明治時代が始まるまで日本人は皆「ナンバ歩き」
「ナンバ歩き」って、ご存知でしょうか? まだ幼少の子供が、体育の行進のときに緊張して、右手と右足、左手と左足を同時に出して歩く姿を見かけるときがあります。今日の日本人はこのような歩き方を見かけると、さぞかしぎこちなく感じることでしょう。
現在の日本人は皆、右手を出す時は左足を、左手を出す時は右足を前に出して、体を捻って歩くのが普通ですが、実はこの体を捻る歩き方は、明治維新以後、洋服などと共に、西洋からもたらされた歩法なのです。江戸時代までの日本人はというと、実は今となってはぎこちなく見える体を捻らない歩き方、「ナンバ歩き」で歩いていたのです。
今日では、この「ナンバ歩き」は、街中で見かけることはありませんが、歌舞伎の六方や能の所作、相撲のすり足や武術などに残っています。
身体操法「ナンバ」の利点
「ナンバ歩き」の「ナンバ」を漢字で書くと「難場=むつかしい場」と書きます。すなわち難所を歩く時の歩法でもあったわけです。江戸時代には、飛脚や山伏のような特殊な状況、あるいは条件で、長距離を歩かなくてはならない、いわば歩きの専門家がいました。飛脚はものすごい長距離を、山伏は険しい山道を歩かなくてはならないわけですから、体力やパワーをロスしない歩き方をしなければならなかった訳です。そのような状況では西洋式の身体を捻った歩き方ではなく、「捻らない」「うねらない」「踏ん張らない」歩き方である「ナンバ歩き」が不可欠だったのです。
現在、この体力やパワーのロスが少ないナンバ的な体の使い方は、江戸時代以来の長い年月を経て、様々な分野で注目されてきており、とりわけトップアスリートが、そのトレーニングの中に取り入れるようになってきています。
ナンバ式骨体操とは
ナンバ式骨体操とは、この「ナンバ歩き」の体の使い方を研究して、そのメカニズムを取り入れた体操です。日本古来の「捻らない」「うねらない」「踏ん張らない」動きを日常で簡単に実践できるプログラムにより身につけていきます。無理・無駄のない動きの中で、筋肉を傷めることなくバランスを調整し、その日、その時の体調で体と対話しながら痛みを伴わない気持ち良い動きを発見していきます。
|
|