
PID制御の基本的なブロック線図とPID定数の意味を説明するとともに、PID定数の数値的表現法(ポジションホームとベロシティホーム)について解説します。
《PIDフィードバック制御のブロック線図》

《PID定数の表現方法》


Excel上でPIDフィードバック制御の数値シミュレーション技法を詳しく解説しています。
《PIDフィードバック制御ブロック線図》

《数値シミュレーションの結果》
PID定数を変えることでいろいろな制御状態をシミュレーションすることができる。


基本的なPID制御だけでは、実プラントはうまく制御できません。アンチリセットワインドアップ、上下限出力制限および手動自動切換バンプレスなどの制御条件を付加した実用的なPID制御について説明します。
《アンチリセットワインドアップ》 《上下限出力制限》 《バンプレス》


I-PD制御はPID制御と異なり、I動作を+、PとD動作を-にフィードバックする制御方法です。I-PD制御の数値シミュレーションを紹介します。
《I-PD制御のブロック線図》

《I-PD制御の数値シミュレーション結果》


制御対象の伝達関数を参照モデルに部分的にマッチングさせ、PID制御する方法を部分モデルマッチングPID制御法という。この方法を使うとPID定数を計算することができる。
《参照モデル》

《PID定数計算式》

《制御結果の例》
ITAE型参照モデルを用いて制御した例である。α値を適当に選ぶことで目的の制御状態を達成できる。つまり要求条件がオーバーシュートを許さない場合α=0〜0.5、目標に最短時間で到達させたい場合α=0.5〜1の値を選択する。
Excel

FF(FeedForward)制御は制御対象の伝達関数が既知であれば、最良の制御状態が得られる。しかし、現実には制御対象の伝達関数を完璧に知ることはほとんど無理なのでFF制御の不完全性を補う目的でPID制御を付加したFF-PID制御がある。ここではリニアモーターを対象にしたFF-PID制御を数値シミュレーションする。
《FF-PID制御のブロック線図》

《FF-PID制御の数値シミュレーション結果》
位置制御では目標値は入力された速度から計算する(下左図)。制御は、この例では2秒で目標値に達し、2.5秒後に外乱を入れている(下右図)。
Excel

FPD(FlatPanelDisplay)の大画面化に伴い、製造装置のホットプレートの温度制御に関する要求条件はますます厳しくなり、制御のカスタマイズ化は避けられない。一つの要求として、冷たいガラス基板を処理温度まで大面積を均一に、かつ安定して昇温し、品質を保証することがある。ここでは複数の加熱ゾーンの温度を均一に制御する新型マルチポイントPID制御について説明する。
《ガラス基盤の加熱装置モデル》

《従来のマルチポイント制御》 《改良後のマルチポイント制御結果》
目標値に制御されたホットプレートに冷えた 改良型では基板セット直後の温度降下は発生
基板をセットすると制御系は外乱を与えられた するがその後のリカバリ昇温時に均一に温度
ことになり、温度不均一状態が発生する。 上昇する。製品の品質を均一化できる。

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3.1 PID制御の基礎
3.2 PID制御事例
3.3 実用PID制御事例
3.4 I-PD制御事例
3.5 部分モデルマッチングI-PD制御事例
3.6 FF-PID制御事例
3.7 マルチポイントPID制御事例
------ 蛇足(目標値のフィルタ) ------
第3章の参考文献
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