■佐為の性教育講座A■文/なを


「だって!」
「ヒカル・・?」
「だっておれお前に何にもしてやれねぇんだもん」
「何にもって、そんなことありませんよ」
「碁だって最近全然打たせてやってねぇし、だからっておれじゃ佐為になんてまだまだ勝てない」
「そんなこと・・」
「いいんだ、おれにだってそのくらいのことわかるさ。おれもちょっとは強くなったんだ。そしてそれは全部佐為のおかげなんだ」
「ヒカル・・」
「おれ感謝してるんだぜ、佐為がおれにとりついてくれたこと。そうじゃなきゃ碁がこんなに楽しいってこと一生知らずに終わってた」
「ヒカル、私は、ただ碁が打ちたくて、あなたを利用しただけです。それを感謝だなんて・・」
「利用なんて言うなよ、おれたちは・・おれたちは友達だろ」
「・・・はい」
「へへ、だろ?友達だったら、フィフティーフィフティじゃなきゃな!」
「はい?」
「持ちつ持たれつってこと」
「はぁ」
「よし!んじゃ、決まりっと。続きするぞ」
「えぇっ、何でそうなるんです!」
「いーから、いーから」
「よくない!・・って、や・・めっ、なさい・・ヒカ・・・」
「佐為ってさ・・ほんとキレイだよな」
「ヒカ・・ル・・?んんっ・・」
「おれ・・ちょっとヤバイかも」
「あっ・・ヒカル、そん・・なに・・」
「佐為、おれ・・」
「はぁ・・あっ・・ヒカ・・ル」
「佐為・・もっとおれの名前呼んで・・」
「ヒカル・・ううっ・・あ・・」
「もっと!」
「ヒカル・・ヒカル、ヒカル・・・あああっ!」
「佐為・・佐為!」
「はぁ・・はぁ・・・ヒ・・カル・・?」
「佐為、佐為・・」
「そんなに・・抱きしめたら、苦しいです」
「・・・」
「泣いているのですか?」
「泣いてなんかない!」
「そう」
「・・・」
「ヒカル。感謝しているのは私の方ですよ」
「え・・?」
「さっき言ったでしょ?あなたは私に感謝してるって」
「ああ、うん」
「あなたとともに生き、あなたに碁を教え、そして私もまた教えられました」
「ティッシュとか?」
「ふふ、そうですね、そんな日常でさえ私にはかけがえのない宝物です。碁のことだけじゃなく、ヒカルとともに過ごすのがとても楽しい。」
「おれと・・?」
「はい。そりゃあたまには碁が打ちたいな〜って思うときもありますけど」
「そのうち打たせてやるよ〜」
「期待しないで待ってます」
「ははは」
「ふふ」
「なぁ、佐為、おれたちさ・・」
「はい?」
「ずっと一緒にいような!」
「・・・はい」
「絶対だぞ!」
「はい」
「勝手にいなくなったりするなよ!」
「はいはい」
「約束だからな!」
「ヒカルがおじいちゃんになってもずっとずぅーっとそばにいます」
「うん」
「だからたまには打たせてくださいね」
「わかってるってば〜」
「さ、ヒカル、そろそろ体を清めていらっしゃい」
「え?ああ、そっか。シーツもこっそり洗濯しとかなきゃな」
「はい」
「とっとと、すませて遊びに行くか。あ、そーだ、今日は佐為を連れて行きたいところがあるんだ」
「どんなところですか?」
「へっへーん、それは後のおっ楽しみ〜」
「ヒカル〜」
「さー、ひとっ風呂浴びるか〜」
「もう!ヒカルってば!・・でも今日も楽しい一日になりそうですね」
「もちろん!さ、行こうぜ」
「はい!」

                            ■終わり■