33の作品 第二章 〜戦友〜 第4話
- 175 名前:33
[sage] 投稿日:2006/07/08(土) 01:23:11
- やばい...一騎打ちを演じたせいで敵陣へ深入りしすぎた。
本隊の逆方向へ離脱するはめになった。疲弊が蓄積する一方、魔法の効き目も...
「切れ掛かっているのね。ヒーローくんの大ピンチみたい。」
ビキニ女だ。あいかわらずエロいな。
「お褒め言葉ありがとう。でもビキニ女だなんて失礼ね。私の名はアントゥイネというの。ちゃんと覚えて。」
「...アントゥイネ、おれの心が読めるらしいな。」
「本当に出来ればいいけどね。考えていることぐらいなら分かるよ。で、これからどうするつもり?」
「まず敵から隠れて、体力が回復できたら本隊と合流...と、教本通りにやるしかない。」
「それではまずいわ。帝国軍の主力は貴方の作戦のおかけで大ダメージくらって敗走した...
しかし、この辺で再集合するのよ。隠れるところなんてないわ。」
「と言っているわりに余裕たっぷりだな、アントゥイネは。何か策があるように見えるが?」
「策なんてないよ。ただし安全な抜け道なら知ってる。私について来て。」
おれとアントゥイネは密林を通り抜けた。道がないところを無理やり進んでいく。
これなら敵と遭遇せずにす...
「おい、敵がいるじゃねーか。」
「...本隊からはぐれた者ね。私にまかせて。」
アントゥイネは斜め右に向けて手をかざした。すると、20メートルほど離れた茂みからがさごそと音が聞こえてきた。
敵兵はそっちに注意を取られ、何もない茂みを包囲するようにと散開した。
- 176 名前:33
[sage] 投稿日:2006/07/08(土) 01:25:23
- 「今がチャンスよ。私の手をつかんで。」
アントゥイネの手をつかんだ途端、おれは体重が消失したような感覚を覚えた。
なにかの浮力に当てられたように、地面を踏んでも音が立たない。
おれ達は敵に気づかれることなく通り過ぎた。
「レビテト...ではないな。おれの思考を読む能力といい、あんたはいわゆるサイキックっという能力者?」
「ご明察。てっきり悠久の空間で習得してくると思っていたけどね。」
「文書に記されていた修行法を試したが、だめだった。」
「おかしいわね。33くんからはフォースを感じられるのに。おそらく閃かせないとだめかもね。」
(閃く?というかフォースってスターウォーズかよ!)
「そうよ、まさしくかの映画のあれのことよ。ポテンシャルが閃くには能力者の手伝いが必要なの。」
「...まだ読まれたか。ってか、スターウォーズ知ってるってあんた...?」
「どうやら安全地帯まで着いたようね。今度会う時、閃かせてあげるわ。それでは。」
「ま、待って!」
アントゥイネは軽功をもってしても追いつけないほどのジャンプ力で遠く離れた木の上に飛び上がり、
木と木の上を飛んでいき去っていった。
- 177 名前:33
[sage] 投稿日:2006/07/08(土) 01:27:14
- 「副隊長、ご無事でしたか!作戦は大成功です!」
「副隊長の奇策がなければ、ここまで上手くはいかなかったはずっすよ。」
負傷と疲労でぼろぼろになっているがとりあえず本隊との合流を果たした。
「ご苦労だった。まだ殿とは33、おまえ本当にかっこつけに命張ってんな。」
テレンスは軽く皮肉を言いながらも、おれの帰還を快く歓迎した。
「33曹長は意外と策士ですな。参謀官として起用したいぐらいですぞ、はははは。」
予想より被害が軽く、作戦を無事こなしたゼフォヌ大佐は上機嫌だ。
「敵兵力の分断、拠点攻撃にて駐在部隊を誘い出す...どっちも戦術の基本です。
別に奇策と言えるようなものでもありません。」
と某銀河で活躍する不敗の名将みたいな謙遜をしてみる。
第四次モリスヒル会戦にて、要塞工事の守備に当たる第二軍団と第三独立戦闘連隊は
帝国の黒歯騎士団、角宿騎士団による連合出征を撃退した。帝国軍は補給基地を襲われ混乱し、敗走を余儀なくされた。
王国軍は勢いに乗じてそれを追撃し、首級千余、捕虜3千弱という壮大な戦果をあげた。
帝国の両騎士団は重大な損傷を被り、前線補給基地及び大量の物資を失った。
(妄想の)歴史が、まだ一ページ......
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