遙か短文朱雀×望美の部屋です。一番上が最新です。
シリアスほのぼのコメディごっちゃまぜ、ネタバレ考慮一切しておりませんのでご注意!
弁慶黒頭巾疑惑
「弁慶さんてなんでいっつも黒頭巾かぶってるんだろうね。ヒノエくん何か知ってる?」
「ああ、確かに部屋の中ですらかぶってますよね」
「もしかして実ははげてるとか?」
「まさか」
「いや、実はさ・・・確かに今ははげてないんだよ、今は」
「今は?」
「昔、京の寺で勉強三昧の時に鬱憤がたまってさ・・・はげてきたらしいんだよね」
「そうなんだ!?」
「京の町で暴れて発散するうちに治ったんだけど、それ以来いつまた再発するかと怖くてかぶり続けてるらしいよ」
「そうだったのか・・・」
「さすが熊野の情報網だね」
「いやー姫君にそう言われると照れるね」
その後、地獄耳の叔父に熊野別当が一服盛られたのは言うまでもない。
これ朱雀×望美に入れていいものか激しく疑問(笑)。何はともあれ弁慶ファンの方に土下座で謝罪!
申し訳ございませんでした・・・!冗談ですから!ヒノエの冗談ですからこれ・・・!
神様はいるのかい?
「この世に神様は、いると思うかい?」
「・・・それを、私に聞くの?」
少女の唇にくすり、と小さな笑みがこぼれる。
「神様っていうのが、全てを見通して、人を救う。そんな至高の存在なら・・・きっといない」
そう言って少女の身体を静かに抱き寄せる。
わずかに身を強張らせながらも、抵抗もせずにすんなりと腕の中に納まる細い身体。
そのかすかな香りに目を細めながら、ヒノエはまた呟いた。
「きっとこの世に・・・神様なんて、いないよ」
その視線の先には、確かに神の身でありながら、嫉妬の情念に身を焦がすただの男の
姿があった。
ヒノエ×望美←白龍。白龍ごめん!
名称変更
「本当に、ヒノエと結婚するんですか?」
「はい」
にこにこと笑って言う望美をみて、弁慶はやはりにこにこと笑って言った。
「では、僕のことは『おじさま』って呼んで下さいね」
望美の笑顔が凍りついたのも、無理はない。
おじさま・・・!!
DNA
血は争えない。
「DNAに刻み込まれてるんだね、きっと」
歯の浮くような台詞を聞いて、顔を赤くして。
いつものようにそれを目で楽しんでいたヒノエは
彼女が言った謎の言葉に、目を丸くする。
「どういう意味だい?」
「弁慶さんとヒノエくんって、叔父と甥の関係なんだよね」
「・・・」
「聞いてるこっちが照れるような事二人とも平気で言うんだもん。聞いてて思うんだけど言葉の選び方とか
、やっぱり似てるかなって。」
血がつながってるって聞いて、納得しちゃった。
無邪気に続ける望美の言葉をその唇で遮って、ヒノエは射抜くような視線で望美をとらえた。
「・・・お前はひどい女だね」
俺の言葉を聞いて他の男の事を思い出す、そんな事平気で口にするなんて。
叔父甥ときいて納得しました。ヒノエがあー育ったのはあの父親と叔父に囲まれてたからなんだね!と(笑)
醜い手、美しい手
ためらいなく剣を振り下ろせるようになったのはいつからだろうか。
「望美さん、怪我の手当てを」
そう言われてやっと自分が怪我をしていた事に気付く。
手を差し出して袖をめくりあげる。
赤かったはずの血がこびりついてどす黒い。
どこまでが自分の血なのか、返り血なのか自分でも分からない。
なんて醜い手なんだろう。
「醜くなんて、ないですよ」
「・・・嘘つき」
いつだってそうだ。この人は。
「嘘じゃありません」
そう言って腕の傷に唇で触れる。
「これは人を守る手だ。僕たちを守るために傷ついた手だ」
「そして人を殺めた手ですよ?」
彼はゆっくりと俯いていた顔をあげて、私と視線を合わせる。
その目の中にどんな想いが隠れているのか、見えるはずもないのに目をこらす。
彼は迷いなどないようにまっすぐに見つめかえす。ただ静かに。
まばたきもせず見つめあう静かな一瞬。長いようで短いような。
「・・・ええ、美しい手です」
いつだって笑顔で嘘をつく。
目をそらすことさえせずに。
だけどその嘘に泣きたくなる自分がいる。
今も。すがりついて泣いてしまいたい。
この人を守りたい。
その為に、また血を流すことになっても。
弁慶×神子。他キャラからんでない弁神子話ははじめて。
八葉になると
望美は正直、困惑していた。
白龍は、まだ分かる。
彼はなんといっても神様だ。
人間とは何もかもが違う。
美的感覚だって違ってもおかしくない。
しかし。
「ねえ、なんでそんなに褒めちぎるの・・・?」
「思った事を言っているまでなんですが」
「そうだよ、姫君」
やっぱり、納得いかない。
「ずばり、何か企んでるとか」
「嫌だなあ人聞きの悪い」
「面白い発想をするね」
よしんば本当に企んでいたとしても、それをばらしはしないだろうが。
でも、あと考えられる理由は。
「・・・八葉になると目がおかしくなるのかなあ・・・」
そう真剣に呟いた神子の可愛らしさに、朱雀の二人は声をあげて笑った。
八葉になると神子が綺麗に見える『八葉フィルター』がかかるんだよ!とかなら納得する。
口説き文句
散々言っておいて今更だけど。
「姫君は・・・綺麗だね」
桜の花を見上げる姿。
風に舞う花びらに霞んで。
ああ、なんて綺麗なんだろう。
素直にそう思った。
それなのに。
「ヒノエくんって・・・それ、もはや口癖だよね」
笑って言われた言葉に脱力する。
ああ、自業自得だとは思う。
思うけれど。
出会った当初から軽口ばっかり言ってきた自分が悪いのだけれど。
本気で口説いても全く相手にされず、ヒノエは過去の己を罵倒したくなった。
散々言っておいて今更だけど。
口説き文句は、計画的に。
手こずるヒノエに愛を感じるんです(笑)
怖い話
「おや、何をなさってるんですか」
「・・・ち、違うんですこれは」
弁慶が目を丸くするのも無理はない。
神子と九朗がソファの上で身を寄せ合って、何故か頭から毛布をかぶっていたのだ。
何事かと思うだろう。
弁慶の顔と、焦った望美の顔をみて、ようやく今の自分たちの状況に気付いたらしい九朗が
弁解をはじめる。
「あ、いやこれはだな決してやましいことでは・・・!」
それはそうでしょう貴方にそんな度胸はない(ヒノエなら心配もするが)。
とは決して口には出さない弁慶である。
「一体どうしてそんな状況になったんですか?」
「二人で怖いゲームやってたら・・・」
「怖すぎてどうにもこうにも」
「毛布かぶらずにはいられなくなって・・・!」
涙目でそんなことを訴えだした二人を観て。
ああ本当に、余計な心配はいらないみたいですね。
弁慶はこっそり胸を撫で下ろしつつ、それでもそんな(弁慶としてはかなり面白くない)無防備な状況に陥った彼女のために、
とっておきの「毛布にまつわる怖い話」を披露するのだった。
もちろん、とっておきの笑顔で。
弁慶さんは怒らせた時も意地悪な時も笑顔。そんな感じ。
手馴れた彼
「ヒノエくんってなんでそんなに慣れてるの?」
「慣れてるように見えるかい?」
そう、確かに今までヒノエは、幾人もの女性と睦言を交わした。
それでも。
「本気になった女を相手にするのは初めてだ」
慣れてなんて、いないよ。
そうしてヒノエは望美の唇に二度目の口付けを落とした。
それを慣れてるって言うんだよ!とこの後望美は怒るのだった(笑)
それにしてもそろそろタイトルつけるの面倒です。短文タイトル無しにしよかなあ。
理由
ヒノエが現代に頻繁にやってくるようになって、望はとても喜んだ。
なんといっても好きな相手だ。
だけど同時に不安にもなる。
「ヒノエくん、こんな何度も熊野をあけてていいの?頭領のお仕事は?」
「姫君は心配症だね。大丈夫だよ」
「でもまだまだ平和とは言い難いし、気は抜けないんじゃない?」
「熊野には優秀な人材が揃ってるからね。それに・・・」
ドアの傍に立っている人影を観て、ヒノエは嗤い、望を抱く腕に力を込めた。
「こっちはもっと、気が抜けないからね」
遠距離恋愛ED後ということで。遠距離するからにはこのくらいは苦労するだろう(笑)
見てたのは誰なのか分からないように書いてますのでご自由に想像して下さい。個人的には譲希望(笑)。
とろける口どけ
バレンタイン。
現代に来て、はじめて知ったその言葉。
そしてその意味。
それを感謝しながら、ヒノエは腕に抱く暖かさを確かめる。
「ヒノエくん」
「・・・なんだい?」
「いい加減、離してくれないかなあ」
「つれないね」
ますます腕の力を強くする。
「ほら、もう一粒食べさせて」
「もう、仕方ないなあ」
ヒノエの腕に捕らわれながら、望美はその指でチョコレートをつまむ。
ヒノエに乞われるままに、その口元にもっていって。
ぱくり。
「・・・ヒノエくんっ!」
顔を真っ赤にさせて怒る望美を観ながら。
たった今彼女の指ごと、チョコを口に含んだヒノエは、一言呟いた。
「・・・甘いね」
ヒノエの唇でとろけているのは、チョコだろうか、望美だろうか。