Value Magazine(バリューマガジン)

今から4年前、会社の中で”コアバリュー”という

会社で働く上での行動規準が設定されました。

それは5つ。

自分はこの選定委員になっていました。。 そして。。

会社のコアバリューは会社での価値観だけれど、生きる上でのバリュー(価値観)

にもなるんじゃないかな、と思うようになりました。。。

だからきっと、あなたの生活にも価値観にできる、そんな力を持った言葉だと思います。

 

《名航バリュー》
三菱重工
名古屋航空宇宙システム製作所
ホームページの会社概要のページを
ご覧ください。
 

このメイルの転送は自由です。
意見、感想は下記アドレスまで。
fwnd3113@mb.infoweb.ne.jp


第1章

(1st)このバリューマガジンを始めた理由(2003.6.2)

(2nd)本当の夢の追いかけ方&会社のチームワークとは(2003.6.9)

(4th)挨拶しようよ&バリュー誕生物語

(5th)安藤忠雄とその青春の話

(8th)黒姫和漢薬研究所のメッセージ&戸隠神社のおみくじの秘密

(10th)思いを言葉にする大切さ&高校の夏休みの武蔵物語

(12th)革新のリーダーシップとリーダー達の言葉

(13th)東山魁夷と彼の人生&人はなぜ心を病むのか?

(18th)武士道とリーダーシップ&”死を想う”とは

(19th)”医龍”に学ぶチームのあり方&新鮮な気持ちの保ち方

(20th)情報をキャッチするスイッチ&韓国出張と明日への一歩

(22nd)”心”と”魂”の違いって何?&地球交響曲に見る魂の旅

(23rd)明日をイメージする力&祈りとまっすぐな生き方

(26th)感動を生み出す工場の仕組&言葉の陰にドラマあり

(27th)クリスマスイブとプルシアンブルーの革命&常緑樹のリーダー

 

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バリューマガジン(1st)

はじめまして。岸川です。

今の会社に入社してからもう7年と半年が過ぎようとしています。そんな中で社
内の若い人達が集まって作り上げた、”名航バリュー”(名航は我が社の略称)。

変化なくただ過ぎて行く日々の中で、会社の中での仕事の指針は一体何?
という考えから生み出され、社内外で結構高い評価を得た、この”名航バリュー”
。きっと会社での仕事だけでなく、様々なところで役立たせる事ができるはず。
そう思ってこのホームページで紹介することにしました。

バリューマガジン本体は社内で毎週発行しているもので、それを一般に公表でき
るようアレンジして、ここに載せていこうと思います。。。

さて、このメイルマガジン発行をなぜ自分が心に決めたのか、をまず初めに紹介
します。

  1. 先日、ある会社の社長さんの講演で、その方が会社の今後の経営を一から考え直した時、やはり名航バリューと同じように、会社のコアバリューをみんなで考え、それを浸透させることに成功していました。
    どんないい考えも社内で共有することができなれば、倉庫に納められた名画になって埃をかぶる。それを嘆く前に自らを変えてみよ!というその社長の言葉に感動し、まずは少しでも自分で発信できることを発信しようと考えました。
  2. このメイルがどの人達にまで届くのかは分からないですが、入社8年目という自分の目から見た会社や社会の姿を、後輩や、先輩、上司にも伝えられれば、きっと互いに違う世界を感じ合うことができるのではないか、またそれによって自分の思いもはっきりとできるのではないか、と考えました。
  3. 千人千様の感じ方がある中で、自分の感じた事が他人の心の中に何か新しいものとして写ってくれたり、その人の気持ちを変えるきっかけになれば素晴らしいな、と思いました。

というわけです。

突然大海原に小船で乗り出す気分ですが、頑張って行きたいと思います。それは
まさに”変わってみない?明日のために”という名航バリューの一つの形だと思
いませんか?

バリューマガジン(2nd)

先週、このバリューマガジンを発行を決めて、発信してから何人かの方々からご
返事頂きました。

自分のやろうとしている事に少しでも意味のある気がしたのと、まだまだバリュ
ーについての意識を持っている人はいるんだなということを思い、とても嬉しく
感じました。

その中には、こんな事を載せて欲しい等の要望もあったのですが、まだまだ駆け
出しのこのマガジンとしては、全てのみなさんの要望を応えるにはあまりに未熟
であり、まずは自分のスタイルのメイルを確立する事を目標に、ご希望に添えな
い方にはメイルにて返事させて頂きました。その点はどうかご容赦ください。

さて、今回から正式にバリューについての発信となりますが、先ほども紹介しま
したが、何人かの方々からの暖かいメッセージが在った事も考え、2部構成にし
ようと思います。1部目は、毎回私の思ったこと、感じたこと。そして、2部は
頂いた投稿や、面白かった記事の紹介です。

あまり長いと読む気もなくなるでしょうから、できるだけシンプルな形を目指し
たいと思いますのでよろしくお願いします。

では・・・・・・・・・

(第1部)

先日テレビドラマで”ダイヤモンドガール”という番組を見ました。観月ありさ
と岸谷五郎の出ている、法律事務所でのお話しです。

観月ありさが、結婚予定だった彼を訪ねてきてそのまま、彼の勤める大きな法律
事務所にバイトとして働き出してしまう。が、彼にはふられるし、仕事の知識は
ないし、上司はみんなから変わり者と言われてるし・・私の今まで磨いてきた美
貌は一体何の為?みたいな、よくある会社ドラマ・・

で、しかも観月ありさの演技もあまりうまい、とは言えないのですが、いい所が
あります。

岸谷五郎演じる鍋島先生はいつもやっかいな事件に巻き込まれます。あるストー
リーで「女性歌手にしてあげる」と言ってお金を騙し取る詐欺にあった女性達に
観月ありさが出逢い、なんとかその人達を救おうと奮闘します。聞き込みをして
みたり、被害者のリストを作ったり・・。

けれど裁判で証言する、という話になると、今まで協力的だった被害者達から「
そんなのしょうがない」とそっぽを向かれてしまう。。助けようとしている本人
達から冷たくされるのはとっても辛い事ですよね。

けれど、彼女は諦めずに彼女たちに語り掛けます。

「私はあなた達が羨ましかった。あなた達には”歌手”という夢があって、それ
に向かって頑張ってきたんじゃない。それを諦めてしまってもいいの?また同じ
様なことに騙される人が現れてもいいの?」

うーん。文字にすると一層深いです。。私達は社会や、会社という大きく立ちは
だかる現実の前で、いつも”しょうがない”という気持ちと共にたくさんのこと
を諦めてきています。その中には自分の力ではどうしようもできないこともきっ
とあるでしょう。

けれど、中には”なんとかできるかもしれない”のに、面倒くさかったり、それ
を言い出す勇気がなくて諦めていることってたくさんあるように思います。それ
は毎日の会社での上司とのやり取りにもあるんではないでしょうか?やった方が
いいけど諦めてしまっていることありませんか?

あなたの勇気ある言葉は相手へ届くかもしれないし、そうでないかもしれない。
けれど、言葉をぶつけることすら止めてしまったら永久に届かない。。

このドラマに登場する観月ありさは、法律を全く知らないバイトとして登場する
のですが、この辺りがドラマのミソだと思います。

それをバリューマガジン風に捉えるとすればこんな感じ。彼女は法律のこと、会
社のことを、全く知らないからこそ、会社の常識にとらわれない、自分の心の中
にだけ、真実が存在する。。それが、彼女にとっての”心のバリュー”であり、
彼女の人生の指針=人生の指針なのだと思います。

「名航バリュー」も人生の、とまではいかなくても、会社の中で仕事をする上で
は、とてもいい指針になるのではないでしょうか?

特に新入社員諸君は「これが会社のやりかた・・」とか言う言葉に騙されてはい
けない。この会社の中には大切な、伝統として守るべきものは勿論たくさんある。
けれど、それを選び取るのは、君達の心の中の”バリュー”によるものであって
いいと私は思います。

(第2部)

バリューメンバーであり、S君から投稿がありましたので紹介します。

彼の課でこんな活動を始めたそうです。

まず自課内での「若手による「真面目な雑談」ができる雰囲気づくりと,コミュ
ニケーション・ネットワークの構築」を目指した,名づけて「MBA活動(Mingyou Bi-weekly Associates)を始めました。担当プロジェクトでの話
題や,スキルアップのための情報共有など,まずはやってみようという試みです。

工作部では昔から斯様な勉強会は行われておりますが,事務部門での活動例はあ
まり無く,また営業部門での活動は,プロジェクトや他部門も徐々に巻きこんだ
幅広いものになっていくのではないでしょうか!

今後も活動のトピックスなどはレポートしていきます。

((ミノルの勝手なコメント))

要領読ませて頂いて、この活動のキーワードは”まじめな雑談”と”暖かみのあ
る職場環境”ではないかな、と感じました。

会社を良くしていくための必須条件の一つはチームワークではないかと思います。

我々は日々一人で働いているわけではなくて、みんながいてこそ会社が成り立っ
ているのです。その個人個人がそれぞれ別の方向を向いていたのでは、うまくい
くものもうまくいかなくなるのは、当然だと思います。まずは、みんなで同じ方
向を向きましょう。そして、ボートレースのように息を合わせて漕ぎ出しましょ
う!

そして、辛い時はみんなで協力し、できたら喜ぼう!みたいな、協調ができたら
きっと会社は楽しくなる!と私は思います。

 

バリューマガジン(4th)

バリューメンバーの皆様

梅雨に入りしっとりとした日が続いていますが、如何お過ごしですか? 第4弾!

(第1部)

おはようございます。
今日はこの、挨拶の話題です。

自分が会社に始めて入った時、というか初めて課に配属された時、驚いた事が一
つありました。
当時の自分の所属していた事務所には朝の挨拶、というのはほとんどなかったの
です。

朝、バスで会社に着いて、着替えてから事務所に入り、扉を開き、息を吸って、
さー”おはようございまーす!”と言って入ると、??誰からも返事がありませ
ん。あれ?

俺は入ってくる場所間違えたかな?と思って扉の看板を見てもやっぱり自分の課
係長はみんな出勤してて、ごりごり仕事してるみたいだけど、顔を上げる様子も
ない。。
側を通りながら、少し小さめに”おはようございます。。”というと、ちらっと
顔を上げ”おはよう”ななな、なんだろー。この課は。。挨拶なし??と思って、
同期に他の課での話を聞くと、どうもそういうところが多いらしい。

学生時代に”挨拶の大きなところ”で働いてみたくて、ガソリンスタンドと居酒
屋に面接に行った自分としては、どうしようもなく物足りなさを感じた。小学校
の頃OASIS運動とかやらなかったのかな、この人達は。。と思った。

もともと人に出会う事の好きな自分としては、挨拶っていうのは本当に出会いの
基本だったし、何か始める時、お願いする時、謝る時、人との繋がりの基本は挨
拶から始まると思う。特に居酒屋やガススタなんて挨拶が勝負だぜ、と思ってた。
それが、会社に入った途端、今までと違う世界。。驚いたなー。

さて、実は今自分のいる課も、どちらかというと挨拶は少ない。。仕事が忙しい
のはわかるけど、朝席について仕事を始めると、もうその人達に挨拶はしなくて
いい、みたいなそんな雰囲気がある。

最初は、あららー。またか、仕方ないかな、と思ってたけど、やっぱこの雰囲気
はやだ。そこで。前の課でもやったんだけれど、とりあえず挨拶してみた。勿論、
相手から返事がある時、とない時とあるんだけれど、岸川分析による挨拶を返し
てくれるケースは次の二つ。

@自分に言われてる、と判断せざるを得ない時(その人にだけ向いて挨拶するとか)。
Aどうみても、その挨拶の声が耳に届いてると思えた時(他の人からみても)。

の二つが重なった場合です。だから、少しこちら(挨拶する側)に自身がなくて
声が小さいと、俺に言ってるんじゃないのかな、という逃げ道を相手に作らせて
しまうし、なんとなくグループ全体に向けて挨拶しているように見えると、これ
また俺は関係ない、と言う心の逃げ道を作らせてしまう。。そうなると、絶対返
事してもらえない。

逆にそれがわかると、本当に下を向いて仕事がつがつやってる課長とかにも、し
っかりあなただけ!の挨拶をすれば、返ってくる。相手も恥ずかしそうだったり、
こちらも邪魔してるようで気が引けることもあるけど、これって結構重要なコミ
ュニケーションだと思うな。


だって課長と挨拶以外しゃべらない日なんてのもあるからね。名航バリューの”
言ってみなけりゃはじまらない。”のまだまだ最初の部分だけど、大切な部分だ
と自分は思います。

そして自分は一つの事を決めました。それは本当に小さな事だけれど、すごい雰
囲気悪いとこでも挨拶はしっかりしよう。その挨拶はきっと相手を変える力があ
るから。最初は応えてくれなくても、自分にしかされていない挨拶を無視しつづ
ける事ができる人なんていない。


それと、もう一つ。もし誰かが、自分らしい人、に挨拶をしてくれたなら応えよ
う。自分は知らない間に、俺の仕事邪魔すんなよ。の気配を出してるかもしれな
い。もしかしたら、そんな些細な事で、人との関係が遠のいていくこともあるか
もしれない。そんなのは、ちょっとさみしい。

そう、あなたの周りにも、恐々と、誰に伝えていいかわからない挨拶をしている
人いませんか?

最初は挨拶してたけれど、誰も応えてくれないから、もういいや、と思ってる人
いませんか?

新入社員の挨拶を無視している人いませんか?
言葉には人の心を変える力があるから、きっとあなたの挨拶も誰かの心へ届くは
ず。じゃ、今日も”頑張ろう!”


(第2部)
須山君による名航バリュー誕生までのストーリーのコーナー

****************

名航バリューストーリー(#2)

最初は,「バリュー委員」自身が活動に関しては半信半疑だったと思います。
よくある"スローガン"や"ポスター"作りではないかとの「不安」です。
けれども,まず最初にやったことそれは,名航や職場,プロジェクトでおかしい
とおもっていること・ダメだと感じていることを出し尽くして,最終的にはそ
れを所長室全員に持っていった。
これで,委員自身も,周囲も「今回は本気なんだ」と思い始め,その後の
バリュー制定へのActivityにつながっていったと思います。
本気で,本音をぶつけ合う,これが大切な要素の一つだと思います。

(つづく)

***************

(岸川の勝手なコメント)
2年前、ある日突然指名を受けて集った、名航バリュー選定委員。
お互い面識もなく、委員会の目的って何?ってところから話し合い
が始まりました。最初の2,3回の会議は。。事務局と、メンバーの
言い合いのみで会議が終るような、設定には程遠いような会議でした。
それがなんとか設定にまで、全員でこぎつけたのは、この活動内容自体に、
賛同できる要素があった(今の名航を変える一歩になるはず)ことかな、
と自分は思います。

バリューマガジン(5th)

バリューメンバーの皆様

おはようございます。
じっとりとした梅雨ももうすぐ開けて夏への階段を転げ落ちるようですね。
そして第5弾!

(第1部)

皆様は安藤忠雄という建築家をご存知でしょうか?高校を卒業後独力で建築を
勉強し、今では建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞。また、911
のワールドトレードセンターテロの建設跡地の再開発(と言ってもそこに古墳
のような公園を作る)という提案をニューヨーク市にしてみたり、現在では
フランスのセーヌ川に浮かぶ美術館の設計も行っています。

また、この新年には経団連会長の奥田さんとの対談もNHKで放送され、建築に
詳しくない人でも名前は聞いた事があるかもしれません。自分としては日本
で最も尊敬する人の一人です。

彼のコラムが6月1日より毎週日曜日に連載されていたようで、ある後輩が自分の
ところにそのコピーを送ってくれました。以前、自分が興味ある事を話したから
だと思うのですが、ありがたい事です。そのコラムを読んでとてもいいな、と思
うところがあったので今日はそれを紹介します。

彼が30歳で、まだまだ全然無名の駆け出しだったころ、サントリーの佐治社長に
今の「天保山サントリー美術館」をやってみろ、と言われます。いきなりの大き
な建物を任される事で不安な安藤氏を励ましながら、「とにかく人生は面白くな
ければならない。仕事をしている間はワクワクしながら生きてみろ。感動しない
人間は成功などしないぞ」と安藤さんに話すのです。

そして、佐治さんは二人で美術館を作りながら「お互い青春を走ろう」と思われ
たそうです。安藤氏が我々に語り掛けるのは「全力疾走で青春を走ろう」青春と
は人生のある時期ではなくて「目標を持って生きる時期のこと」だ。特に若いう
ちには迷いもあり、不安もあり、わからない事も多いと思う。けれど、そんな中
でも、意志を持って自分の人生は自分で切り開いていけ!と言う事でした。

自分の意志は本人のものであり、周囲の人間はそれを励ますしかできないのだか
ら。

私はこの文章を読んで、本当にその通りだなー。と思いました。本当にワクワク
する人生とか仕事というのは、自分が自分の意志で決めて、全力疾走して初めて
見つけられるものだな、と思います。

小さな頃夢中になって日が暮れるまで遊んだり、時間が経つのも忘れて本を読み
ふけったり、楽しくて仕方ないスポーツに打ち込んだり、そんな時の全力疾走が、
仕事の中でできたなら、きっと毎日がワクワクして仕方ない、と思います。そし
てそれが、ワクワクする人生に繋がるのでは、、と。

名航バリューで言うなら、「やってみせよう、まかせてみよう!」もしもあなた
が全力疾走してワクワクして仕事をしていたら、きっと周りの人達はあなたにつ
いてくる。そしてその周りの人達も自分と一緒に全力疾走を始めたなら、きっと
会社なんてあっという間に変わってしまう。。そう思うとワクワクしませんか?

他にもいい事がたくさん、このコラムには書いてあったので、是非下記のURLから
アクセスしてみてください。

http//www.asahijobnet.com/column

バリューマガジン(8th)

バリューメンバーの皆様

おはようございます。
1週間の夏休み!皆様はいかが過ごされましたか?
あっという間の中にもきっと素敵な出逢い(人や自然や出来事・・)
があったのではないでしょうか?
自分もたくさんの出逢いがあったのですが、その中から1件紹介します。
第8弾です!

(第1部)

今回夏休みの真ん中当たりで黒姫高原というところに行ってきました。
知っておられる方も多いと思うのですが、野尻湖の側で、妙高高原や、
斑尾高原のある、長野県でももうすぐ新潟になるというかなり北の方です。

車でぶっ飛ばして行けば3時間くらいですが、のんびり行くと着くだけで
半日コースです。そこに”黒姫和漢薬研究所”というお茶の製造、販売を行って
いる会社があるのですが、今回そこを訪ねてきました。

その会社は戦後の開拓時代に初代社長が熊笹からお茶を作り、それを販売する
ところから始まって、今は2代目社長が経営されている会社です。
初代社長の時は、まさに一からのスタートで、その製造と、販売を何もないと
ころから始めるという苦労は並大抵のものではなかったのですが、それについ
て説明すると、とてもここでは書ききれないので、今回はその会社を訪れた時
の感想についてお伝えします。

”黒姫和漢薬研究所”とは、黒姫高原他雄大な信州の自然の中にある、従業員
30名くらいで、お茶の培煎、パック、販売まで行うその会社をですが、自分が
この会社に行ってみたかったのには訳があります。

先代の会社を築き上げた前社長さんの講演を聞いた事があり、その血と涙の
にじむような努力と、今回お会いした2代目社長。どちらの方も非常に勢い
があり、魅力的なのですが、その時の印象として、この会社には、ただお茶を
生産し、販売すればいいという製造メーカーではない、と感じたのです。

その力の多くを、利益というよりは会社で働く人々の幸せ、仕事のできる喜び、
そして製品であるお茶を買ってくれる人々の幸せ、それらのために使っている
ように感じたのです。

中小企業の社長さん方の話というのは景気の話や利益の話ばかりが多いのですが、
その中で勿論利益も大切なのだけれど、”それよりも私達は皆さんの幸せのため
に仕事をしています!”みたいなメッセージのとても強い会社だな、と感じて
いたので、そのメッセージの源はどこにあるんだろう?と思って、是非一度実際
の工場や事務所とそこで働く人達の姿を見てみたいな、と思っていたのです。

今回たまたま縁があって、その社長さんとお話する事ができ、なんとその朝礼に
も参加させてもらいました。
30名ほどの会社なので全員が集って朝礼があるのですが、まず全員で経営理念
やビジョンの読み合わせがあります。その後その日の担当という事で、事務所の
女の方が、前に立って、経営理念についての説明文を読んでコメントしていまし
た。

それが、何かの強制とか嫌みとかなく、皆が一体感を持ってやっているような、
例えるなら、中学生の時の林間学校の朝礼のような爽やかさと、身の引き締まる
思いが同居したような朝礼でした。

朝礼の内容は毎回変わるということなので、今回はたまたまそのような内容だっ
たと思うのですが、この会社には”お茶”という商品を通して”みんなを幸せに
したい、というメッセージ”を皆が共通の意識として持っているのだな、そして
それが商品にも伝わって会社の外へ溢れているんではないかな。きっと自分はそ
のメッセージを社長から感じ取ったんだろうな、と思いました。

我が社にも社是はありますが、それがどういう意味で今の時代に活用すれば良い
のか、名航経営指針とは何なのか?がよくわからないままで壁に飾ってあるよう
にも見えます。

本来それらは、会社のあるべき姿として、皆が共通に持つ指標名航バリューにあ
る”それは真実か?それは本質か?”その真実、本質の基準は我が社は何のため
にあるのか?その製品に込めるべきメッセージは何か?自分はなぜ仕事をしてい
るのか?というところに繋がってくるのではないかな、と思いました。

会社が発するメッセージ(思い)が商品にまで伝わるとしたら素晴らしいと思い
ませんか?

そしてそれは、会社の中で皆が一体感を持って共有していかなければ、外には伝
わっていかないものではないかな、というのが、この会社を訪れた時の感想でし
た。

ps。
ちょっとまじめな会社訪問以外に、朝の5時に窓を開けたら警報機が鳴って、社
長が飛び起きてきたとか、運動靴がなくて革靴のまま戸隠のふもとをサイクリン
グしたとか面白い話はたくさんあるのですが、それはまた今度という事で。。

(第2部)

今回会社訪問で黒姫高原に行った時に戸隠神社という所にお参りをしてきました。
太古の日本神話である天の岩戸に関する神々が祭ってある神社です。
(詳細は http://www.togakushi-jinja.jp/#)

この中社というところに行ってきたのですが、ここに”おみくじ300円”
というのがあったので、やってきました。

”年齢をお伝えください”と書いてあって、ハテナ?と思いながら宮司さんに伝
えると、”かしこまりました”と言って、その窓口からすぐ後ろの障子の方に行
かれて、

”この男33歳の・・”から始まり”かしこみかしこみ・・”と祝詞(のりと)を
あげた後、じゃらじゃらじゃら!とすごい音でおみくじの棒の入った筒を回して
いる音が聞こえました。

そして、それがさっと静かになると”こちらでございます”と静かな声の宮司さ
んが封筒に入ったおみくじを渡してくれました。

ほぉー。素晴らしい!と感心しました。しかもその封筒には”このおみくじはお
持ち帰りの上日常の指標としてください”と書いてあります。ますます感心しま
した。

自分の感動を整理してみると。。

@まず”年齢”を告げる事により、そのおみくじが単なる一つのくじでなく、
自分のために選ばれた特別なもののような気がした。
A更に祝詞をあげることで、おみくじの重みが増して(付加価値の追加で
しょうか)そこに書いてある事をしっかり読もうと思った。
B封筒に入れて、持ち替える事により、ゴミも出ないし、繰り返し
そのおみくじを見るようにしようと思った。

もちろん神社の方に、このおみくじを大切なものとして日々の生活に役立てて
欲しい。という心の現われがこのような形になっていると思うのですが、
きっとこのおみくじを買った人は、その言葉の重みをいつも以上に深く感じる
でしょうし、その後も大切にするでしょう。自分も大切に保管してありますし、
また行った時には是非引いてみたいし、知っている人にも紹介してみたいと
思いました。

”お参りありがとうございます”という声に見送られ、なんだか、とても
いい物に出会ったな。とそんな気分にさせてくれるおみくじでした。

(読者の声)

今回このバリューマガジンを読んでいる方から、

いつもメールの最後に書いてあります名航バリューがありますが、
あれをメールの最後に書くことを流行らせるというのはどうでしょうか!?

というコメントがありました。
うん。面白い!という人は是非試してみてください。いいかも!

バリューマガジン(10th)

バリューメンバーの皆様

おはようございます。
夏休みが先日飛ぶように過ぎたかと思うと、もうお盆休みですが目前ですね。
早いものです。

先日の梅雨明けからあっという間に夏がやってきて、うだるような暑さですが、
やっぱ、これでこそ夏!汗を流しながら夏を乗り越えましょう!

(第1部)

このバリューマガジンも発行を開始してようやく10回目を迎えました。
おめでたいことです。(自分だけか?)

よくもこんなに続いたもんだ(まだ10回ですが)と思いながらふと振り返って思う
のは、自分の気持ちとか想いを文章にするというのはとてもいいことだな、という
ことです。

こう見えても自分は小中学校と、読書感想文とか日記とかダイ嫌い!でした。
なんでみんなで同じ本を読んで感想を書かなきゃいけないのか、それも感想文の中
身のほとんどは本のあらすじじゃないか!と友達と文句言いながら、いやいや書い
てました。。。

けれど、高校生の途中くらいからだと思うのですが、なんとなく文章を書くのがそ
んなに嫌でもなくなってきたのです。それはきっと多感な高校時代ゆえだったのか
もしれませんが、毎日目の前で起るたくさんの事。そしてそれを感じる心。それを
少しずつでも吐き出していかないと、自分の中の感情がいっぱいになってしまって、
自分が何を考えているのかわからなくなってしまう事に気づいたのです。

例えば、心にひとつ引っかかる事があって、それについて悩んでいると、それ以上
他のことが考えられなくなることってありませんか?そんな時の解決策として自分
が編み出した?のが、今悩んでいることをとりあえず書き出してみる。それの解決
策がその場で書ければ上出来ですが、そうでなくても少なくとも自分が何で悩んで
いるのか分かります。それは書き出してみると意外につまらない事だったりするん
ですよね。

そしてもう一つ。当たり前かも知れませんが、言葉にしないと自分の気持ちを人に
伝える事ができないという事。それは書く事でも、しゃべる事でもいいと思います
が、例えばとても感動する本とか、景色とか、映画とか人に出会ったとして、どう
してもそれを友達に伝えたい時ってあるじゃないですか。

それは”よかったー”だけの言葉じゃやっぱり伝わらないんですよね。そしてそれ
がうまく言葉で伝えられないとやっぱり自分は悔しかった。だから書いてみよう、
って気分になったんです。

それは恋愛に例えるともっとわかり安いかもしれません。例えばどんなにあなたが
悩んでいたり、苦労していても、口を開かなければ想いは伝わらないように。

そして不思議な事に。。自分の心は言葉にしないと人に伝わらない上、自分にも伝
わらないんです。それはさっきの悩みの話と同じかもしれないけれど、文章にした
り、言葉にして初めて、自分ってこんな事考えてたんだ。とか、自分の想いってこ
うだったんだ。と気づく事ってあります。

あなたの夢はなんですか?と聞かれて、すぐには答えられなくて探していく内に、
言葉としてでてきて初めて自分の気持ちを理解できたりする。。
うまく説明できてるかどうかわかりませんが、そういう事ってあると思います。

というわけで、日記をつけろとはいいませんが、時には自分の気持ちを整理するた
めにも文章を書いてみるのもいいかもしれません。

”書いてみなけりゃ、自分の気持ちもわからない”名航バリューちょっと改。

(第2部)

夏休みというと、我々社会人には短いものですが、小学生から大学生までの
学生にはとっても長い夏休みがありますよね。
当時はそんな長〜い夏休みを大してありがたいとも思わずなんとなく過ごしてしま
ったような。。そんな気がします。

そんな今までたくさんあった夏休みの中で、今でも思い出に残る夏休み、というか
夏休みに入る時の言葉があります。

それは高校2年の時でした。夏休み前に先生から注意事項みたいなものが配られま
すよね。

それは大抵事故を起こすなとか、校則のこれこれを守れとか、こんなとこに行って
はいけない、とかそんな事でほとんど覚えてないものですが、自分の通っていた高
校の夏休みの前の注意事項はとても独創的なものでした。

”夏休みの注意事項”と書かれたB5一枚のそのプリントが配られて、担任の先生
からは特に説明もなしでした。それもそのはず。そこに書かれていたのはこんな内
容だったからです。

「注意事項:校則については各自で学生手帳をよく読んでおくこと」。。。

そして、その後には、小説宮本武蔵からの引用として、こんな事が書いてありまし
た。

「武蔵が吉岡一門との決闘に出掛ける前、田んぼの側の道を歩いていると、
小さな神社があった。武蔵はそこで手を合わせて、そのお堂を見上げた時に
はっと気付いた。自分は今何をこの神に向かって願おうとしていたのか。そう
考え直した武蔵は軽くその神社に向かって一礼し、決闘の地へと向かった。」
「各自身体に注意し、充実した夏休みを送ること」

高校生だった自分には何のことかさっぱりわからなかった。なんなんだ?この夏休
みの注意??何度読み返してもその先生の伝えようとした意志が掴めない。
ただ何か強烈な印象として、その一枚の紙切れの事は今でも覚えています。

今になってもその先生の本当の意志を汲み取れているかどうかはわからないけれど、
先生がそのプリントに込めた想いを今の自分はこう思います。

@まず校則について、これは守るのが当たり前なんだから、今更言うまでもない。
自立した人として、しっかりと自分の行動に責任を持ちなさい。

A武蔵は最初この神社できっと決闘で生き残れますように。。か何か願を掛けてい
たのだろう。けれど、それは神様にこれからの決闘の結果を期待しているだけで
はないか。 決闘での勝利とはそんなものではなく、神に頼るのではなく、自分
の力で願い、努力して手に入れるものなのだ。
受験戦争でも同じ事。ただ期待をするのでなく、しっかりと自分の手で、足で、
自分の人生を、結果を掴み取っていきなさい。。そんな気持ちがあったのかもし
れない。

Bそして、今にして思えば目の前の小さな事より、自分の生き方をしっかり考える
こと。人に頼る事なく、自分で自分の生き方を掴む事こそが、夏休みの課題なん
だよ、と言っているようにも思えます。そうでなければ、こんな抽象的で何の解
説もない引用の仕方もないのではないでしょうか。きっといつか、この文章の意
味がわかる時が来る、そう先生が思っていたような気がしてなりません。

みなさんはどう思われますか?こんな素敵なメッセージを残してくれた先生に今は感
謝するばかりです。

素敵なお盆休みをお迎え下さい

バリューマガジン(12th)

バリューメンバーの皆様

おはようございます。
あー・・ついに8月も今週で終わりですね。
夏休みを惜しむ子供や学生達の声がここまで聞こえてきそうです。
・・にしてはまだまだ暑いですが。。 第12弾です。

(第1部)

自分はある勉強会に参加していているのですが、そこで今”革新のリーダーシ
ップ”というタイトルでグループレポートを作成しようとしています。
6人グループで各人が著名な人の本を読んで、まずはその考え方を持ちよって
そのリーダーの共通の考え方(思考回路)を見出そうというものです。

トヨタ、ニッサン、ユニクロ、IBM、ヤオハン、クロネコヤマト、と多様な
業種でしかも、劇的な経営変化を乗り越えてきた会社、というイメージで会社
を選考し、各人の担当を決めていきました。

自分はその中でニッサンの担当に当たり、本屋でいろいろと探して、”カルロ
スゴーン「答えは会社の中にある」”という本を選びました。この本はいわゆ
るゴーン社長の色んな場所での発言の語録になっていて、その言葉から彼の考
え方が明確に浮かび上がってくるようになっています。

この語録集というのは、結構重宝するもので、先日グループで話し合った時に
他の方からも意見が出たのですが、例えばカルロスゴーンの本のほとんどは”
誰か(著者)”が、彼の仕事のやり方について評価したものであり、それはそ
の”誰か”の意識や考え方が大きく反映されていて、ゴーン社長本人の姿が薄
くぼやけたものになりがちです。

それに対して語録というのは、本人の言葉から彼の心の内をこちらで積み上げ
る事ができるので本人の姿が鮮明になり、非常に良いと思います。

さて、こうしてゴーン社長語録集を読んだのですが、これを読むまでのゴーン
社長の印象は、コストカッターであったり、工場閉鎖、リストラ、再建、とい
うどちらかというとマイナスのイメージでした。

しかし、これを読んで、その経営者としての深さに感動しました。
彼は社員を大切にし、モチベーションを起こさせ、自分の責任を明確にし、は
っきりとした優先順位をつけ、それを皆に伝える事のできる社長なんだという
事を知りました。

アニュアルレポートというニッサンの株主報告用の年度のレポートがあるので
すが、その社長挨拶の次にニッサン復活について書かれていて、その中には「
この復活の最も大切な要員は従業員でした・・」と述べられています。

また、ある会見では、「社員のやる気こそが最も重要な経営資源であり、モチ
ベーションに対する投資こそ、会社ができる最大の投資である」と述べていま
す。

彼が如何に従業員とそのやる気を大切にしているか、がたくさんの彼の語録の
中から浮かび上がってきました。

それ以外に、リーダーは「現実に起こっている事に敬意を表さなければならな
い」と言っています。自分のこうあって欲しいという望みではなく、目の前の
事実と、それの裏にあるもの、ベースとなるものを正確に読み取る必要がある。
というのです。

確かに、我々は仕事の上でも、プライベートでも、自分のこうあって欲しいと
いう欲求や、こうに違いない、という思い込みを中々断ち切る事はできません。
目の前の事を直視すること。それはバリューで言うなら、「それは真実か?そ
れは本質か?」を唱えることに繋がるのではないでしょうか?

また、「社員の潜在能力を機能させ向上させるのは我々の責任です。」ともあ
ります。これは、社内だけでなく、日本全体で言える事なのかもしれませんが、
日本人は優秀であり、非常に高いポテンシャル(潜在能力)を持っていると言
われます。

けれど、そのポテンシャルを同じ方向に向かって発揮することができなければ、
持っていないのと同じ事になってしまいます。バリューで言う”変わってみな
い、明日のために”はそのポテンシャルを自分の中から引き出すところから始
まるのではないでしょうか。

そして、彼がリーダーの資質の一つとして盛んに述べているのが”コミュニケ
ーション能力”です。

彼の演説を聞いたことのある人は知っているかもしれませんが、彼のコメント
はすっきりとしていて、非常に分かり易い。うまく比喩を使って社員に自分の
言いたい事を理解、浸透させています。

例えば、「ニッサンリバイバルプラン」これで、なぜ”リバイバル”なのかと
いうと、「ニッサンは昔勝者でした。今は低迷していますが、我々は努力によ
り、また勝者になり得る事ができるのです」という意味で、社員に、今持って
いる力を出せば、復活はできる。以前そうだったじゃないか、と語りかけてい
ます。

そして「復活に聖域はない。問題は一つ。会社を復活させる事」と社員にリー
ダーとしての決意を確実に伝えているのです。

また、彼は様々な今後のプラン、ビジョンを述べた後にこう言っています。
「これは始まりに過ぎない。」計画を立てる事は全体の5%に過ぎない。実行
が残りの95%である。だから95%の実行のサポートをリーダーはしていか
なくてはならない。(この言葉がまた分かり易いです)

まさにその通りです。我が社でもたくさんの計画が打ち出されます。がそれを
最後まで実行していくのは計画の何倍もの努力を要します。もちろんプライベ
ートでも、やりたいと思った事を実行するまでに結構時間のかかるのはみなさ
ん日々経験されていることと思います。

「名航バリュー」もしかり。それを実行していく事。社員の中に浸透させてい
くには、95%の努力がいるのだと思います。けれど、実行してこそ初めてそ
のプランが意味を持つ。これからも頑張りましょう!

(第2部)

第1部で取り上げたゴーン社長の語録にはたくさんの素晴らしい言葉が載って
いたので、いくつか紹介します。
(時間がある人は是非本を買って読んでみてください)

何か行動するに当たって、リーダーは必ず方針、計画を出す必要がありますが、
その際、「計画そのものが、社員の気持ちを掻き立てるようなビジョンを持っ
ていなければならない。」
確かに。わくわくする気持ちがあってこそ人は自発的に動くんだと思います。

また、ゴーン社長に意外に日本的だな、と思えるコメントとして、社員のやる
気を出すには透明性が必要である。その透明性とは「考え、発言、行動」の一
致である。と述べています。

これは、日本の武士道で言うところの知行合一です。といのは最近武士道の講
演を聞いたからなのですが、新選組の掲げる”誠”という旗、この誠とは、字
の如く”言った事を成す”という意味で、”発言したことは実行する”という
精神だそうです。

その”誠”の旗を掲げ、改革を断行していく様子は新選組にも重なるものあり、
と思います。カルロスゴーンおそるべし。

それでは、彼は失敗したことはないのか?そんな事はないようです。彼はある
会見で「何事にも失敗はつきものですし、何度も経験することです。その可能
性は常にある。」と述べています。

ではどうすればいいか。それに対し彼の考えはこうです。「人生で大切なこと
は、自分の最善を尽くすだけではなく、周りの人達も最善を尽くし、みんなで
成功できるような条件をつくることだ」と言っています。自分も努力する。け
れど、みんなで成功を勝ち取る。という深い言葉だな、と思います。

最後に、ゴーン社長が、社員を愛しているな、と思うコメントとして、復活を
遂げた、2000年度の決算報告の記者会見での言葉をお伝えします。

「当時、会社は出口からの光の見えない暗いトンネルの中にずっといたのです。
しかし、明るい光はどこかにあると私は確信していました。そして、それをニ
ッサンの仲間の目の中に、心に、精神に見出したのです。」

バリューマガジン(13th)

バリューメンバーの皆様

おはようございます。

先日会社からの帰り、21時頃だったと思います。大江工場のじゃりの歩道を
同僚と歩いていたら、虫が鳴いてました。
「よくこんな排気ガス一杯のところで鳴けるなー」とか言いながら通り過ぎま
した。少しずつですが秋の足音でしょうか。。。ここで一首。

いつの日か工場が建つこの土地に
太古と変わらぬ虫の音が鳴く

(第1部)

今日から9月。朝の電車も会社員だけから、学生の混じった込み合いモードへ
と変わってきている事と思います。彼らの夏休みももう終わりですね。
そんな事を考えながら、自分の夏休みの思い出を少しだけ振り返ってみたらこ
んなメモがありました。7月末の信州旅行での事です。

長野市を通った時ですが、善光寺という有名なお寺の側に東山魁夷美術館という
美術館があります。東山魁夷(ひがしやまかいい)というのは、美しい風景の日
本画ではかなり有名な人で、特に絵に興味のない人もポスターやらカレンダーや
らで見かけられた事もきっとあると思います。

その人の絵を集めた美術館があって、なんとなく入ってみました。見ているだけ
で、身体が絵の中に吸い込まれていきそうな、そんな雰囲気の絵が並んでいまし
た。ゆっくりとその絵の中を一周したところで、一階に降りた所で、東山魁夷紹
介ビデオが流れていました。

「道」というタイトルのそのビデオは彼が生まれてから、どのようにして日本画
を描くようになったのかが紹介されていて、なんとなく眺めていたのですが、途
中で"え!?"と思うような驚きがありました。

@本当に美しい彼の風景画をバックに、彼がビデオの中で”風景とは何か?”を
語っていました。

彼が言う風景とは、所詮”ある人”の目の中に入ってきた映像に過ぎない。だか
ら風景という物は見る人が百人いれば百通りあるのだ。だから風景とは、ただそ
こに在るものではなく、「人間の祈りであり、人の心である」とも言える。だか
ら、私は絵になる風景を探すのではなくて、画にしてくれと呼びかけてくる場所
を探すのだ、と言っていました。

我々は目の前にあるものというのは、誰が見ても同じだと思っています。けれど
そうではなくて、例えば同じ部品を見ても、その良、不良を見分けられる人がい
たり、その小さな部品から、飛行機の全体を想像したり、そこから加工機械や、
工場の技術力を見出したり、と様々な見方をする事ができますし、出来上がった
製品はある意味我々の思いの固まりなのです。

きっと画家というのも、我々のような工場で働く技術者も、ある意味アーティス
トの目を持っている事が必要なのかもしれません。”それは真実か、それは本質
か”というバリューの言葉に繋がる目を育てることは大切な事だなと思いました。


Aまた彼が美術大学に入った後ヨーロッパに留学、帰国後父、弟を相次いで亡く
し、日展(コンクール)にも落選し、自分はこの先絵が描いていけるのだろうか
?という失意の中で山に登ります。
そこで、連なる荘厳な日本の山々を見て風景画家になろうと決心します。

その時に彼の言った言葉は、
「私は他の人のようにたくさんの事を感じる事はできないかもしれない。けれど
風景の中に私の感じる心を詰め込む事はできる。私はただ、目の前にある道を坦
々と歩いて行けばいいとそう気づいたのだ。」でした。

この中には彼の悩みぬいた先に結論を出した苦渋の過程が盛り込まれているよう
に思います。「私は他の人のように・・」とありますが、東山魁夷という程の天
才であっても、自分自身の才能を信じる事は難しかったんだと思う。自分を信じ
る事が如何に難しいか、けれど、その悩みぬいた先に選び取った道であるから、
彼の絵は素晴らしいのではないか、と思いました。

自分の目の前に道がある事に気づいて、それをしっかりと歩いていく事、一歩ず
つ足を前に進めていく事はそれだけで勇気がいることなんだな、と感じました。

皆様も長野市に行った時には是非立ち寄ってみては如何でしょうか。

http://shinshu.online.co.jp/museum/shinano/shinano3.htm
(東山魁夷美術館ホームページ)


(第2部)

先日課内の回覧で”過労死”の話が回っていました。怖い話だな、と思いながら
読んでいたのですが、ふと以前読んだマンガの事を思い出しました。

「臨床心理師聖徳太一」という名前のマンガですが、毎回心を病んだ人が登場し
てその人の心の中のトラウマを導き出して、人の心を癒していく、というような
内容です。

主人公の聖徳という人自身が、以前母に虐待を受けて、心を病んでいて、荒れて、
背中にイレズミをして、けれど、ある先生との出逢いから、臨床心理師という心
理カウンセラーになる、というストーリーなのですが、

「私は人を癒す事によって自分を癒しているのだ」というのが彼の仕事に対する
考え方です。

自分は彼の気持ちはよくわかる気がします。人のための仕事というのは、結局は
自分のためになるんだ、それは自己中心的とか言う事ではなく、所詮人の心はそ
の人でしかどうする事もできない、けれど、それを助けるという行為とそうしよ
うという自分の心は少なくとも自分にとって、間違いない真実なのだという事で
はないか、と思います。

そのマンガの第1話で登場するサラリーマンに彼が優しく語り掛けるシーンがあ
ります。

「人はなぜ心を病むのかわかるか?」サラリーマンの「・・苦しいから?」とい
う答えに対し「違う。苦しい事を分かってもらえないから病むのだ」と彼は応え
ます。

あなたの周りではコミュニケーションはうまくいっていますか?

”言ってみなけりゃ始まらない、聞いてみなけりゃわからない”というバリュー
の言葉のように、話し合う事で悩みも解決していければいいと思います。


ps。来週はモントリオールへの一週間出張のため、バリューマガジンはお休み
します。またモントリオールでの気づき等報告します。

バリューマガジン(18th)

バリューメンバーの皆様

秋真っ盛り、皆様3連休は如何過ごされましたか?
充実した休暇となりましたでしょうか?
自分は信州の長野市から少し行った戸隠高原へ行ってきました。
辺りはすっかり紅葉が全開モードで、山は黄色と赤で季節を
堪能することができました。

(第1部)

戸隠へは今自分の勉強している経営道協会とう会の合宿で行ってきたのですが、
とても有意義な合宿でした。合宿のテーマとしては、今まで勉強してきたテーマ
に基づき発表資料を作成するというもので、そのテーマとは"勝ち得る企業とリ
ーダの人望”です。なかなかいいテーマだと思うのですが、これについて3つの
チームで掘り下げて行く、という事を行いました。

自分達のチームは「革新のリーダーシップ」というタイトルで資料を作成してお
り、そのレポートについては完成版を後日お伝えしようと思いますが、今回のお
話はその総合ディスカッションの中で出た武士道についてです。

経営者の理念と哲学について研究を深めているグループがあるのですが、そこで
の”武士道”が話題になりました。いろいろな会社の調査を行った上で、今の日
本の経営には武士道の精神が必要なのではないか、という内容です。

え?と思われた方もいるかもしれませんので順に説明すると、会社の中で「名航
バリュー」というのは我々社員の日々の行動指針となる位置づけです。それでは、
この会社は何のためにあるのか?それは三菱重工の場合、岩崎弥太郎という創業
者がその意図を社是に残しています。

その中で何を目指すべきか?それは社長方針や部長方針として我々に伝わってく
るのですが、その方針の設定を行う上で元になった社長や部長の”心”とは一体
何か?それが自分の私腹を肥やしたり、社会の道徳に反するものであってはなら
ないはずですよね。その”心”の拠り所が武士道、という結論になったわけです。

そこにたどり着くまでにはいろいろな過程があったと思うのですが、経営者のあ
るべき"心”の持ち方として、武士道というのは結構当たっているのではないか、
と自分は思います。

近年会社の不祥事が続き、また経営環境も厳しく、しかも激変を繰り返す中に我
々はいます。その中で落ち着いて”正しい”と思われる判断をする事が社長等経
営者の役割だと思うのですが、一体何が”正しい”のか?

それを理屈で説明するのは結構難しいです。最後には「胸に手を当てて聞いてみ
ろ」みたいな事になってしまうのですが、そういう意味で武士道というのは、日
本の誇る道徳として、自分の心のあり方、人への接し方、思いやり、等大切な事
がたくさんそこには込められています。

新渡戸稲造(現在の5千円札の肖像)によれば「武士道とは桜花と同じ日本の土
地に固有の花である」という事のようです。日本の文化が込められた武士道精神
は経営者にとっての心の拠り所として充分なものになり得るのでは、と思います。

我々社員も一人一人が経営者と同じくしっかりとした心構え(哲学)を持って仕
事をしていくべきだな、と思います。

(第2部)

その武士道の話をしている時に、ある会社で社員教育に知覧の特攻平和記念館へ
行くという話を思い出しました。鹿児島の南端にある知覧陸軍航空基地。そこか
ら特攻隊として自らが爆弾となり艦船へと突撃して行った若き隊員達の遺書や記
念品がそこには飾ってあります。

そこにある隊員達の母に宛てた手紙などは涙なくして見れないものですが、そこ
で我々が感じる事。それは、はっきりと死と向き合う人の姿ではないか、と思う
のです。

そして、その「死を想い、死を覚悟する」という気持ちが、武士道に繋がるよう
な気がしたのです。死を想う哲学というのは、強烈な説得力を持って人に迫って
きます。それはなぜか?自分が思うに、それは人は生まれてきて死んで行くとい
う、どうやっても変えられない絶対真理に繋がっているからではないか、と思い
ます。

例えば、あなたが明日死ぬ、という宣告を受けたとして、あー自分の人生は充実
していた。これで死んでも何も悔いる事はない。と素直に思えるでしょうか?そ
んな事起こらないからいいや、と思う人もいるかもしれません。けれどそれは死
という絶対避けられないものから逃げているだけなのです。いつかは必ず訪れる
ものなのですから。

もし目前に死が迫っていたら、きっと人を騙してお金もうけしよう、とか、俺さ
え満足すればいい、という考えは起きないのではないでしょうか?

きっと武士は今の平和な我々と比べ明日の命もわからない状態だったと思います。
とすれば、その死を覚悟しても平常心でいられる事、正しい判断が出来る事、自
分らしく生きる事に今以上に真剣だったとしても、それは当然の事だと思います。
そんな中で武士道は生まれてきたのではないでしょうか?

自分はこの死に向き合うという話を合宿から帰りの電車の中で思い付いたのです
が、更に家に帰ってからこの「死を想う」という言葉をどこかで聞いたような気
がして、考えていたら、思い出しました。

それは藤原新也という写真家の言葉です。彼を一躍有名にした作品が「メメント
モリ」であり、その日本語訳が「死を想え」だったのです。彼は世界中を旅しな
がら、たくさんの作品を残しているのですが、エッセイストとしても活躍してい
て、そのエッセイの中にこんな話がありました。

私はよく「今までの旅の中でどこが一番良かったですか?」という質問を受ける
ことがある。けれど、それに答えるのはまるで、肉と魚の料理どちらが好きです
か?と聞かれるのと同じく、その時の体調や年齢、気持ちや環境によって味や印
象は極端に変わってしまうい、すぐに答える事はできない。

けれど、「ここで死にたいと思える場所はありますか?」と聞かれたなら、私は
はっきりと答える事ができる。それは”生という標的は肉体と同じように移ろい
やすく、死という標的はついに一点の価値に集約されるであろう事を人はあらか
じめ知っているからではないか”と。

先ほど紹介の「メメントモリ」の作品集の中には”こんな所で死にたい、と思わ
せる風景が一瞬目の前を過ぎる事がある”という言葉を寄せた写真があります。
彼の感じた理想の死に場所の写真。。見たい方は信州に行かれた時に駒ヶ根高原
美術館に寄ってみて下さい。彼の哲学の詰った展示室があります。

http://www.avis.ne.jp/~kkam/

ps。ちょっと今回は話が重くなってしまいました。。

バリューマガジン(19th)

バリューメンバーの皆様

秋の紅葉もすっかり山の上から平地にも降りてきて
いつもの身の回りの景色もよく見ると、葉の色が黄色や赤に変わりかけ、
すすきの穂も膨らんで、その合間に黄色い花が咲き乱れていたりして
身体中に秋が染み入ってくるようです。

最近は天気もよくぽかぽかと青空が続いていますが、皆様どこか行かれ
ましたか?
今回は医療の現場からの話題です。

(第1部)

最近医療系の漫画やドラマが話題になっていて「ブラックジャックによろしく」
とか「Dr.コトー」なんかがあって、医療の現場というのが今まで以上に注目
され、また厳しい目で見られているな、と感じます。(ドラマ自体はもう終りま
したが。。)

本来何のために医者は存在し患者を治療するのか?大きくなりすぎた組織の中で
本来の自分のすべき事(使命)とは何なのか?そういうことを問い掛けているド
ラマだったように思います。そしてそれを懸命になって考え、少しずつ自らの答
えを出していく姿が、そこには映し出されていたように思います。

そしてそれらは、生死の境目にさ迷う患者を前にしてのまったなしの状況である
が故に余計リアルに我々に伝わってくるのでしょう。

また、先日は医療現場での改善事項ということで、東京の大学病院の医療ミスと
それを撲滅へ向けてのビデオ教育を課内で受けました。

確かに、医療というのは生死に関わる問題でありながら、先生や病院に頼るとい
う意味ではブラックボックスとなっている部分は、患者にはわからないままです。
初歩的なミスから、手術可否の判断まで、新しい治療法や薬の開発で複雑になり
つつも、それをミスなく使用していかなくてはならない、というのは大変なこと
だとは思います。そして患者への病状、治療内容の報告。

そして、よく考えるとこれは他人事ではない、製造業でも同じことが言えるんで
すよね。どんな風に飛行機を作ったのか、その方法は的確なのか?客先の細かな
要求にこたえているのか?ミスはなかったのか?あったとしたらすぐに報告され
ているのか?耳の痛い話ばかりです。みなさんはどんな事を感じましたか?

さて、自分が最近読んだ医療系の漫画で「医龍〜Team Medical Dragon〜」とい
うのがあります。いろいろと興味深い話があったので報告します。

その漫画の中で、ある手術を行うためのチームを結成していくシーンがあって、
研修医がそのチームに入ることになるのですが、彼がある重要な手術に関わった
時に、そのチームを作った主人公の彼は、同僚の「イザとなったら手伝ってやる
んだろうな?」と言う質問にこう答えます。「いーや?」「なーんもする気ねー
よ!」「彼にもそう伝えてある。誰かが助けてくれるのがチームじゃねえ。。死
にものぐるいで全員の役に立とうとするのがチームだ」と。

うーん。。我々がプロジェクトチームなんかを作った時に、どれだけの人がこの
意識を持っているのでしょうか?自分も含めまだまだ甘いな。。という気がしま
す。作業の分担はするけれど、緊張感のあるチームと、ないチームというのはこ
のあたりが違っていて、けどその意識の違いが成し遂げるものをまったく変えて
しまう。。そんな気がします。

その漫画は更に続き、手術後、研修医がその主人公に噛み付いていきます。「も
し何かあったらどう責任を取るつもりだったんですか!?」それに対して主人公
は答えます。「責任?なんで俺がとるの?」「お前が引き受けて、お前が切った
患者だろ。責任はお前が取るんだよ。お前のミスで患者が死んだら、お前が遺族
に頭を下げて、お前が提訴されたりするんだよ。それが手術する人間の、最低限
の覚悟だろ。」「俺のチームに入った以上、これからも責任はしょわせるさ」

このあたりがすごいな、と思います。どんな人間でもその仕事を引き受けたなら、
それに対する責任が必要です。その覚悟をもって仕事をする。それは当然のよう
で、組織の中では難しいことのように思います。自分は目の前の仕事に覚悟を持
って取り組んでいるんだろうか?責任を負っているのだろうか?そしてそんな一
人一人の気持ちがチーム全体の仕事に対する緊張感に繋がっていくのかな、と思
いました。

「それは真実か?それは本質か?・・その言葉に責任はあるのか?」

(第2部)

漫画「医龍」からもう一話お届けします。超難易度の手術、バチスタ手術(膨ら
んだ心臓の一部を切り取ってそこを縫合することにより、心臓を元の大きさにま
で戻す手術)に望むため、主人公を大学病院に連れ出してきた女医の加藤助教授。
論文の症例のために探していた患者が見つかるが、一人は以前お世話になった婦
長だった。余命3ヶ月の診断の婦長を手術することはリスクが高すぎて、論文症
例には難しい、そう判断したが、入院している婦長の、彼女を信頼しきった言葉
に彼女の心は揺り動かされる。

どうしてこんなどこにでもいる新米の小娘をずっと面倒見てくれ、今だに信頼し
てくれるのか?そう思いながら病院のベットで婦長を見下ろしているときに彼女
が目を覚まして、こう言う。

「あなたは本当に泣き虫だったわね」そんなことはない。涙を見せたのは初めて
の患者が亡くなった時だけだ、そういう加藤に、彼女はゆっくりと答える「私は
職業柄、いろんなお医者さんを見てきました。どの人も自分の思い入れをした患
者さんが亡くなったときには泣いたもんでしたよ。そのうち、死なれると辛くな
るような患者には、なるべく心を移さないようにして・・泣かなくなるの。態度
の悪い患者にはそもそも何も感じなくなる。「患者が早く死んだおかげで納会に
出られたよ」なんて言った人もいたわ。人間ですもの、自分の心を守る術を身に
つけるのね。私もそうだった・・・」

「でもあなたは違ったわ。いつも患者には真っ正面で、患者が苦しんだり、亡く
なったときにはいつも瞳に涙をためてこぼさないようにしてた。あなたは頭がい
い人だからきっと泣き方を変えたのね。」「あなたのようなお医者さんだったら、
私が死んでもきっとずっと覚えててくれる。私はそう思ってる・・」

その時加藤は自分が論文のために犠牲にしてきた患者さんたちのアルバムを思い
出し、そこにいるのが我慢できなくなってそこを飛び出す・・

医療現場と同じように、どんな職場でもきっと同じような事が起こる。新入社員
で入ってきたときには驚くことであったり、心に訴えかけてきていたものが、や
がて、当たり前になってしまったり、大義名分のもとにごまかされていったりす
ると思う。それは、会社のシステムというよりも人間としての自分を守る方法な
のかもしれない。

そうだとしたら、会社に入った頃の新鮮な、その気持ちを思い出す方法を何でも
いい、見つけておかないといけないな、と思う。涙を流すような経験があったな
ら、それを最高の宝と思って、胸の奥に刻み、いつまでもその涙を忘れずにいる
ようにしたい。精一杯がんばった記録があればそれを写真でもなんでも手元に残
しておきたい。いつまでも涙を瞳にためられるくらいの仕事への思い入れ。
それが必要なんだな、と思った一節でした。

「変わってみない?明日のために」
「思い出してみない?初めての気持ちを・・」

バリューマガジン(20th)

バリューメンバーの皆様

先週は韓国に出張に行っていたため、突然の休刊となってしまい、
申し訳ありません。韓国からメールを出そうか、とも思ったのですが、
やっぱそんな余裕もなく、今週となってしまいました。。。

さてみなさんは3連休はいかが過ごされましたか?
秋のとても天気のいいひととき、素敵な時間がすごせたでしょうか?
自分は日曜日に東京に行って、ダライラマ14世(知ってますか?)と
小柴昌俊博士、村上和雄博士の対談を聴きに行ってきました。
( http://www.gaiasymphony.com/cgi-local/kouen4.cgi?vew=5 )

(第1部)

今回は韓国の話、東京の講演会の話、と盛りだくさんで、どれにしようか迷った
のですが、第一話には先週末のシアトルへ行く後輩の壮行会の話にしようと思い
ます。

先週の金曜日の夜に、これからシアトル駐在という生技の後輩の壮行会がありま
した。その時にその彼と名航バリューの話になって、いい事言ってるななー。と
思ったのでそれについて今週は報告します。
(酔っ払っていたので、大体こんな言葉という事しか覚えていませんが。。)

いい事っていうのは二つあるのですが、一つ目は「岸川さん、よく毎週尽きる事
なく、しかもタイムリーな話題で書けますよね。忙しい中、周りの事を感じる余
裕があるんですか?」というものでした。確かに、このメルマガの話のネタにつ
いては他にも聞かれた事があるし、自分も始めるまでは続けられるか不安でした。
けど、それは余裕とはちょっと違う理由なんです。

毎週発行というこのメルマガの事が頭の片隅にあるがけで、身の回りの情報の方
が自然に、自分の感性に呼びかけてくるのです。そんな事あるかいや、と思う方
もおられると思いますが、不思議だけどそうなんです。

それはこういう事じゃないかと思います。よくラジオなんか買ってすぐは放送局
がセットされてなくて、最初に"自動設定"というボタンを押した記憶ありません
か?これを押すと、今流れているラジオ局の電波を自動的に読み取って、チャン
ネルを設定してくれる。時にうまく全部の局が拾えない事もありますが、人間の
感性もそれと同じようなものじゃないだろうか?と思います。

つまり、この飛び交う電波の中でアンテナをしっかり張って耳を澄ませば、自然
にチャンネルがセットされていく。自分の身の回りのすぐ側に欲しい情報は溢れ
ていて、アンテナと感度のいい心のラジオを持っていればその情報を簡単にキャ
ッチする事ができる。感度さえ良ければ隣の県の放送局や、世界中の放送局の生
の声を聞けることができるかもしれない。
それが、知らない間に一度セットされたラジオ局の同じ放送ばかり聞いて、もう
"自動設定"のスイッチがある事さえ忘れてしまっているそんなラジオになってる
人いませんか?

先日"武士道"の話をこのメルマガでしましたが、その後自分は数え切れないくら
いの"武士道"の放送局達?に出会いました。それは、もちろん返事を頂いたメー
ルもあるし、送られてきた「工場長だより集」の中に武士道の掲載を見つけたり、
何気なくつけたテレビで映画紹介をしていて、タランティーノ監督の「キル・ビ
ル」が実は武士道をテーマにした話だとか、立ち寄った映画館で「ラストサムラ
イ」というトムクルーズの主演映画のパンフを見つけたり、なんだか周りの世界
から、たくさんの情報達が、もっと聞いて、もっと聞いて、と押し寄せてきてい
るような、そんな情報活性化現象が起こっているような感じがしました。

それはきっと、"武士道"というキーワードを使っての心のラジオ"自動設定"ボタ
ンを押したせいではないかな、と思います。

それともう一つ。彼が言ってたのは「自分が岸川さんのメールを感心しながら最
後までつい読んでしまうのは、きっと岸川さんと同じ事を自分も心の中で考えて
いて、それが言葉になっているのを読むからだと思う」というものでした。

その通り!だと思います。このバリューマガジンを読んでくれて、それに感動、
とまでいかなくても納得してくれている人達というのは、心の中に同じ物を持っ
ているのだと思います。

自分は前人未踏!の体験をしたわけでも、悲劇の人生、を送ってきたわけでもな
いけれど、だからこそ身の回りに起こる普通の、誰にでもできる出来事に出会っ
た時の気持ちを書いて、その気持ちを人に伝える事ができているんではないかな
と思います。

日曜日に聞いたダライラマ法王(1989年ノーベル平和賞受賞)のお話の中でも、
自分は他人と全く同じ人です。なにができるわけでもないけれど、仏教について
は少し勉強しました。と言われてました。「今日は日曜なので、昨日飲み過ぎた
人は頭が痛いかも知れませんが、聞いてください」という言葉で始まった講演会
&セッションはとても心暖まるものだった。

またそのセッションに参加された遺伝子工学の研究の村上博士も「ヒトの遺伝子
の99.99%は誰でも同じなのです。だから他人とどこが違うとか、ここが違
うとかで争ったり、どちらが優れているとおごったりする事はおろかな事なんで
す。」と言ってました。

人の心の底に流れているもの、それは皆同じで、だからできない事なんてないし、
分かり合えない事なんてないんだ。飲み屋での彼の言葉と、ノーベル賞の受賞者
の人達の言葉と繋がって、やっぱり、これは真実なんだな、と思った。

「言ってみなけりゃ始まらない、聞いてみなけりゃわからない、そしたらきっと
分かり合える。。」

(第2部)

さて、先週の日曜から木曜まで、5日間で韓国の釜山に行ってきました。
三つの工場を回ってきました。

韓国は初めてだったのですが、いろいろと驚く事ありました。

なんとなくバブル前の日本の雰囲気をしているその景色の中で、まずは英語も日
本語もまったく通じないこと。その上看板が全部ハングル文字なので、結構困り
ました。

今まで、何カ国か海外旅行した事はあるけれど、まったく英語が使えない地域っ
ていうのはなかったし、フランス語とか、ドイツ語と言っても、なんとなく親し
みもあり、右も左も。。なんて事はなかったけれど、ハングルではさっぱり。ホ
テルから出て、ちょっとお茶でも、と思ってもそこら中にある店の種類すらわか
らない。入っても言葉が通じない。タクシーの運転手もしかりなので遠くにも行
けない。。というわけで、かなり大変でした。うーん近くて遠いとはまさにこの
事か。と実感したものでした。

そして、会社の会議では英語が使えてほっとしたのですが、彼らの態度で感じた
のは、わりとおとなしい人種だな、というイメージです。もちろん怒る事もある
し、車の運転がむちゃむちゃ荒かったり、という事はあるにしても、アメリカや
カナダで感じたような、会話の端々に出てくる強烈な自己主張が感じられず、ど
こか、日本的な雰囲気を感じました。それはきっと中国とも違うんではないかな、
と思います。

そして、ホテルや街(食事したレストランやコンビニ、タクシーの運転手さん)
での人々の対応は観光都市らしい、"適当な優しさ"を含んだ匂いがしました。
それは、不思議にモントリオールと共通点があるのですが、それは言葉にするの
は難しいのだけれど、外部の人に対して冷たくはないけれど、共通ではない、み
たいな気持ちの表れのような気がしました。

買い物をした時も、こちらから言わなくても朝のサービスと言って安くしてくれ、
じゃ、これ、と決めた後にも勝手にもう少し安くしとくね。と言っておまけして
くれる、という所にもなんだか穏やかだな、という雰囲気を感じました。

ところで、肝心の仕事の方(会社の能力調査)はどうだったのか、と言うと細か
な生産能力はさておき、その工場で生産している製品、その生産レート、そこか
らくる製品への思い入れ、というのは驚くほどそこで働く人達の態度に出るな、
という印象を受けました。特に作業者の目にそれは現れているように思いました。
また、工場長達の現状に対する真剣さ、それは肯定にしろ否定にしろ、どこまで
真剣に考えて今話をしているのか、というのは向き合って話ていると結構伝わっ
てくるものだな、と思いました。

それともう一つ。会社の中でのスローガンや、上の方針の浸透、これは釜山の街
自体にも言えることかもしれませんが、たくさんの人の意識を次の方向へ転換さ
せる、という時には"時代の一歩先"を良く見ないと誰もついてこなくなるな、と
いう事です。

そーんなの知ってるよ。と思われるかもしれませんが、この"一歩"という所が大
切なんです。今いるところから、一歩先でないと、人は足を踏み出せない。その
目標が遥か彼方にあるとやる気が出ないんです。

韓国のある工場に行って、ある日突然日本式だから、と言ってその人達が想像も
できなかった事を始めても一歩がわからないと踏み出せない。それは街でも同じ
で、日本でのあるべき姿を突然描いてその法律を押しつけたなら、きっと街の人
達は韓国という国自体嫌いになってしまうかもしれません。

日本はその辺りをうまく大きな一歩、一歩を続けてここまで成長してきたんだな、
名航にしてもそうだな、と思いました。
ちょっと漠然としてますけど、わかりますか・・?
まさに成長を続けている韓国の街からお伝えしました。

「変わってみない?明日のために」それが明日でなく、1万年後のためだったら、
あなたはやる気になる??

バリューマガジン(22nd)

バリューメンバーの皆様

今朝はしっかりと冷え込んで秋が本格化してきたようですね。

今年の大江街道?のイチョウ並木は色づきながら緑の部分を残し散って行く、
という、一斉に色が変わるいつもの秋とはちょっと違うパターンとなってい
るようです。
大江の工場は既に底冷えがしてますが、それにも負けず頑張ります!

(第1部)

先週の土曜日に以前少しお話した経営道協会という勉強会の一年間の成果発表会
がありました。一般の方々も交えての発表会だったのですが、色んな分野の人が
集って議論を重ねた集大成、という感じのいい発表会になったように思います。
機会ありましたら、社内でも報告しようと思います。

その発表の中身は、また別の機会に紹介するとして、その中で出てきた言葉で経
営に対する心構えの一つとして、”和魂洋才”というのがありました。
なぜ経営と魂なのか?そもそも和魂洋才って何?という方もおられると思います。
自分も何?の人でしたが、よくよく考えると、この言葉には深い意味が隠されて
います。

まず”和魂”ですが、最近は魂と言ってもなかなか実感がわかず、大和魂と言っ
ても運動会のはちまきくらいにしか出てきません。しかし、人生を支えているも
のは何ナノかな?という話に立ち返るとどうしても出てくるのが、この魂の話で
す。そして、何がどうやって魂が経営に結びつくのか?は次のように読み解く事
ができます。

どの会社にも経営戦略というものがあり、その根幹の経営方針とか社長方針とか、
我が社には社是というものがあります。

その経営方針とか社是というのはどこから来たのでしょうか・・?
それは経営者の志から来ます。その志とはつまり経営者の心とか魂と呼ばれる部
分から起こってくるものです。

とここまで来て、あれ?と思った方おられませんか?”心や魂”と言っています
が、”心”と”魂”って何か違うのでしょうか?

自分もふと思って考えてみたのですが、”心”の方は命に直接繋がっているもの
で、”魂”の方は命とは関係なく受け継がれていくようなもの、のような気がし
ます。そして、”心”っていうのは喜びとか悲しみとかいろんな事を感じ取るも
ので、それを自分の中で消化して、自分の生きる力に変えたものが”魂”なのか
な、と食堂への道を歩きながら考えました。

それでは、その心や魂はどこから来るのか。。?それは絶対に変える事のできな
い宇宙の法則、例えば、人として地球の上に生まれてきてそしてやがては死んで
いくというどうしても避けられない事実、そしてその人を包む大自然、そのよう
なものから形作られていくのではないでしょうか?

つまり和魂とは、日本という土地に生まれ、その土地の風土や、そこで暮らして
きた多くの人達の心の積み重ねの上に成り立っているものではないのでしょうか。
それは近代というたった短い期間での日本での文化を反映した魂ではなく、脈々
と日本の人達が受け継いできた魂を見詰め直してみましょう、という事なのだと
思います。

そして、”洋才”とは、単に明治以降に入ってきた西洋の文化、という事ではな
く、常に世界に目を向け、その知識を充分に吸収し、学びましょう、という事で
はないでしょうか。

その和魂と洋才を持ってこそ、経営の方針が決まるという事だと思います。我々
の名航バリューも会社の仕事をしていく上での基準となり得る大切な事、であり
ますが、そのまま人生にとっても大切な事、と置き換えられるのは、やはりその
根底に魂というものがあるからではないかな、と思います。

日本という国は島国であるために、あまり自分の国が他の国と違う、とか比較す
るイメージがないようですが、韓国や台湾のように複雑な歴史を持つ国は誰もが、
一体自分の国はこのまま存在し続ける事ができるのだろうか?もし、自分の国が
占領されたら自分は何人になるんだろう?という気持ち(の歴史)を持っていま
す。その土地の風土を反映した魂を受け継いでいく事、それは国を守るとはまた
違う意味で非常に重要な事なのでしょう。

”日本の心””日本人の魂”って何なのか?考えてみるのもいいかもしれません。

(第2部)

その魂についてもう少し。先日お話した武士道の関連で少し、暖めていたテーマ
があるのでそれをお伝えします。

武士道の号については皆さんからいろいろとお便りを頂いたのですが、それを読
む内に、自分は今読んでいる本の著者の事を思い出しました。。。

この人、龍村仁さんとは先日講演会でお会いした方です。彼は”地球交響曲”と
いう自主制作映画を4作に渡って撮り続けている人で、内容はドキュメンタリー
の映画になっています。

出演者のインタビューを中心とした映画ですが、どのようにして出演者を選び、
何のためにその映画を撮るのか?という質問に対して、彼は著書”地球交響曲(
ガイアシンフォニー)第3番−魂の旅”でこのように書いています。

 人が何かを他者に伝えようとする時、表現しようとする時、その人がなぜその
 ことを語ろうとしているのか、そこには”動機”がある。
 そしてその”動機”はその当の本人ですら気付いていない無意識の”記憶”か
 ら発している。映画”地球交響曲”はその人の業績を紹介する映画ではない。
 それはテレビの情報番組に任せておけばよい。

 ”地球交響曲”はその人の”動機”を描き出そうとする映画である。出演者と
 私と観客が”動機”への相互信頼を通してあの”記憶”を甦らせることを願っ
 てつくっている。あの”記憶”とは「自分の命は自分のものであると同時に、
 種を超え、時を超えて、連綿と続く大きないのちの繋がりの中に生かされてい
 る」という身体感覚のことだ。

あー、この人は生や死を越えた”魂”の物語りを書こうとしているのだな、と思
いました。
そして、この本が出されるきっかけとなった”地球交響曲第三番”それは、出演
予定であった写真家星野道夫の突然の死から始まります。

彼の突然の死を前にし、その魂を追い続け、星野と話した旅の行動計画を元に、
星野の”想い”を映し出していく旅。星野道夫がアラスカの氷河の上で、オーロ
ラを待ちながらテントの中にいた時に初めて息子の誕生を知った時に作った詩の
中の一節に、

「結果が最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。
そして最後に意味を持つのは、結果ではなく、過ごしてしまったかけがえのない
その時間である」

とあります。星野自身が残した死よりずっと前のこの言葉の意味を受け入れいて
いく過程がその本の中には刻まれています。

そして、その旅を終わらせるために登場する出演者ボブ・サム。彼は数千年に渡
って語り継がれてきた部族の秘密の神話を21世紀に語りづくべく選ばれた男であ
る。

彼の口から出た言葉は「ジン、ミチオがこの世を去ったことは、今でもとても辛
く悲しい。しかし、彼の死を嘆き悲しむだけでは、彼の魂を帰るべき場所に返す
事はできない。嘆き悲しむ気持ちを今日、ここできっぱりと断ち切り、明日から
は私たちのこの悲しみのエネルギーを、全ての未来の世代のための建設的なエネ
ルギーにに換えようではないか。。。」

この彼の言葉により、「地球交響曲第三番」で龍村さんの追い続けた終わりのな
い旅は終わり、「第四番」(21世紀に生まれ育つ子供ののために)という次の時
代へのメッセージを託すコンセプトへと繋がっていきます。

ヒトの魂は肉体を超え、時の流れを生き続ける。人生とはそんな魂の果てしない
旅のほんの一瞬。そう思わせるような内容でした。

だとすると、その旅の中で我々のできることは何なのか・・・?
それは魂が喜ぶことをするということではないんだろうか。そしてそれは、今一
人一人の自分のいる場所で精一杯いろんな事を感じ、それを誰かに伝え、たくさ
んの魂達を喜ばせていくことなのか。

自分はそんな風に感じました。そして感じることも、表現することもいつも自分
の100%、120%でいたい。と思いました。

「それは真実か?それは本質か?・・・・・あなたの人生は、本物か?」

地球交響曲(ガイアシンフォニー)ホームページ
http://www.gaiasymphony.com/news.html
(先ほどの本も機会があったら本読んでみて下さい)

バリューマガジン(23rd)

バリューメンバーの皆様

皆様3連休は如何過ごされましたか?
この連休が終わると師走へまっしぐら!
という感じで、街中を歩いても最早クリスマスと
年賀状で既に今年のピリオドに向かって街は
走り始めている感じがしました。。。

(第1部)

さて、今年も後1ヶ月ということで、忘年会に、仕事の追い込みに、そしてクリ
スマスに、と公私共忙しい方が増えているのではないでしょうか?

自分も既に忘年会やイベント続きで、ちょっとぐったり気味の毎日です。3連休
も今日で終わりか、とぼんやりと部屋の中を見渡すと、待ってましたとばかりに、
”今年の目標”と書いた紙が目に飛び込んできました。それにはこう書いてあり
ます。

一.5分前に到着する。一.約束を守る。一.明日の自分をイメージする。
2003年1月5日

あちゃー。。もうこの目標を書いてから一年が経とうとしているようです。相変
わらず朝の弱い自分としては、最初の二つの目標は、今となっても目に痛いばか
りですが、3つめの”明日の自分をイメージする”というのは少しずつできるよ
うになってきた。。のではないかと思います。

”明日の自分をイメージする”ってどういう事?と思われる方もおられるかと思
いますが、例えば今回3連休が終わって「あ〜明日から会社だな。」と思うとす
るじゃないですか。その時にあなたなら何をイメージしますか?

疲れて会社から帰る自分自身ですか?自分を叱る上司の顔ですか?食堂で会う同
期との楽しい食事の事?きっと人それぞれいろんな明日を思い描いているのでは
ないでしょうか?ぼんやりとかもしれないその明日への思いを自分なりにしっか
りとイメージしてから眠りにつくようにしようかな、と思ったのです。

そしてその時に明日からの自分がすっかりうまく行っている様子をイメージする
んです。スポーツのイメージトレーニングのように。

それは、そう小学生の子供が明日の授業の準備をして枕元に置いて眠るように、
明日からの一週間の仕事のことや、同僚、上司との付き合い方まで、こうなれば
いいな、という事を頭の中に浮かべてみる。そうすると、明日からの一週間が例
え思い通りにならなくても楽しみになるし、前向きになれるんです。不思議です
が結構いいですよ。

それは、こんな風にも応用できます。会社に朝着いてから、突然目の前に並んだ
ものを順番に取りながら仕事する人いるじゃないですか。それが、自分の計画さ
れたものならいいけれど、実は行き当たりばったりだちょしたら、ただ忙しさに
追われる人になってしまう。

だから、そんな時は無理矢理にでも深呼吸して今日中に何をやるかを、頭の中に
描いてから、目の前の書類に手を出す事をお勧めします。

それから、更にはこんな利用法もあります。例えばこのバリューマガジンの原稿
がうまく書けない時、パソコンの前に座って、心を落ち着けて自分がすらすらと
書いている姿をイメージするんです。楽しい気持ちで夢中になって書いている自
分の姿をイメージするだけで、不思議な事に筆が進みます。原稿書きとかで、な
かなか書けなくて困っている人は是非試してみて下さい。

そう”変わってみない、明日のために”のフレーズがバリューの中にありますが、
まずはその変わった明日を自分の中にイメージする事から始まるのではないでし
ょうか。。。

(第2部)

今年の目標が飾ってある横にその時に読んでいた漫画雑誌から切り取ったページ
の一部が飾ってありました。読み返してみて良かったので紹介します。

それは”奈緒子”という漫画で、当時スピリッツに連載されていたものでした。
波切島という田舎の島から天才マラソンランナーとして東京国際マラソンに参加
する事になった壱岐雄介という少年が、マラソンの前に故郷で世話になった漁師
の権(ごん)じいに、東京で走る心得を聞いている場面です。

島に吹く日本海からの冷たい風の好きな雄介は、権じいにこう言います。
「俺、東京でどんな走りができるかわからん。でも冷たか風が吹けば俺は頑張れ
ると思う・・遠くまで速く走れるような気がするたい。俺、大会当日の天気が崩
れるよう祈っとる。それって卑怯かな・・?」これに対し、権じいが答えます。

「卑怯ではない・・祈る事こそが戦いの本質だ。祈りのない戦いは人間の戦いで
はない。」「祈れ・・雄介。恐怖、不安、希望、そして願いは祈りを生み、祈り
の中から人間の尊厳が生まれる・・祈りのない戦いは何物をも超えてはいかない。
祈りて走れ、願いて走れ。友と走れ、父と母、兄とともに走れ・・故郷とともに
走れ、それが祈りだ。祈りて走る者の視線はまっすぐだ・・お前は東京の道をま
っすぐに走っていけばよい。」

そして死んでしまった漁師だった雄介の父の事についても触れ、「健介(父のこ
と)は見事に海と人生をまっすぐに走り通した。まっすぐの道から大介が生まれ、
お前が生まれた。祈りの道はまっすぐだ。お前はまっすぐの道に生きた者から生
まれてきた者だ・・それだけは忘れるな。」

なんてまっすぐな言葉なんだろう、と思った。自分にとっての真実を貫き通し、
それを誰にも恥じる事なく信じる事のできる勇気。。がそこにはあるような気が
した。

今自分は毎日たくさんの人の評価にさらされているような”気持ち”になって生
活しているけれど、自分にとっての真実とは、自分の心の中にしかないのだな、
という事を改めて言われたような気がした。

そんなまっすぐな瞳を持って生きていきたいと思った。

バリューマガジン(26th)

バリューメンバーの皆様

寒い日が続きますね。

先日こんな女性の方に会いました。
外資の派遣会社に勤めていたんだけど、その職場でのキャリア
カウンセリングの活動を行っているうち、先生になりたいと思い大学院
へ入学、そしてたくさんの人に仕事の喜びをわかってもらいたい、と
コーチングの会社を設立。。という方です。

とても生き生きとした方でしたが、その方のお話の中で
「仕事をしていて叫びたくなるくらい幸せな時がある。」と
おっしゃっていました。素晴らしい体験だな、と思います。

(第1部)

先日ある方に紹介してもらった雑誌で”致知”という月刊誌を読んでいました。
その雑誌は以前一度購読していた事があったんだけれど、内容が難しくて、これ
はついていけないなぁ、と思って止めてしまっていました。それが不思議な縁で
また復活を遂げたのです。

そして、その1月号に面白い記事が載っていました。その記事は”社長の眼力”
というコーナーなんですが、その中に”感動工場”という言葉が出てきます。
工場に勤めるものとして、興味を惹かれざるを得ない言葉だと思いませんか?

それは矢部社長というクォリティマネジメント社の社長の講義なのですが、この
人の目指す所は”本物の会社づくり”という事だそうです。そして、そのために
は「最高の商品」を生み出す事。

その商品とは「顧客との最高の信頼関係を維持する物」。そしてそのためには「
モノの商品」から「心の商品」へ、と変化させていかなければならない。

それにより顧客に「マイッタ」とか「すごい」と言わせ、絶句させるような喜び
と感動の作品を作り上げていく事。そして、「あの会社とは生涯にわたって最高
の関係でありたい」と顧客にそう思わしめる心の商品を提供するのが、”感動工
場”だそうです。

最近は顧客満足=コストダウンと品質確保、みたいな風潮で、実際の現場の方は
押し付けられる目標にただただあえいでいるような気がしますが、この文章を読
んで驚かされました。というか、忘れていたことを思い出させてくれました。

よく見ると、名航バリューの前文にも「空と宇宙を愛する人々に満足と信頼、そ
して感動を与え、これを分かち合うこと」と書いてあります。きっと我々はお金
だけでなく、感動や喜びを得るために仕事をしているんではないでしょうか?

そしてそれは、お互いの喜びを創造することであり、今のようなフォローフォロ
ーの毎日ではなく、なんとかして喜びを人に与えたい、感動させたい、そういう
悩みにであるべきだと思います。

そして、よくよく考えると、その感動工場は何もお金をかけて、すごい管理の下
で作られる商品を目指しているのではありません。そして、それは工場の外の顧
客だけでなく、内部の顧客にも対応していると言えるのではないでしょうか。

例えばトラブルがあった時に何を置いても飛んできてくれる人とか、相手が見え
やすいように、ちょっとした工夫のされた書類とか、そういう物でも人を感動さ
せる事ってできると思いませんか?自分の仕事はここまで、と決めて心を込めた
仕事になっていない事ないですか?

もちろん忙しいのはわかりますが、時には相手に「マイッタ」と言わせるくらい
のすごい仕事をしてみるのって楽しそうだと思いませんか?

現在社内にある合理化活動というのは、自分の課をいかにスリムに効率化するか、
という事が課題だと思うのですが、他の課に対してどれだけ貢献できたか、って
いうのはなかなか指標がないような気がします。それで、貢献された課が、”あ
りがとう”の表彰を送る、っていうのも面白いかな、と思いました。

その社長が言うには、人は与えるという事が本当に苦手だそうです。他の人から
与えられる事は得意でも、誰かに与える事が得意な人は少ないのではないのでし
ょうか?けれど、感動を与えることにより、初めてそれに対する感謝やそれを褒
める言葉、が返ってくるのだというのです。

さらにその社長によれば、”感動工場”には、顧客が営業マンを育ててくれるサ
イクルがあるのだそうです。褒めてもらうことにより更なる工夫が生まれ、それ
をまた褒めてもらって喜びが生まれる。

こんなサイクルで仕事ができたならきっと楽しいだろうな、と思います。そして、
その褒め言葉をエネルギーにして仕事ができたなら、それは素晴らしいと思いま
す。。

その会社のホームページを覗くとこんな経営理念が書いてありました。感動をか
たちに/喜びをちからに/感謝をこころに。。聞いているだけで、心ワクワクし
てきませんか?

参考HP→ http://www.qmw.co.jp/index.html

(第2部)

もう一つその”致知”の中で素敵な言葉がありました。日本酒の好きな方は「上
善如水(じょうぜんみずのごとし)」というお酒を知っている事と思います。
さっぱりとしたとてものど越しのいいお酒ですが、その名前の由来を知っていま
すか?

実はこれは中国の故人”老子”の教えの一つだそうです。老子が道について説明
した書物の中で、

”上善は水の如し。水は善く万物を利して争わず。”という言葉が出てきます。
これを訳すと「道(タオ)の働きに一番近いのは水の働きなんだ。そしてタオの
人が素晴らしいのは水のようだという所にある。水ってのはすべてのものを生か
し、養う。それでいて争わず、威張りもしない。人の嫌がる低い所へ、先に立っ
て行く。水はよほどタオの働きに近いんだ」となります。

へー。自分は知りませんでした。確かに立派な人に限って自分のことを威張るこ
ともないし、率先してなんでもやる。そうでない人に限って威張り散らしたり、
嫌なことはやらない。人格者とはそういうものか。そんな意味がこのお酒には含
まれていたのか。。と感心しました。

そして、もう一つ面白い話。これはドラッガーという有名な経営学者の著書の説
明の中にあったのですが、彼の若い頃の体験で、ギリシャの彫刻家の話が出てき
ます。その人はフェイディアス。自分は聞いたこともありませんが、アテネのパ
ルテノン神殿の屋根の彫刻を削った有名な人らしいです。

その彼が彫刻完成後出した請求書を見て、会計官が「彫刻の背中は見えない。そ
の分まで請求するとは何事か」と言ったところ、彼が「そんな事はない。神々は
見ている」と切り返したそうです。

この本を読んだドラッガーは、「神々しか見ていなくても完全を求めていかなく
てはならない」と肝に命じたそうです。

うーん。我々も神々が見ていると思って仕事をすると、まっ見えないからいいか、
みたいな仕事のやり方はきっとなくなるんだろうな、それが「それは真実か?そ
れは本質か?」という名航バリューに繋がるんだな。確かに請求書は全体含めた
ものだもんな、と感心して読んでいました。

言葉の陰にはドラマがあり、芸術の陰には哲学がある。皆さんも身の回りの言葉
達のドラマを探してみるのも面白いかもしれません。
きっと今も残る言葉には昔の人々のドラマと魂が宿っているように思います。

バリューマガジン(27th)

バリューメンバーの皆様

今年最後のバリューマガジンとなりました。
きっと皆さん慌ただしい中にも、今週でもう今年の仕事も終わり!!
というほっとした気分も混じっている頃ではないでしょうか?
今回はクリスマスの話題です。

(第1部)

今日は23日、明日はクリスマスイブですね。
先週末に街の中を歩いていたら、華やかなネオンと、どこに行ってもクリスマス
ソングが流れていて、すごいもんだなーと感心したのですが、今日はそのクリス
マスで少し感じた事を書いてみようと思います。

毎年名古屋駅の駅ビルにも豪華なイルミネーションが飾ってありますよね。それ
を見て、なんだか今年はブルーが多いな、と思ったのは自分だけでしょうか?そ
して、もしやあれは青色LEDでは?と思いましたが、それはやはりメーカー社
員だからなんでしょうね。。

LEDとは知っておられる方も多いと思いますが、日本名を発行ダイオードーと
言い、直径5〜10mmくらいの小さなライトです。消費電力が非常に少なく
(電球の1/8)寿命も長く、輝度が高く太陽光の下でも見えやすいという性質
を持っていますが、今までは赤やオレンジ、緑が主流でした。

駅の電光掲示板や最近はバスの行き先表示、信号機、踏み切りの点滅ライト、車
のテールランプ等様々なところで使われています。特に最近は明るくて、小さな
電球を集めたような信号機を見かけたらそれがLEDなので注意して見てみてく
ださい。(名古屋駅前なんかはそれです)けれど、青色LEDというのは光の波
長が短く、開発が非常に難しかったんですね。

世界中の企業や学者がしのぎを削って開発に努めたけれど「20世紀中の開発は
不可能」とまで言われていたのですが、四国の小企業の中村修二さんと言う方が
発明されました(そのうちプロジェクトXになるかな。。)。

これが何が画期的かというと、これにより、色の3原色がそろったので、白を含
め、全ての色をLEDで表示する事ができるようになったのです。お陰で、様々
なディスプレーや、将来的には室内の電灯も白色LEDに変わるのでは、と言わ
れています(7E7では適用予定)。科学技術の発展はすごいものです。

と、ここまで考えてふとある事を思い出しました。科学技術の進化が大きく文化
の変化に影響を与えたことがあったのです。19世紀、印象派の絵画が花開いた
瞬間でした。セザンヌや、モネやルノアールの絵が好きだと言う人は結構多いの
ではないでしょうか?光と色彩に溢れ、絵画史上の大きな変革と言われた印象派
の時代。その影には確実な技術の進歩があったのです。

その一つ目は、絵の具の開発でした。今でこそ絵の具というのは、チューブに入
ってどこにでも持ち運べますが、当時はいろんな顔料を混ぜて行う、あくまで室
内(アトリエ)での作業でした。

ところが、ねり絵の具の開発により、それをチューブに入れ、外に持ち出す事が
可能になったのです。

それにより印象派の画家達は外に飛び出し、あの光溢れる絵を描く事ができたの
です。すごいと思いませんか?ぬり絵の具がなかったら印象派すら存在しなかっ
たかもしれないのです。

そしてもう一つ。プルシアンブルーという色をご存知でしょうか?深い青色なの
ですが、当時青色というのは、絵の具として色を出すのが難しく、高価なものだ
ったそうです。それをドイツ(当時のプロシア)の職人が偶然に青色の製法を生
み出し、これが一気にヨーロッパ中に広まり、その色はプルシアンブルーと呼ば
れたのです。

時代は違うけれど、技術の進歩がこうして世界の求めた色を作り出し、人から人
へ何かを表現するための道具として使われるというのは不思議な事だな、と思い
ます。それが、しかも同じ青を求めていたというのも何か歴史は繰り返すみたい
な感じで面白いですよね。

モネが始めて「印象日の出」という作品を出品した時に、絵画の有識者達はこぞ
って批判をしたらしいのですが、それを乗り越える勇気が彼にはあったのでしょ
う。新しい変革を生み出す時には常に反対の勢力が働く。あんなに美しい絵画で
もそれが悪評を受けるというのは、人の慣例に対する思い込みが如何に強いもの
かを表していると思います。

あの美しい絵画の裏にはそんな批判に耐えて自分も道を貫く画家の強い思いがあ
ったのだな、と思うとまた同じ絵も違って見えます。
モネの「ルーアン大聖堂」という絵があるのですが、それを描いていた時の彼の
言葉に「すべては変化する、石であろうとも」とありますが、彼の強い意志と鋭
い眼差しが伺えます。

科学技術というのは人の心を豊かにするためにあり、それを未来へと羽ばたかせ
る人々の勇気により支えられているのだな、となんとなく思ったクリスマスでし
た。

変わってみない?明日のために。 こんなにも世界は変わり続けているから。

(第2部)

クリスマスについてもう一つ。先週末に本屋さんで立ち読みをしていたら面白い
本があって、それにクリスマスの由来が書いてありました。

かなり昔からこのクリスマスというのはキリストの誕生日を祝う日として存在し
たようなのですが、キリストのミサという言葉がいつの間にか合わさってクリス
マス、となったようです。ふんふん、と思って読み進めていくと、じゃあなぜも
みの木に飾り付けをするんでしょう?という話が出てきました。わかりますか?

それはこういう理由だそうです。昔は今のように明るいイルミネーションも、灯
りも、暖房完備の住宅もありませんでした。その当時の人達にとっては食べ物も
なくなる凍えるような寒い冬を超えるというのは非常に大変だったのは想像に難
くありません。雪の中で日は短くなり、山ではなだれが起ったり、動物に襲われ
て行方不明になる人もいたようです。

息を殺し春を待つ、そんな中にあったクリスマスはキリスト生誕のお祝いである
と共に、家族の生き長らえている感謝の日でもあったのです。その神が降りてき
て幸せを与える木として、雪の中でも常緑樹として緑の葉を保ち続けるもみの木
に人々は飾り付けを行い、大切に敬ったのです。それは強い信頼の現われとも言
えると思います。

なるほど、そうなんだぁ。と思うと共に自分が感じたのは、会社の中でのリーダ
ーって言うのはこういう常緑樹のような存在でなくてはならないんじゃないだろ
うか。一本のしっかりとした筋を通し、常に同じ意識をたたえ、そしてしっかり
と成長していく。

そこにこそ、部下の信頼が集まるんだろうな、と思います。華やかな季節の移り
変わりに合わせた喜怒哀楽も必要だけれど、しっかりとした幹は忘れてはいけな
い。そして、今のような暗く寒い冬のような時にもしっかりとした緑の葉をつけ
て、貫く筋の通った人こそがリーダーになるべきかな、と思いました。

今回のクリスマス特集はいかがでしたか?皆様それぞれの素敵なクリスマスをお
迎え下さい。
そして素敵な出逢いの冬休みを越え、また輝くような新年がすべての皆様に訪れ
ますように祈っています。

 

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