北条節句祭でよいやさっさ

■フラワ2000-3デビューの日
今まで何度か同道して、TAKA様は引きが強いなと感じたものだが、今回もそうなった。このたびの来阪はたま電車に会うのが主目的で、土砂降りの時間帯を辛うじて逃れ、無事の対面を果たすことができた。

その翌日にどこまで行くかと相談した際、TAKA様が挙げたのは北条鉄道だった。TAKA様には「枝線・袋小路線趣味」があるので、その一環として平仄が合っている。また、国鉄特定地方交通線転換の第三セクター鉄道のなかで、少なくとも三木鉄道と比べれば遥かに筋が良い路線であり、再び行ってみるのも面白いと感じた。

行ってみるものではある。予断をまったく持たずに出かけたその日はなんと、三木鉄道から移籍してきたフラワ2000-3が運行を開始した日であった。TAKA様は本当に引きが強いと、ここまでくると感嘆するしかない。

フラワ2000-3デビューを記念して、武者姿に仮装した(乗りとしては“コスプレ”の方が近いかも)方もおられた。主旨を尋ねてみると、「運行初日のお清めである!」と胸を張り、采配をビシッとふるわれた。当日は采配にしか見えなかったが、なるほど確かに、神事における祓いの幣に見えないこともない。最初は北条鉄道の社員かと思ったが、どうやらボランティアらしかった。第三セクター鉄道は市井の方々に支えられている。

そのまま列車に乗って、北条町に到着。出発記念式典の看板と紅白垂れ幕がまだ残っていた。筆者らが駅周辺にいる間に、これらは撤去されていたから、TAKA様はなんとも引きが強い。

先輩のフラワ2000-1と並ぶフラワ2000-3。こうして並ぶと、同系列の一門であることがよくわかる。
■北条節句祭
車内のアナウンスでは、本日が北条節句祭だと案内されていた。どれほどの行事なのかという興味が湧き、皆で行ってみる。


街中にある住吉神社の春季例大祭……、と形容してしまうと簡単にすぎる。実に勢いのある祭で、屋台(神輿ではないとのこと)を担ぐ「よいやさっさ」の掛け声に圧倒された。もっとも KAZ様によれば、同じ播州でも海際の街ではもっと荒っぽい様子になるそうで、そうなるともはや想像もつかない。
ともあれ、見入ること小一時間、危うく帰りの列車に乗り損なうほど堪能した。それにしてもTAKA様は強運な方で、ほとんど入神の域である。おかげさまでこちらまで御相伴に与り、その後の行程を含め楽しい一日を過ごすことができた。
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