4月1日。トリアーの葡萄畑ではアーモンドの花がほころんでいた。
アーモンドの花は桃や桜に似ていて、少し日本の春を偲ばせる。いまごろ、日本でも桜が咲いているのだろうか。





冬景色のままの葡萄畑に紅一点、艶やかな花。






4月2日、やっと手に入れたデジタル一眼レフを片手に、ザールへ足を伸ばした。





杭に枝を結わえ付けているのは、一晩水に浸した若枝。最近は針金で代用する醸造所が多いなか、年季の入った
葡萄農民の面影が浮かぶ。






春の日差しをあびる斜面には、細かいシーファーが一面に積もっていた。
これが太陽の熱を吸収して、葡萄の生育を助けるとともに、ワインに独特のスパイシーな味わいを与える。







葡萄の涙。ザールの葡萄も冬眠から目覚め、剪定の痛みで泣いているようだ。
あと何粒流せば、涙が止まるのだろう。







ザールへの遠足からおよそ一週間後。トリアーの葡萄はまだ泣き続けていた。






アーモンドの花は散ったが、たんぽぽがあちこちで咲き始めた。
長閑な田舎の春。










4月22日、堅い芽がほころび、まるで花が咲くように小さな葉が顔を出した。






顔を出したばかりの葉は、なぜか赤っぽい色をして、細かい産毛が覆っている。





あちらからもこちらからも、一斉に芽吹きが始まった。






先週咲いたばかりと思ったタンポポは、真南を向いた斜面ではもう綿帽子になっていた。









4月30日。順調に広がり続ける葉。今年の房がもう顔を出している。






葡萄畑だけでなく、トリアーの景色も一面の夏色に染まりつつあった。
木々の緑が次第に深まっていく。





開いたばかりの葉には、赤い縁取りがある。






昔、葡萄農民は葉が出始めた様子を髪飾りに例えたという。
髪飾りなど贅沢品で、手の届かない美しい品を身近にある葡萄に見立てたのだ。





若やいだ緑の葉が一斉に芽吹き始めた葡萄畑。






4月も終りに近付き、畝の間のたんぽぽも、すっかり綿帽子になっていた。




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撮影2005年4月
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