■トゥモロー・ワールド
□評価:★★★★
□監督:アルフォンソ・キュアロン
□出演:クライヴ・オーウェン ジュリアン・ムーア
□ストーリー:人類に子どもが生まれなくなって18年。世界の各地では紛争やテロが起こっていたが、イギリスだけは強固な軍事体制を引くことにより、何とか安静を保っていた。政府のエネルギー省に勤めるセオは、ある日、元妻ジュリアンが所属する反政府組織「フィッシュ」に拉致され、キーという名の少女を「ヒューマン・プロジェクト」なる組織に届けるように依頼を受ける。キーは妊娠をしていたのだった。
□感想:『天国の口、終りの楽園。』のような単館系作品から、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』のような超大作まで、幅広いジャンルで才能を発揮する若手監督アルフォンソ・キュアロンが手掛けた近未来アクション映画。
CGをフルに活用したSF映画ではないし、かと言って、反体制的テーマとか小難しい哲学がちりばめられている訳でもない。なぜか知らないけど子どもの生まれなくなった世界で、なぜか妊娠した女の子がいて、存在自体あやふやな組織に少女を連れていくという、なんだかハッキリしない映画。実にヨーロッパ映画的。テロのシーンやエンディングなど、何となく監督の伝えたいことが分かるようなシーンもあるけども、やっぱり軸が定まっていないような印象を受けます。元々監督自身も語っているように、基本はチェイスムービー。ただ、チェイスムービーとして見た時も、展開があまりにベタ過ぎて先が読めてしまう非常に退屈。ストーリーに何のサプライズもなく、ただテロや政府から逃げていくシーンだけが延々と流れていきます。
この映画の特徴であるカメラの長回しも、観る人(例えば制作者や評論家)が観れば「すごい」と思わせるものなのだけれども、それが普通に鑑賞する人にとっては特にプラスになっていないと思います。
なんとなく、監督が色々実験したかったのかな〜という印象を持った作品。わざわざ映画館に観にいくほどでもないかな。