プロローグ:
2009年5月15日(金)−5月27日(水)の約2週間、我々夫婦はオーストリアの旅に出た。オーストリアは2005年9月に続き2度目である。前回は成田からウイーン経由でザルツブルグに入り、ザルツブルグの南東一帯に山と湖の広がる、ザルツカンマーグートのザンクト・ギルゲン(St.Gilgen)、インスブルック、そして最後にウイーンを約2週間程かけて旅をした。今回は前回の旅で最も心を惹かれた
「山と湖の楽園」ザルツカンマーグートを中心に、ウイーン→ハルシュタット→ザンクト・ヴォルフガング→グラーツ→ウイーンのコースを、ゆったりの旅を目指して楽しむことになった。
以下はその旅の思い出を日を追って記録したものである。また、参考のために今回の旅のスケジュール表と乗り物の料金を添付したよ。興味があったら見てね。
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5月15日(金) 1日目
成田空港近くに車を預け、送迎バスで空港へ到着。新型インフルエンザの影響か多少空いている様に感じる。10:55発のオーストリア航空OS052便でウイーン
空港へ定刻より早く到着した。空港で手持ちのT/C を両替するが、T/Cは交換レートが非常に悪い。不満が残る。
空港から市中心部へ近郊電車Sバーンでウイーン・ミッテ(Wien Mitte)駅へ。ガイドブックによると、「空港から市街地までは2ゾーンの切符を買う必要がある」と書いてあった。駅の自動券売機で「2ゾーン切符ボタン」を探すが、そんな表示は画面にない。仕方がないから「行き先別ボタン」を押しWien
Mitteを選ぶ。ウイーン・ミッテ駅に着いたが、ここから地下鉄に乗り換えアルサー(Alser)駅に移動するには、この切符のままで良いのだろうか。仕方が無いから「1ゾーン」の切符を買い直してやっとアルサー駅に到着だ。
今晩から2泊の宿泊先、ユーロスター ホテル(Eurostars Hotel)でチェックインを済ます。フロントのおじさんは仕事とは言え愛想が良い。ホテルの部屋は403号室。部屋は多少狭いがリフォーム後のようでとても綺麗。窓からの景色は中庭が目の前に見え、遠くの景色も見える、悪くはない。到着後直ぐにホテルの周りを散策。中心街からチョッと離れているせいか閑散としている。スーパーマーケットを何軒か見付ける。先ずは、水や多少の食料を買っておく。
いよいよ旅の始まりだ。
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成田空港 オーストリア航空OS052便 |

Eurostars Hotel |
5月16日(土) 2日目
初日の今日はウイーン市内を観光する。市内交通機関利用のため安くて便利な「ウイーン24
時間パス(Netzkarte 24-Stunden-Wien)」を購入。クレジット・カードで自動販売機から購入しようとするが中々上手くゆかない。結局現金での購入となる。オーストリアでは自動販売機が近郊電車、地下鉄、路面電車の各駅およびバスの車内等、あちらこちらに設置されていて大変便利なのだが、10ユーロと5ユーロ紙幣しか使えないのがとれも不便である。日本人の我々には理解できない。
午前中は前回も訪問したシェーンブルン宮殿をもう一度観光する。やはり前回と変わらぬ眺めであると同時に、西洋人の観光客に負けず日本人団体観光客が非常に多い。でも、もしかしたら多いのは日本人観光客ではないかもしれない。あちらこちらで韓国語・中国語が聞こえる。
午後はウイーン・パスを使って、ウイーンの中心地を巡る、ウイーン・リンク内の観光となる。週末のせいか特に午後からは街中が賑わい人通りが多い。リンク内を走る路面電車に乗るが、乗る電車の路線番号が以前と変わっているようで上手くリンクを回る路面電車に乗れない。依然とは違う路線に乗った様でトラブル続きだ。
最後は、ウイーン西駅へ行き、駅の下見と明日から使うオーストリア鉄道パスのデートスタンプを押してもらう窓口を探す。チョッと時間が早いが、本日の締めくくりは前回も行った大きなセルフ・レストラン「ローゼンベルガー・マルクト」ヘ行き夕食とする。
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シェーンブルン宮殿 |

ウイーンの中心街 |
5月17日(日) 3日目
今回の旅の移動に備え、事前に「3日間オーストリア鉄道セーバー・パス」を買っておいた。今日はこれを使ってウイーンより世界遺産の街ハルシュタット(Hallstatt)
へ列車で移動する。
ウイーン西駅より国際特急列車OECに乗りザルツブルグ方面へ。約2時間後にオーストリア第3の都市、リンツ(Linz)駅で途中下車。駅のコインロッカーに荷物を預けて身軽になる。今日は最高のお天気、暑い程だ。駅前からバスに乗り中央広場(Hauptplatz)で下車するつもりだ。ガイドブックにあったルートとはチョッと違った道を行くので心配になったが、下車するとそこは日曜日のためか人であちらこちら一杯だ。間違えない。ドナウ川にかかるニーベルンゲン橋からの景色は最高。次の列車の都合上、約2時間の街中見物だが短か過ぎる。中央広場では何か催し物をやっていて歩けない程。その中を人を掻き分け再び駅へ向かう。駅への中央車道は通行止めだ。マラソン大会をしている。「これがバスルート変更の理由だな」。歩道は人で一杯だったが30分程で何とか駅に到着。
リンツ駅からはオーストリア特急列車OIC で今日の最終目的地ハルシュタットへ向かう。途中アッテナン・プチハイム(Attnang-Puchheim)駅で列車を乗換える。この電車はいわゆる鈍行列車だが、観光地を走るためか窓の大きい開放感のある新型列車だ。車窓からの野草の咲く平原や、シャーレータイプの家や、山や湖等の景色はすばらしい。特にハルシュタットに近づくに連れ、湖が見え初め対岸の街が美しい。さすが世界遺産の街だ。無人駅ハルシュタットには1時間程で到着。駅からはボート(渡し舟)に乗り換え、対岸のハルシュタットの街を目指す。10分程の船旅後、街の船着場に到着。街は小さいが、眺めはこれまた最高。
事前に予約しておいたハルシュタットでの宿泊先、ゲストハウス(Gasthof Grunor
Anger )へは、交通機関が無いのでゆっくり歩いて行く。途中の家々は全てシャーレータイプで、殆どの窓は花で飾り立てられている。ゲストハウス迄の1.2kmの距離も気にならない程の楽しい道中だ。ゲストハウスに無事到着した。オーナーの奥さんがバルコニーのある1階(日本式では2階)隅の106号室へ案内してくれる。部屋は結構広いし、リフォーム後の様でとても綺麗。窓からの眺めも良い。オーナー夫妻も親切でフレンドリーだ。宿泊先としては大満足。

Gasthof Grunor Anger |
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部屋の隣の部屋に宿泊しているシアトルから来たと言うアメリカ人夫婦と会話して、お互いの旅行について話し合う。彼らも「自遊人の旅人」だ。その隣部屋のフランス人夫妻と一緒にレンタカーでヨーロッパ旅行をしているそうだ。
夕食は事前に申込んでおいたのでゲストハウスのレストランでとる事が出来る。コースメニューの湖の魚料理とビフテキをそれぞれ注文。量は我々には適量で味にもとても満足。明日からが楽しみだ。

船上でくつろぐ家族 |

岩にへばり付く家々 |

バス停広場 |
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リンツ中央広場 |

中央通りはマラソン大会真っ最中 |

ハルシュタットへの車窓から |

渡し船からのハルシュタットの街並み |

ゲストハウス・レストランの湖の魚 |
5月18日(月) 4日目
昨日に比べお天気は曇り勝ち。ゲストハウスでの朝食、ビュフェ・スタイルの種類にも満足。特にパンが旨い。同宿の泊り客は未だレストランに来てない。でも、その内あちらこちらから「Good morning!」の声が聞こえる。アジア系の夫婦が来た。中国語を喋っている様だが、奥さんが「おはようございます。」と挨拶してくれる。何で我々が日本人って分かったのだろう。隣部屋のアメリカ人夫婦と連れのフランス人夫婦も一緒に現れる。
午前中には先ず、街の中心にある銀行で両替。その後も街の中心を散策、お土産店等覗いてみる。お客さんはチラホラだ。午後はお天気も良くなりそうなので、ここでのメインイベント、我々のゲストハウスのすぐ裏手にあるケーブルカー乗り場(Salzbergbahn)から15分程のケーブルに乗り山上の世界最古の塩坑に登る。急な山を一気に上る。眼下にハルシュタットの街や湖が見える。山上は散策路になっており、そこに咲く野草が綺麗、山も林も緑がいっぱいだ。塩坑への入口迄登って来た。でも、我々は塩坑へは入らず、折り返し散策を続ける。山を下りる前にレストラン・カフェでコーヒーを飲みながら、下界の湖とその周りの集落を眺める。至福のひと時だ。
一旦宿泊先に戻り遅めの昼食だ。その後は湖畔へ出向き、そこの草原でゆっくり日向ぼっこ。三々五々人々が集まり、それぞれ裸や水着でゆったり日光浴を楽しむ人、湖で泳ぐ人。寒くないの?この季節に?これまた至福の一時だ。でも、お天気が怪しい。ゲストハウスに戻ると直ぐに天候が急変し、突然の雷交じりの夕立となる。濡れずにすんだ。
月曜日の晩は宿泊先のレストランが休みの為、宿泊先のマスターが薦める街の中心にあるゲストハウス(Gasthof
Simony )のレストランで夕食。味は塩辛くて不味い。いくら塩が豊富でも、それは無いだろう。半分残して、そそくさと退散。帰り道は突然の雨に見舞われ散々だ。

ビルの間に教会が |

綺麗に飾られたお墓 |

船着場へ渡し舟が |
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ハルシュタット マルクト広場前 |

ハルシュタット写真でよく見る角度から |

山頂に上るケーブルカー |
5月19日(火) 5日目
ハルシュタット最終日。再び街を散策し良い思いで作りだ。自分達への土産はどうしよう。オーストリア人は殆どがカトリック教徒だが、ハルシュタットはプロテスタントが半分以上を占めているそうだ。船着場の右側の山肌にあるカトリック教会に行ってみる。急な階段を上がる。教会の裏手には墓地がある。それぞれの墓は花々で飾り立てられている。日本の墓と比べて気分的にも全く違い明るい花畑だ。
続いて、ゲストハウスより湖の反対方向を散策してみる。川に沿ってゲストハウスがあちらこちらに建っている。どこも色々工夫して外観を飾っている。
再び街の中心街へ出向き、土産品として「岩塩」を購入。その後も街中をあちらこちら歩き回り景色を楽しむ。写真の枚数も膨らむ一方だ。夕食は再び宿泊先のレストランでコースメニューを頂く。今晩は宿泊客以外の客も混じってレストランも満員だ。
日本からのツアー客が訪れるハルシュタットの中心街よりも、我々が宿泊した少々街外れのエリアの方が、落着いていてお勧めだ。ハルシュタット万歳!

朝食 |

湖畔に立ち並ぶ家 |
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山頂塩坑への散策路

ゲストハウスより湖の反対方向へ |
5月20日(水) 6日目
今日はポストバスを利用して、ハルシュタットよりヴォルフガング湖の南湖畔にあるサンクト・ヴォルフガングヘ移動する。途中バスを一度乗り換え由緒ある温泉のある街、バート イシュル(Bad
Ischl)に立ち寄る。駅のコインロッカーに荷物を入れて バート イシュルの街をしばし散策。小さい街だが緑の多い綺麗な街である。観光客も多い。日本人は見かけなかった。川の木陰のベンチに座って昼食をとる。川沿いを散歩する地元の人達が前を通る。「おはようございます。」散歩中の一人の白人男性が我々に声を掛ける。昼時、「おはよう」では無いが、これもご愛嬌。こちらも「おはようございます。」とチョッと恥ずかしながら流暢な日本語で答える。また我々が日本人って分かっちゃたよ?
バート イシュル駅から再びポストバスに乗り、サンクト・ヴォルフガングへ移動する。前回のオーストリア旅行の際もサンクト・ギルゲンから観光船でヴォルフガング湖を渡りザンクト・ヴォルフガングを観光したが、今回はゆっくり3泊して街を散策してみよう。サンクト・ヴォルフガングの街も、湖岸の狭い通りに建ち並ぶホテルやペンションの窓やベランダに飾られた花が綺麗だ。通りはどこも観光客で一杯だ。ところで、我々の宿泊先のペンション(Pension
Menkens)を探すが中々見つからない。仕方なく土産物屋のおばちゃんに聞いてみる。結局我々は奥へ来過ぎているのだ。ペンションは思ったより街の中心地にあり、やっと辿り着き落ち着く。「なーんだ!こんなに街の近くにあったんだ。」

Pension Menkens |
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このペンションもインターネットで事前に予約しておいたのだ。教会から急な坂を上りペンションのドアを叩く。中からチョッと年配のおばちゃんのハスキーボイスがする。おばちゃんは裸足だ。元気が良い。続いて年配のメタボ気味のおっちゃんが今度は裸でウエルカム・メッセージ。こちらも元気一杯だ。「んツ?二人共昼間から少々酒臭いぞ!」。
我々の部屋のバルコニーからは、湖と山の両方見渡せる西向きの部屋だ。部屋も綺麗に纏められており結構気に入っている。無線LANを無料で使わせてくれるのも有難い。結構重宝したよ。インターネットを通じて「新型インフルエンザや鳩山さんが民主党代表になった事など」の日本の最新ニュースを見聞きする事が出来たから。
街をチョッと散策の後、ペンションで予約して貰った他のゲストハウスのレストランで夕食を取る。レストランの外のテーブルでコース料理を頂く。今日のカレー料理も結構ボリュームがある。
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バート イシュル川沿いの街 |

サンクト・ヴォルフガング中心街 |

船着場から湖を望む |

ペンションのベランダからの湖 |
5月21日(木) 7日目
朝食は遅めの8 時から。でも食堂には他のゲストはまだ誰も来ていない。各テーブルには既にパンやハム・チーズ等がセットされている。ビュッフェ料理を置いたテーブルの上には、他の食材と一緒に朝からワインのビンが一本置いてある。朝からこれもあるの?おばちゃんが「卵は食べるか?どう料理する?焼く、茹でる?・・・・」。オーナーの世話好き老夫婦は色々良く気を使ってくれる。果物も種類が豊富に置かれている。他の宿泊客も少しづつレストランに現れる。「グッドモーニング」、「グーテンモルゲン」。食事の最後におばちゃんが聞いてくる。「朝食は上手かったか?」。うまくない筈が無い。
おっちゃんも現れる。朝は服を着ている。「インターネットは繋がったか?」心配して聞いてくれる。「もちろん、繋がったよ。」 でも本当はおっちゃんの教えてくれたパスワード、チョッと間違っていたから、繋がるまで焦ったよ。
朝食後、お天気も上々なので、サンクト・ヴォルフガングではぜひ訪れたい、背後のシャーフベルク山を目指す。映画「サウンド・オブ・ミュージック」にも出てきた蒸気機関車、シャーフベルク登山鉄道(Schafberg)
に乗り、山の頂上(1783m) へ登るのだ。ペンションから歩いて登山鉄道湖岸駅に着くと、10時発の列車は既にほぼ満員。駅員が我々に早く乗れと促す。機関車はアプト式歯車を使って、ゆっくりとしかし力強く急な山道を登って行く。約45
分の後に頂上へ。途中車窓からの景色も、頂上での景色も最高に美しい。頂上はヴォルフガング湖をはじめ、モント湖、アッター湖等を360度見渡せるの大展望台。山頂の絶壁に立つホテル(Berghotel
Schafbergspize)は圧巻だ。2時間後に下りの蒸気機関車に乗り下山する。お天気の良い日に来て良かった。
ゲストハウスに戻り、食堂に居たおっちゃんに電子レンジを借りて、日本から持ってきた「インスタント赤飯」をチンしてゲストハウスのベランダで豪華な(?)昼食とする事にした。おっちゃんがわざわざ自らチンしてくれたが、インスタント赤飯を見てビックリしてたな。「これで良いのか?」。おばちゃんはレストラン前のベランダのテーブルにわざわざテーブルクロスまで掛けてくれたり、色々面倒を見てくれた。ありがとう。でも二人共、相変わらず昼間から少々酒臭いぞ。
昼食後、一休みした後、ゲストハウスのおばちゃんに教えられたゲストハウス裏の急坂小道を散策。登りの急勾配は大変だが、そこから眺める湖や街の景色は今迄以上に雄大で綺麗だ。こんな所にもひっそりと教会があったよ。今日はここまでで引き返そう。
本日は胃の休肝(胃)日。夕食はスーパーに買出しに行き、パンとジュースとりんごを部屋のバルコニーで景色を堪能しながら美味しく頂く。でも食事の終わり頃から急に雨が降り出し、慌てて部屋に退散する。でもほんの一瞬のにわか雨だった。
バルコニーからの景色は、湖側を見ても、山側の先程登ったシャーフベルクシュピツェ山頂を見ても、また街の教会の方を眺めても飽きない景色だよ。今晩はおばちゃんに夕食の予約を頼んでいないから簡単に済まそう。
日本の状況をインターネットで調べてからお休み。明日は歩いて街を散策だ。お天気が気になるが・・・・・。
蒸気機関車の車内 |

山頂から山や湖を展望 |
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急坂を登るシャーフベルク登山鉄道 |

車窓から見える広がる草原 |

蒸気機関車を降りて山頂へ |

崖っぷちに建つ山頂ホテル |

山頂から湖や山並みを眺める観光客 |
5月22日(金) 8日目
早いもので今日はサンクト・ヴォルフガングの最終日だ。早朝から一昨日バスで通ったストローブル(Stroble)の街方面に歩き始める。少々寒いしお天気が怪しい。景色もあまり良くないので、途中から一旦宿泊先に引き返す。再び、今度は先程の道とは反対方向へ向い歩いて行く。こちらは前回ザルツカンマーグートを訪れた際に歩いたコースでもある。全体の雰囲気は以前と変わらず湖を見渡せる絶景続きだが、以前は平原だった所に、多くのシャーレータイプの家々が立ち並んでいる。時代の流れか。
午後からは昨日行ってみた宿泊先の裏の小道をさらに先へと進んでみるが、途中から急に雷雲が上空に広がりだし暗くなってきたので、来た道を急いで引き返した為宿泊先には濡れずに戻れた。その後一瞬にして風と雨が降り出すが、しばらくすると雷と共にゴルフ玉サイズの雹(ひょう)に豹変した。シャレてる場合か。少し開けていた部屋の戸から雨水が漏れ、床に垂れだした。おばちゃんが慌てて部屋をノックする。「ドアは閉めてるかい?」。でも、それも暫くの事で、再び元の曇り空になった。
夕食はゲストハウスで予約した一昨日も行ったレストランで夕食を取る。今日はお天気が悪いのでレストランの中での食事となった。皿にはビーフとポークとチッキンがいっぺんに全部乗っていたっけ。食事の後の甘いデザートはどうも苦手だ。中々美味しかったがボリュームが多過ぎて、夜中に胃がもたれる。
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湖沿いに散策 |

散策路から眺める湖と観光船 |
5月23日(土) 9日目
今日は湖畔のザルツカンマーグートを離れて、オーストリア第2の都市、グラーツ(Graz)
へ列車で移動する日だ。朝食を食べてから一休みして、老夫婦に別れを告げる。ペンションを出るとペンションのバルコニーから、おばちゃんが手を振ってくれる。お手伝いはしなかったけど、まるで「田舎に泊まろう」のヨーロッパ編の収録のようだ。おっちゃん、おばちゃん、色々有難う。「酒を飲み過ぎないようにね」。機会があれば是非また来たい場所となった。
バス停にはとても早い時間に到着する。ほぼ定刻に来たポストバスでザンクト・ヴォルフガングから再びバート イシュルの駅に行く。再び鉄道パスを使い、バートイシュル駅から普通列車に乗りグラーツへ向かう。途中ステインナッチ・イールドニング(Steinnach-Irdning
)駅で国際特急列車IC515に乗り換える。列車は空いておりコンパートメントの席を我々だけで独り占めだ。2時間後に無事グラーツ駅に到着する。
グラーツ駅はやはり大きく賑わっている。駅からの交通が分かりにくいのでバスや路面電車などを使わず、バスの停留所名を見ながら次の宿泊先ペンション(Pension
Zur Steirerstub’n )を探す。チョッとわかり難かったが問題なく到着だ。途中気が付いたのだが、この街には南米系や黒人が多い様な気がする。

Pension Zur Steirerstub’n |

人力タクシー |
このペンションも中々よさそうだ。我々の部屋は最上階の隅で屋根裏部屋の雰囲気がある。狭くはないが所々斜めの壁に頭がぶつかりそうになる。これも面白い。部屋は新しいのかとても綺麗だった。気持ちが良い。
一段落してから、明日のためにグラーツの街(旧市街)まで行ってみる。旧市街はユネスコ世界文化遺産に登録されているんだって。ペンションから近いので便利だ。土曜日の夕方の為か人通りが多く、路面電車も頻繁に行きかう。公園のベンチはほぼ満員に近い。夕食を取るため、先程見付けた魚料理のセルフレストラン、ノルトゼーへ行ってみるが、その時はもう閉店している。残念、明日また挑戦するぞー。
ここでチョッと一言。このペンションをチェックインした時、オーナーのお姉さん(若いおばさん)から当然鍵が渡され、「この鍵はペンションの建物に入る扉の鍵でもあり、各個人の部屋の鍵でもある」と告げられた。このシステムはザンクト・ヴォルフガングのペンションでも同じだったが、あまり気にしなかった。
我々が部屋で一休みしてる時、部屋の鍵穴の所で「ガチャガチャ」音がする。「掃除のおばちゃんかな??」とその時、扉が開いて女性が部屋に入ろうとするが、我々を見て慌てて扉を閉めて遠ざかって行く。俺は扉を開けて、階段を降りて行く若い女性に英語で声を掛けた。「部屋の掃除ですか?」女性は手を左右に振りながら階段を下りて行った。我々は後で色々考えたのだが、多分彼女は一階下の部屋の宿泊客で、階を間違えて自分の部屋に入ろうとしたのだろう。ただ、全ての宿泊客がペンションに入る扉を自分で開けられるように、各部屋の鍵は皆一緒なのかもしれない。と言う事は・・・・宿泊客は誰でも他人の部屋に簡単に入れるということね。ペンションには金庫が無い事が多いので「気を付けないとね」と言う事。
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グラーツへの途中列車を乗換える |

グラーツ旧市街の公園で |

グラーツの街を散策 |

グラーツの市庁舎だったかな |
5月24日(日) 10日目
朝から曇りがちの天気だ。朝食前に近くの市民公園に出向くが部屋を出ると直ぐに雨がポツリポツリ。慌ててペンションに戻り朝食とする。
日曜のせいかレストランは空いている。ビュッフェ スタイルの食事は今までに比べてパン以外は品数が少ない。朝一番のジュースを飲む。何だか随分薄いな。大分薄めているため、甘みが無くなり苦味が強くなっている。「こんな所をケチるなよ」。テーブルの飾り付けは綺麗なんだが勿体ない。
朝食後は早速街への散策だ。先ずはグラーツのシンボルの時計塔のある城山(Schlossberg)(500m)へ行ってみる。ケーブルカーもあるが、我々はここの急な階段(フィットネス階段)を上り詰める。さすがに息が弾む。城山の上からは、お天気のせいでチョッと霞んでいるが、すばらしいセピア色の街並みが眺められる。高さ28m
の時計塔の文字盤は確かに長針と短針の長さが逆になったいるので有名なのを確認する。城山の上の広場を散策するが、やはり雨が降ってきた。しばし木陰の椅子に座り雨の止むのを待つ。その後は雨も一段落し、晴れ間も見える天気となった。観光客もちらほら増えてきたようだ。
城山の階段を下りて、王宮を通り近くの市立公園で緑を楽しみながらリラックスする。公園を散策する人々があちらこちらにいる。ベンチに座っている人、犬の散歩をする人。子供連れで遊びに来ている人。みんなのんびり緑を楽しんでいる。でも、街の中心は日曜日なのに思ったより閑散としていた。近くのスーパーも休日だ。休日に店を閉めるなんて、日本人には考えられない習慣の違いだ。昨日行けなかった魚料理のセルフレストラン、ノルトゼーで昼食を済ます。街を歩くと相変わらずあちらこちらのレストランやカフェーの外のパラソル付きテーブルを囲み、少人数のグループで酒を飲んだり、何か甘そうな物を食べたり、コーヒーを飲んだりしながら喋ってる。良くあんなに話が続くものだ。日曜日のせいか、朝方は路面電車が殆ど動いていなかったが、日中になったら昨日の様に普通に動いている。
グラーツも今日が最後だ。こじんまりとした落着いた良い街だったな。
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城山に登るフィットネス階段 |

グラーツのシンボル時計台 |

城山から眼下に広がる街並み |
5月25日(月) 11日目
朝食後は時間つぶしに、昨日雨のため行けなかった近くの市民公園を散歩し、さらに街を一回りする。列車の時間に合わせペンションから歩いてグラーツ駅に向かう。歩いて15
分程の道のりだ。駅構内を一回り後、ホームへ行き既にホームに入っているウイーン南駅行き特急列車OIC650に乗り込む。オーストリア鉄道パス使用の最終日だ。出発迄には車内はほぼ一杯となる。
出発2 時間半後にはウイーン南駅に到着だ。この旅2度目のウイーンの街だ。地下鉄を乗り継ぎケッテンブルッケングラッセ(Kettenbruckengrasse)駅で下車し、オーストリア最後の宿泊先ホテル(Kolping Wien Zentral Hotel)にチェックインする。何と派手な外観のホテルだ。ホテル内も負けずに派手だが、全体が新しく綺麗だ。部屋は少々狭いが使い勝手良く配置され便利が良い。フロントのスタッフが何となく無愛想で事務的だ。ペンションやゲストハウスとは違うからしょうがないか。

Kolping Wien Zentral Hotel |
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昼チョッと過ぎにホテルに着いたので、近くで開かれている市場(ナッシュ・マルクト)を見て回り昼食にケバブをテイクアウト。これが何とも上手い。でも我々の胃袋にしてはチョッと買い過ぎちゃったかな。
ウイーン・リンク内にある、日本で言う「歩行者天国」を散策してみる。オペラ座の横には大勢の人だかりがる。何だろう?実はオペラ座の壁にある大型スクリーンで、館内で行われているオペラを生で大写ししている。人々は路上に座り真剣に見入ているのだ。我々はそれを無視して、今晩はこちらでは始めての日本食、「天満屋」レストランで「オーストリア最後の晩餐」とする。椅子に座るやいなや麦茶が出てきたよ。落着くね、さすが日本式のレストランだね。鉄火丼とそば(うどん)の定食を頂く。やはり最後はこれだね。日本食万歳。
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ナッシュ・マルクト市場 |

ホテル近くの通り |

オペラ座側面の液晶大画面 |
5月26日(火) 12日目
オーストリア最後の日、朝食後荷物をまとめ、いよいよ出発だ。昨日チェックイン後に、フロントのスタッフに確認したんだ。前述した様に、市内から空港へ近郊電車Sバーンを使って行くのに自動券売機で「2ゾーン切符」をどうやって買うのかを。 スタッフが言ってたよ。「1ゾーン切符を2枚」買うんだって。そうすれば地下鉄とSバーンを乗り継いで空港まで行けるんだ。そんな事日本のガイドブックにも、券売機にも書いてないんだよ。不親切だよ、ガイドブック「地球の・・・・」。帰りは正しいやり方でウイーン空港に到着だ。空港手前のスーパーマーケットで手持ちユーロを整理し空港内へ。オーストリア航空OS051便は定刻に出発だ。ここまで来るとさすがに日本人だらけだ。オーストリア有難う。十分満足したよ。機内でのミニ・カップラーメンが美味しかったよ。機内でゆっくり休もう。
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Sバーンでウイーン空港に到着 |
5月27日(水) 13日目
成田空港には午前8時10分の予定だったが、30分ほど早く無事に着いたよ。時差ボケが酷いが、今回はお天気のせいもあり、とても良いたびだったよ。日本では新型インフルエンザのニュースで騒いでいるが、オーストリアではインフルエンザの話しはCNNニュースを見ても全くやっていなかったし、ましてマスクをしている人は全く見なかったよ。ウイーンのシェーンブルン宮殿で見た2人の日本人(?)女性以外は・・・。
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エピローグ:
今迄ゲストハウスやペンションにはあまり宿泊した経験が無かったが、今回のオーストリア旅行は、出来るだけ人との触れ合いがあるよう、大型ホテルでの宿泊を減らし、ゲストハウスやペンションに宿泊するよう事前に考慮した。お天気が良かったせいもあるが、とても素晴しい旅となった。殆ど事前に作成したスケジュール通りに行動することが出来た。それだけにトラブルも無く、ハプニングも無く、ある意味平凡な旅行だったかも知れない。でも、これはオーストリアが隣の国スイスと同様に、観光に力を入れているため、安全で、観光客に対して人々がとれも親切でフレンドリーだったからなのかも知れない。
今回の旅を通じて特に感じた事は、オーストリア全体に言えるのだろうが、多くの人達が休日には、あるいは平日の夕方にも、家族,、知り合いあるいは友達同士の小グループで自転車に乗って草原を走り回り、自由に自然を満喫してるのを良く見かけたね。そんな場所があちらこちらにあるんだよ。もし日本にあんな草原や平原や湖畔があったなら、今直ぐにでもゴルフ場や有料遊園地になっているだろうね。少なくても、この旅行中にはゴルフ場は一軒も見なかったよ。もちろんパチンコ屋も・・・・ゲーセンも。
旅行中、宿泊させてくれた、ゲストハウスやペンションやホテルの方々、そして道中色々教えてくれた皆さん有難う。またどこかで会えるといいね。 おわり。
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