2度の台湾旅行(2008年)
プロローグ:
2008年は3月と11月の2回に分けて台湾を夫婦で個人旅行した。最初の台湾旅行はキャセイ・パシフィック航空で成田より台北に入り、そこを基点に台北市内およびその近辺の街を散策する6泊7日の旅でした。

2度目の台湾旅行も同じくキャセイ・パシフィック航空を利用し、台北桃園空港に降り立ったが、空港より長距離バスを利用してその日の内に台中に入り、台中より在来線特急の自強号で台南に行く。台南からは国道バスに乗り高雄に南下した。高雄からは台湾の新幹線、高速鉄道で台北に一気に戻る9泊10日の旅となった。

以下は、「2度目の旅」の記録であるが、他人の旅の記録は読む方にとっては退屈なものであろうから、今回は観光や見学の模様はごく簡単に、しかし旅行中に起こったハプニングや個人旅行での経験等を中心に写真と共に詳しく記録したものである。最後までお読み頂きたい。



2度目の台湾旅行

11月3日(月) 第1日目

成田空港5時30発CX451で台北桃園空港18時30分頃に無事到着。到着後は台北市内に立ち寄らず空港からリムジンバスで台中に向かう。両替後、空港内カウンターでバスの乗車券を買う。カウンターのおねいさんも日本語で行き先と宿泊ホテルを聞いてくれる。空港前のバス停には何台かの大型バスが並んでいる。「あったあった。」台中行きのバスは既にエンジンを掛けて待っている。係りのおじさんに「このバス?」と尋ねる。ジェスチャーで何か言っている様だが良くわからない。バスのトランクに荷物を入れようとすると、おじさんは慌てて、「次のバス」と言っているようだ。このバスが出ると直ぐに次のバスが入ってくる。バスはでデカイ。前の方の座席は、理髪店にあるような大きなメタボ気味の椅子が左右それぞれ一列づつ並んでいる。ふっくらして気持ちが良い。乗客は全部でも5-6人程だ。バスは夕方の高速道路を突っ走る。車は結構多いが約2時間かけて台中市内に入る。それぞれの乗客のホテルに連れて行ってくれるのが有難い。我々の台中での宿泊先、「台中全国大飯店」(写真)に到着だ。大きなホテルだ。今夜はゆっくり休もう。

台中全国大飯店

ホテル近くの景色

11月4日(火) 第2日目

朝食のビュッフェは品数も多い。今日は台中市内の散策だ。お天気が良いのが嬉しい。いつもの通り、市内見学は徒歩に限る。先ず台中公園を通って目指すは宝覚寺。ここは釈迦を祀る寺で、高さ30メートルの大仏様(布袋様)がある所だという。ホテルから大分歩いたが中々見つからない。地図を見ても良くわからない。ある建物で入口の工事をしている人にガイドブックを見せて聞いてみるが良くわからないと言う。あまり有名ではないのかな・・・と、ふと見上げると陰に隠れて、その敷地の中にニコニコした笑顔で鎮座する金色の大仏様(写真)がいる。「なーんだ工事している建物の中にあるじゃないの」。大仏さんの前でゆっくり休んでから再び出発だ。でも見学に来ている人は一人もいなかったよ。孔子廟(写真)をゆっくり見学してまわる。台中市内の観光はこれでおしまいだ。

最後は、旅行の出発前にインターネットで予約しておいた台南行在来列車の切符を受け取るために台中在来線駅に向かうのだが、道の途中で方角が分からなくなった。歩道に出した椅子に座っているおじいさんに聞いてみよう。覚えたばっかりの中国語で「站(駅)はどっちですか?」 おじいさんは、何を言ってるのか分からない様子でこう言ったよ。「日本人でしょ。」なーんだ日本語が分かるんだ。それなら初めから日本語で聞けばよかった。おじいさんは親切に日本語で道順を教えてくれたよ。無事に駅に着いて、旅行の前にインターネットで予約しておいた明日の列車の乗車券と特急券を買ってホテルへ戻る。暑い中、随分歩いたものだ。

夕食はホテルに近い中華レストランで飲茶を食べる事にする。店はやっているようだが、店の中は客が居ない。夕食にはチョッと時間が早いからな。テーブルに座って、見せてくれた飲茶のメニューを見る。字は読めないが日本のように絵が載っているので注文し易い。手当たり次第に注文してみるが、何品かは出来ないと言うそぶり。追加注文をしながら満腹となる。さて、最後はお会計だ。ウエイトレスが注文した品々を書いた請求書(?)をテーブルに持って来る。支払おうとするが、何か一生懸命中国語で言っている、でもわからない。英語で聞いても、今度はあちらが分からない。ウエイトレスは他のウエイトレスを呼びに行く。でも結果は一緒だ。ウエイトレスは請求書に「株式会社」見たいな漢字で書く。それは読めるが、なぜそれを書いているのか理解できない。ウエイトレスが今度は英語の出来る(?)ウエイトレスを呼んで来たらしい。でも、英語が通じない。ウエイトレス達は皆、会計係のブースに集まり話し合いをしている。我々は早く支払ってホテルに帰りたい。いつまでたっても埒が明かない。我々も会計のブースの所に行き「仲間(?)」に加わる。やっとお互いの筆談で我々が何となくわかった事は、「支払は会社払いで、領収書に会社名を書く必要があるかを聞いていた」らしい???・・・。なぜそんな事態になったのか、我々には全く想像もつかない。あちらも真剣だったから、マア仕方が無いか。値段の割には、あまり上手くなかったが・・・ウエイトレス達の時間代が含まれるのか?ホテルに戻れて良かったよ。

台中布袋様

台中孔子廟

台中駅前広場

11月5日(水) 第3日目

今日は台湾鉄道在来線で、台中から台南に向かう。ホテルからタクシーで昨日下見した台中駅に行く。列車は在来線特急「自強号#1011」である。先頭車両は写真のように何となく豚の鼻の様だが、とても綺麗だし、乗り心地が良い。ほぼ満席に近い。約2時間後には台南駅に到着だ。台中駅前広場からは放射状に道路が広がる。地図を見ながら台南でのホテル「台南朝代大飯店」を目指す。そう遠くないはずだが、ホテルが分かりにくい。ガソリンスタンドのお兄ちゃんに道を尋ねる。殆どホテルの近くまで来ていたのだが、気が付かなかっただけだ。

この日は朝から風邪気味で熱っぽい。旅行は未だ始まったばかりだから、ここで体調を崩すわけには行かない。ガイドブックによると、運よくホテルの直ぐ傍に総合病院「台南病院」(写真)がある。海外旅行保険も掛けてるし、これも良い経験だ。早速病院へ行ってみよう、何とか成るだろう。病院に入るとロビーの真ん中にある案内所の様な所におばちゃん達が居て数人の人が何か尋ねているようだ。おばちゃんに日本語と英語で声を掛けてみる。おばちゃんは慌てたような様子で、他の人との話を止めて我々に何か中国語で言って来た。けど、こちらがわからないと気が付き、我々にチョッとここで待つようなジェスチャーをして病院の中に入っていった。年配のおじさんを連れて来た。おじさんはこちらの話を日本語で聞いてくれたが、直ぐに用件を紙に書くよう言っている。筆談である。我々は病院へ来た理由を「漢字の単語の羅列」で書きながら、日本語で説明した。おじさんもさらにおばさんも、日本語を見てこちらの意図を直ぐに分かってくれた。やっぱり年配の台湾の人は日本語が、ましてや漢字を見ると意味が分かるようだ。おばさんは病院の手続きをするため我々を受付に連れて行き、受付の人に色々説明してくれた。とても親切だ。診察室の前に我々を連れて行き暫く待つように言った。看護婦さんにも説明してくれている。看護婦さんはチョッと迷惑そうな素振りを見せながらも様態を聞いていたよ。診察室に入る前に、今度は他のおじいさんが呼ばれて現れる。この人は日本語が上手い。診察室の中まで付いて来てくれ、こちらが若い医者に病状を説明するのを通訳してくれている。このおじさんお喋りが好きだ。病状を説明中にも、「戦時中の話、私は日本に何回も行った事がある。長崎に住んでいた。・・・・」等など、日本に関する話が止まらない。医者も途中で話を遮る訳には行かない。話の合間合間に病状を確認し診察終わりだ。診察後はおじさんもおばちゃんも我々に付いていてくれた。診察代を払い、診断書と沢山クスリを貰って全て終了。日本のクスリも一種類入っていたっけ。最後におじさんに聞いてみたんだ。「戦時中には日本の兵隊が悪いことや虐めたりしなかった?」おじさんは言ってたよ、「そんな事は全くなかったよ。俺は日本人より中国人の方が嫌いだ・・・・。」 おじさん、おばちゃん本当に有難う。何でみんなそんなに親切なの?昔の日本人もみんな当たり前にこんなに親切だったんだろうね。でもね、折角貰ったクスリ、飲まないうちに風邪直っちゃたよ。

特急列車自強号

お世話になった台南病院

台南の中心地

11月6日(木) 第4日目

今日は朝から快調。いつもの通り台南の街を歩いて散策だ。先ずは赤嵌楼へ。赤い塀に沿って入口へ行くと料金所がある。「なになに?地元民は無料、観光客は有料。」、そんな所に差を付けなくても・・・。この建物はオランダ人が築いた城だそうだ。地震で全壊して再建されたものだそうだ。建物も優雅だが中庭も十分手入れされていて美しい。そこを出て直ぐ前に飾り立てられた大天后宮(写真)がある。約300年の歴史をもつ台南最古の寺廟で、媽祖を祀ってあるそうだ。この辺りからあちらこちらの通りがちょうちん等で飾られている。祭かな?延平郡王祠(写真)に着いたようだがここも有料か。入口の前の広場で太極拳をしている年配者のグループがいる。ここで一休みして終わりとした。でも後で調べると、ここは入っておくべきだったかな。実は台湾を占領したオランダ人を追い出し、漢民族の土地とした鄭(母親は日本人)の功績をたたえて民衆によって廟が建てられたそうだ。次に到着した公園の中にあった建物の中に色々展示してあり結構見ごたえが合ったが、ハッキリ言って良くわからない。マア良いか。その後は一旦ホテルに戻り台南車站近くで買物をし中山公園に行ってみる。池の辺でおじさんがのんびりと釣りをしている。それを見ながら我々は昼食とする。そこへ座ってのんびり池を眺めていたよ。台南も一応見たし・・・。

赤嵌楼

飾り立てられた大天后宮

延平郡王祠入口

11月7日(金) 第5日目

今日は台南から高雄へバスで移動だ。台南駅近くの国道バス会社で乗車券を買い高雄行きのバスに乗り込む。バスは豪華なダブルデッカー車(いわゆる2階建てバス)だ。我々は当然2階に上がり一番前の席に座る。座席は先日空港から台中へ行く時と同じような、理髪店の椅子の様な左右一列づつの豪華版だ(写真)。リクライン・シートも全て電動式だ。しかも我々以外に乗客が一人も居ない。まるで我々専用車だ。高速道路に入る前の停留所でお客さんが一人乗ってきただけ。高速道路を突っ走り小一時間で高雄MRT站前に到着だ。豪華な旅だったな。ここからはMRTに乗り、次の宿泊先、「高雄中信大飯店」へ。フロントで事前に旅行会社にインターネットで予約した確認書を渡す。スタッフが何やら一生懸命調べてる。我々はウエルカム・ジュースを飲みならら休んでいたが、心配になりチョッと様子を聞いてみる。どうも旅行会社から予約が入っていないようだ。「ん?この旅行会社以前にも、その現地契約子会社が、バリ旅行の際、クタでダブル・ブッキングで我々にトラブルを起こしていたよ。」 ホテルのスタッフが何もなかったような素振りで、我々を部屋に案内してくれたので、先ずは安心。この部屋はこんな時のための予備の部屋かな?部屋は良いが見晴らしは良くない。残念!

高雄はやはり交通の便が良いので便利だ。高雄には4泊して観光地を巡ってみよう。いづれにしても今日はホテルの周りを歩いてみて、これからの食事の出来るレストラン。食堂等を探すのだ。麺類や餃子の店があちらこちらにある。小さな食堂でも、味に失敗は無いし、日本のようにチップに煩わされないし、明瞭会計が好きだ。ホテル近くの愛河沿いに歩いてみると、現地の人達がベンチに座り話をしたり、新聞を読んだり、子供達と遊んだり、皆幸せそうだ。

豪華な高雄行き2階建バス

愛河沿いでくつろぐ地元の人達

ネオン輝く夜の河と橋

11月8日(土) 第6日目

朝からチョッと曇りがちだが、今日は蓮池潭風景区を観光してみよう。MRTを左営站降りる。この站は台湾高鉄(新幹線)と連絡しているので、立派な站である。站から少し歩いてみるが道が分かりにくそうなので、站に引き返しタクシーに乗る。未だ時間が早いせいか蓮池の近くでも、あまり観光客が居ない。蓮池を時計とは反対周りで歩く。全長1.4Km程の池(湖)。この湖の周囲南側には中華風な塔や孔子廟、龍虎塔、春秋閣、五里亭など(写真)が立ち並んでいる。湖上に七重の塔が二つ建てられている。向かって左側の塔には大きく口を開けた竜がつけられており、右の塔にはこれも大きく口を開けた虎がつけられている。やはり土曜日のせいか、ここまで来ると観光客や地元の人達が沢山来ている。しかし、半周して北側へ来ると人はだんだん疎らになるが、こちら側から池の反対側に建つ寺や廟を見るのも楽しい。帰りはMRTの站まで歩いて行く。タクシーに乗るほどの距離ではない。でも、今日も結構歩いたよ。
夕食後は夜景が綺麗なので有名な愛河沿いを歩いてみる(写真)。河沿いの明かりや、周りの高層ビルのネオン、明かりで飾られた橋等が河に映ってとても素晴らしい。更には河を行く観光船がカラフルに飾られてとても綺麗だ。昨晩見た夜景綺麗な

玄天上帝像

龍虎塔
湖上に七重の塔が二つ建てられている

11月9日(日) 第7日目

今日は日曜日、でも外は雨。止みそうには無い。ホテルに居ても仕方が無いので街へ出てみる。先ずは、明日は澄清湖に行く予定なので、そのバス停とバスの番号を調べに高雄站のバス停に行ってみる。続いて民族公園の方へ行ってみるが雨に濡れるだけでさほど面白くない。仕方が無いので、街を流れる昨晩綺麗な夜景を見た愛河沿いに歩いてホテルへ帰る。

高雄駅前で雨の中バスを待つ人達

雨の高雄市街を散策

昨日夕方見たネオンの無い河と橋

11月10(月) 第8日目

今日は高雄車站から市内バス#60に乗り澄清湖へ行ってみる。MRTで高雄車站に着いた。60番と書いたバスが入ってくる。乗車しそうな客が少々居るので多分合っているのだろう。バスは結構混んでいるが、終点の澄清湖の辺りまで来ると殆どの客は居なくなっている。多分地元の人達が乗っていたのだろう。バスを降りて澄清湖入場券を買う。そこからの階段を上がると先ずは2階建てのいかにも中国風の立派な建物がある。パンフレットによると水族館だそうだ。中へ入るが子供向けなのかナマズ等外観の割には大した魚はいなっかたよ。湖の周りを巡る道に入る(写真)。湖の周りは綺麗に手入れされており、また湖から対岸の景色は中々の眺めである。でも平日のせいか観光客が少ない。団体客が居ないからかもしれない。九曲橋を渡り、泡茶区を通り、鐘楼、双蓮亭(写真)から富国島(写真)迄行ってみるがそこで歩道は行き止まりのようである。結構見ごたえのある綺麗な遊歩道だった。

上から見る澄清湖

双蓮亭

富国島

11月11(火) 第9日目

高雄は今日で最後だ。MRTに乗り再び左営站へ行く。今日は待望の台湾高速鉄道(新幹線)に乗り、台北へ戻るのだ。高速鉄道の乗車券はこれも事前にインターネットで予約している。引き換え券を持って高鉄站の窓口へ行く。私は敬老半額割引切符が使える。日本ではない有難い恵みだ。切符(写真)は橙色の名刺サイズ。左営站11:30発台北站13:06着高鉄#128(写真)である。左営站ホームに列車が入る。色は先日乗った在来線特急「自強号」と同じ橙色と薄肌色のツートンカラーに黒い帯線。形はやはり日本の東北新幹線とほぼ同じカモノハシ型に見える。我々は一号車だ。車内は左右2列づつの座席(写真)が並ぶ。座席の色は空色に灰色の模様が付いている。新しいからさすがに綺麗だ。でもチョッとちゃっちい様な気がしたが・・・。出発時間にはほぼ満員だったかな。音も無くホームをゆっくり離れる。快適だ。いずれにしても。当たり前だが日本の新幹線だ。途中台中新駅に止まった後、1時間半後にはもう台北站に入線する。良い経験が出来たよ。

高鉄の乗車券

高鉄台北行き

高鉄車内

台北はお天気が悪い。でも前回3月に来た時に台北の街はゆっくり見ているので、あまりガッカリしない。台湾旅行最後のここでのホテルは站に程近い華華大飯店だ。夕方には雨となる。ここは地下街があるので例え雨になってもとても助かる。駅前のデパートやスーパーを見て回り、時間を潰す。最後に台北站の2階にあるレストラン街で夕食を済ます。街のあちらこちらのネオンが雨に光ってとれも綺麗だ。今回の台湾旅行もとても楽しかったよ。明日はもう機上の人となる。

11月12(水) 第10日目

台北車站の近くからリムジンバスに乗り桃園空港に向かう。ホテルがバス停迄近いので荷物を引きながらでもとても助かる。空港よりキャセイ・パシフィク航空CX450便で成田に向かって出発だ。4時間後にはもう日本に着いているのだから、台湾は近くて楽しい。親切な台湾の皆さん。お世話になりました


エピローグ
実は台湾旅行はこれが3度目だ。海外旅行、近場でありながら、楽しめる所だ。それは何より、全く安全であること、暖かいこと、人が皆とても親切であること。これらが特に個人旅行を楽しめるための絶対条件である。親切な人が多いのはなぜだろう。皆に親切なの?相手が日本人だから親切なの?我々があまりに惨めそうに見えるから親切なの?あえて言えば、確かに言葉の問題はある。ホテル等以外は殆ど英語は通じないし喋ってくれない。でも例え中国語が分からなくても、我々日本人は書いてある文字を見れば大体の意味はわかるのが嬉しい。年配者に会えば殆ど日本語が通じるし、喋ってくれる。台湾の皆さん親切にしてくれて有難う。また機会があったら行きますよ。