1/10/2004 専門用語
初めて、電子部品にふれたのは 私が うんと ちっちゃい頃。 母が内職で リード抵抗を使っていたのだ。
もちろん、その頃は 「抵抗」 なんて言葉は知らなかったし、 まして 「リード」 なんて知る由もなかった。
ただ、物だけは見ていたので 電子部品関係 の仕事に就いた時、妙に 懐かしく感じたのを 覚えてい
る。 もっとも この業界の専門用語には 結構苦労した。 実は、 もう大半を 忘れてしまったのだが…。
で。 その仕事場での 初出勤 の日。 その会社は 電子部品の商社で、その時点では まだ製造も手
掛けていた。 元々は、そちらの 製造のスタッフとしての採用 だったので、他のパートの方と一緒に、簡
単なレクチャーを受けた。 基板の 実物を見せられて、本当に簡単な説明だったけれど 一通り?話が
あった後 ・・・ 担当者だった Mさんは おもむろに ノギスを取り出し 「これが何か、判りますか?」 と訊
いてきた。 その時の メンツは 4人。 皆、主婦で・・・定かではないけれど、ほとんどが同年代、だったと
思う。 Mさんは、隣に座っていた Tさんから順に 表情を 確かめつつ・・・皆一様に 不可解な顔をして
いるのを見て、妙に 満足気だった。 そして、最後に 私の顔を見て。 「判らなくても、 一向に 構わな
いんですよ」 と 微笑んだ。 思わず、私は 「ノギスですが・・・?」 と 答えてしまったのだが ・・・ 後に、
これは失敗 だったと気づいた。 どーも、Mさんは 皆が 判らない事によって 自尊心を 満足させていた
らしく ・・・ 判ってしまった私を あまり 気に入らなかったようだ。 ま、こちとら 自動車整備士3級の 基
礎講習に 通っていた人間だ。 ノギスが判らなくて ど〜するっつの。 しかし、そんな事を 知らない Mさ
ん ( そう。 資格を 取得していれば、もちろん 履歴書を見れば 判るんだけど ・・・ 基礎講習が終わ
った 段階で、妊娠悪阻の為に 入院してしまった私は 資格を取って ないのであったぁ ) 尚も食い下
がり 「使い方はご存知じゃないですよね・・・?」 ・・・知ってるっつーの。 他にも、電ドラ の使い方や
半田ごての使い方、一事が万事、知らないでいてほしかったらしく ・・・ 知っていた私は、最後まで彼
に嫌われていた。 でもねん? み〜んな、別に、基板製作の為の、専門用具じゃないんだから ・・・。
その世界の 専門用語である、シルク図 とか、カラーコードとかは 判らなかったでしょ? カラーコードな
んて、黒い礼服、小林一茶・・・とか 言って、覚えたんだよぉ。 ( おぉ。懐かしい・・・。 ) ま、そのうち
製造は やらなくなってしまって、 Mさんも クビになっちゃったりして ( 色々あったんだよお ) その世界の
専門用語に どっぷり ハマル 羽目に なってしまった。 何故なら、 お気楽な製造スタッフから、営業へと
配置替えになり ・・・ やっぱりね、 ノギスなんか 専門用語でも なんでもないよー。 その世界でしか通
用しない言葉って、いっぱい、いっぱいある。 ホントーに、苦労しましたよ、はい。 で。 まぁ専門用語
ではないんだけど、つい先日 その世界の言葉?を 知っていて ちょっと いい気分になった事がありまし
た。 その言葉って ・・・ 「トラ技」 。 男性は、もしかしたら ご存知の方も 多いかも。 「トランジスタ技
術」 という本の 事です。 一般的にはマイナーだけど、 超有名な一冊です。 技術屋さんで 知らない
人はいないでしょう ・・・。 逆に言うと。 技術屋でもないのに ( しかも、フツーの主婦で )知っている人
はレアらしく ・・・うーん、確かにちょっと、いい気分でした(笑) 今なら Mさんの気持ちが 判るかも…。
ノギスを出した時「何ですか?それ?うーん、わかんなーい♪」 って、言っといてあげれば良かったかな。
いきなり、こんなトピックを書いたのは。 今日 ひょんな事から 「月刊バーコード」 という 専門雑誌の存
在を知った為です・・・。 ( あ、9月号から、月刊自動認識 に 変わったそうですが。 ) 世の中、知ら
ない事が いっぱいあるのね〜。 自分の 知らない世界に、足を踏み入れてみるのも なかなかオツなも
のだと思いますよ・・・はい。 つー事は?デパートの1階にも、足を踏み入れるべきなのかしらん・・・?