金子みすゞワールド     SINCE 2002.5.9  更新 2019.1.17
同郷の詩人  金子みすゞワールド
金子みすゞの町・仙崎全景(王子山公園より)  2004年9月30日撮影


木の間に光る銀の海、

私の町はそのなかに、

  竜宮みたいに浮かんでる
           金子みすゞ「王子山」より

NEW■2016年10月、郷里山口県長門市へ帰ってきました。10年ぶりの親不孝者の
墓参でした。それでも郷里の海は美しく、迎えてくれました。■
「近況報告参照


YouTube 同郷の詩人金子みすゞ

       ■今月の詩■
           私
 
        どこにだつて私がゐるの、
         私のほかに、私がゐるの。

        通りぢや店の硝子のなかに、
        うちへ帰れば時計のなかに。

         お台所ぢやお盆にゐるし、
         雨のふる日は、路にまでゐるの。

         けれどもなぜか、いつ見ても、
         お空にや決してゐないのよ。

  ■この作品から感じること
 この詩にはみすゞの優しい本質が
 秘められています。「どこにだつて
 私がゐるの」とはすべてが私である
 ということです。魚も鳥も私なので
 す。それは魚の側に立ち、魚だった
 らどう感じるかという思いやりの心
 です。それは万物を愛そうとする優
 しくて広大な愛のこころが発するも
 のです。この観点からみると、たと
 えば「お魚」は私が私を食べる詩と
 いってよいでしょう。何んでもない
 ようなみすゞの詩が深い感動を呼ぶ
 理由はここにあるのでしょう。
 ■東日本大震災緊急エッセイ 鈴と小鳥とそれから私 -- 大震災後と金子みすゞ
        金子みすゞの詩も近代の名詩ベストテンに
   月刊詩誌『詩と思想』2007年11月号に「名詩の条件」近代詩編という特集が組まれました。
   そ
の座談会には三人が出席しそれぞれ近代詩のベストテンを選んでいます。出席者の一人と
   して
三田洋が選んだ名詩のベストテンは次のとおりです。
   島崎藤村「小諸なる古城のほとり」 与謝野鉄幹「敗荷」 北原白秋「片恋」 
   萩原朔太郎「地面の
底の病気の顔」 宮沢賢治「永訣の朝」 三好達治「湖水」
   西脇順三郎「天気」 中原中也「汚れ
ちまつた悲しみに」 立原道造「のちのおもいに」
   金子みすゞ「私と小鳥と鈴と」

nifty 三田洋のWeb site