なおぞうの読書


0.はじめに

かみさんにいわせると、なおぞうは異常に本好きらしい。家の中が片付かないと言っては文句を言い、

本を買えば、もったいないと文句を言い、さらにすきあらば人の蔵書を売ろうとする。(ーー;)

活字といえば、新聞と週刊誌とhow to本しか読まないかみさんの方が異常なのだが、、、、

まあ、狂人からみたら正常人は狂人だからな。相手にするのはよすか。

ここでは、なおぞうの気に入った作家について、紹介させていただきます。


1.前史

なおぞうは子供の頃は、それほど本を読まなかった。父親に買って来てもらった小学○年生という雑誌や、

リンカーン、野口英世、シュバイツァーなどのお定まりの伝記を読んだことを記憶しているくらいである。

中学生になっても、覚え立ての麻雀に夢中になったりして、あまり読書はしなかったが、3年の時、

「犬神家の一族」の映画公開で横溝正史ブームが巻き起こって、金田一耕助にあこがれ、

横溝正史の大部分の作品(「八つ墓村」が特に良かったなあ。)を読破した。

これ以後、本との付き合いが本格化する。


2.高校時代

高校に入ると、受験勉強を一応開始したなおぞうであったが、読書は相変らず続けた。当初は推理小説中心で、

江戸川乱歩の短編(「孤島の鬼」という作品、怖かった。)、ドイルのシャーロック・ホームズ物、カーエラリー・クィーン

コリンズの「月長石」(長かった)、クロフツの「樽」などが印象に残っている。友人と読んだ作品について、いろいろと

批評しあったものである。今でもなおぞうの本棚には、当時購入した「探偵小説百科」(九鬼紫郎著 金園社)が収まっている。

 

2年生になると、TVで昔の日本映画「鍵」、「細雪」を見て(出演女優の叶順子<昭和30年代に活躍>がなぜかとても気に入った)、

谷崎潤一郎を読むようになった。耽美的・退廃的な内容が、当時すでにぐうたらな生活を送っていたなおぞうの趣味に合ったのである。

(「細雪」、長いけれど結構面白いと思った。あと「痴人の愛」が印象に残っている。)

小説の面白さに目覚めたなおぞう、「坊ちゃん」と「吾輩は猫である」(大人向けなのだが、なぜか買ってしまう中高生が多い。

もちろん面白さはわからない。)しか読んだことがなかった夏目漱石の作品も、当然のことながら読むようになった。

漱石はどの作品も面白いが、「それから」、「こころ」、「明暗」が特に好きな作品である。

(これらの作品は何度も再読しているが、自分が歳をとるにつれ、新しい面白さが出てくる。漱石は一生つきあえる作家である。

そういう意味からすると、太宰治は青年期に読むべき作家であろう。なおぞうは不幸(?)にして、太宰をあまり読んでいない。)

あと、印象に残っている作品としては五味川純平の「人間の条件」(全6巻)が挙げられる。改装文庫版として毎月1巻ずつ出されていたが、

発売を楽しみに待っていたのを覚えている。

その他、星新一だの北杜夫だの筒井康隆(「家族八景」)だの遠藤周作だのいろいろな作家の作品を濫読したが、一部を除き、

今ではほとんど記憶に残っていない。そういえば、時代小説の山本周五郎司馬遼太郎(国盗り物語)なんていうのも読んだっけなあ。

大江健三郎は、同級生に勧められたけど、小難しい文体が気に入らなくてあまり読まなかった。

(後年、再読してみたが、やはりなおぞうの趣味には合わない。)

海外の純文学はどうした? 「罪と罰」とか買ったけど、翻訳文を読むのがかったるくて、この時期はほとんど読まなかった。


3.大学時代

見事に浪人したなおぞう、S台予備校に通いだしたが、奥井先生(知る人ぞ知る)の英文解釈の授業で、モームの「世界の十大小説」

紹介され、いたく感銘を受けた。いわゆる名作を読む人は少ないが、名作はぜひ読むべきであるという教養主義的妄執が、

なおぞうの頭に刷り込まれたのである。大学入学後、なおぞうは、早速授業をサボって、名作を読むことにしたのであった。

なお、この時、友人との競争意識(=虚栄心)が働いていたことはいうまでもない。ちなみに、この友人、なおぞうのサイトの掲示板

の常連である。(^o^)

 

◎モームの「世界の十大小説」

書名 編著者
トム・ジョーンズ ヘンリー・フィールディング
高慢と偏見 ジェイン・オースティン
赤と黒 スタンダール
ゴリオ爺さん バルザック
デイヴィッド・コパーフィールド チャールズ・ディケンズ
ボヴァリー夫人 フローベル
モウビー・ディック ハーマン・メルヴィル
嵐が丘 エミリー・ブロンテ
カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー
10 戦争と平和 トルストイ

なおぞうが読了したのは2〜6と8〜10である。さすがに名作、それぞれ、読むだけの価値はあると思う。

(「高慢と偏見」、「デイヴィッド・コパーフィールド」、「カラマーゾフの兄弟」は再読している。)

「戦争と平和」は、戦争の場面のこまごまとした描写、トルストイの歴史観の陳述など、退屈な部分も多く、忍耐力が養われる。(^_^;))

 

ドストエフスキートルストイは、他の作品もいろいろ読んだ。ドストエフスキーでは「罪と罰」、「白痴」、「悪霊」など、よくわからない

のだが、それがまた魅力で再読している。トルストイはドストエフスキーと対照的に、わかりやすいと思う。

「復活」、「アンナ・カレーニナ」の方が「戦争と平和」より読みやすかった。(「復活」は一気に読んだ。)

短編の「イワン・イリイチの死」、「クロイツェル・ソナタ」の心理描写、大変なものである。

 

こうして、読書にハマったなおぞう、本業の経済学の勉強はおろそかになっていったのであった。


4.なおぞうの好きな小説家

結局、なおぞうにとって特別な作家というのは、凡庸にも、漱石ドストエフスキートルストイということになり、

これは、大学卒業後も変わっていない。(←進歩がない。)

ただし、それ以外にも、いろいろな作品を読んだし、気に入った作家というのもいる。


加賀乙彦
(元精神科医。自伝的小説「炎都」、死刑囚の心理を描いた「宣告」など力作が多い。)

内田百間 (漱石の弟子。わがままな偏屈ぢぢいだが、文章はうまい。鉄道好きには「阿房列車」がおすすめ。)

大西巨人 (寡作で変人。軍隊生活を舞台にした「神聖喜劇」は驚くべき傑作。子息の大西赤人もユニークな作家。)

藤沢周平
(疲れたとき、息抜きに読んでいる。)

宮部みゆき
(最近の作家では一番気に入っている。)

三浦綾子
(通俗的だが、それだけでは片づけられないものがある。)

坂口安吾
 (筑摩文庫の全集を読んだ。いろいろな雑文が面白い)

フレデリック・ブラウン(短編集、非常に軽妙)

チェーホフ 
(全集を持っている。独特の味わい)

おすすめの作家がいましたら、ぜひ掲示板に書きこんで下さい。

 


5.その他、なおぞうが愛読してきた著者

 

マルクス 共産主義が否定されても、「資本論」における彼の資本制経済の分析が否定されたわけではない。

フランクル 精神医学者。「夜と霧」 「それでも人生にイエスという」 極限情況でも人間は生きる意味が見出せることを明らかにした。

ニーチェ 孤独な変人。でも言っていることに一理はある。

見田宗介(真木悠介) 社会学者。「時間の比較社会学」 「宮澤賢二」 理想を追求しつづける姿勢に共感する。

内山節 哲学者。反近代主義的で、地味で真面目な彼の生き方、嫌いではない。「哲学の冒険」は面白い入門書。

竹田青嗣 評論家。哲学をわかりやすく解説。個人的には「陽水の快楽」に感動した。

松田道雄 医師、評論家。個人主義的リベラリスト。彼のように、自立した市民として生きて行きたい。

森田正馬 精神医学者で、森田療法の創始者。やや神経症的ななおぞうには、彼の著作は参考になります。

 

 

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