映画館(わが青春のスクリーン 静岡映画館物語)
編集「静岡映画館物語」編集委員会
発行 斉藤 隆
平成21年3月5日 初版第1刷発行 定価 3,800円(税込)
「映画館」(わが青春のスクリーン・静岡映画館物語)という本を、先月静岡市の書店で見つけた。A4サイズとても立派な表紙に、てかてかのアート紙(?)前半196ページ、後半154ページのとても重い3,800円の本だったので、買うのを躊躇してしまった。しかしネットを調べたところやはり欲しくなって、インターネット書店も調べてみたが、どうもネットでは入手できないよう。東部の田舎に住んでいるため、店頭在庫はなかったが、戸田書店の支店で聞くと、本店の在庫を取り寄せてもらえた。
さて中身だが、明治から平成までの「しずおか映画館ものがたり」が、地方都市の映画館の変遷をとても具体的に伝えてくれた面白い。当時の映画館の豊富な写真もとても貴重。また、随所に掲載された新聞広告も今となってはとても貴重なものといえる。
後半の昭和27年から63年までの静岡市の映画街の様子と、上映作品リストもよくぞ集めましたという感じで、その時代時代の作品ラインナップもとても興味深い。自分が映画を見始めた1970年代の2本立ても組み合わせが、沼津と結構違うのも意外な感じ。静岡市の映画館を支えてきた静活の方が編集長のようで、だからこそ貴重な資料が集まったといえそう。やはりその時代時代を伝えてくれる記事が読んでいても興味深い。(「ゴジラ対大協和マート」「アートシアターミラノの頃の思い出など」ほか)。
不満としては、まず1重すぎる(後半は薄い紙の方が…)2「心に残る映画10本」は、人選がイマイチ意図不明。3「現役映画興行マン」の対談はこの本では不要(だいたい世代が若すぎる)。それより、もっと往年のことを知っている方に今後に残し伝えていきたいことを語って欲しかった。不満も言ったが、とても貴重な労作なので、ぜひ多くの人に買ってほしいと思います。
編集「静岡映画館物語」編集委員会 発行 斉藤隆 ISBNがないので自主出版扱いか?静岡県内有名書店経由が一番早い?
関連記事 http://enews.eshizuoka.jp/e329442.htmlまたはhttp://4travel.jp/traveler /cruising/album/10310409/


主な内容
「映画館」 映画館のある風景
静岡中心地・映画館マップ(明治・大正・昭和・平成)
静岡の映画館と新門辰五郎 白倉和幸
しずおか映画館ものがたり 明治 大正 昭和 平成を辿る
寄稿1 村松友視(本来の表記は、示に見)、山川静夫、三木卓、諸田玲子、岩田ユキ、池田千尋
※静岡県にゆかりの著名人たちのエッセイ
寄稿2 前田匡一郎、市原正恵、岩崎芳生
石割コレクションスチール ※昭和20年代から30年代初めまでの日本映画のスチール写真
映画のある風景 (お店紹介)
寄稿3 心に残る映画10本
ゴジラ対大協和マート 水元 優
初日チラシ チラシは映画館の心意気!! ※「ベン・ハー」「ウエストサイド物語」ほか
静岡名画座とアートシアター・ミラノの頃の思い出など 池野義人
銀幕週報 映画館と共に歩んだ 昭和、静岡の貴重な映画芸能資料
ヒッチコック来静!!“サスペンス!サスペンス!”
特集企画の醍醐味「日本の巨匠シリーズ」 斉藤隆
新聞広告もまた、楽しからずや…
映画「アイ・ラブ・ユー」の制作上映活動に関わって 北村一慈(CINEMA・ONE代表)
対談 現役映画興行マン 大いに語る ー映画興行の現場からー 川口澄生 佐藤選人
横山コレクション 映画とジャズと絵画について 横山一雄
寄稿4 「映画つれづれ」
映画人インタビュー 三保洋子
映画「オリヲン座からの招待状」の試写を見て 柴田秀夫(フォトグラファー)
10枚の 拝見ー愛蔵コレクション(切手コレクション) 江嵜次郎
寄稿5 「思い出の映画館」
編集後記
資料編(154ページ)
静岡市の映画街(昭和27年から48年)
静岡市上映リスト(昭和27年から63年)
映画と映画館の盛衰を見つめて
※「映画街」は静岡のトピックと興行収入トップ10(洋画・邦画)を掲載
「上映リスト」は静活中心のデータながら、ほぼ全作品を網羅する大変貴重なもので、当時の新聞広告やスチール写真も適宜混ぜられている