アメリカの1年間はざっとこんな感じです。

1月

クリスマスシーズンの間の派手な飾り付けを片付ける月。新年を迎えるカウントダウンも終わっちゃったし、町中が急にシンプルになってしまって少し拍子抜けしてしまうのよね。

1月21日は黒人の地位向上を訴え、不平等を改善すべく命までも賭けたMartin Luther King牧師の誕生日です。その週は子供の学校でも彼の偉大な功績や、全ての人種が平等である事の大切さを勉強します。

10年以上も前、私がピッツバーグの大学で心理学を学んでいた頃、授業でKing牧師の誕生日を祭日にしようという運動があちこちで行われていて、全米の学校で衝突が繰り返されていることを学んだ記憶があります。今はほとんどの公立学校では祭日として扱われ、休みにする企業も増えて来ました。


2月

2月はヴァレンタインデーの月。町中赤いハートでいっぱいになります。でも日本と違い女の子から男の子に愛を告白するとかいった意味合いはあまりない。小学校では男の子どうし、女の子どうしでもカードやチョコを交換するし、当日の花屋さんはバラの花を買う男性でいっぱい。女性もチョコというより、ワインやネクタイなどをパートナーなどに愛情表現としてプレゼントします。我が家の子供達も毎年たくさんのカードやプレゼントをもらい、男の子達からのカードには「いつまでも友達でいような」と言ったメッセージが書かれていてほのぼのします。


3月

3月はイースターのシーズン。カレンダーに記された一日のみをホリデーというのではなく、シーズンの行事として祝います、信心深い人々にとってはミラクルを刻む月であり、一般の人々にとっては冬の終わりを喜び、春を歓迎する大切な月です。

有名なシンボルとして、イースターバーニー(うさぎ)、イースターエッグ(卵)があり、これらが選ばれた所以はちゃんとあります。うさぎはアジアのみならず、欧州でも古くから神の使い、または幸運を運ぶ者とされてきたためで、ネイティブアメリカンの間では人間にとって不可欠な火を運んできた動物とされています。1500年代にドイツで初めててイースターのシンボルとして使われ、ペンシルバニア州に移住したドイツ人達によってアメリカにも広められました。

イースターエッグはやや新しい習慣で、新しい生命の宿るもの、清きもの、ということで今やこのシーズンには欠かせない存在です。子供達は学校に茹でた卵を持参し、春らしいやさしい色を塗ってお祝いします。我が家では木の卵を何個も買って、絵の具で模様を描き、ビーズをつけたりして1ヶ月間飾っておきます。


4月

4月は私の住んでいるニュージャージーが一番輝く季節。もともとニュージャージー州は別名「ガーデンステート」と呼ばれるくらい緑と花々が多いんだけど、 3月の終わりから木蓮の花が咲き始め、4月には桜もさる事ながら、アメリカ人が「Dogwood」と呼び、とても愛している花みずきがそこここに咲き乱れて圧巻。 10年前、ピッツバーグから新居探しに初めてやってきたのがちょうど4月で、両州の境界を越えながら、きれいなところだなあ、と感心してしまったのも懐かしい思い出。最終日曜の午前2時に、一時間早い夏時間に変わります。


5月

5月の第4月曜はメモリアルデーの祭日。過去の全ての戦争で亡くなった人々に敬意を払う日です。ワシントンDCでは毎年盛大な式典が行われるけど、ニューヨークでもハドソン川に戦艦が何艘もやってきて迫力のイベントがあるし、毎年恒例のメイシーズパレードもあります。それから忘れてはいけない一大イベント? この日は別名「バーベキューデー」とも呼ばれ、1年のうちでもピクニックエリアが最もバーベキューで混雑する日でもあるのです。 私達家族もここのところ毎年、子供の空手主催バーベキューに参加しています。


6月

6月は母親はとても忙しく、子供はセンチメンタルになる月。学年の最終月なので色々なイベントが目白押しで、フィールドデーという日本の運動会に似た行事、ファミリーピクニック、1年間に音楽の授業で学んだことを披露する音楽祭などしょっちゅうあり、放課後は様々な家庭で子供だけの小パーティーが催されます。このパーティーには男の子も女の子も呼ぶのが一般的。引っ越して行く子供も多いのでさよならパーティーの意味合いも強いかな。6月末から始まるサマーキャンプの行き先も決めなければいけないし、ああ忙し忙し!


7月

夏休みに入ってすぐ、7月4日に独立記念日の祭日があります。アメリカ合衆国が英国から独立した記念にふさわしく、メモリアルデーの時とは違ってマンハッタンのイーストリーバーでド派手な花火が打ち上げられます。アメリカ人って本当に愛国心が強いのねえって思ってしまう時ですね。このシーズンのテーマカラーはもちろん赤・白・青の星条旗カラーです。


8月

私の考える8月って旅行の月かな。8月はまわりの家族は皆、長期旅行に行ってしまって、一ヶ月間近く音信不通状態が続いたりもする。日本人は一時帰国してしまうし(私もだけど)、アメリカ人やロシア人などは1ヶ月間避暑地に行ってしまったりする悠長さ。とても地味〜に夏が終わるかと思う頃、毎年8月の終わりに「バック・トゥ・スクール・フィーバー」がやってくる。新学年の準備の為に文房具・かばん・衣服などを新調しなければいけないので、各メーカーも大々的にセールを行うわけで、クリスマスシ−ズンに次いで消費者の出費が多いそうです。学校で指定されたノート類などは売り切れ続出で、去年は私も “Staple” に行って途方にくれてしまいました。


9月

まさしく新学年スタートの月ですね。20歳の時、ペンシルバニアの大学に編入したのは5月のサマーコースからで、大学キャンパス内もとても静かで落ち着いていて、「さすがアメリカの大学は揺ったりしてるわ〜」なんて感心していたのもつかの間、9月になってからは、休暇から戻ってきた学生達で芋の子を洗うような状態が連日続き愕然!9月は物凄い活気で満ち溢れています。小学校も9月には「バック・トゥ・スクール・ナイト」という、夜に大人だけが集まって先生達と顔合わせ&クラスのポリシーを聞くイベントがありますが、子供は参加出来ないので、皆さんベビーシッターの手配が大変なのです。


10月

毎年10月31日は子供達が楽しみにしているハローウィーンの日です。オレンジ色のアメリカンパンプキンをくりぬいてお化けの顔を作り、ディスプレーするのが習慣ですね。昼間は学校でハローウィーンパレードがあり、自慢のコスチュームを披露し、放課後から夜にかけては恐ろしい(?)コスチュームに身を包んだ子供達が「Trick or Treat!」と言いながら近所を練り歩き、大人達にお菓子をもらって回るのは毎年恒例の行事。寒い中、相当な距離を歩くので、後ろでついて回る大人はヘトヘトになるのよ!私も学生の頃は変なコスチュームを着て、ハロウィーンパーティーに出かけたものです。懐かしい。


11月

第四木曜日は「サンクスギビングデー/Thanksgiving Day」です。

1621に英国から移住してきた“Pilgrim”達とネイティブアメリカンが、アメリカでの始めての穀物の収穫を感謝した、祝いの食事が始まりと言われています。種まきから収穫まで色々と助けてくれたネイティブアメリカンが、その時お祝いとして持参したのが七面鳥だったと言うことで、その後もずーっとこの日のメインディッシュとして食べつづけられています。そしてこの日は、普段離れ離れになっている家族が集まる大切な日でもあります。日本人がお盆に実家に帰るのと同じように、遠く離れた家路に急ぐ人々で、空路も陸路もこの週は大混雑です。

主人の家族も大家族なので、毎年食事作りが大変です。七面鳥焼きは、なぜか私と義姉が1年毎に交代で担当します。


12月

11月末のサンクスギビングデーが終わると、一気にクリスマスの季節になります。12月のはじめには、男性陣は大量の飾り用電球を買いこみ、家でもアパートでもピカピカと飾り立てます。 この季節に車で走っていると、あちこちで屋根に登って電球を張り巡らせているお父さん達を見かけ、とてもほほえましいですね。それからどこの家でも玄関ドアにクリスマス用リースを飾ります。私も毎年手作りして、ドア用と室内用に2個用意します。クリスマスが近づくと、ギフト一覧表を作り、親戚、家族、お世話になった人々、子供の各種習い事の先生、友達などへ渡すプレゼントの予算を練ります。親しい友人や子供の友達へは、値段の張らないちょっとした実用品をカードと一緒に渡します。プレゼントもだけど、カードをもらうのはとてもうれしいものですよね。



よし、ホームに戻るぞ!