作曲家として(1)

リューネブルク〜ケーテン時代

| アルンシュタット時代 | ヴァイマル時代 | ケーテン時代 |

● アルンシュタット時代 ●

バッハが生涯で作曲した曲を大まかに分類すると、カンタータ(声楽曲)が約200曲、オルガン曲が約200曲、ミサ曲(礼拝の声楽曲)・受難曲(キリストの受難をテーマにした声楽曲)が約20曲、モテット(無伴奏合唱曲)・コラール(賛美歌)等が40曲もあり、その数だけでも、バッハの仕事ぶりと偉大さが分かります。

バッハの作曲活動は、アルンシュタット時代(1703年、18歳)から本格的に始まりました。彼はコラール(賛美歌)を作曲活動の源として重視していました。22歳のとき、聖ブラージウス教会のオルガニストになる試験のために、カンタータ『キリストは死の縄目につながれたり』(BWV4)を演奏しました。この作品はルター作曲のコラールの歌詞と旋律をそのまま用いたものです。


● ヴァイマル時代 ●

1714〜23年のヴァイマル時代に、バッハは多くのオルガン・コラールを作曲しました。この時期に彼は大きく成長し、広く名声を確立しました。ヴァイマル時代の代表作は、『オルガン小曲集』です。これは、オルガニストのための賛美歌集で、教会のさまざまな礼拝で使うコラール45曲からなっています。

また、カンタータの作曲も始められました。特に有名なのが、『主よ、人の望みのよろこびよ』です。


● ケーテン時代 ●

1717年〜23年のケーテン時代に初めて創ったのが、レオポルト候の誕生祝いの『いとも尊きレオポルト殿下よ』です。そして、代表作が、6曲からなる『ブランデンブルク協奏曲』(BWV1046〜51)です。フリードリヒ一世の弟、ルードヴィヒに捧げられた曲です。

『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ』(BWV1001〜06)や『無伴奏チェロ組曲』(BWV1007〜12)が完成されました。これらは技術的にとても難しい曲で、バッハはかなりの名手を想定して作曲したと考えられます。

それから、『インヴェンションとシンフォニア』(BWV772〜801)や『平均率クラヴィーア曲集 第一集』(BWV846〜896)も、ケーテン時代に創られました。この『平均率クラヴィーア曲集』はすべての調からなる24曲のプレリュード(前奏曲)とフーガです。それまでシャープとフラットは4つまでが普通だったので、音楽史上、画期的な作曲でした。このほか、『イギリス組曲』(BWV806〜811)、『フランス組曲』(BWV825〜830)が創られました。