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 バヌアツ文化センター名誉館長、カーク・ハフマン氏は次のように述べています。

「祖先はあなたに土地だけでなく、村の言語、伝統と慣習、そして現在のあなたを残してくれたのです。祖先がそうした財産を残してくれたのは、あなたがそれを浪費したり、捨てるためではなく、それぞれの生活の場で、それらを使いこなし、賢く生き抜くために、それらを子孫に引き継いでほしいからなのです。この財産こそが富と満足の源泉なのです。あなた方の子孫は残してくれたことに感謝するでしょう。外の世界からやって来る『近代的』と名のつくものに用心しなさい。あるものは一時的にしか役に立たず、又あるものは輝いていても偽物です。しっかりと伝統と土地を守りなさい。バヌアツ人であることに誇りを持ちなさい。祖先のような立派な人になりなさい。そうすれば子供、孫、ひ孫もあなたのようになるでしょう」。
    
MacClancy Jeremy著[To kill a bird with two Stones]
                                 
    仲 誠一訳 「二石一鳥」より

ジャイカ・シニアーボランティアとして、南太平洋のバヌアツ共和国、観光促進のために、ポートビラ・バウアーフィールド空港に妻の陽子と降り立ったのは、200五年10月のことでした。私の仕事は、日本におけるバヌアツの知名度をあげ、ひとりでも多く、日本から観光客に来ていただくことでした。

バヌアツは新潟県とほぼ同じ大きさで83の島からなり人口は
20万余りですが、お互いに通じ合えない言語だけで113もあるユニークな国です。今でも島の内陸部に行くと石器時代と変わらぬ生活をしています。それでいて
「地球幸福度」指数ナンバーワン、『世界一幸せな国』とランクづけされました。

観光ガイドブック「地球の歩き方」で紹介されているバヌアツは、首都ポートビラのある「エファテ島」、火口まで登れるヤスール火山の「タンナ島」、南太平洋で一番美しい海岸といわれるシャンペンビーチの「エスブリツ・サント島」そして、バンジージャンプ発祥の地「ペンテコスト島」だけでした。

この二年間出来るだけ多くの島を訪れ、多くの人と出会い、手付かずの自然、伝統と慣習、物質文明を追わないバヌアツの人たちの生活ぶりを見てきました。つたないながらエッセイ風にまとめてみました。

これをご覧頂いた方が一人でも、南太平洋の『世界一幸せな国』に思いをはせ、いつかお出かけくださることを祈念しつつ・・・・私たちを支えて下さったすべての方、あたたかく出迎えてくださったバヌアツの方々に感謝いたします。

             2007年10月1日                    仲  誠 一  (ポートビラにて)

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