ペットは子供の「社会的サポート」



7月24日中日新聞夕刊に興味深い記事が掲載されていました。
ペットが子供の情操教育に役立つという『定説』があるものの、その効果が心理学的に
研究されるようになったのはつい最近のこと。
アメリカ・パデュー大学のメルソン教授のお話をまとめてみました。

子供がペットに求めるものは・・・9歳から10歳のドイツの子供たち1994年調査結果

悲しいときにペットにいて欲しい・・・・79%
ペットと秘密を共有する・・・・・69%
友達よりもペットと一緒にいたい・・・48%

日本のペット飼育率は人口比で約4割だが、アメリカでは70−75%の子供が
ペットともに育つ。そうした環境で子供がペットに深い愛情を持っていることが研究の結果、わかってきた。
たとえば、5歳から12歳までの調査で成長とともに親と過ごす時間は減るがペットとの時間はかわらないか増えている。
ペットのことを友達よりも好きと答える子供が多い、その信頼がどうやって生まれるのか、
最近の子供は忙しい、親も忙しい。そんな家庭の中で「何もしない豊かな時間を共有できる相手、それがペットなのです。」
ペットの存在は特殊だ。いつでも望むときに一緒にいられる。そして人を評価せず,期待せず、見返りを求めない。だから子供は解放されリラックスできる。
教授はこうしたペットの役割を「社会的サポート」のひとつだと考えている。
心理学でいう社会的サポートとは、信頼できる相手からの様々な心の援助。
ストレスが多い現代、人間だけでは支えられない部分をペットがサポートしてくれる。
小さな子供はペットととのじゃれあいの中から多くのことを学ぶことができるのがわかってきた。子供のじゃれあいは身体的・知的・社会的な成長に重要だ。
相手がペットだと何をすれば相手が痛がるのかとかいう想像力や感情を抑制することを学ぶ。そこから共感が育つ。他者の表情を読み取るんぷ力が豊かになるという報告もある。
特に男の子に誰かに世話をする機会作りにペットが適していると教授は話す。
「アメリカの子供でもわずか3歳で赤ん坊の世話はママ(女性)の仕事と認識している。
実際に5歳の子供たちに赤ん坊の世話をさせる実験では女児はがんばるが、男児は拒否するか逃げてしまう。面白いことに猫や犬の世話に対しては男児にもジェンダー(役割の社会的性差)の意識がないのです。」
世話をすることで、子供は自分の価値と能力に自信を持つ。
これもペットの社会的サポートのひとつといえる。
ペットは子供の心を豊かにする。
ただし、教授は付け加える。
「家庭によっては逆の可能性がある」と。
アメリカで犬を捨てるのはほとんどが子供のいる家庭。
しかも、飼い主は「犬は家族の一員でした」という。
「家族を捨てる」ということはこどもにどういう記憶を植えつけるだろうか。
「ペットは一生面倒を見る相手として親が責任をまっとうしなければならない。
子供はよいことでも悪いことでもすぐ親のまねをします。」
親が良い手本を見せてはじめてペットからのサポートが受けられる。



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