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   占星学エッセイ  Astrology Essay


       金星の話 vol.1


 金星は、ヴィーナスという名前がイメージするほど色っぽい天体ではありません。

 金星は、一言で言えば「縛る」星です。
 約束ごとは全てこの天体の支配下にあります。

 更にもう一言言えば、金星は「交わる」星でもあります。
 人間同士の交流の全てに関わってくる天体なのです。

 「縛る」作用は、契約、規則、法律、マナー、愛情、協定、捕獲、収監、しがらみ、義理などを操り、「交わる」作用は、シンパシー、縁、所属、家族、親戚、民族、友情、グループ、支持、結婚などを操ります。

 恋愛に関してなら、気が合うとか育った環境が似てるとか同じ思想を持ってるとか、そんなソフトな親愛の感情を誘発するのが金星の仕事。

 結婚に関してなら、縁(えん)そのものを示し、相性、運命共同体としての絆の深さに作用します。
 また、家族との結びつきの強さ、大家族か核家族か、親戚縁者との交流にも大きく関わってきます。

 ものすごく大雑把なくくりですが参考までに記述すると、ホロスコープ上で月室(1・4・7・10室)(Houseページ参照)に金星を持つと、気さくで親しみやすい人柄や人なつっこいルックスがあらわれやすく、陽室(2・5・8・11室)に金星を持つと、長期的で強力な絆に恵まれやすくなります。人室(3・6・9・12室)に金星がある場合は、広い交友関係や弾力的に変遷する人間関係が表れやすいでしょう。



     vol.2

 太陽と月が裏表の関係にあるように、金星は火星と相対する性質を表します。

 火星が個の独自の歩みに作用するのと対照的に、金星はグループでの行動に作用します。
 また、火星が厳格な父性を象徴するのに対し、金星は豊穣な母性を象徴します。

 綿菓子のようなフンワリした愛情で包み込むような優しさを持った天体なのです。

 ただし、それはあくまで金星が正常に機能するサイクルにある場合の話。

 金星の力が逆転して作用すると、優しい母性は鬼のような凶悪さへ変貌します。

 「鬼子母神」を知っていますか?
 自分の子供を偏愛する一方で他人の子を取って食らっていた鬼女ですね。
 この伝説のように金星は一歩間違うと、自分のテリトリーの内と外の人間を差別する極端な身内びいき(ナショナリズム)を表出させることもあります。

 また、金星の性質が過剰に働くと、「甘やかし」「馴れ合い」などにつながります。

 本来「バランス」の星であり、力関係を均等にさせたり、損得を調整して和合を図る役目を担う金星ですが、室サイクルや天体同士の関わり次第では決定的な不均衡をもたらす作用もするということです。

 特に、冥王星とハードな関係を持つと危険です。

 愛情が深すぎるあまり相手を強く抱きしめて窒息死させてしまう…
 そんな悲劇に結びつく可能性もあるのです。


     vol.3

 金星がもたらす福運の中で、特筆すべきなのは「人気運」でしょう。

 キラキラした才能や美しさで人を引きつける「人気運」は木星の領分なのですが、雰囲気や人柄の力で引きつける「人気運」は金星の領分になります。

 金星は親和する天体であり、多くの人間の共感を呼びさます作用をします。
 人心に寄り添っていくような、微妙で心地良いフィット感をもたらす星なのです。

 別にどーってことないルックスで優れたとこがあるわけじゃないのに、なぜか人が集まってくる、人に嫌われない、支持される…そんなタイプがいますよね?

 そういう人のホロスコープでは金星が強い存在感を放っているはずです。

 特に、アクティヴな金星が月と同位置にあったり、主要なアスペクト(角度)を持っていたりすると、モテモテ運が高まります。

 「人柄」がものをいって大衆的な人気を博すスターには、金星と月が強力に影響し合うホロスコープの持ち主が多くいます。

 北野武さんのホロスコープでは金星と月が極めて密接(合)していますし、長嶋茂雄さんの金星と月も合です。

 この天体位置(金星+月)がもたらす人気運がスター性にまで高まるためには、穏やかで良好なアスペクト(120°60°)よりも、むしろハードなアスペクト(0°90°180°)を持つべきでしょう。


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