**1999年トロムソ監禁中サッカー観戦記**

監禁施設
8月16日

 「お前しかいないから行ってくれ!」と言われて来たところがノルウェーの北はずれの町、トロムソ。北緯69.7度にある。ここにあるノルウェー極地研究所の冷凍室で一日中作業に従事するのだ。しかも寝食までこの施設の中でする。さらに、ベットが足りないため、キャンプ用マットと掛け布団で床に寝るのだ。まさに強制収容所だ......

8月某日

 8月なんだけど、初冬のような天気が続いていた。最高気温10度、最低気温10度......太陽は沈まない。
 時折、夏(秋?)がもどってくる。暖かい日差しがある日は、太陽の陽を浴びるために短パンやタンクトップになる人も多い。15度くらいなんだけど。
 ノルウェーの人は夏時間の時は3時半くらいで仕事は終わる。天気がいい週末はそのままオープンカフェでビールをぐびぐび。6時過ぎに行くと、「ちょっと遅いね」と言われる。

監禁施設からの暖かい日の風景

8月22日

 1週間の-15度下でのおつとめの後、2時間の仮出所が許可された。この日は夕方6時から、ノルウェー・プレミアムリーグ、我らがT.I.L. vs MOSSの試合があった。出所が許された5時半ころから歩いて丘の頂上にあるスタジアムに向かった。途中、丘を登っていく人がいて、「この人も行くのかな?あ、こっちの人も行くのかな?」なんて、思いながら歩いていたら、スタジアムの近くでは大行列になっていた。

試合!!

 いくら北はずれの町とはいえ、さすが国内最高リーグ(プレミアムリーグ)のチーム。きれいな芝生のピッチと木製の観客席の立派なスタジアムがあった。入場料はスタンド席で約2000円、バックスタンド立ち見席1000円だったと思う。
 T.I.L.はノルウェー代表と似たシステムで、1トップにでかいヤツをポストにおいて、そこに当ててから攻撃を組み立てる。その1トップはRuneなんだが、もうデカイデカイ。背が高いだけでなくて体格がでかい。そして、よく飛ぶ。体を寄せてきたディフェンスをはねとばして、頭1つ飛び出る。
 試合は、T.I.L.が押してチャンスもいっぱいあったんだけど、1-1だった。

試合後
 ノルウェーの観客は静かだった。再三再四、チャンスを掴みながらシュートミスを繰り返したのに、「いい攻撃だった」とパチパチパチで、済ましてしまう。声を発することがない。
 我々、二人組はうるさいうるさい。「危ない危ない!」「右あいてる、みぎみぎみぎ」。「自分たちはラテン系なんだろうか」と思ってしまった。


Last modify 6-Oct./1999

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