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著者インタビュー「外国人との賃貸仲介マニュアル」
住宅新報 平成18年10月3日号
「国際化への知識武装を」入管法など
 基礎を分かりやすく...
 
日本在住の外国人は、今や200万人を超えた。なかでも少子高齢化を背景に、中南米、フィリピンから就労目的の外国人の流入が加速している。外国人居住が多いエリアに拠点を持つ住宅・不動産業者にとっては、賃貸住宅居住を希望する外国人との対応に苦慮している例も多いという。
「住宅・不動産実務ブック 外国人との賃貸仲介マニュアル(Practical Guide of Rental Business with Foreign Residents inJapan)」(住宅新報社刊)の著者である国際不動産の三谷雅行氏に、外国人居住の現状などを聞いた。(聞き手・同紙編集長
吉岡 達也氏)
 
―「マニュアル」は、外国人に対する賃貸実務やノウハウが分かりやすくまとめられていると好評です。

「外国人登録者数は05年末で201万人に達した。同時に、
賃貸物件探しで不動産業者のもとを訪れる外国人数も増加
傾向だ。しかし、その一方で、言葉や生活習慣の壁もあって、
門前払いをせざるを得ないようなケースも多い。
本書は賃貸管理業者を主な対象に、入管法や外国人登録法
といった賃貸契約に関する基礎的な知識やポイントを実践的にまとめた。専門業者としての日頃からの知識武装としてもらえればと思う。」

―外国人を対象とした賃貸業務に接したきっかけは。

「20代の外国勤務を経て、30代の時に不動産営業の業務に
携わった。当時はまだ、住宅・不動産業界においては国際化が遅れている側面もあったことから、1983年(昭和58)年に建物管理会社・国際不動産を設立。その後、数多くの事例を経験してきた。」

―日本在住の外国人の主な傾向としては。

「以前は韓国、中国からの外国人登録が主流だったが、最近では その他のアジアからの留学生や中南米、フィリピン、インドからの流入が目に付く。また、多くの日系人が、群馬県や静岡県、愛知県などで主に部品関連の工場勤務に就いている。今後、就労人口の減少が続く日本にとって、外国人の労働力は更に
重要となってくることが想定される。」

―地域的な居住の特徴は。

「居住先については、国ごとに1カ所に集中する傾向がある。例えば、 アメリカ人やイギリス人は港区周辺に多く、フランス人は飯田橋から 神楽坂周辺が目立つ。中国、韓国人は大久保から池袋にかけて、 インド人は江戸川区西葛西に多く居住している。諸外国でもいえる ことだが、同じ国籍の外国人同士が近隣エリアに居住し、情報交換をすることが重要であることが分かる。」

―外国人の居住形態は賃貸が中心なのでしょうか。

 「例えば、中南米から来日し日本の工場に就労しているケースでは、主に人材派遣会社と契約し、会社が契約した公営住宅などに住んでいる というのが一般的だ。とりわけ家を貸す側の自治体にとっては、空き室 対策や収入増にもつながっている。」

―「保証人」の問題がよく取り上げられます。

「来日した外国人が、日本国内で日本人の連帯保証人を見つけるのは難しい。家賃を含め、病気や入院などの事態にも支えになるような、 手厚いサービスが可能な保証人機構の登場も待たれるところだ。」

―今後、住宅・不動産業界として、外国人との賃貸問題に対処していかなければならないことは。

「我々不動産の業務では、これまで入国管理の知識などはほとんど必要がなかった。しかし、今後の国際化と共に、宅建業者としても在留資格・期間・外国人登録カードの基礎知識の習得なども重要になってくると思う。業界全体としても、社会的責任という視点からもこうした知識の習得や啓発活動を進めていく必要があるだろう。」

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