

いきなりお金の話というのもどうかと思いますが、やはりここが決まらないことには、先に進めません。旅行に使える総額は人それぞれだと思いますので、ここでは言及できませんが、予算をたてる上でひとつだけ、私が思うにはこれが旅を楽しむための最大のポイントではないか、という注意点があります。
それは、「現地に行ったら、お金をケチらない!」という事です。といっても、私は何も、贅沢三昧の旅行を勧めているわけではありません。例えば、現地に行って、「これ面白そう!」とか、「これ食べてみたい!」とか、心にビビッ!と来たような時、財布の都合で諦めなくてはならなくなってしまうのは、逆にものすごくもったいない、ということです。せっかく多大な時間と費用をかけて外国まで来たわけで、しかも、もう2度と同じ場所には来れない可能性も大きいわけですから・・・。
結局何が言いたかっのたかというと、事前の計画段階では、現地で予定外の出費がある可能性を十分に考えておく必要がある、ということです。例えば、ホテル選びにしても、予算目一杯のグレードのホテルを選ぶのではなく、少しグレードを下げて予算に余裕をもたせておくと、後が楽になります。現地では、お金の心配をせず、思いっきり楽しみましょう!
どの国に行きますか? 観光旅行なら、もちろん「行きたい国」です。でも、海外旅行は初めて、という場合は、ちょっと待ってください。旅行に行く場合でも、国によって「難易度」が違います。中でも最大の要素は、治安の良し悪しでしょうか。他にも、英語が通じるかどうか、交通手段が発達しているか、到着までの所要時間はどのくらいか、などの要素があります。
まだ行き先が漠然としか決まっていない場合は、インターネットなどを活用して十分に下調べをしてから決定しても遅くはないと思います。治安の情報などは、外務省のHPで調べることができます。まあ外務省の情報に一々びびっていたらどこにも行けなくなってしまいますが、いくつかの国の情報を見比べていれば、どこが比較的安全な国で、どこがちょっとヤバめな国、というようなことが何となく分かってきます。今後も海外旅行を続けていこうと考えている場合は、最初は簡単そうな国から始めて、回を重ねるにつれて難易度の高そうな国に挑戦していく、という考え方もあります。また、「今回どうしてもこの国に行きたい!」という場合は、あまりにも難しそうな国であれば、個人旅行を諦めてツアーに参加するという選択肢もあります。やはり安全第一ですから・・・。
せっかく海外旅行に行くんだから、いろんな国を巡ってみたい、と思われる方もいらっしゃると思います。旅行先を1ヶ国に絞るか、複数の国を回るかの判断材料としては、やはり旅行の日数が最も重要でしょう。何週間も旅行に費やすことができるのならば、複数の国を回ってみるのも面白いかもしれません。
ただ、複数の国を回る場合、けっこう面倒くさい場合があることを頭に入れておく必要があります。ヨーロッパ内の移動であっても、例えば通貨にしても全ての国がユーロではないので、通貨の違う国に行けば両替をしなければなりません。国によっては、国境通過のたびに出入国審査が必要な場合もあります。言語や習慣も国によって違うので、戸惑うこともあるかも知れません。
私は1回の旅行で何ヶ国も回ることはあまりないので、どちらが良い、と断言はできませんが、そんな私の経験でも言えることは、「1週間程度で、その国のすべてを見尽くすことはできない」ということです。つまり、1週間程度の旅行ならば、1ヶ国だけでも十分に楽しむことができます。それに、例えばイギリスに行くなら「イギリスLOVE!!」みたいな感じで、旅行期間中は1つの国にハマリきっていたほうが、その国の良いところにいっぱい気付くことができて、その国をより深く知ることができる、と、私は思うのですが・・・。
国が決まれば、次はその国のどの町に行くのか決めることになりますが、「この町に行きたいから、この国に行く」というような場合ならば、すでに行く町は決まっているかも知れません。でも、そのような場合でも、その町ひとつに絞るのか、他の町も訪れるのか、国選びの時と同じように検討することになります。国内の移動の場合は、主に列車やバスなどを利用することになりますが、車窓から見る景色なども旅の楽しみの一つですし、地元の人々の生活をより身近に感じられる機会でもありますので、時間の許す限りいろいろな町を訪ねてみるのも面白いと思います。
行く国が決まれば、ガイドブックなどを入手されるかと思いますが、ページをめくってみると、それまで知らなかったような町も含めて、いろいろな町が紹介されています。読んでいるうちに、「ここは是非行ってみたい!」と思うような町を見つけることもあります。また、インターネットなどで情報収集をしているうちに、魅力的な町のホームページにたどり着き、どうしても行ってみたいという衝動に駆られる、というようなこともあります。そういった町に自由に行くことができるのも個人旅行の大きな利点です。また、こうして自分で「発見」した町で過ごした時間というのは、私の経験から言っても、特に深く思い出に残るものになると思います。
訪問する町の候補がいくつかある場合、実際にどの町とどの町ををどのようなルートで回り、どの町で宿泊するのか決めなければなりません。まずは絶対に外せない町を中心に、ガイドブックに載っている地図や鉄道路線図などを見ながら、ついでに立ち寄れそうな町をピックアップしていきます。そして、実際に予定の時間で移動可能かどうか、鉄道会社のホームページなどで確認していきます。(詳しくは{交通手段について}の各項目をご覧下さい。)
訪れる町のいずれかで宿泊するわけですが、忘れてはならないのは、宿泊地を移動する場合、荷物を持って移動しなければならない、という事です。大きな荷物を持ったままでは列車やバスで移動するのも大変ですし、何かと行動が制限されます。また、ホテルのチェックイン・チェックアウト時間という制約も加わります。なので、宿泊はなるべく連泊にし、そこを拠点にして日帰りで各地を訪れる、というのが理想になります。ルートを決定する際には、そのあたりも考慮に入れておいた方がいいかと思います。例えば、オーストリアの国内を回る場合、拠点としてまずウィーンが思い浮かびますが、ウィーンは東の端にあるため、西のチロル地方などへの日帰りは難しいです。ほぼ中心にあるザルツブルグを拠点にすれば、多くの場所に日帰りで行くことができます。逆に、東欧の各都市を回るような場合は、ウィーンは良い拠点になる、といった感じです。
海外、特にヨーロッパなどの遠隔地に旅行するには、当然それなりの日数が必要になります。そうなると旅行時期の候補としては、必然的にゴールデンウィークや盆休み、正月休みなどが挙がってきます。しかし、だいたい予想がつくかと思いますが、このような時期には、旅行客の数に比例して、旅行にかかる費用もかなり割高になってしまいます。特に航空運賃などはその傾向が顕著で、ピーク時の運賃は閑散期の数倍にも跳ね上がります。そのあたりを考慮せずに何となく日程を決めてしまうと、全く無駄な出費をしてしまいかねません。
とは言うものの、実際には、いつでも好きなときに休みを取れる方というのは少ないと思います。だからこそこういう現象が起こるわけですが・・・。それでも、例えば夏休み期間などの場合、出発日が1日違っただけで航空運賃が2、3万円位変わってくるような場合さえあります。ですから、少しでも日程に選択の余地がある場合は、例えば旅行会社で手配する場合でも、最初から日にちを決めて手配するよりも、いくつかの候補を挙げてそれぞれの値段を聞いてみたりすると、思わぬ節約ができるかもしれません。あと、細かいところでは、出発日が土・日だったりすると、自動的に運賃が割増される場合が多いので、注意が必要です。
長い休みをとって、しばらく日常の決まりきった生活から離れると、「曜日」の感覚なんてものも無くなってきます。それもまた旅行のいい所、でもあるんですが、旅行の計画を立てる上では、曜日を無視することはできません。
特に注意しなければならないのは土・日の存在です。日本ではデパート・スーパーやその他の小売店などの店舗は日曜日でも営業しているのが普通ですが、海外では逆に閉店しているのが普通です。また、交通機関では、日本でも「休日ダイヤ」というのがありますが、国によっては日本よりもさらに極端に運行便数が少なくなる場合があります。そのような場合、計画の立て方も、平日に移動する場合と比べて難易度が格段に高くなってしまいます。そんなわけで、なるべくなら土・日に行動するような計画は立てたくないところなんですが、前の記事にも書いているとおり、週末出発の飛行機は高くなるということもあって、土・日を利用して旅行する場合、日程の真ん中に土・日を挟みこんでしまう形になるのが宿命だったりします。なので、実際は、制限された行動範囲の中をかいくぐって、何とかやりくりしていくしかありません。まあ、そうやって苦労して計画を組み上げていくのも、旅の楽しみの一つだと、私は思っているんですが・・・。
あと、意外と注意が必要なのが「月曜日」です。観光の目的となる、史跡や博物館、美術館などは、どういうわけか月曜日が休館日の所が非常に多いです。休館日をチェックしていなかったために月曜日の予定が全部ダメになってしまったり、逆に予定を決めずに適当にブラブラ遊びまわるつもりが、結局どこも開いている所を見つけられなかった、というような事もあります。そんなわけで、月曜日の予定については、他の曜日より多少は慎重にチェックしておいたほうがいいかもしれません。
旅の情報収集に最も大きな威力を発揮するのは、何と言ってもインターネットでしょう。目的地の最新のイベント情報、お目当ての施設の営業時間、交通ダイヤなど、そういった情報がリアルタイムで収集できます。インターネットの普及のおかげで、海外旅行は昔とは比べ物にならないほど手軽なものになりました。
でも、いくらインターネットが全世界とつながっているといっても、何の苦労も無く情報を手に入れられるわけではありません。「言葉」の問題があるからです。有名な観光地のサイトなどで、英語ページが用意されている場合はまだ何とかなります。英語力に自信がなくても、最近では使い勝手の良い翻訳ソフトも増えているようですし、そういったものの助けも借りつつ、ページの大まかな内容ぐらいは理解できる場合が多いです。でも、小さな町のサイトなどでは、現地語のみ、という場合が多く、付け焼き刃の現地語知識では、さっぱり意味がわかりません。
それでも、そこで諦めてしまうのはもったいないです。とりあえず、リンクが貼ってある部分を色々とクリックしてみましょう。例えば、町の地図が見たい場合、「地図」という単語が分からなくても、いくつかのリンク先を探っていれば、そのうち見つけられるかもしれません。個人サイトなどの場合は問題のあるサイトに繋がってしまう危険性もありますが、町の観光局や交通機関の会社など、公共的なサイトであれば、常識的な範囲でリンクをたどっていればまず大丈夫でしょう。もちろん、セキュリティソフトの設定などは万全にしておくことをお薦めしますが…。
そうして何か所かのサイトを訪れているうちに、頻繁に出てくる言葉などは、次第に意味が分かってくるようになります。「ああ、この単語は『時刻表』の意味なんだな…」といった具合です。そうなってくれば、情報収集の効率もどんどん上がってきます。そして、こうして得られた知識は、きっと現地に行ってからも役立つことが多いはずです。そういった効果にも期待しつつ、ぜひ積極的に現地語サイトを活用してみてください。
海外旅行では、ほとんどの場合、飛行機を利用することになります。航空券には格安航空券やPEX航空券など、ややこしい分類がありますが、そのへんの説明は割愛させていただき、ここではマイレージの話をさせてもらいます。
各航空会社では、利用距離に応じてマイレージポイントが加算され、ポイントがたまれば無料航空券などがもらえるマイレージ制度を実施しています。国内線のみの利用ではそう簡単にたまるものではありませんが、海外旅行は多くのマイルをためるチャンスです。ヨーロッパの場合、国にもよりますが、PEX券で2往復すれば、だいたい国内線無料航空券に相当するぐらいのマイルはたまります。
マイルはその航空会社の便だけでなく、提携航空会社の便を利用しても加算されます。例えば、全日空のマイレージサービスの場合、スターアライアンスグループの各社と提携していますので、ヨーロッパでいえばルフトハンザ航空、オーストリア航空、スカンジナビア航空などの便でマイルを加算することができます。今後も海外旅行を予定している場合は、一つの航空会社にマイルを集中できるよう考えて航空会社を選ぶのが得策です。
同じグループの中でどの会社のマイレージ会員になるかですが、日本の航空会社の場合、飛行機利用以外にもマイルを加算できる機会が多く、手続きはすべて日本語でできるので安心ですが、最大の難点は「有効期限」があるということです。海外の会社では無期限のところもありますので、旅行の頻度などを考えて選んでみてください。
ヨーロッパの多くの主要都市へ日本からの直行便が運航されていますが、それでも直行便の無い国も多く、そういう国へ向かう場合などは乗継をすることになります。
日本でヨーロッパ行きの便が運航している空港は、成田・関西・中部の各空港ですが、やはり最も数が多いのは成田です。例えば、コペンハーゲン行きの便などは成田からしか出ていないので、西日本から出発する場合は、まず東京まで行って、成田から直行便で、という計画が思い浮かびます。でも、成田行の国内線の便は数が少なく、羽田行を利用した場合は成田までの移動がかなり面倒です。
そういう場合、まず関空からヨーロッパのどこかの都市に飛んでしまって、そこで乗り継いで目的地へ向かうという手があります。ヨーロッパ域内には航空路線が網の目のように通っていて、大概の有名な都市へは1回の乗継で行けてしまいます。大都市の空港は広く、乗継に多少時間がかかるとはいえ、羽田から成田への移動とは比べ物になりません。外国間を結ぶ飛行機に乗るというのはちょっと敷居が高いように感じるかもしれませんが、空港でも機内でも英語のアナウンスは大体ありますし、その後始まる現地国内での移動よりも、よっぽど簡単で安心です。なお、乗継で何ヶ国かを移動する場合でも、入国審査は1回で済みます。通常は最終到着国で、「シェンゲン条約」加盟国間の移動の場合は最初の到着国で、といった具合です。まあ、その辺のややこしい事は、搭乗ゲートの案内に沿って進めば、自動的に解決するようになっています。
直行便がある国でも、地方都市まで一気に飛行機で移動してしまいたい場合は、やはり乗継を行うことになります。例えばスコットランド方面に行きたい場合、イギリスなのでまずロンドンへ飛んで、そこから乗継で、と考えてしまいがちですが、ダイヤが合わなかったり、特定会社のマイレージを貯めたい場合などは、ロンドンにこだわる必要は全くありません。例えばフランクフルトからでも、エディンバラ行きの便は出ています。真っ先に目的国に到着しなければならない、というルールはどこにも無いのです。
大事なのは、「この場所に行くにはこの方法しかない」と決め付けてしまわないことです。乗継便を探すこと自体は、そう難しいことではありません。旅行会社や航空会社のサイトで、出発地と目的地を入力して検索すれば、乗継のパターンがいくつか出てきますので、旅行の計画に合ったものを選べばいいだけです。場合によっては、現地で滞在できる時間が大きく変わってくる場合もありますので、ぜひ色々なパターンを検討してみてください。
現地での移動手段としては、鉄道、バス、タクシーなどがあります。中でも、ヨーロッパ旅行に欠かせないのが鉄道です。長距離列車の多くは座席もゆったりしていて快適です。車窓からは、その国ならではの景色が楽しめます。旅行者向けの鉄道パスを使えば、費用を節約することができます。鉄道パスは日本の旅行会社で購入できます。現地では買えない場合もあるので要注意です。
鉄道が通っていない場所ではバスを利用することになります。空港バスなどは利用しやすいのですが、地方を走っている路線バスなどは、やや上級者向けかもしれません。観光客の多い路線であっても、多くの場合、車内放送などありませんので、初めて行った場所で、途中のバス停で下車するのは至難の業です。切符は乗車時に運転手から直接購入しますので、どうしても途中のバス停で下車しなければならない場合は、運転手に「到着したら教えてください」と頼んでおくか、言葉に自信がなければメモに書いたものなどを用意しておいたほうがいいでしょう。
タクシーは、どこにでも行くことができて便利ですが、やはりかなり割高です。それに、完全に周囲と隔絶してしまうので、鉄道やバスと比べると、その国の雰囲気を感じることができません。そういうわけで、旅のパーツとしてはあまりお勧めできません。まあ、最後の手段といったところでしょうか。
それ以外の移動手段としては、レンタカーという手もあります。交通ダイヤにとらわれず、自由に行きたいところへ行けるレンタカーの旅は、確かに魅力的ではあります。しかし、MT車、左ハンドルの右側通行、見慣れない標識、日本と違う交通法規など、乗り越えなければならない壁がいくつもあります。もし故障や事故でも起こしてしまったら、もう大変です。日本であってもパニックになりがちなのに、外国ならなおさらです。対応も現地の言葉でしなければなりません・・・。というわけで、それだけの覚悟をお持ちの方は、ぜひ挑戦してみて下さい。私にはとても無理です・・・。
電車やバスでの移動を旅の計画に組み込む場合、ダイヤを知る必要があります。海外鉄道の時刻表も売っていたりしますが、ローカル線やバス路線まではカバーしていませんので、やはりインターネットで検索するのが一番でしょう。もしも世の中にインターネットが存在していなかったならば、私も気軽に海外旅行などできていなかったと思います。
多くの鉄道会社のサイトでは、使い勝手に多少の差はありますが、検索のページがあって、出発地と目的地、日付、出発時間または到着時間を入力すると、それに適合する列車(会社によっては、バスを含む)を表示してくれます。サイトによっては、「経由地」を指定することもできますので、寄り道のルートを探すこともできます。出発地と目的地の間付近に興味のある町があるならば、そこを経由地に指定してみて、予定時間までに目的地に到着できるルートが出てきたならば、寄り道OKということです。こうして、行ってみたい町の候補の中から、実際に行くことができる町を絞り込んでいくことができます。
一つ注意しなければならないことは、いくらダイヤ上完璧な計画を立てたとしても、実際には列車の遅れなどにより、乗り継ぎに失敗するような場合もあるということです。国によって程度の差はありますが、少なくとも日本よりはルーズであると考えておいた方がいいでしょう。乗り継ぎ時間に余裕がなさすぎると、失敗する確率も高くなります。また、仮に列車を1本乗り損ねても、最終的には必ず目的地に到達できることを確認しておく必要があります。特に、最終日に空港へ向かうルートなどは、何が起こってもリカバリーできるようにしておかなければなりません。
旅の宿を確保するには、現地に行ってから探す方法と、あらかじめ日本で予約しておく方法があります。まあ慣れないうちは日本で予約しておくのが無難でしょう。ただし、旅行会社などでは、ある程度値段の高いホテルしか取り扱っていないことが多いですが・・・。
さて、日本で予約する場合、どの宿にするのか決めるために情報収集をしなければなりませんが、これがなかなか大変です。ガイドブックや旅行会社のパンフレットなどに多少の情報は載っていますが、それらの情報も全てが信頼できるとは限りません。いくら旅行会社でも、世界中に何千とある取扱ホテルの細かい変更点まで、逐一情報を更新するのは不可能ですから・・・。値段はある程度の目安になりますが、必ずしも値段の高いほうが良いホテルであるとは限りません。さらに、古い建物を使用した、「伝統」のあるタイプのホテルでは、一部屋ごとに広さや間取りが全く違う、というようなこともあります。こうなってくると、宿選びはある意味「運」の世界と言えるかもしれません。
しかし、不確かな要素が多い宿の情報の中にも、確かなものはあります。それは「住所」です。宿の住所を町の地図と照らし合わせれば、大体の立地条件は分かります。どの宿を選んだらいいか分からないときは、旅の目的に応じて、まず立地条件で絞り込んでいくといいでしょう。良い立地条件としては、街の中心部、または駅の近くが挙げられます(ヨーロッパでは、駅は街の端っこにあることが多いです)。その街をじっくり見て回るのなら、「街中」の宿が便利で、街で遊びすぎて帰りが多少夜遅くになった場合でも安心です。その街を拠点にして鉄道であちこちへ出かける場合は「駅近」のホテルが便利です。街中と駅の両方に近いホテルを選ぼうとすると、実際に行ってみるとどっちへ行くにも中途半端、ということが多いので、注意が必要です。
夜に目的国に到着するような場合は、初日は空港のホテルを利用するという手もあります。空港の駅から目的の観光地までの直通列車が出ているような場合は、わざわざ市街まで出る必要もありません。特に、初めての海外旅行、というような場合には、現地についてまず一息つくことができ、心に余裕が持てます。空港には各種設備も整っていますので、その点も安心です。ただし、値段は少々お高くなるようですが・・・。
駅近くの宿は、鉄道を利用するのに便利、荷物を運ぶ距離が短くてすむ、などの利点があり、これらは大体予想がつくことなのですが、ある程度大きな駅の場合、実際現地に行ってみて気付く意外な利点があります。
海外旅行に不慣れな場合、買い物1つするにしても大きな冒険です。どこに何が売っているのかも分からないので、とりあえずスーパーマーケットらしき建物を見つけて入り、周りの人の様子をうかがいながら目的の品物を探し、何やら日本とは違う雰囲気のレジで並び、レジ袋なんて無いことに気付いて焦り・・・、といった感じで緊張の連続です。まあそれも貴重な経験の1つですが、ちょっとした買い物のたびに、というのはさすがに疲れます。また、せっかく入りやすい店を見つけても、昼過ぎには閉店していたり、土日は休み、というようなことも当たり前のようにあります。
そこで役立つのが「駅」です。ある程度大きな駅であれば、日本と同じように売店があり、飲物や菓子類などを売っています。まあ旅先で頻繁に買う必要があるものといえば飲物ぐらいだと思いますので、十分に事足ります。何といっても日本のキオスクと同じ感覚で利用できるので、気楽です。営業時間も、終電まで、とまではいきませんが、街の店より遅くまで開いていることもあり、土日も開いていたりすることがあります。また、大きな駅なら、気軽に入れそうなカフェやレストランなどが併設されている場合もあります。そんなわけで、旅で困ったときに最後に頼りになるのが「駅」だったりします。私も実際、旅に不慣れな頃は、買出しのためにわざわざ街から駅まで往復したこともありました。駅の近くに宿泊していればそんな苦労をすることもなく、ちょっと喉が渇いたな、というような時でも気軽に飲物を買いに行くことができ、快適に滞在することができます。
現地での行動は、あらかじめガイドブックなどで調べておいて「これとこれとこれに行く」といった具合に決めておくこともできますが、何かと予定通りに行かないのが海外旅行というものです。それに、せっかくの個人旅行なんですから、現地で何か面白そうなものを見つけたら、そっちに飛びつかない手はありません。逆に、行く予定だった所でも、意外とつまらなそうな感じだったならば、パスしてしまうこともできます。
そういうわけで、行動の予定は、あまりきっちりと決めてしまうよりも、「この町にはこんなものがある」という情報のストックを持っておいて、当日の時間的余裕や気分に合わせて行動する、というのがお薦めです。情報のストックは多ければ多いほど、効率よく行きたい所へ行けるようになります。
食事についても同じ事が言えます。ある程度レストランの目星は付けておきますが、実際には入りにくそうな店、入りやすそうな店というのがあるので、情報のストックの中から入りやすそうな店を選んで入ることになります。もちろん、現地で見つけた良さそうな店に入るというのもアリです。
現地の博物館などの施設を訪れる予定がある場合、気を付けているつもりでも意外と忘れてしまっているのが、「休業日」の存在です。せっかく外国まで行って、お目当ての施設が閉まっていた、というのでは何にもなりません。
どうしてもここだけは外せない、という施設の場合は特に、ガイドブックやその施設のホームページなどで再確認しておきましょう。旅行全体の日程を組んで、手配が済んでしまってからでは手遅れの場合もありますので・・・。

古城・宮殿・教会などの歴史的建造物を見るのは、ヨーロッパ旅行の大きな楽しみの一つです。それを目的にヨーロッパを訪れる方も多いでしょう。
ところで、建物の内部を見学するなら開館時間や休館日のチェックが必要ですが、建物自体を外から眺めるだけならいつでも出来る、と思われるかもしれません。しかし実はそうではないんです。そもそもこういう建物は、「古い」ということ自体に大きな価値があるわけで、何百年もの歳月を経ている、ということが、見る人により大きな感動を与え、観光の名所となっているわけです。でも、考えてみれば、例えば「築1000年」みたいな建物が、何の手入れもされないまま現存している、というのは有り得ない話です。当然これらの建物は、度重なる改修工事のおかげで、現在でも見ることができるのです。建物が古ければ古いほど、頻繁に改修工事を行う必要がでてきます。そのため、せっかく有名な建物を見に行っても、ちょうど改修工事中で、足場が組まれていたり、シートで覆われて何も見えなかったり、というのは非常によくある話なのです。街自体が世界遺産になっているような古い街などでは、常に街のあちこちで工事が行われています。これは「古い」ことによって観光名所になっている歴史的建造物の宿命なので、ある程度は覚悟しておかなければならないでしょう。
「この建物を見るためにこの国へ行くんだ!」というように、どうしても見たい建物がある場合は、できるだけ事前にその街のホームページなどを探して情報収集をしておく必要があります。こういう情報はなかなか日本語では手に入りにくく、英語か、下手をすると現地の言葉でしか公開されていないかもしれませんが・・・。