青空とそよ風と大地と
   トマトの実は   
目次
(1)品種について  
(2)育苗  
(3)定植  
(4)開花  
(5)実が大きくなってきて  
(6)大玉トマトの接ぎ木  
(7)接ぎ木苗の生育  
(8)ミニトマトの紅小丸  


 トマトは比較的病気に弱い作物であり、それを防ぐためにも雨よけ栽培が普通である。
 雨よけをしない、消毒(殺虫剤や殺菌剤を散布すること)をしない栽培を、試みている。
露地での自然な栽培法を、目指している。
 大玉のトマトには魅力があるが、それに比例して病害虫の脅威も大きくなる。 できるだけ強い品種を選んで、少しは収穫できることも、まったくダメなことも、その年の天候次第。 どちらであっても、経験経験。
 ミニトマトはそれに比べて簡単簡単。 樹勢が強いので繁茂しがちである。 それさえ押さえておけば、ナスと同様、ミニトマトは、霜が降るまで収穫できる。

(1)品種について
 品種として、大玉トマトについては、定番の品種が見いだせないでいる。 雨よけなしの消毒なしの栽培は難しい。
 今まで試した品種を並べると、「パレス(*1)(1986、87、89)」、「サターン(1987、2007)」、「桃太郎(1988)」、「ポンテローザ(*2)(1988)」、「瑞栄(1990、91、92、94、95、96、97、98、2002、03、04)」、「サンロード(1993、2005、06、07、08)」、「豊福(1993)」、「ホーム桃太郎(1994、2002、11、12、13、14)」、「豊竜(1997)」、「強力米寿(1999、2003)」、「大型福寿(2000)」、「豊福(2001)」、「桃太郎T−93(2008、09、10、11、12、13、14、15、16)」である。 その年の気象条件にあわなかったこともあろうし、このような栽培条件に適していなかったこともあろう。 「パレス」や「瑞栄」、「サンロード」などが有望そうに見えたこともあったが、決定版にするほどの安定性がない。
 このところ、栽培品種として、「桃太郎T−93」と「ホーム桃太郎」を使っている。 これらの大玉トマトは、接ぎ木苗として育苗している(*3) ので、露地栽培にもかかわらず、順調に収穫できる。 晩秋にトマトを片付けるまで、枯れずに、小さいながら実を成らしている。 接ぎ苗の「桃太郎T−93」と「ホーム桃太郎」を比べると、「桃太郎T−93」の成長が早く、半月ほど早く収穫できる。 花房の先端から成長点を持つ茎が伸びていくことは、「ホーム桃太郎」に多く見られる。 「桃太郎T−93」の方に、安定性があるように見える。
 栽培開始から2012年までは、ミニトマトは「ピコ」で決定。 収穫に満足できなかった年はない。 たいていの年は、11月の終わり頃に霜が降りて、それで枯れてしまって終わりというパターン。 もちろん、秋も深まってからの収穫物は甘さも少なくなってしまうが、市販のミニトマトでも同様である。 新鮮であるし、食卓の彩りとしても使える。 実に重宝な品種である。
 ところが、2013年になって、種苗カタログから「ピコ」が消えてしまった。 もちろん、種屋さんの店頭にも、見当たらない。 そこで、「紅小丸」を試作することに。 「紅小丸」の利点は、親和性がない「ピコ」と違って、トマト台木の「Bバリア」が使えることである。 ミニトマトは接ぎ木の必要性はないが、実生苗と接ぎ木苗の比較ができる。 収穫末期の「紅小丸」は、「ピコ」ほどの粘りが感じられない。 「ピコ」であれば、初霜まで、糖度は低くなっても樹勢は旺盛であったが、「紅小丸」はそれまでに実成りが減少してしまった。 家庭菜園用としては、失格である。
 2014年は「ココ」にした。 初夏での糖度は10.2%ほどあって、充分に甘い。 果皮が口に残るほどに硬いのは、同様の欠点ではあるが・・・。
 「ココ」を2年間使ったが、不満は残る。 2016年は、従来の「ピコ」の仲間である「イエローピコ」にした。 黄色い果実にはトマトとしてのインパクトが感じられないが、「ピコ」と同様な育ち方をしてくれれば、初夏から晩秋までのコンスタントな収穫が期待できる。
 

(*1) タキイ種苗の「パレス」は、現在では、種苗カタログに掲載されていない。
 個々の栽培者にとって良いと判断した品種であっても、栽培者が多くなければ、タネの入手が困難になってしまう。 タネの販売量からいえばプロの栽培者による需要が圧倒的に多いから、プロ向けではない品種がカタログ上で生き残るのは容易ではなかったのだろう。 近年では家庭菜園が盛んになってきたので、プロ向けではない品種が、開発・販売されるようになってきたことは好ましいことである。

(*2) 「ポンテローザ」も記憶に残る品種であったが、種苗専門店でも、見ることがない。

(*3) 後半の『(6)大玉トマトの接ぎ木』を参照


(2)育苗

播種6週間後
 トマトは2月27日に直接ポット(*4) に播種した。 トマトの育苗期間は短く吸肥力も強いので、このポットで定植まで育苗する。
 

(*4) 育苗法については、ナスの場合には、育苗期間が長いので一旦セルトレイに播いて、本葉2枚の段階でポットに植えかえている。
 また、ピーマンやシシトウの場合には、育苗期間が長いにもかかわらず吸肥力が強いので、セルトレイに播いたままで、定植するまで育てている。
 トマトの場合には吸肥力がやや強いので、直接ポットへ播種することで、植え換え手間を省いている。


(3)定植

定植2週間後の
「桃太郎T−93」

大玉トマトの
「ホーム桃太郎」

ミニトマトの「ピコ」
 4月24日に定植した。 50cm間隔である。

(4)開花

成長した
「桃太郎T−93」

「ホーム桃太郎」

「ピコ」
 定植して、4週間が経過した。 数段の花が、咲いてきた。 今のところは雨が少ないので、病気などになっていないが、梅雨になるとどうなるか・・・。

開花し始めた
「桃太郎T−93」

「ホーム桃太郎」

「ピコ」

(5)実が大きくなってきて

定植7週間後の
「桃太郎T−93」



色づいてきた
「桃太郎T−93」

「ホーム桃太郎」
 



色づいてきた
「ホーム桃太郎」

「ピコ」
 

もう少しで収穫の「ピコ」

丸くて赤く艶々と
 が大きくなってきた。
 大玉トマトの「桃太郎T−93」は、上の段まで花が咲くとともに、今のところ順調に下段から色づいてきている。 空梅雨が、露地栽培の大玉トマトの病気を、防いでくれているようだ。
 「桃太郎T−93」では、後から咲いて着果した実が、先に着果したものの大きさを追い越すほどに肥大していく。 上段に着果した実も、下段に負けないほどの大きな実となっている。 後から結実した実に十二分に栄養が送り込まれているということで、樹勢が強い証拠である。 「ホーム桃太郎」には、そのようなことが見られない。
 「ホーム桃太郎」は、1段目は正常に熟してきているが、2段目以降では実の一部が茶色に変色したものがある。 主枝の先端部も萎れてきたりして、生育状態が良くない。 このトマトは、病気に弱い。
 ミニトマトの実が色づいてきた。 収穫は、もうすぐだ。 大玉トマトと違って、梅雨の状況に関係なく、病気に強くて安心して栽培できる。

(6)大玉トマトの接ぎ木
 大玉トマトは、基本的に、露地栽培には適していない。 雨よけ栽培をしないと、まっとうな収穫が困難である。 そこで、接ぎ木することで、露地栽培での可能性を検討してみる。

チューブ片

チューブ片を取り付けて
(本葉軸の位置に)

その上方で台木を切断し
(下方にチューブ片)

そこに縦に切れ目を入れて
(胚軸の片側のみ)

穂木を挿入したあと
チューブ片を上方に
移動して穂木を固定
 

接ぎ木の断面模式図
:台木の形成層
:台木のこちら側の茎には縦の切れ目を入れていない
:台木の空芯
:シリコーンチューブ
:穂木
(「台木の」と「チューブの」に挟まれている)
:台木の1番目の本葉軸
 シリコーンチューブ(内径3mm)を用意する。 それを、長さ1.2cm程に切って、縦に切れ目を入れる。
 そのシリコーンチューブ片を、台木(*5) の接ぎ木する部分の下方に取り付ける。 ここで、接ぎ木する部分は、台木の1番目の本葉の上(*6) とする。
 台木の1番目の本葉の上で切断する。
 穂木を接ぎ木するために、台木の茎に縦に切れ目を入れる。 茎の中心は空芯となっていて、切れ目は、茎の片側だけとする。 両方を切ってしまうと、挿入した穂木が安定せずに、接ぎ木作業が困難になってしまう。
 穂木(*7) を楔形に切って、台木に挿入する。 台木の縦に切った部分の形成層と、穂木の一方の形成層を、おおまかに一致させる。 穂木の他方の形成層は、台木の空芯部分に位置することになってしまうが、そのままとする。
 シリコーンチューブ片を、上方に移動させて、穂木が差し込まれている部分を被うようにする。 シリコーンチューブが軸の外側部分に密着することにより、台木と穂木の位置が揃ってしまうことになる。 その結果、台木側と穂木側の形成層のズレが修正されて、形成層同士が正しい位置で接触するようになる。 さらに、このシリコーンチューブが、接ぎ木部分からの水分の蒸散を防ぐとともに、穂木を台木に固定する役割をはたす。
接ぎ木ピンチ

接ぎ木全体の様子
 接ぎ木ピンチがあれば、シリコーンチューブの上から押さえる。 この方法はワンタッチで固定できるので便利である。 ただ接ぎ木ピンチのバネが強いと、台木の接ぎ木部分が潰れてしまう可能性がある。 少しばかりの潰れは支障はないが、甚だしい場合には穂木が枯れてしまう。


フィルムを使った接ぎ木
接ぎ木部分
−台木に穂木をシリコーンチューブで固定して、
そのチューブの外周を延伸性フィルムで巻き付ける−
 接ぎ木時間の効率よりも、接ぎ木の本数が少なくて接ぎ木成功の度合いが重要な場合に、接ぎ木の固定に接ぎ木ピンチの代わりにパラフィン系のフィルムを使ってみる。 このフィルムはスムーズな延伸性とフィルム同士の密着性、空気を通さない気密性に優れている。 パラフィン系フィルムをストリップ状に切って少し引き延ばしておく。 これを接ぎ木部分に巻き付けると、延伸性による適度の引っ張り力と密着性によるフィルム間の接着力が生じるので、縛らなくても外れることはない。 さらに、気密性によって接いだ部分からの水分の蒸散が完全に防げる。
 「ナス」の場合には、接ぎ木する穂木の軸が硬いので、接ぎ木部分を指で直接押さえて、フィルムでグルグルと巻くことは容易である。 しかし、「トマト」では、このようにして伸張性フィルムを巻くことは、難しい。
 「トマト」の穂木軸は、軟弱である。 しかも、接ぎ木のためにその軟弱な軸を楔状に削ってあるので、台木と穂木を指でしっかりと固定することは非常に困難である。 そのため、接ぎ木部分を指で直接持つとフラフラしていて、接ぎ木部分を固定しながらフィルムを巻くのには相当な技術が必要である。 台木側で、接ぎ木部分の形成層の一方を(『接ぎ木の断面(模式図)』図で示したように)縦方向に切り開いていなければ、多少の安定性は保つことができる。 それでも、フィルムを巻き付けることは、至難の業である。 それでは、実用的ではない。
 そこで、上で述べたシリコーンチューブを使用する。 接ぎ木ピンチで固定する直前までの手順は、同じである。 シリコーンチューブが接ぎ木部分を被っているので、これが台木と穂木とを固定してくれる。 台木と穂木を固定するために、指で挟んで持つ必要はない。 シリコーンチューブの上から指でつまむ(注意:チューブの上からではなくて、台木または穂木を指でつまむことは、台木から穂木が外れてしまうこともあるので、避けた方がよい。)ことで、台木穂木全体をしっかりと保持できる。 シリコーンチューブの上から、フィルムをグルグルと巻けばよい。

(*5) トマトの台木には、「Bバリア」を使用した。

(*6) 接ぎ木位置を下げて、台木の子葉の上で接ぎ木することは、勧められない。 子葉の上部位置は(本葉上部の接ぎ木位置と比べて)台木の茎が太いので、穂木を挿入したときに、穂木の形成層が、台木の形成層の内側部分にずれ込んでしまう(極端な場合には、穂木が台木の空芯にはまり込んでしまう)可能性が出てくる。 このズレの発見と修正は、困難である。 更に、台木に本葉がないと、根からの吸水が抑制されてしまうようで、穂木が萎れてしまう原因となる。

(*7) 穂木である大玉トマトは、「桃太郎T−93」と「ホーム桃太郎」 である。


(7)接ぎ木苗の生育
 定植の時期は、接ぎ木後1ヶ月である。 その定植から2週間過ぎたときの様子を示す。 接ぎ木部分は、ほぼ同化している。
 生育は、実生苗に比べると、やや「なよなよ」した感じであるが、それが接ぎ木の影響かどうかは、わからない。
 「ホーム桃太郎」の方が、若干、生育が遅れている。

「桃太郎T−93」の
接ぎ木部分

定植後2週間の
「桃太郎T−93」

定植後1ヶ月の
「桃太郎T−93」

「ホーム桃太郎」の
接ぎ木部分

定植後2週間の
「ホーム桃太郎」

定植後1ヶ月の
「ホーム桃太郎」
 「桃太郎T−93」は定植して1ヶ月の時点で、1段目に数センチメートル大の実がなっている。 2段目では花盛り、3段目は開花が始まったという状態である。
 2ヶ月たって、1段目の早い実は赤く熟してきて、収穫できる状態である。 2段目より上も次々と実を付け、高さ180cmの位置にある6段目にもいくつかの実がみられる。
 この時点では、雨除けしない(露地の)栽培ではあるが、病気などにならず順調に育っている。 無降水の状態が続いているので、その効果であろう。 本格的な梅雨になると、露地栽培法の不都合さが露わになってくる・・・かも。
 定植して2ヶ月半経過したが、虫害や病気にもならずに次々と実をつけている。 ここ10日ばかり梅雨末期の雨天が続いて、露地栽培最大の関門であった。 それも無事に切り抜けられたようである。 ただし、この時点で完熟している果実の一部に、水分過多による皹(ひび)割れが見られる。 市販のトマトのように完熟以前の半ば色づいた状態で収穫すれば傷のないきれいなトマトが収穫できたのであろうが、それでは熟果収穫の家庭菜園のメリットがなくなってしまう。

定植後1ヶ月の
「桃太郎T−93」

梅干しほどの実の1段目

2段目

3段目

定植9週目の
色づいた1段目

2段目

3段目

4段目

5段目

6段目

定植10週目の
色づいた2段目

3段目

4段目

5段目

6段目

定植11週目の3段目

4段目

5段目

6段目

定植12週目の4段目

5段目

6段目

定植12週目での6段目(一番下)、7段目(中)、8段目(上の方)
 
 「ホーム桃太郎」の成長は相変わらず遅れている。 定植1ヶ月での木の高さは、「桃太郎T−93」の7割程度である。 着果位置がその高さに比例して低ければ、この品種が低樹高栽培に向いていることになる。 しかし、実際に1段目の花芽が見られる位置はそれほど低くない。 成長が遅いだけである。
 定植して6週間が経過した。 「桃太郎T−93」の1ヶ月目での着果状態と、ほぼ同じ状態になる。
 樹勢の比較的温和しい品種であるので、家庭向けとされているのであろう。 だが、成長がゆっくりな品種であると、育苗が遅れた場合、大きくならないうちに盛夏になってしまう。 盛暑下で樹は弱ってしまうので、満足な収穫が得られないことになりそうである。 家庭用としては、初春の低温下で栽培することは難しいので、暖かくなってからの植え付けが可能な品種が望ましい。 そのためには、ある程度生育速度が大きい品種の方が栽培しやすい(*8) はずである。
 「ホーム桃太郎」の温和しい樹勢は、着果段数にもあらわれている。 「桃太郎T−93」では主枝を切り返さないと、8段くらいまで着果し程々の大きさのものが収穫できる。 しかし、「ホーム桃太郎」は6段程度までである。 それより上の段は、開花しても着果しない。 家庭菜園では、一度に収穫できる個数は少なくても、いつまでも採れるものが適している。 その点で「ホーム桃太郎」には、物足りなさがある。
 また、「ホーム桃太郎」は、部分的に花軸が長くなってしまう傾向が見られる。 花軸が長くなってしまうことが、長所となるか、欠点となるかは、分からない。 しかし、短く詰まった花軸もあることから、長さが揃っていないという点では統一感に欠けている。 この品種では花房の先端から成長点を持つ茎が伸びていくことが多いことをも考慮すると、花芽分化に際して、僅かながら不安定性があるということであろうか。

定植6週目の
「ホーム桃太郎」

ピンポン球ほどの1段目

2段目

3段目

定植10週目の
色づいた1段目

2段目

3段目

4段目

5段目

6段目

定植11週目の
色づいた2段目

わずかに色づいた
3段目

4段目

5段目

6段目

定植12週目の
3段目

4段目

5段目

6段目
 

(*8) 家庭用に栽培が推奨されている品種というと、生育の穏やかなものを指すことが多い。 家庭菜園の狭い場所への植え付けや、プランター栽培を考えると、そのようになることも理解できる。 トマトの場合、「ホーム桃太郎」も、そのようにして選定されたのかも知れない。 この「ホーム桃太郎」、発芽に適した気温になった5月の連休明けに播種、育苗した。 定植は6月10日である。 この頃にはすでに最高気温が30度を超える時期になっているにもかかわらず、成長速度はそんなに大きくない。 梅雨明け頃に、やっと、1段目の花が咲いた。 この1段目の実はすべての木で採れたが、それよりも上段の実は猛暑の下で大きくならないものが多かった。 成長スピードが遅い性質は、盛暑に向かう遅い時期での栽培には不向きであるようだ。
 このように穏やかな生育という性質が、栽培時期によっては適当ではないことがあった。 栽培条件としては、家庭菜園は土壌条件が良くない場合も多いが、これも生育を阻害する要因となってしまう。 そのような状態で正常に育つには、ある程度の吸肥力の強さを含めた生育旺盛な品種の方が適しているようだ。
 たとえば、ナスでは、「千両二号」よりも生育旺盛な「小五郎」の方が良いように思われる。 晴天・適温が続くほんの短い生育適期にどれ程大きくできるか、それがその後の盛夏での収穫量を左右してしまう。 ハクサイで、早生の家庭菜園に適しているとされている「きらぼし65」と、中生の大玉になる「きらぼし85」を比較栽培してみると・・・。 いずれも栽培適期である8月末に128穴セルへ播種、ヨトウムシなどによる虫害が減少する9月末に定植した。 栽培した畑での結果は、後者は12月には収穫できるようになったが、前者の大部分は年が変わる時点で結球してこなかった。 この場合も、定植してから寒くなるまでの短い期間にどれだけの葉数を確保できるかに依っているので、生育旺盛な品種が優っていることになる。 もちろん前者でも、定植時期を早めることで結球させることができるが、定植時期を前進することで虫の害が激増してしまう。 家庭菜園では農薬を極力使いたくないので、結局、定植時期はこのような頃になってしまう。
 種苗メーカーの「おすすめ」は一つの目安であって、どの品種がよいかは栽培条件によって異なる。 『家庭菜園で「おすすめ」の品種を栽培したが、満足できるものが収穫できなかった。 この「おすすめ」でダメだったから、もう栽培はやめてしまおう・・・』と思ってしまった週末菜園家がいたら、ひと言ふた言助言してあげたい。 『その品種がそこでの栽培法に合っていないから、ダメになったのである。あなたの栽培技術が劣っているわけではないので、ダメではない品種を見出すために比較栽培をしてみるに限る』と。


(8)ミニトマトの紅小丸

接ぎ木した紅小丸
(矢印が接ぎ木した位置)

着果状況
 ミニトマトとして、「紅小丸」を栽培した。 この品種は、トマト台木の「Bバリア」が使えるので、接ぎ木して栽培してみる。 以前に栽培していたミニトマトの「ピコ」は、「Bバリア」と親和性がないので接ぎ木できなかった。
 この「紅小丸」は、晩秋まで収穫できなかった。 盛夏が終わる頃、枯れてしまった葉が目立つ。 木の先端は、ほとんど成長していない。 新しい花も咲いていない。 木がスカスカ状態である。 「ピコ」のように、霜が降りるまで収穫できることが望ましいのであるが・・・。

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