話題のTVコマーシャル その3
大震災後、テレビは通常のCMを自粛し「民間の広告ネットワーク」
と称し、映像絵本のような質素なCMを流し続けました。その一環
のようなかたちでACジャパンがCMで金子みすゞの詩を引用しまし
た。それが話題をよんでいます。おかげでみすゞの本がよく売れ
ているそうです。
こだまでせうか 金子みすゞ
「遊ぼう」つていふと
「遊ぼう」つていふ。
「馬鹿」つていふと
「馬鹿」つていふ。
「もう遊ばない」つていふと
「遊ばない」つていふ。
さうして、あとで
さみしくなつて、
「ごめんね」つていふと
ごめんね」つていふ。
こだまでせうか、
いいえ、誰でも。
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CMでは懐かしいどこかの町の片隅がうつり
そこに佇む寂びそうな子どもが出てきます。
現代文明に置き去りにされた絵本の一ペ
ージのような映像に清涼感を覚えますね。
私達は、このような静かで清楚なたたずま
いをとり戻したいものです。「こだまでせう
か、 いいえ、誰でも。」で、みすゞは何を言
いたかったのでしょう。私たちは誰でも、そ
の内面には自分の発言や行為を鏡に映す
ようにじっと見守っているもう一人の自分を
備えています。自分に恥ずかしくない生
き方をしたいものです。
金子みすゞ著「わたしと小鳥とすずと」
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