NKT細胞
NKT細胞はNK細胞とT細胞の両方の性質をもつ細胞であると考えられています。NK細胞受容体CD161とTCRに似た抗原受容体をもっています。
NKT細胞の抗原受容体
TCRと同様にα鎖とβ鎖から構成されています。しかし、NKT細胞の抗原受容体のα鎖は、TCRでは使われていないVα14受容体です。これは、多様性がなく一種類で均一な受容体です。
Vα14受容体はCD1dという抗原提示分子に提示された糖脂質を認識できます。NKT細胞が活性化される糖脂質としてよく知られているものにα-ガラクトセラミド (α-GalCer)があります。α-GalCerは、樹状細胞に取り込まれ、構造変化をおこしたエンドソーム内のCD1d分子に結合し抗原提示されるようです。
CD1dに提示されたα-GalCerをVα受容体を介して認識し、活性化されたNKT細胞はIL-4を産生します。このIL-4は、Th0細胞がTh2細胞に分化するために重要なサイトカインです。一方、抗原提示細胞から産生されるIL-12は、NKT細胞からのIFN-γの産生を誘導します。IFN-γはTh0細胞がTh1細胞に分化するために重要なサイトカインです。このように、NKT細胞はTh0細胞がどのように分化するかの鍵を握っているサイトカインのソースとしてもはたらいているかもしれません。
NK細胞受容体 CD161
NKT細胞はNK細胞と同様に、NK細胞受容体CD161と抑制受容体(MHCクラスI分子受容体)をもっています。この2つの受容体による制御によって、NK細胞は感染細胞やガン細胞などの異常細胞のみを特異的に攻撃することができます。
CD161は、細胞上に発現している糖鎖を認識することによって、NK細胞を活性化します。しかし、正常細胞はMHCクラスI分子も持っていますので、NK細胞上の抑制受容体がこのMHCクラスIを認識しCD161による活性化を抑制します。
一方、ウィルス感染細胞などはMHCクラスIにウィルス由来の抗原を提示していますので、NK細胞の抑制受容体を刺激することができません。そうすると、NK細胞は傷害活性を発揮します。
また、MHCクラスIを欠いているガン細胞なども同様の理由でNK細胞によって傷害されます。