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ONIPAN教育ルーム開設レポート

Excel2000で百マス計算プリントを作る!2005.12.24.
百マス計算プリント図1 百マス計算プリント図2

百ます計算プリントを作る前に
  •  岸本裕史氏が考案し、陰山英男氏が全国の学校と書店に広めた「百ます計算方式」は、40年ほど前にマス コミをにぎわした東工大の遠山啓教授グループの「水道方式」とならんで、算数教育界に大きな影響を与えています。
     この百ます方式の特長は、子どもたちが、自分の能力に応じて、算数の基礎的な力となる反復計算練習を手軽にやれるということです。問題の下に解答がついているので、先生や家の人に採点してもらわなくても、いつでも、どこでもできるし、タイムを計れば、自分の進歩の様子を数字で知ることができるので、子どもたちの練習意欲も開発されます。
     また、指導する側の先生方や、保護者の皆様も、エクセルやロータス1・2・3等の表計算の扱い方が分かれば、短時間に、わずかな手間で、たくさんの問題を印刷することができるので、大変便利な教材になります。
    ONIPAN百ます計算プリントの特長 
  • 1.市販の百ます計算の問題には、縦列の10ますと横行の10ますに0から9までの数字が入っているので、子どもたちが、たし算やかけ算をするとき、片方の数字に0が入っていると、計算の答を入れるますに、先に0を連続で書き入れてしまったりして、計算練習にならないことが分かりました。それで、0の数字を入れる代わりに、1〜9の数字のどれかをダブらせて入れることにしました。ただし、同じ数字が隣り合わせに並ぶと練習にならないので、隣り合わせにならないように数の置き方を工夫しました。


  • 2.問題欄と回答欄を1枚の用紙の上下に配置しました。百ます計算方式は、自分一人で学習できることが特長です。だから、問題をやり終えたら、子どもが自分で、手軽に○つけできることが必要です。それで、問題をやるときは、境界線を折って回答欄を裏にします。答合わせの時には、折り目を延ばし、回答欄を見ながら○つけできるようにしました。
    3.1回の印刷で、10問の百ます計算の問題ができるように、簡単にコピーできる方法の解説も入れておきました。10問以上の問題を作りたいときは、10問印刷した後、ファンクションキーF9を押せば、再計算されて、全く違った数を組み合わせた百ます問題が、新しく10問できるので、問題は何百枚でもできることになります。
     私は、子どもたちの算数の計算力が強くなることを願ってこのレポートを公開しましたが、計算力が算数の学力のすべてではありません。先生方や保護者の皆様は、陰山氏の百ます計算方式の効用と限界をよく知った上で、子どもを指導することが大切です。ONIPAN塾にある私のレポート「陰山メソッドの成果と課題」をお読みいただければ幸いです。なお、このレポートを営利行為の対象としてお使いになることだけはお断りします。
     さあ、お待たせしました。これより、百ます計算プリントの作り方の解説に入ります。

百マス計算プリント(たし算かけ算)の作り方
問題欄の作り方
  • 1.ページ設定
    • 【ファイル(F)】→【ページ設定(U)】
      • @ページ=A4縦
      • A余白 上=  下=  右=  左=  ヘッダー=
         フッター=
  • 2.セルサイズ設定
    • 【書式(O)】→【行(R)】
      • 高さ=33(1行目〜26行目)
    • 【書式(O)】→【列(C)】
      • 幅=(A列〜L列)
  • 3.フォント設定
    • 【書式(O)】→【セル(F)】→【フォント】
      • MSゴシック(スタイル=標準 サイズ=22 後で、数字を入れる縦列と横行の範囲だけ、フォントサイズを28にする。)
        *ウィンドウズ付属のフォントにしたが、できたら、教科書体フォントが望ましい。
  • 4.百ます問題表(罫線)の作成
    • 【書式(O)】→【セル(F)】→【罫線】
      • @A2セルを起点にして、縦横とも11ますになるように標準実線(黒)で表を作る。
      • AA2〜A12セルとB2〜K2セルのフォントサイズを28にする。
  • 5.表題入れ・名前欄の作成
    • A1セルに表題を入力、H1セルに名前欄を置く。
      • @たし算の表題例=百ます計算:たし算 Aかけ算の表題例=百ます計算:かけ算 名前欄例=名前(        )
  • 6.「月日」「分秒」欄作成
    • L5セル〜L12セルを使う。
      • L5セルからL8セルまでを実線で囲みを入力、L9セルからL12セルまでを実線で囲みを入力する。
  • 7.乱数表の作成
    • 問題欄の縦1列10ますと横1行10ますに1桁のランダム(乱)数字を入れるために必要な乱数表を、M2セルを起点として作成する。
      • @M2セル〜M12セルに関数式 =rand() を入力する。
        AN2セル〜U2セルに関数式 =rand() を入力する。
  • 8.記号・ランダム数字の入力@
    • 縦列と横行の9ます目までに入れる数字:始めのますから9ます目までは、7で作成した乱数列(行)の範囲内での順位数がランク関数によって入力されます。10ます目の数字は、後で入れます。
      • @たし算の問題表…A2セルに記号を入力する。
      • @かけ算の問題表…A2セルに×記号を入力する。
      • AA3セルに以下の数式を入力して、エンターキーを押す。
        =RANK(M3,M$3:M$11)
      • BA3セルの数式をA4セルからA11セルまでコピーする。
      • CB2セルに以下の数式を入力して、エンターキーを押す。
        =RANK(M2,$M2:$U2)
      • DB2セルの数式をC2セルからJ2セルまでコピーする。
  • 9.記号・ランダム数字の入力A
    • A12セルのますの数字は、A3セルの数式と同じ数式を使うので同数になる。
      • @A12セルに下の数式を入力して、エンターキーを押す。
        =RANK(M3,M$3:M$11))
      • AK2セルに下の数式を入力して、エンターキーを押す。
        =RANK(M2,$M2:$U2))


解答欄の作り方
  • 10.問題欄・解答欄の境界線の作成
    • 書式(O)】→【セル(F)】→【罫線】
      • A13セル〜L13セルの下に二重線や点線を引いて境界線にする。
  • 11.百ます解答表(罫線)の作成
    • 【書式(O)】→【セル(F)】→【罫線】
      • @A15セルを起点にして、縦横とも11ますの表を標準実線(黒)で作る。
      • 数字をコピーする列と行の範囲のフォントサイズを28にする。
  • 12.解答表の表題入れ
    • A14セルに表題を入力。
    • 表題例=百ます計算:解答
  • 13.問題表の記号・数字のコピー
    • 問題表の数字の変化に応じて解答表の数字も変化するようにコピーする。
      • @A15セルに半角英数で、右の数式を入力する。 =A2
      •  
      • AA15セルの数式を(A16〜A25)セルと(B15〜k15)セルにコピーする。
  • 14.正答入れ
    • 問題表に対応した解答表の各ますに、数式を使って答を入れる。
      • @たし算の解答表…B16セルに右の数式を入力する。 =$A16+B$15
      • Aかけ算の解答表…B16セルに右の数式を入力する。 =$A16*B$15
      • AB16セルの数式を解答ますのすべてにコピーする。(フィルハンドルを使ってコピーすると速い。)
      • B解答数字を色づけする。たし算の例=ピンク
                         かけ算の例=グリーン
      • C名前を付けてファイルを保存する。


ページコピーの方法
  • 15.問題番号入れ
    • 問題を区別するため、表題の横に番号を入れる。
      • @F1セルに半角英数で、 1を入れる。
      • AF14セルに半角英数で、数式 =F1を入れる。
  • 16.$記号消し
    • セル番地の指定記号「$」を取り去らないと1ページの数式が2頁以降に正しく複写されないので、1ページの$記号をすべて取り去る。
      • 【編集(E)】→【置換(E)】で、1ぺージの数式にある $記号をすべて取り去る。
  • 17.コピーページの行の高さ設定
    • 【書式(O)】→【行(R)】
      • 高さ=33(27行目〜260行目)
  • 18.ページコピー
    • 1ページの問題欄・解答欄と右隣のページの乱数表の範囲をコピー元にして、2ページから10ページまで複写する。
      • フィルハンドルを使うと、簡単にコピーできる。


印刷の方法
  • 19.印刷
    • 印刷アイコンを使わず、【ファイル(F)】→【印刷(P)】でプリンターを操作する。(印刷アイコンを使ってプリントアウトすると、乱数表まで印刷されてしまいます。)
      • 印刷範囲=ページ指定 1ページから10ページまで

  • 20.おわりに
    • 縦と横のますに、ランダム関数とランク関数を併用した乱数を入れて使うことについては、YOMIURI PC (2003.12)の堀井塚高氏の論文「乱数の使用法概論」から、ヒントをいただきました。ありがとうございました!