名前かい?ユキだけど。」
「ユキ、か。分かった。後でカナに聞いてみよ。…そんじゃまた、長万部で会おうぜ。」
「おう、またな。」
2005年6月30日 (木) Cross Time 04
6月3日(水) 21:20 札幌市某所→函館市某所
「もしもし、カナ?」
「あ、ユキでしょ。どうしたの?」
「今日ね、ちょっと嫌な話と結構いい話があったんだけど、どっちから聞きたい?」
「そうね…ちょっと嫌な話の方からがいいな。」
「わかった。今日の朝ね、いつもの地下鉄に乗ってたら酒臭いオヤジが目の前に来て、私のことヤラシイ目で見てたのよ。」
「…それってかなり嫌じゃない?」
「そうね。だけどもう慣れてるから。そういう時は寝てるふりして薄目開けて、そのウザイオヤジを監視するの。したらそのオヤジ、次の駅で降りたわ。で、その代わり、って言うのも変だけど、私の目の前に来たのはまた男だったのよ。だけどそれがさっきのオヤジとはまるで違ったのよ。」
「そう。どんな人?」
「30代前半くらい、って感じかな、スーツ姿がピシッと決まってる人だった。ワイシャツなんか本当に真っ白でびっくりした。そしてその人、窓の外に目を向けて、時々思い出し笑いしてたんだけど、その時に見えた歯がワイシャツより真っ白だったの。あれにはちょっと、ときめいちゃったな。」
「それが結構いい話?」
「いや、そこまでがちょっと嫌な話。酒臭いオヤジの嫌さ加減と、さっきの人の良さ加減を差し引くとそんな感じ。」
「私はプラスの方が大きいと思うけどな。」
「だけどね、さっき話した歯の白い人、あまり顔は良くなかった。それに、あんまり他の人にときめいちゃうと、彼氏も困るしね。」
「え…?ユキ彼氏できたの?」
「ま、一応『彼氏』と言ってもいいかな。普通の男友達よりは深く付き合ってるから。…そう言うカナの方こそどうなの?」
「私?私にそんな人、いると思う?」
「うん。カナって割と家庭的な所があるから、結構モテるんじゃない?もし私が男だったらカナみたいな彼女がいたらいいって思うもん。」
「家庭的な所?」
「ほら、中学の時よく持って来てたじゃない。手作りのお菓子とか。小さなマスコットなんかも持って来てさ、私たちにくれたよね。その時のマスコットまだ持ってるよ。本当に上手だよね、下手な売り物よりもずっとかわいくて丈夫だもん。」
「えっ、あのマスコットまだ持ってたの?」
「うん。私ね、それがあるから頑張れた。中学を卒業してから私立の女子高で寮生活をしてたんだけど、すごくつらかった。門限早いし、ケータイも使えなかったし。それで学校から帰っても勉強漬けで、もう最悪だった。だけどね、そんな時いつも、そのマスコットをキュッと握るとね、不思議と元気になれたの。カナもきっと頑張っているんだよな、って思うとさ、なんか…そうね、カナのその優しさとか暖かさのようなものを感じてね。それで私も頑張れた、ってとこかな。」
「そんなに大事にしていたんだね…そうだ、そういえば結構いい話、って言うのもあったって言ってたよね?それも聞かせてもらえる?」
2005年7月5日 (火) Cross Time 05
6月3日(水) 21:32 札幌市某所→函館市某所
「あっ、ごめん、すっかり忘れてた。そうそう、今日の帰りに家の近くのカフェに寄ったんだけど、そこのホットサンドがすごくおいしかったの。で、そのついでにショートケーキも追加したんだけど、それもまた当たり。コーヒーにも合ってたし。近所にこんないいお店があったなんて今まで知らなかったから、掘り出し物を見つけたって感じで良かったよ。これからも通っちゃおうかな。」
「わぁ、良かったじゃない。そういうお店があるといいよね。私の近所だとそういう所あんまりないからな…うらやましい。」
「そう?だけどさ、カナの家からだと、あの夜景が見えるんじゃないの?」
「全然。むしろ夜景の一部、って感じ。近くに学校がある住宅街の中だから、夜になると結構暗くて、一人で歩くとちょっと怖いのよね。市電通りはまだいいんだけどね、私の家はそこから奥に入るの。したらもうすぐに暗くなって。しかも結構入り組んでいるから、慣れてないと迷っちゃう。」
「そうなんだ。私、方向オンチだから絶対に無理ね。あんな碁盤の目で分かりやすい札幌でも迷っちゃうくらいだから。」
「大丈夫よ、もし遊びに来るようなことがあれば、その時は私に言ってくれれば案内するから。…そっか、ユキは今札幌にいるんだね。実は今度、札幌に行こうと思うんだけど…。」
「どんな用事?よかったら私の家で泊まってもいいよ。」
「それはありがたいけど…男の人と一緒なんだ。」
「それって彼氏?」
「そうね…ユキには話した方がいいよね。…そう、彼氏。お互いに休みが取れたし、せっかくだから二人で行こうかな、って思ったの。」
「なーんだ、やっぱりいたんじゃない。…その彼氏って、どんな人なの?イケメン?」
「とくにそんなにカッコイイってわけじゃないけど…。言葉もちょっと荒い、かな。いや、荒い、っていうよりはクセが強い、っていったほうがいいかも。浜言葉、ってやつなんだよね。彼氏、函館の人だから。自分でそう言ってた。だけどね、最初はとっつきにくい感じがしたけど、慣れてくると心地良いの。その、何て言うのか、リズムやアクセントが。それに彼、性格がさっぱりしてるし、旅好きだから、私もいつも楽しませてもらってる。」
「旅好き、ね。うちの彼氏もそう。いつもどっか行こうって考えているようだけど、忙しくていつも絵に書いた餅になっちゃってる。ま、うちの彼氏の場合は時刻表マニア、って言った方が正しいかもね。何か変な行程見つけては喜んでる、って感じだから。」
「へぇ、ユキの彼氏ってそうなんだ。私の彼氏と気が合いそうね。じゃ、本当にゴメンね。せっかく札幌に行くのにユキとゆっくり話せなくて。」
「いいのよ。こうやって電話で結構話してるから。…あ、こっちこそゴメンね、また長くなっちゃった。もう切るね。」
「あら、もうこんな時間。そうね、じゃ。またね。」
「うん。バイバイ。」
2005年7月8日 (金) Cross Time 06
6月3日(水) 22:30 函館市某所
「もしもし。カナ、俺だ。」
「あ、ダイスケくん。」
「ずいぶん話し込んでたな。」
「ごめんね。友達と話してたら長くなっちゃった。」
「いや、それは別にいいけど。そう、あの話なんだけど、マコト、了承してくれたよ。どうやらマコトの方も彼女と一緒らしいよ。」
「彼女…私、ダイスケくんの彼女なんだ…嬉しいな。」
「そうか、そんなに喜んでくれるとは思わなかった。俺はただ当たり前の事を言っただけなんだけどな…で、どうする?この方法で行くか?」
「うん、そうする。」
「じゃ朝ちょっと早くなるけどいいか?」
「いつでもいいわよ。」
「分かった。じゃ朝7時半に、JR函館駅のピアポ前ね。」
「分かったわ。楽しみにしてる…じゃ、またね。」
「おう。…ちょっと待った。」
「ん、どうしたの?」
「もし違ってたらゴメンだけど、カナさ、中学の時の同級生に、ユキって名前の女の子いなかった?」
「うん、いたよ。私の…大切な、友達。さっきまで話していたのもユキだったの。」
「そうか、やっぱりな。」
「えっ?…ねぇ、どういうこと?どうしてダイスケくんがユキのこと知ってるの?」
「いやぁ…そりゃやっぱ、男の勘ってやつさ。」
「もしかして…マコトくんから聞いたの?」
「何で分かった?」
「女の勘ってやつよ。」
「ごまかそうとして悪かった。実はそうなんだ。マコトが言ったんだ。というかね、マコトの彼女、っていうのがそのユキって人なんだ。」
「…ふーん、ユキの彼氏ってマコトくんのことだったんだ…。」
「もしかして、傷ついた?本当にゴメンな、無神経な男で。」
「ううん、逆に面白くなってきたな、って思ったの。無神経だなんて…ダイスケくんは、私の、大切な、彼氏、だよ。」
「カナ…ホント、ありがとな…。じゃあ、土曜日に、函館駅で、会おう、な。」
「うん。すごく楽しみになってきた。またね。…まだ他に言っておくことない?」
「今の所は…もうないな。後は直接会って話そう。じゃあな。」
「うん。またね。」
2005年7月20日 (水) Cross Time 07
6月5日(金) 23:10 札幌市某所
「もしもしマコトくん、まだ起きてる?」
「あ、ユキ。…うん。どうにも寝付けなくて。明日早いのにな。」
「そうなの…。実は私もそう。だって…明日ようやく逢えるんだな、って思うとね。」
「そうだね。俺もさ、やっと本当にユキと二人きりでデートできると思うと、どうもな。」
「そうだよね。考えてみると今まで二人だけで遠く行ったことないもんね。だから、明日のこと、実は結構楽しみなんだ。それで寝付けないのかもしれない。」
「うん。多分俺、明日からの旅、今までの中で一番楽しみなんだと思う。修学旅行の前の日とかももちろん楽しみだったけど、それでも今日ほど寝付けないことはなかった。何でだろう、やっぱりユキに逢えるからかな?」
「中学の時だって同じじゃない。私とマコトくん、同じクラスだったんだから。」
「だけどあの時は他の人も一緒だっただろ?それに修学旅行は別に俺たちが計画したものじゃなかったし。明日からの旅とは全然質が違うよ。」
「ま、それもそうね。ふあぁ…ゴメン、ちょっと眠くなってきた。」
「それはいいね。明日の集合時間と場所は大丈夫だよね?」
「朝の6時に、札幌駅のミスド前でしょ?そんな重要なこと、忘れるわけないじゃない。」
「そうだね。じゃおやすみ。」
「おやすみ。」