トップページ>マックスルケード(たいせつなきみ紹介2)
| たいせつなきみ』・いのちのことば社(フォレストブックス) 作 者 マックス・ルケード(Max Lucade)著 絵 セルジオ・マルティネス 訳者 ホーバード・豊子 ※裏表紙のことばより ウィミックスと呼ばれる木の小人たちは毎日同じことばかりしていた。 ほかの小人に、金の星のシールか、灰色のだめじるしシールをはること。 なめらかな木でできて絵の具もしれいにぬられたかわい小人たちは いつでも星がもらえた。 才能のある小人たちもそうだ。 でも、あんまりいろいろなことができない小人や 絵の具がはげている小人たちには みにくい灰色のだめじるしシールが はられてしまった。 パンチネロは、そんな小人のひとりだった。 彫刻家エリは、パンチネロに 彼がどんなに大切な存在か ほかのウィミックスが 彼をどんなにけなそうとも ・・・を悟らせようとする。 |
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この絵本は、
アメリカで出版された絵本「You are specialを、日本語に訳した絵本です。 それが日本で、「たいせつなきみ」として、いのちのことば社から出版されました。 この絵本の中心的なメッセージは、 「人は何もできなくとも、 存在するだけで、大切なんだ」ということだと 読後感想で思いました。 さて、この絵本を読んでからは私は、 絵本は子供に読ませるためにだけあるのではないと、私は思いました。 この絵本は青年や大人にも読ませる何かがある、と思いました。 この絵本には、ウイミックスとよばれる 一人の彫刻家に作られた木の小人たちが 一つの村で暮らしている所から始まります。 ウィミックスは、一人一人異なっています。 大きな目や、のっぽにおちびさん。 でも、みんなは一人の彫刻家に作られていました。 ウイミックスの毎日は、一日中同じことをしていました。 才能のある人や凄いことのできるウィミックスには、 ピカピカのお星さまシールを与え、 才能がないものや、特別のものを持っていないウイミックスには、 灰色のだめ印を貼る、ということです。 こんな評価を毎日しながら、ウイミックスたちは暮らしていたのです。 本当に、窮屈な世界ですよね。でも考えてみると、私たちの世界だって もしかして、こんな感じで日々営まれているのではないかなあ、と思いました。 『たいせつなきみ』を書いたマックス・ルケードは、 現代の競争社会や、それによって勝利を得たものをしか尊んだり歓迎しない、 現代社会の人間の病理について、深く考えたのだと思います。 やはり、このウイミックスの世界は私たちの世界を現していると思います。 才能のもっている者や凄いことのできる者、または、頭のいい者は 大切な存在として受け入れられる。 この絵本では、お星さまシールが与えられる、ということで示されています。 しかし、残念ながらいくら、勉強しても物分りのよくない者や 失敗ばかりしている者もいます。 この世界ではだめな人間として評価されます。 原文から、ウイミックスの世界を紹介します。 ********************************************************* さいのうのある こびとたちも お星さまがもらえた。 頭の上まで、おっきなぼうを ひょいっと もちあげたり。 高くつんだ はこを とびこえたりできる。 こびとたちがいたんだ。 むずかしいことばを 知ってるのや すてきな歌を 歌えるのもいた。 そんなこびとたちには みんな お星さまをくっつけていた。 お星さまだらけの ウイミックスはとうじょう! お星さま もらうと 気分はさいこう! また すごいことして お星さまがほしくなってくるんだ。 だけど なんにもできない ぶきっちょな こびともいた。 そんな こびとたちは みにくい だめじるしを くっつけられたんだ。 パンチネロは そんなこびとの ひとりだった。 みんなと同じように 高くつんだはこを 思いきって とんでみた。 でも いつもしっぱいばかり。 みんな よってきて だめじるしを くっつけていった。 ある時は しっぱいしたばかりか 木にかすりきず。 また だめじるしを くっつけられた。 いっしょうけんめい いいわけしようと したけど つまらないこと 言ってしまって また だめじるしを くっつけられた。 『たいせつなきみ』より ********************************************************* 上記の引用文を見ていただけら分かると思いますが、 作者はやはり この現代社会で行われている偏差値や、 能力の優劣、才能の有無によって 人間の存在の優劣が決まることを表しています。悪くなるのかを考えつつ さて、この絵本の主人公にパンチネロ、があげられます。 このウイミックスは、特別の才能の持たないいわゆる、 駄目存在の象徴です。 いつも失敗ばかりしているし、汚いし、自分を嫌悪しています。 ********************************************************* 「やつは だめじるしだらけが おにあいだ」 木のこびとたちは みんなで そう言ってからかった。 「あいつは だめなこびとだからな」 パンチネロは みんなからそう言われても しかたがないと思うように なっていった。 「どうせぼくは だめなウイミックスだから」 そうつぶやいた。 『たいせつなきみ』より ********************************************************* パンチネロは、 お星さまも、だめじるしもついていない ウイミックスの女の子に出会います。 名前はルシアといいました。 パンチネロは聞きます。 「どうして、しるしがいっこもついていないの? 「もうだれからも いいとか わるいとか 言われたくないよ。」 ルシアはこたえます。 「毎日、エリに会いに行ったらいいのよ」と。 エリとはウイミックスを造った木こりで、 ウイミックスたちの住んでいる丘のてっぺんにすんでいます。 その夜自分のベットにすわり、 月を見ながらパンチネロは次のように考えます。 ぼくにあってくれるかな。 こんな駄目な人間なんかに会ってくれないんだろうなと・・・。 でも、勇気をだして一度あってみようと決心します。 パンチネロは細い道をてくてくのぼっていきました。 そして、大きな仕事場に入っていきます。 大きなかなづちやなどがあります。 すると突然、「パンチネロじゃないか」とエリに言われます。 「なぜぼくの名前を知っているのかな?」と言ったら 「私がおまえをつくったからだんだよ」と言います。 エリは、パンチネロについているだめじるしを見ます。 「ぼくは一生懸命やったのに、つけられたんだ」 エリはこういいます。 「全ては分かっているよ。 みんなはどう思うなんて関係ない。 私はおまえのことを たいせつだと 思っている」 パンチネロは喜びます。また、驚きます。 僕が大切だって? また考えます。どうして僕が大切なの? エリはパンチネロを暖かく見つめながら、こう答えます。 「それはね、おまのえが私のものだからさ。 だから 大切なんだよ」 パンチネロは今まで誰からも、こんなことを言われたことはありません。 またエリは言います。 「どんなシールがもらえるかってことを気にしていると シールのほうもおまえにくっつてくるんだ。 おまえが 私の愛を信じたなら シールなんて どうでもよくなるんだよ」 「よくわかんないな」、とパンチネロ。 「今にわかるよ。時間はかかるけど」と、えれは微笑みながら言います。 帰ろうとするパンチネロにエリは言います。 「忘れちゃいけないよ。 この手でつくったから、おまえは、大切なんだってことを。 それから私は失敗しないってこともね」 帰ろうとする時、パンチネロは思います。 「ひっとしたら、あのエリが言うことは、本当かもしれないぞ。」 その時、一つのだめじるしが落ちました。 たいせつなきみ、紹介文1もあります。 Amazonで、たいせつなきみ 2016年、8月25日はなんと、たいせつなきみ、とびだす絵本が登場しました。 私は買っていませんが、お小遣いをためて買いたいと思います。 ![]() Amazonで、たいせつなきみ とびだす絵本 |