人は普段生活しているときは、胃がどこにあるか心臓がどこにあるか、どんな形をしているか、またそれがどんな風に身体の中に収まっているのか気にもならないし、知ろうともしない。しかしひとたび病気になると気になって仕方のないものである。私がなったくも膜下出血ってどんな病気なのだろうか?
頭の血管の病気でよく聞くのは、脳溢血、脳卒中、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血、というような言葉である。そんなポピュラーな病気でさえ一体どんなものなのか良く分からない。
『脳溢血、脳卒中、脳出血、くも膜下出血は脳の血管が切れるので、脳梗塞は脳の血管が詰まるのではないかしら?』
そんな程度の知識である。それって正しいのかな? と思って最近凝っているインターネットで調べてみた。
すると、簡単に言えば、脳溢血と脳出血(脳内出血)は同じもので脳の中の血管が切れる病気で、くも膜下出血は脳の周りの血管が切れるもの、そして脳梗塞は脳の血管が詰まるもので、脳卒中はこれらの総称であると言うことは分かった。
そしてまた、この病気になる前には、頭の中は頭蓋骨の下にすぐ脳がいっぱいに詰まっているものだと思っていた。しかし、これも調べてみると脳自体の大きさは意外に小さいものであることが分かった。
人の頭は外側から頭皮、頭蓋骨、硬膜、くも膜、軟膜、そして脳の順になっている。脳は何重にも保護されているのだ。そしてくも膜と軟膜の間はくも膜下腔と呼ばれている隙間がある。そこは脳脊髄液に満たされ、脳を養う血管が張り巡らされている。この部分の太い動脈にあるこぶ(脳動脈瘤)が破裂するのが一番多いくも膜下出血のケースである。脳動脈は頭の中心部分で脳に到達し、そこで分岐して脳の中に入っていく。だから、くも膜下出血を起こす部分は比較的、頭の中心に近い部分である。これは、くも膜下腔の太い動脈から分岐して脳の中に入っていく細い動脈が、動脈硬化などによって切れる脳内出血とは別のものである。
脳内出血では直接脳細胞が死んでしまうが、くも膜下出血は間接的に脳にダメージを与えるものである。くも膜下出血は太い動脈から出血するので、死亡率は大変高く、約40パーセントが死亡、約30パーセントが重い後遺症、社会復帰できるのは約30パーセント、そのうち私のようにリハビリなしで全く元通りの生活ができる人は、10パーセント足らずだそうである。脳動脈瘤の保有者は人口10万人当たり2千〜5千人で、このうち年間1パーセントの人がくも膜下出血を発症する。
今では脳ドックで破裂前の動脈瘤を見つけて、手術することもできるそうだ。しかし、手術自体もかなり危険なものだし、脳動脈瘤の保有者のわずか1パーセントが発症するのであれば、簡単に手術すればいいというものではない。
また、私の場合、できている場所が非常にわかりにくいところだったので、脳ドックでも見つけられなかっただろうとのことであった。では、どんな時にその動脈瘤が破裂するのだろう。高血圧、疲れ、ストレスこれらが重なったとき、くも膜下出血や脳出血は発症しやすいと言われる。
誰でも知っているように脳卒中と高血圧は対のもののように思われている。むろん低血圧の人は脳卒中になることは少ないのだろう。しかし、普段それほど血圧が高くなくても、疲れとストレスが重要な引き金となって脳卒中は起きることが多いのではないかと私は感じている。