プロレス中継がもっともセンセーショナルに報じられた日
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今から46年前の4月27日、当時のマスコミでは、神戸王子体育館で行われたプロレス興行の生中継を見た老人がショック死するという事件が話題になった。
このときは「第4回ワールドリーグ」という興行のさなかだったが、カードはリーグ戦ではなく、力道山、豊登、グレート東郷対ルー・テーズ、フレッド・ブラッシー、マイク・シャープの6人タッグマッチだった。
リーグ戦ではないから、それなりの見せ場も作らなければならない。となると、ブラッシーが東郷の額に噛みついて流血させるのはプロレスの世界では“お約束”だ。もちろんこの日も大流血サービスとなった。ところが、東郷の後頭部から鮮血が流れ落ちるシーンを見ていた、76歳の女性(心臓発作)と63歳の男性(脳出血)が亡くなってしまったというのだ。
さらにこの件が表面化した後、実は4月23日に行われた力道山対ブラッシーの試合を見ていた11人が、心臓麻痺で急死したとも報じられた。これによって、プロレス中継とショック死の因果関係が強く取り沙汰された。
もっとも、当時は心臓病で亡くなる人は1時間あたり30人以上いたといわれるから、プロレス中継を見て亡くなる人「も」いたのは当然で、確率的には、プロレス中継を見て亡くなった人の割合が、心臓発作で亡くなった人全体に比べて有意に際だっているといはいえなかった。
しかし、そうだとしても、刺激の強いものは避けた方がいいと思われる高齢者が、ショックを受けるかもしれないリスクもかえりみず中継を見てしまうほど、当時のプロレスは面白かったということかもしれない。それほどのブームだったからこそ、因果関係の厳密な検証などせずに「プロレス中継でショック死」なんてセンセーショナルな報道になったのだろう。
4月28日付の「朝日」夕刊を調べてみると、日本テレビの福井三郎編成局長が次のように話している。
「しかし、なんといってもプロレス放送の視聴率は高い。東京で50〜60%、地方に行くほど高くなり80%を超す地区もある。こんなに人気のある番組はほかにない。亡くなった方は血圧の高い老人の方たちのようだが、こうした人気番組では特殊な病人の方たちのことまで実際問題として配慮しきれない面もある……」
テレビ局の視聴率主義は今も昔も変わらないようだが、それにしても変わったのは視聴率の数字である。プロレス中継で50%など、夜中のコメ印番組になってしまった今では考えられない。考えられるくらいなら、ゴールデン枠からの撤退などなかったはずだから……。
私はまだうまれていない頃の話だが、力道山のパワーを改めて確認できる事件である。
昭和プロレスのことなら
昭和プロレス銀座が詳しい
このときは「第4回ワールドリーグ」という興行のさなかだったが、カードはリーグ戦ではなく、力道山、豊登、グレート東郷対ルー・テーズ、フレッド・ブラッシー、マイク・シャープの6人タッグマッチだった。
リーグ戦ではないから、それなりの見せ場も作らなければならない。となると、ブラッシーが東郷の額に噛みついて流血させるのはプロレスの世界では“お約束”だ。もちろんこの日も大流血サービスとなった。ところが、東郷の後頭部から鮮血が流れ落ちるシーンを見ていた、76歳の女性(心臓発作)と63歳の男性(脳出血)が亡くなってしまったというのだ。
さらにこの件が表面化した後、実は4月23日に行われた力道山対ブラッシーの試合を見ていた11人が、心臓麻痺で急死したとも報じられた。これによって、プロレス中継とショック死の因果関係が強く取り沙汰された。
もっとも、当時は心臓病で亡くなる人は1時間あたり30人以上いたといわれるから、プロレス中継を見て亡くなる人「も」いたのは当然で、確率的には、プロレス中継を見て亡くなった人の割合が、心臓発作で亡くなった人全体に比べて有意に際だっているといはいえなかった。
しかし、そうだとしても、刺激の強いものは避けた方がいいと思われる高齢者が、ショックを受けるかもしれないリスクもかえりみず中継を見てしまうほど、当時のプロレスは面白かったということかもしれない。それほどのブームだったからこそ、因果関係の厳密な検証などせずに「プロレス中継でショック死」なんてセンセーショナルな報道になったのだろう。
4月28日付の「朝日」夕刊を調べてみると、日本テレビの福井三郎編成局長が次のように話している。
「しかし、なんといってもプロレス放送の視聴率は高い。東京で50〜60%、地方に行くほど高くなり80%を超す地区もある。こんなに人気のある番組はほかにない。亡くなった方は血圧の高い老人の方たちのようだが、こうした人気番組では特殊な病人の方たちのことまで実際問題として配慮しきれない面もある……」
テレビ局の視聴率主義は今も昔も変わらないようだが、それにしても変わったのは視聴率の数字である。プロレス中継で50%など、夜中のコメ印番組になってしまった今では考えられない。考えられるくらいなら、ゴールデン枠からの撤退などなかったはずだから……。
私はまだうまれていない頃の話だが、力道山のパワーを改めて確認できる事件である。
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