キワモノ系第二弾
【G4 MDD用強化静音電源500W】
<取扱説明書>
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<電源のピンアサイン>
| COM |
+3.3V |
+5.0V |
+12V |
+25V |
| 5VSB |
-12.0V |
PS_ON |
PW_OK |
ATX電源
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MDD電源
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MDDシリーズの最大の欠陥とも言える電源ユニット。「ツインファンは避けるべし!」という教訓を思い出させる騒音。Dual CPU機なのにADC出力を除くと300Wに届かない非力さ。快適なMDD lifeを送るためには強化静音電源の作製は必須。 早速実験。ピンアサインを見ると・・・何じゃコリャ、ATX電源とはまったく互換性がない。まあ電極は挿し換えればいいことにして、テスターでチェック。ふむ、QSと同じく25V(白)と5VSB(紫)が常時出力されている。QSは5VSBはダミーで25Vを利用して起動する仕組みであったが、MDDではどうか。25Vのスタンバイ電圧が必要なようだとちょっと手こずりそうだ。 まず5VSB(紫)を抜いて起動スイッチを押してみる・・・が、ウンともスンとも言わない。5VSBを元に戻して25V(白)を抜いてみると・・・問題なく起動。ただしFireWireのバスパワーが出ない。ADCモニタは持ってないが、当然ADC出力も出ていないであろう。MDDでは起動に必要なのは5VSBだけで、25VはADCとFWバスパワーにしか使用されていないわけだ。これは好都合。白の換わりに黄色(12V)を14番へ挿すだけでFWバスパワーが使えるはずだ。試しに21番(黄色)を抜いて14番へ挿して起動してみる。思ったとおり問題なく起動するしFWバスパワーも使える。なんだ、QSより簡単じゃん。喜び勇んで電源を取り外してみる。
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と、いきなり立ちはだかる物理的な壁・・・それはこの電源の特殊な形状。薄い部分はわずか50mmでしかも斜めカット入り。厚い部分でも60 mmしかない。通常のATX電源は150 x 140 x 86 mm。対してこの電源は128 x 290 x 60/50 mm。このウナギの寝床状のスペースに収まるATX電源はない。 この物理的な壁を打破する一番簡単な方法は電源の外付け。24ピンケーブルを延長して配線変更し、ACコネクタの穴から筐体内へ引き込めばいい。が、外付けはスマートさに欠ける。絶対に内蔵じゃなきゃヤダ!
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何とかこの5インチベイの上に乗せることはできないか? と思ったが無理だ・・・5インチ=127 mm。全然スペースが足りない。ならば電源の基板だけ取り出して使えばどうだろう。ATX電源の巾は86 mmだが、120 mmファン搭載電源だとファンの厚みが25mmあるから、肝心な部分は60 mm以下のはず。つまり128 x 290 mm以下の大きさの基板なら純正電源の跡地に取り付け可能だ。
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とりあえず手近にあったSilverstoneのSST-ST40Fを開けてみる。基板はおよそ108 x 144 mmで取り付けられたパーツ類の高さは54 mm程度。これなら純正電源より小さいので十分内蔵可能だ。しかし問題はヒートシンクの向き。写真の右から左への送風で冷却される設計になっているが、MDDに取り付ける場合は下から上へ送風する状態になる。これではマズイ。
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 この写真はメーカーHPより転載したものです |
例によってPC-SuccessさんのHPで電源を物色するうちに、この電源を発見。サイズが100 x 225 x 40 mmで400W。ピッタリ! 問題は価格。2万円以上する・・・が、即注文。待つ事数週間、届いたSS-400H1UをMDDの電源跡地へ当ててみる。ここでいきなり問題発生。ACコネクタの位置が合わない。ACケーブルを筐体のコネクタ用の穴から引き込んでから接続すればOKと考えていたが、太いACケーブルを曲げて電源のコネクタへ挿すためにはスペースが足りないのだ。電源をバラして使えば、何とかなりそうではある。 続いて電源を単独で起動してみると・・・ギョェ! これは掃除機の吸い口を手で押さえた時の音だな。さすがサーバー用、凄まじいファンが搭載されている。 さて、この電源をバラすのは少し保留にして、1Uラック用電源をキーワードに使えそうな電源を探してみる。と・・・
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 この写真はメーカーHPからの転載です。 |
有名電源メーカーのZippyが多種多様の1Uラックサーバー用の電源を製造しているのを発見。この中から通販で入手可能なH1H-6500Pに注目。ACプラグが外付けにできる。サイズが225 x 100 x 40.5 mmとコンパクト。しかも500W。さっそくProvaさんへ注文・・・価格はやっぱり2万円以上と、ちと高い。 |
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待つ事3週間、H1H-6500Pが到着。純正電源と比べてもこのコンパクトさ。これなら余裕で内蔵可能。ひとまず電源を点火してみると・・・ファンの音はジェット戦闘機よりは少しマシといったところ。 ^^;
この電源をMDDに搭載するためのポイントは、以下の4点と思われる。 1)24ピンメインコネクタの配線変更 2)電源の取り付け方法 3)電源の冷却方法 4)筐体全体の廃熱に対する配慮 |
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とりあえずこの電源でMDDを起動できることを確認するために、メインコネクタの配線変更から開始。余分なケーブルは根元からカットしたいので、保証シールをビリビリ破ってネジをいくつか外し開腹。 部品の密度はかなりのもの。右側のアルミ板2枚が二次側のヒートシンク。熱伝導グリスでフタと密着して放熱するようになっている。左側のオレンジ色の長方形が一次側のヒートシンクを覆っている熱伝導シート。一次側はシートで絶縁されてフタと接触している。左端の黒いのが爆音40mmファン x 2個。 |
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まず邪魔な爆音ファンを撤去。都合の良い事に、爆音ファンの台座ごと取り外せるようになっている。電源がよりコンパクトに。 |
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続いて基板をボックスから取り外し。ネジ4本外せばすぐに取り外せる。基板をボックスに固定したままではラインのカットがうまくできない。 |
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ラインをばらす・・・。24ピンメインコネクタ、Pentium4用4ピンコネクタ、PCI Express用8ピンコネクタからすべての電極を抜き取り、ピンアサインを確認しながら24ピンコネクタへ電極を挿し直す。この時になるべくラインが絡み合わないように順番に挿していく。-5VやPower_Goodなどの使わないラインは根元からカット。 |
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とりあえずすべての配線処理が終了して基板をボックスへ戻したところ。これでMDDを起動できるはずだ。電源ボックスのフタを数本のネジで仮止めして、MDD起動テスト。 |
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相変わらずdengerousな風景の起動テスト・・・
サイドパネルを開けた状態で作成中の電源を接続。とりあえず24ピンメインコネクタと起動HDDに給電し、その他のドライブのIDEケーブルは外しておく。給電されてないドライブのIDEケーブルが接続してあると起動途中でフリーズする場合がある。 各部の接続を点検してから起動スイッチを押すと・・・ジャーン・・・と、見事起動した。絶対起動すると確信していても、起動音が聞こえるとやっぱり安心するね。Finder画面に到達したところでFWバスパワーも確認。問題なし。 |
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さて、MDDの起動が確認できたので、次のポイントは電源の取り付け。とりあえず電源を純正電源の跡地に置いてみると・・・余裕だ。これなら取り付けは何とでもなりそう。両面テープでペタッと貼付けるのが一番簡単そうだ。 |
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問題は電源の冷却方法。電源の側面は写真のとおりで巾が40.5 mmしかないのでこちらから送風するのはほとんど無理。というわけで、電源ボックスのフタを半分カットしてそこにファンを取り付けることにした。純正電源の巾は約60 mmなので、厚さが20 mm程度のファンなら取り付け可能。 |
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早速フタを半分にカット。・・・だがこれが一筋縄ではいかない。非常に固い金属(ステンレス?)でできており金ノコでは歯が立たない。で、力技。半分に折り曲げる。伸ばす。これを繰り返して金属疲労を利用して引きちぎる・・・どりゃーっ!
・・・実はジグソーを使ってカットすると、あっと言う間に切れることが後で判明。 |
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ハイ、こんな感じ。 フタがカットされた場所へファンを取り付ける。20 mmの厚みのファンは適当なモノが発見できなかったので、試しに80 x 15 mmのファンを取り付けてみる。 |
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裏側には1 mm厚のアルミでこんな板を作って両面テープで貼付けてみた。2カ所のツメと1カ所のネジで筐体へ固定する仕組み。 |
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で、これができあがった試作品。実際取り付けてみたところケーブル長が少し足りなかったため、24ピン延長ケーブルを使って延長してある。 早速FW800 1.25HGz DPで試運転してみるが・・・ちょっと風量が足りない感じだなぁ。3時間程の運転で電源部がかなり熱くなる。それに15 mmの薄いファンはシャーシャーと五月蝿い。 と、いうわけでこの試作品はボツ。 |
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電源の冷却を再考案。電源を浮かせて筐体に取り付け、電源の横(前側)に120 mm Fanを設置、半分にカットしたフタの部分から電源ボックス内へ風を送り込むことにする。120 mm Fanはファンコン付きのEnermax UC-12AEBSを使用し、冷却に必要な風量を探ってみる。このファンの最大風量は83.49CFMとかなりのもの。
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冷却効率UPのため、二次側のヒートシンクには32 x 32 x 20 mmの小型ヒートシンクを接着した。熱伝導エポキシは高価なので硬化タイプの放熱用シリコンを使用。 |
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電源を固定するためのアルミボードの製作。今度は純正電源と同じようにツメを4つにしてみる。金ノコで2 mm切り込みを入れてプライヤーで折り曲げ、また5 mm切り込んでは折り曲げ...と地道な作業を繰り返す。室内で金ノコを使うと嫁が怒るため庭先で蚊と戦いながら作業。ツメを形成したら、ネジ穴は現物合わせで位置決めをして電動ドリルで穴開け。
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そして試作品2号完成。ファンの左上の金色のツマミで回転速度を調節できる。とりあえずファンを最大回転にして試運転。掃除機なみの騒音。 ・・・ところが、やはり数時間すると電源ボックスはかなり熱くなる。これはどういうことだ? 試しにCPUファンも同じくUC-12AEBSに取り替えて最大風量にしてみる。ダブル掃除機でひどい騒音。だが今度はCPUヒートシンクも電源ボックスもほんのり暖かい程度。これはつまり電源自体の発熱ではなく、CPUヒートシンクの熱気で電源が熱せられているということか。TITO's Web Page、MDD静音化奮闘記!、G4 MDD 静音化 いじりくまわした記録などの著明HPに電源外出しの記録があるが、外出し電源はほとんど熱くならないらしい。放熱効果もさることながら熱気に炙られないのが良いのだろう。 試作品1号をボツにしたのはちと早まったか。 |
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電源自体の発熱は以外と少ないことがわかったので、ファンは電源ボックスの巾と同じ大きさの100 mm角ファンを使うことにした。Scythe SY1025SL12M、22dB/42.7CMF。120 mmファン使用電源よりスッキリした形状になった。 早速FW800に取り付けて試運転。ホームセンターで購入した熱帯魚用の温度計で温度を監視してみると、電源ボックスはかなり熱くなっているようでも60度程度でCPU温度とほぼ同じ。48時間の連続通電を行ってみたがまったく問題なし。これでほぼ完成だが・・・ |
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せっかくだからCoolingAfter Moduleを取り付けてみる。できれば基板は電源ボックスに入れてファン回転時間の調節ツマミだけをどこかへ取り付けたいところだが、ボックス内には基板を入れる余裕がない。やむを得ず外付け。 |
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MDDに取り付けるとこんな感じ。CoolingAfter Moduleは両面テープで筐体の奥面に貼付けた。電源ファンのノイズはサイドパネルを閉めるとほとんど気にならない。出力も十分なのでHDD4台とGeForce 7800GSを使っても全然問題なし。MacをシャットダウンするとCoolingAfter機能が働きCPUファンと電源ファンが筐体から熱風を排出する。およそ5分ほどCPUファンを回転させておくとヒートシンクの温度はほぼ室温と同じくらいまで低下する。
またまたかなりの散財をしたが、出力・静音性とも申し分ない電源を作り上げて至極満足。FWバスパワーもCoolingAfter機能も使えるし。ADCが使えないが・・・私はADCモニター持ってないから関係ないもんね。
この電源の詳細は取扱説明書で。 |
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ところで購入したまま放置されたSeasonicのSS-400H1Uだが・・・このように壊れたMDD用電源のボックスに中身を移植。ヒートシンクを拡張して冷却効率を上げ、ファンコン付きの60 mmファン2機を搭載、CoolingAfter機能も装備してオークションへ出品。無事買い取られて行きました。お買い上げありがとうございました。m(_ _)m
>MDD用400W電源の製作へと続く・・・
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