
制御対象の伝達関数を推定する方法をシステム同定という。システムの伝達関すが既知であれば、ほとんどの制御が可能であると言っても過言ではない。この章では逐次最小2乗法を用いたシステム同定法について解説しすると同時に、Excelを用いてシステム同定ツールを作製したので紹介する。

逐次最小2乗法は時系列の新しいデータが追加されるたびに直前の推定値を補正していくオンライン(リアルタイム)推定技法である。システムを同定することで次章のセルフチューニングコントローラーが可能になる。ここではオートチューニングとセルフチューニングは区別しています。
《逐次最小2乗法の式導入》


システムを同定するためにはあらかじめ伝達関数の構造を推定して、数学モデルを決めておく必要がある。ここでは下記の3つの数学モデルについて数値シミュレーションしている。
《ARモデルのシステム同定》

ステップ信号入力のシステム同定例
制御状態 同定結果

《MAモデルのシステム同定》

ランプ信号入力の場合のシステム同定例
制御状態 同定結果

《ARMAモデルのシステム同定》

周波数信号入力の場合のシステム同定例
制御状態 同定結果


数学モデルを決めて同定した伝達関数には極と零が含まれている。つまりARMAモデルで言うならばA(z−1)=0、B(z-1)=0の解が極と零になり、似通った極と零を分母と分子から排除することで数学モデルの係数列と次数を決定することができる。以下その方法について説明している。
《同定モデルの表現》

《同定後の次数の決定》
同定モデルの分子=0(零値)、分母=0(極値)の根を別々に求めて、一致する根を消去する。下図参照。
分子と分母の挙動 極と零の重なり

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4.1 最小2乗法
4.2 逐次最小2乗法
4.3 いろいろな逐次最小2乗法
4.4 ARモデルシステム同定事例
4.5 MAモデルシステム同定事例
4.6 ARMAモデルシステム同定事例
4.7 同定次数の決め方
------- 蛇足(非線形の同定)
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第4章の参考文献
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