ここでは幻想小説と、短編小説を紹介しています



1 「黄色い猫」
2 「雷鳥の谷」
3 「揺れる火」 記事
4  「幻十夜」 書評
5 「掌編」
















3 「揺れる火」について

「京都新聞」インタビューより 
2003.6.26
「書きたいなと勉強し始めたのは二十代だが、集中して書けるようになったのはここ数年のこと。それまでひたすら図書館に通い、書きたい思いを溜め込んできた。書けないエネルギーが蓄積し、熟成期間となって結果的によかったと思う。やりたいことは、意思と情熱を持ち続ければ、いくつになっても実現できる。強く願うことは、何かをなすステップになっていく」















4 「幻十夜」について
(VIKING663号)



文學界 2006年6月号  松本道介氏

 今度の「幻十夜」は久しぶりにたくみでかつ面白い作品だった。「幻十夜」は十編の短編小説からなる。そのほとんどはアジアのどこかの国への旅行にまつわる幻想小説とか怪奇小説、綺譚とかいった性格のものである。第一話の「焚き火」は湖のほとりを旅していた若者がテントを張って一夜を過ごそうと枯れ枝を集めていると、同じ年格好の若者がやってきて……(中略)。うまくできた小説だが、評者の私にはどうもしっくりこない。しかし若者が抜き取らないと話はうまく運ばないに違いない。したがって作者も話をうまく運ぶための「つくり」として若者に紙幣を抜き取らせたのだろう。だが、抜き取るとともに読者たる私と主人公の若者の間には距離が生じてしまう。




神戸新聞  2006.04.27  竹内和夫氏
 
 中井眞耶「幻十夜」は独立した十の短編を集めたオムニバス形式で、十夜の夢幻が描かれている。チョコレートやミニカーを効かせたコント風、リゾートの島で麻薬所持の罠に落ちるミステリー風、アジアの奥地の秘泉やアフリカのワニの河や水晶湖での体験、ヒマラヤの家族と自分の家族が入れ替わる話、飼い猫になったり、鳥葬の岩山で岩に固まる変身譚。場面、人称も変幻自在、作者の豊かな心象の喚起力によって小説の楽しさを満喫させられる逸品である。










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