2008/7/30 白馬岳山行
北アルプス北部の白馬岳へ行ってきました。
前日までYahoo天気を見て、どこに行こうか迷っていたこともあって移動を含め、かなりの強行日程となりました。
登山そのものも、通常1泊のところを日帰りで歩ききりました。
タイムテーブル
| 場所 | 時間 |
| 猿倉 | 4:15 |
| 白馬尻 | 5:00 5:10 |
| 雪渓末端 | 5:20 |
| 岩室 | |
| 頂上宿泊舎 | 8:40 |
| 白馬山荘 | 9:05 |
| 白馬岳山頂 | 9:30 10:35 |
| 丸山−杓子間、最低鞍部 | 11:30 |
| 杓子岳(トラバース分岐) | |
| 白馬鑓ヶ岳 | |
| 鑓温泉−天狗小屋、分岐 | 12:30 12:40 |
| 鑓温泉 | 14:30 15:00 |
| 小日向のコル | 16:30 |
| 一本ブナ | |
| 猿倉 | 18:40 |
道中記
猿倉−白馬尻
午前3:00過ぎに登山者用臨時駐車場に着く。
まだ真っ暗だが、空は快晴で満点の星空だ。今日一日の天気にも期待が持てる。
朝ごはんを食べ、30ほど仮眠をとる。4:00前に空が白み始めた。今日は長丁場になるので、早めに出たい。もう準備をしよう。
出発は朝4:15分、登山者用臨時駐車場から猿倉荘へは一旦道路へ出てから登るとすぐそこです。
猿倉荘向かって左側に登山道入り口があります。
登山カードは猿倉荘正面にあるようですが、真っ暗ですし、私は書きませんでした。明るい時は見張り番がいるようで、書かされるかもしれません。
ここから山道を7,8分ほど登ると砂防ダム管理用の林道に出ます。
林道は幅も広く、砂利引きでフラットなので歩きやすく、ペースも上がります。
10分ほどで林道が終わりになり終端に本当の登山道があります。いよいよ登るぜって感じです。
白馬尻までの登山道は一部木道も敷いてあり、とても歩きやすくなっています。
特に道が沢も兼ねているような所は、木道になっており、水上をあるくのはとても雰囲気がいいです。この道はリッチな立地ですね。
私は朝早くに出たので、このあたりで白馬岳に朝日が当たり赤く焼けている様子を見ることが出来ました。
さて、10分も歩くと白馬尻に着きます。ここからはこれから登る大雪渓が間近に感じられ、雪渓歩きの期待を感じずにはいられません。
白馬尻小屋の前のテラスにはテーブルとイスがあるので、疲れた方はこれから登る雪渓を眺めながら一休みできます。
テラスを奥へ進むと、小屋の脇に登山道が続いており、この道を少し行くと左右をさえぎっていた木がなくなり、突然目の前に大雪渓が現れます。
この部分が少しひらけているので、ここでアイゼンを着けましょう。大雪渓はアイゼン無しでも登れますし、実際履いていない方もいらっしゃいますが、断然楽ですし、ペースも上がりますので4本爪でもあった方が良いと思います。ちなみに私も土踏まずに付ける4本爪のアイゼンを使いました。私は登りであればコレで十分に感じました。
大雪渓
大雪渓の上は雪の冷気と丁度良い風で、歩いているととても涼しく快適でした。
一度雪渓に入ると座る所がほとんど無いのですが、たまに大きな石が転がっているので座って休むことも出来ます。ただし座れるほどの石は数が少ないので、混んでいる時はまず空いていないでしょう。また転がっている石の近くはまた石が転がって来る可能性も高いので気をつけましょう。雪渓の上ですので座って休憩していると寒いくらいです。
雪渓上に赤いラインでルートが示されているようですが、私の行った時はかなり薄れているようでした。
ただしよほど端などに行かなければ、危険な部分は無く、皆思い思いの所を登っていたようです。
大雪渓は東向きで午前中は直射日光がかなり強く当たります。背中が熱いですし、日焼けもするでしょう。
後ろを振り返ると雲海が広がっており、白馬の東側の山が頭だけ飛び出ていました。おそらく東山、黒鼻山、八方山でしょう。
雪渓の終端には、山の斜面に直進する道がありますが、この時期ではもう雪渓が痩せており危険ですすめませんので、右に雪渓上をトラバースし右側の斜面を巻いていきます。正規のルートに比べ巻き道ですので、少し通りづらいですし、一部道がわかりづらいので、顔をあげ確かめながら進みます。
直進で入る道と、巻き道の入り口は百数十メートル位の差がありますので巻き道もそれなりの長さになります。やはり夏期は雪渓が痩せる分、きつくなります。
岩室
正式にどのあたりを岩室というのかわからなかったのですが、雪渓終わりから頂上宿泊舎までは岩と砂利が混ざったような道が続きます。
おおむね登るのに困難な場所はありませんが、下りは少々大きな段差など疲れる場所があるかもしれません。
雪渓で標高を稼いだとはいえ、このコースは頂上まで約1700mを登らなくてはならず、この雪渓から上の部分もひたすら登り続ける道です。
救いなのはすでに2000m以上の標高があるため風が涼しいのと、沢の中を通るコースのため水がいくらでもあることです。
これだけの長い距離を、濡れることなく沢沿いを登れるコースは多くの山を要する北アルプスでもあまり無いのではないでしょうか。
沢の一部の水が道を流れている部分もありますが、登山道自体は良く整備されており、複線になっている箇所もかなりあるので、下山者との干渉も気になりません。
大雪渓の後ですのでなおさらですが、うんざりするほど登りお花畑が増えてくると頂上宿泊舎はすぐそこです。
稜線
頂上宿泊舎から雪渓をトラバースし、白馬山荘の方角へ10分ほど進むと稜線に出ます。
稜線に出ると西側が開け、天気がよければ、槍・穂から立山・剣まで北アルプスが一望できます。
北にはこれから登る白馬岳山頂が見えています。頂上に着くまでこの頂は直接見えるので、近づいてくるピークを励みにあと30分ほどがんばって登りましょう。
ここまでかなりの標高を登り疲れた足ですが、稜線の道は非常に登りやすくなっており、斜度も緩やかなのでゆっくり登ればきつくは無いでしょう。
白馬岳山荘を過ぎた辺りから山頂までは運がよければ雷鳥が現れることがあります。
また天気がよければ、まったく危険の無い道ですが、ガスっている時など道を外れないように気をつけましょう。特に東側は切れているので注意が必要です。
荒天時には落雷による事故も起きていますので、こちらも十分注意しなければなりません。
頂上
晴れていれば360度の展望です。今回は快晴で北西南側はほとんど雲がありませんでした。東側は雲海が広がっていました。
南西側に剣岳が見え、別山、雄山、薬師、黒部五郎、笠、槍、常念、燕と北アルプスを一望できます。
また、足元から続く稜線は杓子、白馬鑓へと続き、その奥に鹿島槍が見えます。
条件がよければ、富士山も見えるそうです。
白馬岳−丸山−杓子岳
白馬岳山頂から白馬岳山荘の方にもどり山荘を過ぎたら頂上宿泊舎の方へ降りず、稜線沿いに進みます。
向かって左下に頂上宿泊舎と、宿泊舎脇の鋭いピーク離山、右側に剱・立山をみながら水平に進み、少し登った所が丸山です。
丸山からは杓子岳との最低鞍部に向かってジグザクの道をどんどん下ります。このあたりから杓子岳、白馬鑓ヶ岳、鑓温泉分岐までのルートはガレ場ですが、鑓ヶ岳を急登する一部分を除き、しっかりとした道になっていて歩きやすく迷うこともありません。
丸山から最低鞍部までの南側の斜面は広い草原とお花畑になっており爽やかな景色が広がっています。
ここは風の通り道になっているので休憩するにもおすすめです。
杓子岳へはひたすら登りになります。今降りてきた道と同じような道でガレた尾根をジグザクに登っていきます。
途中右側に草原を横切る細い道のような物がありますが、トラバース道ではありませんので間違わないように気をつけましょう。杓子岳のトラバース道は草原帯の上のガレた部分にありますし、開けているのでその分岐から杓子岳を巻いていく様子も、頂上への道もはっきりわかります。
分岐から最後の急登をジグザグに登りきると杓子岳の頂上です。杓子岳は三角柱を横に倒した、屋根のような形ですので頂上からほぼ水平に南へ進むと、向かって右に斜めに下っていきトラバース道とすぐに合流します。
白馬鑓ヶ岳
杓子岳からは正面に鑓ヶ岳を眺めながらジグザグに下っていきます。
ここからみる鑓ヶ岳はなかなか荒々しく男性的な雰囲気です。南北にまっすぐで、鋭く切り立った尾根なので右も左も空ですし、杓子岳との鞍部からは急な登りになるためそういった印象を受けるのでしょう。
鑓ヶ岳の登りに差し掛かると、いままでの道に比べ少し歩きにくい道になります。斜面が急なことと大きな岩があるため、下だけを向いて歩いていると少しルートを迷う部分もあります。
ただし間違った場合でも、進めなくなるためすぐに気づくでしょうからそう心配は要らないでしょう。
この急な登りを見えているピークまで登りきると、少し水平移動したあともう一度急登に入ります。今度は見えているピークが頂上ですのでだんだんと距離が縮まるのを見ながら進みましょう。
頂上の少し下にトラバース道との分岐がありますがほとんど差はないので頂上へ向かうことをお勧めします。
白馬鑓温泉
鑓ヶ岳をすぎると天狗方面・鑓温泉の分岐まで緩やかな下りとなります。やはりガレた尾根をジグザグに下っていく道で楽に進める区間です。
左側の斜面にはこの先の分岐から鑓温泉へ続く道が見えます。
分岐の地点はなかなか見えてきませんが、前方の山に天狗小屋が見えてくると左に鑓温泉への道が現れます。鑓ヶ岳−天狗ノ頭の鞍部にありますので、わかりやすいと思います。
ここからは長い長い下りが始まります。特に鑓温泉までは急な道を下るので膝に負担がかかる区間になります。雪渓のトラバースもありますが、ほぼ危険な部分はありません。
途中お花畑もあり、運がよければ雷鳥の親子に出逢えることもあります。
鑓温泉のすぐ上まで降りてくると、3箇所ほど鎖つきの岩場があります。大きな岩で、手足を置く所があまり無いので鎖を頼りに降りなければなりません。ここを過ぎると標高2000mの秘湯、鑓温泉に到着です。
この白馬鑓温泉小屋は登山道の両脇に小屋が建っていて、独特な雰囲気で登山者を迎えてくれます。
山道からなにか突然温泉街に来たような不思議な感じです。
山小屋下には広いテント場があり、テント場の端には無料の足湯が設置されています。
鑓温泉−猿倉
鑓温泉を過ぎるとまた長い下りが始まります。
夏期でも初めは雪渓歩きになります。ただし雪渓が痩せているこの時期はすぐに左側にトラバースしていき、何本もの沢を高巻きしながら進む道になります。
ひたすら沢を巻いているので、登ったり、下ったりの連続で下山しているのに標高1800m付近が1.5時間くらいは続きます。水場はそこかしこにありますので水の携帯は不要です。
小日向のコルを過ぎるとようやく巻き道の連続も終わり、斜面を大きくジグザグしながら一気に標高を落としていきます。このあたりは水芭蕉や、ニッコウキスゲが咲いています。標高差100mほど下ると、すこし水平移動したあと斜面がえぐれた幅1mほどの歩きやすい道になります。
あとはこの単調な道をひたすら下ると砂防ダム管理用の林道に出ます。ここから猿倉はすぐそこです。
写真