今回は、着ぐるみの流用についての話題です。
○ゴリゴン ○ネコモンスター ○銀色ガンマンロボ ○軽闘士 ○その他
■ゴリゴンってナマゲラスじゃ?
11/9に三冠大王さんから、「ゴリゴンの着ぐるみって『ジャスピオン』のナマゲラスを流用したものっぽくないですか?」と、メールをいただきました。
添付されたネットに上がっている巨獣一覧画像のナマゲラスとDVDでゴリゴンを見比べてみると、確かによく似ています。
ナマゲラスもおとなしい時のものと凶暴化した時のものがあるのですが、この両タイプのナマゲラスの着ぐるみが残っていて、それを流用することを前提に、第27話のシナリオが書かれ、ゴリゴンがデザインされたのでしょうか。
それとも、「こういうシナリオなら、ナマゲラスの着ぐるみが残ってるよ」と、造形側から打診があって、篠原さんがそれを元にデザインしたのでしょうか。
|
|
|
|
ただ、実際に「ジャスピオン」のDVDを借りて見てみると、なんか微妙に違うような気がしました。
唯一流用していると目星のつく顔の部分も、ゴリゴンは、ナマゲラスの横向きに開いた鼻穴をふさいで、その上にゴリラっぽい鼻を新造しているようですし、凶暴な方の牙の付き方も、ゴリゴンBで単に牙を追加しただけって感じでもないような……? ゴリちゃんの目も入れ替えているし、ゴリゴンBの角も表面ディテールの改変だけでこうなるのかな?
体全体も、植毛はもちろん、ナマゲラスの手が手の平からちょくせつ長い爪の生えたショベル状のものであるのに対し、ゴリゴンはゴリラらしい物をつかめる手になってるし、足も同様な変更が見られます。ゴリゴンはゴリラっぽく背中が盛り上がったような形をしており、中の人の頭が背中の盛り上がりに入っていて、ゴリゴンの顔はその首元あたりにあるような感じです。
細かく見ていくと、ウォッガーIIや〈熊と間違われた赤いヨロイ軍団員〉(#32。ロビンケン改)のようなお手軽改造じゃなくて、ナマゲラスの改造だったとしても、てんでコストダウンになってないような気がします。
……なんか、だんだん他人の空似のような気がしてきました(^_^;
ゴリちゃんの耳は「ジャスピオン」のミーヤの耳に似ていますが、まったくの同一とは言いがたく、ミーヤの耳の方が大ぶりみたいだし、移植しているわけではないようです。
このあたりから、篠原さんに、「ジャスピオン」に思い入れがあって、そのマスコット的怪獣をオマージュする意図があったのだろうかと思ったりもするのですが(つまり、ゴリゴンはナマゲラスに似てはいるが、まったくの新造ではないか、という意味)。
篠原さんに聞いてみた
と、まぁ、モヤモヤしてたのですが、幸い、篠原さんは自サイトをお持ちなので、この辺のことをメールで伺いました。
ありがたいことに、返信いただけました。それも、具体的なエピソードを交えた、とても面白いお話だったので、メールそのものも別ページに掲載します。
簡単にまとめると、
「打ち合わせの席で、東映から『ゴリゴンはナマゲラスのような感じで』と実例として名前を出されて、体のデザインはすんなり決まったけれど、顔はなかなかOKが出ず、最終的に“ナマゲラスまんま”にしたら、採用された」
ということで、ゴリゴンの着ぐるみはナマゲラスの改造ではなく新造形だけれど、デザインそのものがナマゲラスを意識したものだったということでした。似ていて当然なんですが、流用かと思ってしまうほど似ているのは、ちょっと複雑な気分です。
でも、おかげさまでスッキリしました。
篠原さん、ありがとうございました。
そうは言っても、こういう流用ってあるんだなぁと思って、第29話「ドグギャラン」のネコモンスターなんて、いかにも流用ぽいけど、これまで特に調べようとも思ってなかったですが、ちょっと好奇心がでてきました。
まず思い浮かんだのは、「フラッシュマン」のネコ耳準幹部がラスト辺りに獣人に改造されたものの流用でした。
調べてみると、キルトが改造されたザ・キルトスというのに当たったのですが、画像検索すると、てんで別物でした。
で、ネコモンスターってけっこう動物まんまなリアル造形だなと思うと、「仮面ライダーBLACK」の怪人かと思い至りました。
でも、「仮面ライダーBLACK」の放映開始が10/4で、「メタルダー」第29話が11/1放映という
時期を考えると、BLACK怪人の流用というのはおかしい話です。
とはいえ、画像検索で見かけたオニザル怪人が、このネコモンスターにそっくりなんですよ。顔面は新造ですが、耳の形や体の毛の生え方なんかが(まぁ、他人の空似なのかもしれないんですけれどね)。
|
|
とすると、「BLACK」当初に試作したネコ怪人がかわいらしくなってしまって、「こりゃアカンわ」と倉庫にうっちゃっていたのを「メタルダー」第29話で使ったあと、オニザル怪人に改造した、という流れかも、と想像しました。
さらに言えば、第29話そもそもが没になったネコ怪人の着ぐるみありきで、そういう着ぐるみがあることを聞いた脚本の中原さんが、「寝てばかりいるような一般のご家庭のネコの怪人なんてダメだよな。でも、野生の残っている野良犬の怪人だったら?」という着想で書かれたのかもしれないなと思ったりも。
という話を、三冠大王さんにメールで送ったら、
> 『仮面ライダーBLACK』第6話(11/8放送)は、実際に放送された
> フィルムではオオワシ怪人が登場しているのですが、当時の子供向け雑誌の
> 予告では、第6話にはヤマネコ怪人が登場すると書いてあったのですね。
と返ってきました。
ネットで検索したら、「コロコロコミック」誌の放映予定欄みたいなところに、そう載っていたようです。
それで、うちにも何かないかと調べたら、「アニメージュ11月号」の放映予定欄に「ヤマネコ怪人・透明の罠(仮題)」とありました。実際のタイトルが「秘密透視のなぞ」ですから、シナリオは同一で怪人だけ差し替えたみたいですね。
実は、DVD-BOX付録のブックレットに、このネコモンスターのスチール写真があるのですが、倉庫のシャッター前で 新規着ぐるみのプロフィール写真風に単独で写っているものなので、「流用着ぐるみなのに、こんな写真あるんだなぁ」とか不思議に思ってましたが、これが番組当初の怪人であれば、こういう写真があるのも合点がいきます。
状況的に、ネコモンスターがヤマネコ怪人である線は、かなり濃厚な気がします。
こんなふうに読み解いていくと、二世軍団員とか、「メタルダー」後半って、ものすごいジリ貧に思えてきました(^_^; もっとも、たいていの番組で後半は前半の着ぐるみを作り直したりしているようですけれど。
いや、しかし、今になって、こんなことが判るとは、驚きです。
こうなると欲が出てきて、トップガンダーの親友だったガンマンロボの元が何か、判らないかなぁ、と思ったりもします。顔がかませ犬らしい適当な出来なんで、なにかの改造だとは思うのですが、ひょっとして新規制作だったりするのでしょうか(番組当初なので、まだ予算もあるし) 意外とゴチャックやゲバローズに通じるネロスロボットらしいシンプルさがあるし、パーツ毎に見ていくと、森木デザインぽさも見えたり……? というか、額のキャノピーと耳のふくらみ感がバルスキーと共通しているような。
宇宙船別冊のメタルダー本に掲載されている没軍団員デザインの中にガンマンロボがいるんですが、これの肩形状とか、肩から銃にエネルギーパイプがつながっている様子が、この銀色ガンマンロボと共通しているようで、「メタルダー」用に描かれたデザインを元に、流用パーツでうまいこと作られたような気はします。
額のキャノピーに注目してみると、「デンジマン」のデンジレッドや「ギャバン」のミミーのヘルメットが思い浮かびましたが、画像に当たってみると、てんで大きさが合わないですね。
ついでに言うと、仮面ライダーバースって、こいつに似てると思ってます(^_^;
|
|
軽闘士も、「こいつってマッドギャランの手下にいたよな」と放送当時から思っていました。でも、今回、ナマゲラスの確認のため、1985年の本放送以来はじめて「ジャスピオン」を見返したところ(とりあえずvol.1を)、軽闘士は「メタルダー」オリジナルかもしれないと思うようになりました。
というのも、確かに、「ジャスピオン」に出てくるエイリアン傭兵の胸当てと軽闘士の胸当てのデザイン・造形の雰囲気はよく似ているのですが、「ジャスピオン」のエイリアン傭兵の胸当ては今のところ左右対称のものばかりで、軽闘士のものみたいに左右非対称のものは見当たりませんでした。
頭も、軽闘士のヘルメットは「メタルダー」キャラにしては生物的なラインをしてはいますが、エイリアン傭兵の頭は、いかにも生物的な、というか怪物的宇宙人の生身として造形されているものばかりでした。
軽闘士って、生物的というか般若面してるので、たぶん雨宮デザインだと思うのですが(『未来忍者』に出てきても違和感なさそう)、不思議とデザイン画を見かけないのですね。宇宙船別冊やDVD-BOXブックレットには、回想に出てくる銀色ガンマンロボやゾルグとかを除いて、デスターX1やマドンナまでデザイン画を掲載しているのに、軽闘士のデザイン画は載ってません。その辺も、軽闘士は何かの流用ではないかとか、造形の現場で適当に仕立てたものではないかという、憶測を持ってしまうところなんです。
あと、今さら気付いたんですけれど、軽闘士って顔つきがキンクロンに似てますね。鎌のように吊り上った目と口元の感じが。さすがに、キンクロンを改造して軽闘士を作るくらいなら、粘土をこねた方が早いと思いますが。
|
|
ていうか、この軽闘士をじーっと見ていて、何かに似てるけれど何に似てるんだろうと、モヤモヤが沸き起こってきましたが、やっと分かりました。
ザクレロに似てるんだ!(爆)
番組当初のゴーストバンクでの集合写真などにでてくる「スピルバン」のニュー戦闘機械人。
カーミラー(#27)、オフサイド (#29)、ツターラ (#32)、バイカー (#33)、ワルサー (#36)
それらを改造したのが次の3種。
ゾルグ(モンスター軍団・暴魂)
ツターラ改造。ツターラのキャノピーに縦線を入れて複眼にすることで、見事に昆虫型怪人に仕立ててます。これがカッコよくなると「仮面ライダー555」のアークオルフェノク(ラスボス)になるような気がします(^_^;
ロブル(戦闘ロボット軍団・爆闘士)
バイカー改造。なぜ、メインの戦闘ロボット軍団員とデザイン系統の異なる、メカ・サイ怪人なのか長い間疑問だったんだけど、ひょっとして、メタルダー=キカイダーつながりで、ダーク破壊部隊みたいな動物型ロボットにしてみようと、造形の現場が遊んだのだろうか。
そう思って見ると、銀色のガンマンロボも、トップガンダー=ハカイダーで、頭のキャノピーがハカイダーぽく見えなくもない(^_^; 直近で先行するハカイダーオマージュ・「バイオマン」のシルバからの連想で、あの色になった、とか妄想。
アームリー(ヨロイ軍団・雄闘)
カーミラー改造。基本スーツはカーミラー由来だと思うのですが、上半身を覆うプロテクターが別物で、これもなにかの流用だと思うのですが、見当がつきません。
夢ちゃんの機械の顔
「サンバルカル」の敵のスパイアンドロイド・ダークQの人の皮の下の顔、のようです。
小物は残してあるもんなんですね。