6月13日(金曜日)
午後6時14分。
ほんぎゃー!ほんぎゃー!ほんぎゃー!
生まれた!
娘が手足を震わせていた。
ほんとに赤ちゃんが入ってたんだ。
「ご主人呼んできて」
MINE(旦那)は立会い出産はしたくないが生まれた我が子をすぐ見たかったため外で待機していた。
ついに・・・ついに・・・やった・・・んだ。
娘の泣き声が室内に響く。
真っ赤な娘。手足をじたばたさせている。
大きな声。元気だ。よかった・・・。
私の隣のベットに連れてこられる。
きれいにしてもらい、へその処理、身長測ったり、体重量ったり、我が娘は忙しい。
(私もその間、胎盤を出されたり、注射して縫われたりしてた。けっこう痛い)
MINE(旦那)が入ってきた。手にはデジタルビデオ。
でもなんか
オロオロしてる。目が潤んでる。撮るのも忘れて娘を見つめている。
私はすっかりハイになっていた。
娘が泣くたんびに「
はーい、はーい」と答える。
おなかの中で私の声を聞いていたんだからわかるはず。
だってずっと10ヶ月一緒だったんだもん。
ちっこい手。ちっこい足。
ちいさいところまでよくできてるな。
この手この足で私のおなかを叩いて、蹴って、いたんだね。
「おっぱい吸わせてみましょうか」
娘は私の乳首のそばに唇をあてられると、チラッと横目で見てから、あっくんあっくんと飲み始めた。生まれたてだというのに。
「めずらしいね、いい飲みだね」
先生にほめられる。
離すとき“チュパッッ”と音がした。みんな笑ってた。
私の手の上に青い布がかけられる。
娘が上にのせられる。
・・・重い。
手が震えてうまく持てない。後ろからMINE(旦那)がささえてくれる。
首がフラフラ。まぶしそうに目をつぶっている。
3人で記念撮影(粋な病院だなぁ)。
・・・終わったんだなぁ。(正確には始まったんだ、と言うべきかな)
私は分娩台の上で服を着せられ、横になったまま2時間休む。
見上げたところにモニターがあって生まれたばかりの娘がうつっていた。
(本当にできた病院だなぁ)
うとうと・・・。
でも眠れない。放心状態。
私はぼーっと画面の娘を見上げていた。
看護婦さんがやってきてテキパキテキパキ病室へ行く準備をしてくれる。
車いすに乗る。円座の座布団。
「右側に重心をかけてくださいね」
左側に傷口があるらしい。あいたたた・・・。
体もあちこち痛いし、ぐったりしてるし、でもなんか興奮してる。
分娩室を出て、病室に行く前に新生児室の前に連れてってくれた。
「今夜はここでお預かりしますね」
保育器の中におむつをしたすっぽんぽんの娘が入ってた。

ふにゃふにゃ
ふにふに。動いてる。
「おーい、ママだぞー」
「よく出てきたなー」
「がんばったなー」
聞こえないだろうがとりあえず言ってみた。
ちっこい。
じんわりうれしい。
病室に行くとMINE(旦那)と両親が待っていてくれた。
MINE(旦那)なんてビール飲んでんの。
戦い終えた選手みたいだなー。
やったぜー。なんか自慢げな私。
みんな帰ってひとりになってもなんだか眠れず、興奮気味。
体がミシミシしてる。寝返りうつのもやっと。早めに横になって休んでくださいねー、と言われたが。
夕飯もほとんど食べられず。そーいや今日始めての食事だなぁ。
友人に携帯でメールを送る。
12時に出産後の初トイレ(分娩後、6時間でと決まっている)。それまで歩かないよう指示があるのだ。怖いよう。
悪露がけっこうある(それが普通らしい)。いたたたた。こわごわと消毒する。いたたたた。
眠れない私を見て「薬(睡眠)出しましょうか」と看護婦さん。
薬は嫌いなので断る。でも寝とけばよかった。この日から睡眠不足の日々が始まろう、とは(そりゃそうだよねー、昼夜問わずの授乳が始まるんですもん)。
テレビつけっぱなしで、ウトウト・・・。
外が明るくなってきた・・・。
あ・・・おなかが静かになったな・・・。
なんだか私が娘を産んだなんて夢みたい。起きたら夢だったりして・・・。