MOVIE SOLILOQUY

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□評価:★★★
□監督:ロブ・マーシャル
□出演:チャン・ツィイー 渡辺謙 コン・リー ミシェル・ヨー 役所広司 桃井かおり
□ストーリー:置き屋に売られた千代(後のさゆり)は「会長」と呼ばれる紳士との出会いから、芸者を目指すようになる。彼女の才能に目を付けた人々の手によって、花街一の芸者への道を歩み出した千代だったが、会長への愛をつらぬこうとする彼女の前には芸者であるがゆえの様々な障害が待ち受けていた。
□感想:日本を舞台にした映画なのに、主演女優陣はほぼアジアのスター(ただし超級クラス)で台詞は英語、日本の文化や時代考証を完全に無視して作り上げられた芸者映画。
 その辺りの滅茶苦茶さは、この映画が日本っぽい世界で繰り広げられているファンタジーであると割り切ることと、吹き替えを日本語にすること(日本人の役者は自信が吹き替えをしている)で、違和感を回避できないことはありません。また、セットの豪華さや主演女優陣の美しさは一級品で、視覚的充足はしっかり得られます。
 しかし、中盤以降には「いい加減に終われよ!!」と思ってしまうほどストーリー展開がグダグダ。「千代の人生」「千代がいかにして花街一の芸者に成り上がったのか」「ライバルとの確執」「戦中・戦後の芸者の姿」などなど、制作サイドが色々な要素を詰め込みたいのは分かるのですが、テーマを絞りきれていないため、観ている側も何を楽しめば良いのかが分からなくなってしまいます。おそらくは千代の成り上がりが最も重要なテーマであるはずで、それを見せたいなら花街一の見せ場をどうしようもないほど絶望的なものにしておいて、その後の経過をあっさりハッピーに描けば、全く同じ終わり方で、しかもスマートに幕を閉じることができたのではないかと思います。後半の戦中・戦後を描いた一連のシークエンスは大した内容もないし、良くも悪くも独特なこの映画に漂う空気感をぶち壊す全く不必要な場面。
 こんな感じで、観終わった後には「画面はキレイやったね…」という微妙な感想しか残らないであろう作品。ハッキリ言ってつまらないです。