この旅行記は、我々老夫婦が2014313()から45日の予定で、四国観光スポットを車で回る旅の記録である。羽田空港⇔高松空港間は飛行機を利用し、高松市内でレンタカーを借り、高松を起点に高知、宇和島、今治など、四国の南西海岸をドライブする計画である。では、日を追ってその旅の工程を覗いてみよう。

2014313()
羽田空港から香川県の高松空港までANA535便で移動する。あいにく今日は全国的に朝から風が強く天気が悪い。羽田空港の搭乗待合室で出発を待っていると場内アナウンスがある。「高松上空は風が強く霧も出ているため、飛行機は最悪の場合は羽田に引き返すことを条件に飛ぶ」ことになった。旅の最初から不安がよぎる。しかし結局着陸時には多少の揺れはあったが、引き返す事もなく高松空港に無事着陸できたが雨は降り続いていた。我々の計画では空港バスを高松中央公園で下車し、ゆっくり街を散策しながらホテルに向かうのだったが、残念ながら雨に濡れながらのホテルへの直行となってしまった。今晩の宿泊ホテルは駅から少々離れた10階建ての「オークラホテル高松」である。明日からはお天気も回復し暖かくなるとの天気予報に期待をし、早めの夕食を済ませホテルに引き込むことになった。
ところがこの夜、いや正確には翌日未明26分ごろ伊予灘を震源地としたマグニチュード6.1、最大震度5強の地震が発生したのである。我々のホテルの部屋は8階、携帯からの緊急地震速報のけたたましい警報の後直ぐに、建物はゆっくり大きく揺れたのである。こんな所で大きな地震に遭うなんて、これからの我々の旅に不安が募る。

2014314()
昨日とは違い今朝はお天気が良い。未明の地震はまるで夢の様である。早朝からホテルをチェクアウトし朝食をとる事にする。高松と言えば当然「讃岐うどん」である。アーケード街にある早朝からオープンしている「讃岐うどんチェーン店」に立ち寄る。730分開店であるが、我々が一番のりの客である。ゆっくり味わった後、高松駅前の「東四国トヨタレンタカー」行き、予約しておいた、今日から4日間の旅の道連れとなる車を借りる。車種はトヨタ・シエンタ1500830分前にエンジンスタート、高松を南下し高知を目指す。途中小歩危を通過し、「大歩危」の観光を兼ねて「道の駅大歩危」に立ち寄る。昨日の雨のためか川の流れは速く、観光客らしき人は見受けない。ここから祖谷渓谷行く予定をしていたが、昨日の雨と地震の後だけに危険を避けて通過することにした。次の目的地は高知城である。高知城パーキングに車を停めて歩いて「高知城」を散策する。1601年土佐へ入国した山之内一豊が大高坂山に築城した、三層六階の天守閣や、追手門、黒鉄門などの重要文化財の建造物がある。城を観光後、そのまま歩いて「はりまや橋」へ行ってみる。かつては歌で有名になり観光地としては素晴らしいのだと多くの人が誤解させられているが、実際は観光ポイントとしては哀れなほど道路の隅に追いやられているのが良くわかる。修学旅行生らしき若者が数人いたのがせめてもの慰めであった。高知市内を離れ、さらに車を走らせ「桂浜公園」に行く。夕方近くになっていたが、ここは結構の観光客が集まっていた。坂本龍馬像が一際目に付く。和服姿にブーツを履き、右手を懐に入れてはるか太平洋の彼方を見据えて立つのだが、夕方なので実は逆光のため正面からは顔がよく見えないのが残念だ。海岸に沿った黒潮ラインを走り、今宵の宿泊先「国民宿舎 土佐」へ向かう。この宿泊施設は海辺の高台にあり、S字カーブをいくつも通り過ぎ、岬のてっぺんに到着する。途中ここの急な坂を歩いて登る何人かのお遍路さんに出会った。頂上に建つこのホテルからの景色は最高。最近では国民宿舎への宿泊客は少なくなったと聞く。ここも例外ではないようだが、ホテルからの景色の良さと、お遍路さんのお陰もあってか、平日の割には宿泊客も多い様に感じた。ホテルの窓から見える景色は勿論最高だったが、魚料理の多い夕食はとても美味しかったよ。

朝食に讃岐うどん 今回のレンタカー シエンタ 大歩危
「道の駅大歩危」にて 高知城を見上げる 高知城から街を見下ろす
はりまや橋 桂浜の坂本竜馬像 桂浜海岸
桂浜海岸 桂浜展望台 今夜の夕食


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朝食を済ませ、横波黒潮ラインを走り「道の駅カワウソの里須崎」や「道の駅ビオスおおがた」で休憩しながら西に向かう。次の観光スポットは「竜串海域公園」である。竜串は1970年に日本で初めて海中公園に指定された海域だそうだ。海岸沿いに、長年にわたる波や風で浸食されてできた不思議な景観が広がる。また「見残し海岸」は弘法大師(空海)が余りの不便さから見残したことに由来する名前だそうだ。一周約60分の遊歩道を歩くと浸食によりできた天然の岩の芸術作品や屏風岩などが次々と現れる。我々も見残す事無くここで十分時間を過ごした。この先は足摺岬にも立ち寄りたかったのだが、時間の関係で今回は通過となる。車をさらに進めこの日の最後の観光スポット、「宇和海展望タワー」に行ってみた。宇和海国立公園の美しい海と、連なる緑の山々をぐるりと見渡すことができる馬瀬山山頂に展望タワーがそびえ立つ。タワーの他に、取って付けた様な小さな動物園と、博物館にはここの海で引き揚げられた戦時中のゼロ戦、「紫電改」が展示されていた。この日の宿泊場所は「宇和島クアホテル」に泊まることになる。このホテルはスイミングプールやスポーツ・ジム施設を備えた、宿泊施設のある温泉ホテルである

横波黒潮ライン 逆光を浴びる海 竜串海岸
紺碧に輝く竜串海岸 波や風で浸食されてできた景観 不思議な景観
竜串海岸天然の岩の芸術作品 色々な形に変形した石や貝ガラ 屏風岩
宇和海海中公園を望む 宇和海海中公園を望む 馬瀬山山頂から宇和海を
宇和海展望タワー ゼロ戦「紫電改」の展示 今夜の夕食


2014
316()
朝からお天気は良いがこの季節にしては少々肌寒い。ホテルを出て次の目的地、「文化の里休憩所に到着する。ここ卯之町の町並みにある古い民家を復元した無料休憩所である。古民家の一部は現在も住んで居る家もあるが、こんな状態の建物を維持し続けるのは大変な事であろう。さらに車を進め「フラワーパークおおず」へ行ってみた。大洲市が整備した6ヘクタール程の自然公園で春にはチューリップと菜の花が、秋にはコスモスやマリーゴールドが楽しめるそうだが、まだ時期が早いせいか菜の花が咲いている程度で今回は期待はずれだった。車でさらに移動する。細い道を抜け、1901年に大洲商業銀行本館として建てられた、「おおず赤煉瓦館」に行ってみる。赤レンガや寄棟造りの瓦屋根がレトロな雰囲気を感じさせる。そこからさらに今治方面に車を進め、ちょっと早めだが今日の宿泊先、来島海峡を臨み、国立公園内に佇む、絶景の「料理宿 大潮荘」を目指す。ループ状の道を過ぎると直ぐに、糸山公園に出る。来島海峡大橋が目の前である。この来島海峡大橋は、愛媛県今治市、瀬戸内海の来島海峡を跨いで大島と四国を結ぶ長大橋で、来島海峡第一大橋、来島海峡第二大橋、来島海峡第三大橋の総称なのだそうだ。本州四国連絡橋の尾道・今治ルートを構成する橋の1つ。 3つの長大橋梁により構成された世界初の3連吊り橋であり、全長は4,105mだそうだ。今夜の宿「大潮荘」は目の前である。チェックイン後すぐに糸山公園に行ってみる。来島海峡展望台に登る。大きな船や小さな漁船、遊覧船等が、あちらこちらに向かって進んでゆく。大橋の上は車が行き交い、その脇の歩道を歩いて渡る人の姿も見える。ホテルの窓からの景色も最高だが、魚料理一杯の夕食も最高でした。朝食も楽しみだ。

文化の里休憩所から 卯之町の町並みにある古い民家 卯之町の町並みにある古い民家
フラワーパーク大洲 おおず赤煉瓦館 来島海峡大橋
糸山公園・来島海峡展望台 来島海峡展望台から ホテルから見る来島海峡大橋
車や人が行き交う大橋 今夜も魚尽くしの夕食 さらに煮魚の追加


2014
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今日はレンタカーの旅最後の日。部屋のカーテンを開けると、来島海峡大橋の向こうから朝日が昇る。時間が経つに連れ太陽は益々大きくなる、そして橋の上に昇ってゆく。まさに絶景である。朝食を済ませ、再びドライブ旅行を続ける。先ずは石鎚神社本社へ行ってみる。愛媛県西条市の西日本最高峰石鎚山七合目にある成就社、土小屋遙拝殿、山頂の頂上社を総称して石鎚神社と言い、山岳宗教の道場として多くの信者を擁し、毎年7月のお山開きはひときわ賑わうのだそうだ。しかし今日は朝が早いためか殆ど人の気配がない。巨大で鮮やかな朱色が美しい一ノ鳥居に続いて、二ノ鳥居、その奥に堂々とした佇まいの楼門が見える。ここから先は是非自分達で見て来て欲しい。その後は、新居浜の「道の駅マイントピア別子」、丸亀の「道の駅ことひき」で休憩を取りながら車を走らす。観音寺市にあるこの琴弾公園にはナスカの地上絵を思わせる砂で作った縦122m横90mもの巨大「寛永通宝」を見ることが出来た。 最後の観光ポイント、四国と本州を結ぶ3大大橋の一つ「瀬戸大橋記念公園」に到着する。公園を歩いて一周したり、ここでゆっくり休憩しながら時間調整をする。高松市内に入り道路も車が多くなってきた。最初の予定より1時間ほど早いが、そのまま再び高松「トヨタレンタカー東四国」に戻ってきた。勿論無事故・無違反、高速道路や有料道路を全く使わず、一般道全走行距離824km,使用ガソリン量は37リッター、 今回の車の平均燃費は驚くなかれ、22km/リッター、軽自動車並み。ちなみに4日間レンタカー代は保険料含み、ガソリン代含まずで、28,297(10%割引含む)でした。

レンタカーを返してから、夕食を済ませ、初日に宿泊した「オークラホテル高松」に再び宿泊した。ここ高松も初日の寒さに比べ今日は随分暖かい。ゆっくり休んで疲れを取ろう、でも長時間の車で体が未だ揺れている様に感じる。今晩は地震がない様に願っておこう。

来島海峡大橋に朝日が昇る 石鎚神社 祖霊殿下にある禊場
石鎚神社祖霊殿 石鎚神社正面拝殿 巨大「寛永通宝」
瀬戸大橋を望む 瀬戸大橋記念公園内 オークラホテル高松


2014
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いつもの時間に目が覚める。疲れは全くない。朝食を済ませ、ホテルをチェックアウト後、帰りの飛行機に乗るまでに時間があるので、リュックをホテルに預け、高松市内を散策することにした。徒歩で高松中央公園まで行き、帰りの空港バスの時間を再確認、その後高松駅近くにある「高松城址公園」に行ってみる。お天気も悪いからなのか、スタッフ以外に観光客らしい人はいない。今は無き高松城は、堀に海水を引き込み軍船が入る事が出来るように設計されていた珍しい海城なのだそうです。高松駅から高松港へ回り、海沿いの「赤灯台」のあるサンポート高松公園を散策した。ウオーキングをする人達が三々五々歩いている。

空港バスに乗り、高松空港に到着する。帰りの雲行きが怪しかったが、飛行機ANA536便は少々遅れたが無事羽田空港に到着した。

高松城址の月見櫓 霧に霞む赤灯台(せとしるべ) 小豆島からの高速艇


(おまけ)

実は四国を周る旅は今回が2度目である。1度目は今から45年程前の我々もまだ若かった頃の事である。大阪伊丹空港から飛行機に乗って四国の高知空港へ行く予定であったが、この時も台風の影響でお天気が悪く、最終的には飛行機は飛ぶ事ができず、我々は急遽空港近くのホテルに宿泊した。翌日は台風一過、お天気も良く朝から高知行き飛行機に乗って高知空港に到着した。本来の予定では、高知市内に宿泊後、高知城等市内の見学からスタートし桂浜に立ち寄る筈だったが、遅れを取り戻すため、空港から先はローカル路線を走るボンネット・バスを乗り継ぎ、足摺岬、竜串・見残し、宿毛、松山等を巡り、帰りは船で松山港から大阪港へ戻って来た。だから、今回の四国ドライブは前回のリベンジも兼ねたものであった。

2014/3/13 〜3/18