年 年 歳 歳 花 相 似 −
見渡せば、視界いっぱいに広がる無数の花、花、花。
赤い花、白い花、黄色い花、青い花。
色とりどりの花々が、見渡す限りの地面を埋め尽くしている。
それは、幻想郷に訪れた、再生の光景。
今年の春は六十年ぶりの、花盛りの春
振り向いた輝夜の視線の先で、

その妖怪は淑女然とした微笑を浮かべていた。

「あーあ、酷いわね。か弱い花たちをこんな目に遭わせるなんて」
「逆に私が訊きたいのだけれど。何故花を散らしてはいけないの?」
幽香をあざけるように、輝夜は笑っていた。
それに答えて、幽香もまた、笑う。
花はただ風に揺られ、ざわざわと声を上げている。

色とりどりの花々が、全て白く塗り潰される

きみとみつめるはなげしき
〜花景色シリーズ其ノ陸〜
SS風絵本/A5/28ページ/300円
コミックマーケット77 12月30日(水)
東 ニ-45b「N.I.P」 にて頒布