平成11 年 香川県立図書館企画、資料にみる四国遍路展が
平成11 年 10月19 日〜11月21日まで香川県立図書館で
開催されましたのでミニミニ情報に取り上げました。
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資料にみる四国遍路展より
「お四国さん」 の名で親しまれている四国遍路は、弘法大師空海にゆかりのある88
ケ所の霊場を巡拝することで、四国修行ともいいます。香川県には、66番札所雲辺寺
から、結願の寺である88番札所大窪寺までの23ケ所の霊場があります。
四国遍路の歴史は古く、その源流は平安時代にまで遡れますが、当時の巡拝者は僧侶
や貴婦人など、宗教的な動機の強い人々でした。ところが江戸時代になると、信仰心だけ
でなく観光目的の庶民が参加するようになりました。また、病気や貧困などの事情で、
死ぬまで巡拝を続ける人々もいましたが、今ま残る「お接待 」 の風習や、弘法大師への
信仰に支えられての旅でした。
江戸時代には、四国遍路に関する最初のまとまった資料である 『空性法親王四国霊場
御巡行記』 が著されています。空性法親王は後陽成天皇の弟で、巡拝の際の案内役を務
めた僧 ・賢明 が記録したものです。また、澄禅という僧による『四国遍路日記』、俳人
大淀三千風による 『 四国遍路海道記 』などもあります。
『 四国偏礼道指南 』 は、20回以上もの遍路を行った僧 ・真念によるもので、四国霊
場の全貌が詳細に記録されているため、江戸時代を通じて何度ま重版されたほどです。
文筆、仏画ともに優れた学僧 ・ 寂本著の『 四国偏礼霊場記 』 も、景観図を加えた詳しい
案内記で、 他の資料と異なるのは、それが善通寺から始まるという点です。同じく寂本によ
る 『 四国偏礼功徳記 』 は、四国遍路の霊験説話や弘法大師の伝説を集めた資料です。
明治に入ると、280回も巡拝したという中務茂兵衛が 『 四国霊場略縁起 道中記大成
』
を著しています。当時の四国霊場と遍路の様子が丁寧に書かれている資料です。
女性史研究家の高群逸枝は無名の娘時代に遍路の旅をし、その手記が九州日日新聞に
連載されました。この時の旅を20年後に振り返って書いたのが 『 お遍路 』
です。
昭和時代になると、 遍路に出る目的が多様化し、 単なるガイドブックにとどまらない
資料が出版されるようになりました。花や仏像、道標など様々な見所を紹介する資料や、
遍路から得た感動を歌や美術で表現した資料などです。種田山頭火の 『 四国遍路日記
』
や荻原井泉水の 『 遍路日記 』、鴨居道による 『 四国霊場八十八ケ所御詠歌
』、門脇俊一
の 『 四国霊場八十八ケ所霊場めぐり 』 などが挙げられます。
宗教家や芸術家、作家だけでなく、老若男女を問わずあらゆる人が書いた遍路の旅の
体験記も数多く出版されています。退職後、スケッチをしながら巡拝したという『へんろ
みち 』 ( 中島久雄 )、29才の誕生日に四国巡礼のツ−リングに出た青年の旅の記
録 『 巡礼ツ−リング 』 ( 樫野和弘著 )、外国人が英語で遍路の体験記を書いた『Tal
es of a summer henro 』 ( Craig McLachlan 著書 )のような資料もあります。
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